レギュラー二塁手不在に終止符を打つ吉川尚輝 ☆G春季キャンプレポート 2月8日

レギュラー二塁手不在に終止符を打つ吉川尚輝 ☆G春季キャンプレポート 2月8日

宮崎で行われてるG春季キャンプは、今日から実戦的な練習がメニューに組み込まれ、投手を相手にしたケースバッティングとフリーバッティングが行われた。

前回の予告では、今回はカミネロについての考察をメインに考えていたが、これを次回以降への持ち越しとし、前述のケースバッティングとフリーバッティングで良くも悪くも目についた選手について触れていきたい。

 

★桜井俊貴

ケースバッティングに登場

①直球

彼の大きな欠点になってる「右打者外角を狙った直球が、ショート回転して真ん中に集まる傾向」が殆ど修正されていない。

それでも時々「おっ」と思わせるような外角低めの直球を決めるが、確率は圧倒的に低い。

②スライダー

彼が最も試合で使う変化球だが、相変わらず抜け球が多く、これも真ん中高めに集まる傾向が強いし、曲がりが早いので打者に見極められている。

象徴的シーンとして、恐らく久しぶりに生きたボールを打つ坂本が、彼のスライダーを簡単に弾き返していた。

ハッキリ言えば、打者目線では最も「打ちごろ」の球種である。

③カーブ

このボールも殆ど高めに浮いて、特に右打者には絶好のホームランボールになっていた。

④チェンジアップ

スライダー、カーブよりも打者目線では対処しづらい。

~総評~

一年目のキャンプやオープン戦の頃は、今よりも直球の質が良かったが、怪我をして以降のボールを見ると、現状では厳しいと言わざるをえない。

彼の場合は投げているボールが総じて「抜けてしまってる」ので、右打者の外角低めを狙ったボールが真ん中高めに集まってしまう。

打者の立場で言えば、彼と対峙した場合、球種を絞る必要性を全く感じないので、目つけを真ん中高めに置いておけば、どの球種にも対応出来るし長打も十分に狙える。

勿論、今の時期での投球については、それほど重要視する必要はないし、ケースバッティングでの投球だったので、その点も割り引いて評価せねばならない。

しかし、彼のような開幕一軍入り当落線上にいる投手を見る首脳陣の視線は厳しい事を、本人はもっと自覚しないといけない。




☆若林晃弘

ケースバッティングで廖任磊、高木京介と対戦する

~総評~

ルーキーでスイッチヒッターである若林のバッティングをじっくり見る事が出来た。

まず、左打席はスイングがコンパクトでなかなかシュアなバッティングだった。

対して右打席はややスイングが遠回りで振りが大きい。

どちらかというと左打席の方が実戦的で、一発の可能性は右の方が高い。

 

☆岡本和真

ケースバッティングとフリーバッティングを行う

フリーバッティングの相手は吉川光夫

~総評~

打撃の制約があるケースバッティングでは、甘いボールの打ち損じが目立ち、終了後に吉村コーチから厳しい口調で叱責?されていた。

一方で、全球直球の吉川を相手にしたフリーバッティングでは、右方向へのバッティングを意識した面もあるが、総じて差し込まれているケースが目立ち、ここでもミスショットが目立っていた。

しかし、吉川の直球に慣れてきた終盤は、しっかりとらえてスタンドインを連発していた。

まだまだ自分のバッティングフォームを模索しているスイングだが、確実に去年よりはパワーアップしている。

特にセンター方向の打球に伸びがあるのは、去年の秋季キャンプでみっちり振り込んだ成果だと思う。

但し、良い当たりの打球は外角甘めのコースに集中してるので「実戦で結果を残せるかどうか?」については、まだまだ懐疑的にならざるをえない。




☆吉川尚輝

ケースバッティングとフリーバッティングを行う。

フリーバッティングの相手は畠世周

~総評~

作戦上の制約があるケースバッティングでは、直球に差し込まれて内容は良くなかったが、送りバントに関してはセンスを感じるので、実戦を積んでいけば更に巧くなると思う。

それよりも圧巻だったのはフリーバッティングだった。

相手の畠が投げた球種が直球オンリーで、しかも全力で投げていないので、過大評価は禁物だが、それを差し引いても「吉川尚輝の底知れないポテンシャル」を感じた。

フリーバッティングが開始された当初は、畠の直球にやや差し込まれるケースが多かったが、それに慣れてくるとライナー性の打球を連発し、更に飛距離も出てきてスタンドインを連発していた。

その中でも特に圧巻だったのが、右中間・ライトポール際・センターバックスクリーンと三連発のHRを放った場面だった。

長打を意識しているようなスイングではなく、振り始めはリラックスした軽いスイングだが、インパクトの力強さは強烈だった。

以前の記事のなかで、彼の将来像として野村謙二郎を例に出して語ったが、今日の内容を見る限り、予想以上に体幹が強くなってる。

勿論、以前の記事で触れたように完成度はまだまだなので、いざ実戦になるとこのようには結果にならず、ヒットもなかなか生まれない打席が続くと思う。

それでも彼の場合は、スタメンとして使い続けて実戦の中でバッティング技術を磨いた方が良い。

昨年秋からの変貌ぶりを見ると、彼は我々の想像以上に吸収力が早い可能性が高い。

仮に筆者が監督なら、走攻守全てに大きなポテンシャルを持つ選手で、しかも現状でも守備と走塁に大きな欠点がない彼を使わない選択肢は絶対にあり得ない。

そして、可能な限りバントなど使わずに超攻撃的な2番として使っていきたいし、将来的には1~3番のどこを任せても同じになるように、攻撃的なバッティングを求めていく。

今日の内容を見て、筆者は「彼こそ仁志がGを去って以降、セカンドのレギュラー不在が続いていた過去に終止符を打つ選手」だと確信した。

 

◆最後に一言

特に吉川尚については、ちょっと誉めすぎのような気がするが、彼と岡本が放った打球を見ると、本文で触れたように去年の秋季キャンプの成果が確実に現れている。

特に吉川尚のバッティングを見ると「人間は短期間でここまで変わるのか?」と考えさせるくらい、体が強くなっている事に驚きを禁じ得ない。

あとは両人ともに、バッティングの形を自分のモノにすべく、もっともっと振り込んで欲しい。

そして、首脳陣は一打席でも多く両人に経験を積ませて「一軍での挫折と喜び」を感じられるようなシーズンを送らせて欲しい。

特にプロとしてのキャリアが乏しい吉川尚には、試合に使って一日でも早く挫折を経験させて、小さくまとまらずにスケールの大きい選手として飛躍して欲しい。

以上 敬称略