オープン戦 日本ハムvs巨人雑感 (2016年3月2日)

オープン戦 日本ハムvs巨人雑感 (2016年3月2日)

昨日も読売ジャイアンツは札幌ドームで北海道日本ハムファイターズと対戦した。

この試合のファイターズ先発が大谷翔平ということで、調子を上げてきている巨人打線にとっては、腕試しという意味で最高の相手となった。

 

オープン戦 北海道日本ハムファイターズ vs読売ジャイアンツ

【先発オーダー】

読売ジャイアンツ
1⑥ 坂本勇人
2⑧ 立岡宗一郎
3⑨ 長野久義
4D ギャレット
5④ クルーズ
6⑦ 亀井善行
7⑤ 村田修一
8③ 岡本和真
9② 小林誠司
P   ポレダ

北海道日本ハムファイターズ
1⑧ 陽岱鋼
2⑥ 中島卓也
3④ 田中賢介
4D 中田翔
5⑤ レアード
6③ 横尾俊建
7⑦ 石川慎吾
8⑨ 杉谷拳士
9② 大野奨太
P   大谷翔平

 

【G野手雑感】

①坂本勇人
1、内高直球を空振り三振
2、外スライダーを打ち上げてセカンドフライ
3、内直球を詰まりながらもレフト前ヒット

大谷に対して手も足も出なかったが、投手が変わった最後の打席では、得意の内角打ちを披露した。

 

→吉川大幾
1、中直球を叩いて左中間二塁打
2、10球粘って四球

素晴らしいとしか言いようがない。
彼の場合は技術云々よりも、本当に球際の強さが凄い。
今の彼を見ると、ドラフト当時に立浪二世と呼ばれた理由がよく分かる。
坂本も決して安穏できない。

 

②立岡宗一郎
1、内スライダーを合わせてサードゴロ
2、外直球を合わせてショート内野安打
3、粘って四球
4、中フォークを合わせてショートゴロ
5、10球目の中直球を捉えてライト前ヒット 打点2

最後の打席を見た後に「今年もやってくれる」と確信した。
怪我が無ければ、今年は打率3割も夢ではない。

 

③長野久義
1、中低フォークを空振り三振
2、内直球を差し込まれてショートゴロダブルプレー
3、外直球を空振り三振

大谷を含めてF投手陣の快速球に押されまくっていた。

 

→大田泰示
1、中フォークを捉えてセンターライナー
2、内直球を完璧に捉えてレフトスタンドへのHR 打点3

今日も途中出場ではあるが、完璧な内容と結果(決勝3ラン)で首脳陣に猛アピールした。
現状のG日本人選手では、あの打球を飛ばす能力を持っているのは彼しかいない。
昨日のギャレットの一発以上に、我々Gファンの度肝を抜いた瞬間だった。

先週末のヤクルト戦から彼のバッティングが変わってきたので個人的に注視していたが、昨日のバッティング映像を見て、良くなっているポイントがハッキリ理解できたので説明したい。

① 2月18日(対LG戦)  ★構え
DSC_0660

② 同じく  ★下半身の始動
DSC_0661

③ 同じく  ★トップ
DSC_0662

④ 昨日の試合  ★構え
DSC_0653

⑤ 同じく  ★下半身の始動
DSC_0663

⑥ 同じく  ★トップ
DSC_0664

①~③は2月18日のバッティング(構え→下半身の始動→トップ)
④~⑥は昨日のバッティング(構え→下半身の始動→トップ)

まず①から③の映像写真を順に見て欲しい。
動画ならもっと分かりやすいが、この映像写真を見てもグリップの位置が微妙に上下している事が伺える。
これを俗言う「ヒッチ」という動作で、過去の弊ブログで何度も指摘していたが、この動作が彼のバッティングに無駄な力みを生み、更に③(トップ)では左肩がキャッチャー側にロックしてグリップの位置も下がってしまっている。

つまり、これがスイング始動が遅れる最大の要因と筆者は分析していた。
この状態では直球には差し込まれ、逆に直球に意識が強くなってしまうと変化球に泳がされるし、実際にこの時の内容も同じだった。

次に④から⑥の映像写真を見て欲しい。
これを見ると一目瞭然で、①と②(構え~下半身の始動)では、グリップが上下せずに自然体の形になっており、しかも③(トップ)では左肩をロックさせずにピッチャー側に向けてるので、グリップは下がらずに少しだけ上げている。
これならトップからスイング始動がスムースに運ぶし、上からボールを叩くイメージでスイングできる。

大田は自身のバッティングについて、キャンプ前の報道では「脱力打法を目指す」と語っていたようだが、実際は全く脱力しておらず、逆にグリップをヒッチさせて無駄に力んでいた。
しかし、昨日のバッティングは、まさに「脱力打法」になっており、構えからトップを作る過程で無駄な動きを省き、上半身はインパクトの瞬間だけ力を入れて、腰の回転と下半身の力でボールを飛ばしてる。

今の大田は決してマグレではない。
確かな技術的な裏付けのあるので、筆者もこのように説明できる。

だが、約2週間位でこれだけ大きく変化するという事は、逆に考えればまだまだ自分の形が作られていない事を意味している。
つまり、直ぐに元に戻ってしまう危険性も十分にあるので、まだまだ信用できない。
又、あれだけ下半身を使ってるのでハムストリングの怪我も心配になる。

もしかしたら彼にとっては、これから開幕までの時間が野球人生の運命を決めるかもしれない。
レギュラー獲りの最大で最後?のチャンスが今そこにある。。。

 

④ギャレット
1、中低フォークを空振り三振
2、中低フォークを空振り三振
3、ボールを見極めて四球 打点1
4、相手が制球を乱して四球

大谷に対しては完敗だったが、その後の2四球については評価したい。

 

→和田恋
1、内フォークを空振り三振

 

⑤クルーズ
1、中直球を差し込まれてファーストフライ
2、中低スライダーを空振り三振
3、外スライダーを打ち上げてキャッチャーフライ

右投手に対しては相変わらず結果も内容も良くない。
Fバッテリーは、彼の攻め方を熟知しているように感じた。

 

→片岡治大
1、内直球を差し込まれてピッチャーゴロ

 

⑥亀井善行
1、内スライダーを空振り三振
2、外高直球を空振り三振
3、中直球を打ち上げてサードフライ

直球系に対して比較的強い選手なので、快音を鳴らすなら彼が一番手と考えていたが、大谷の直球は別次元だった。

 

→中井大介
1、内直球を詰まってセンター前ヒット

 

⑦村田修一
1、中直球をやや差し込まれて二遊間ヒット
2、外カーブを泳いでレフトフライ
3、粘って四球

昨日の記事で彼のバッティングを解説したが、その印象はこの試合でも変わらなかった。
引き続き状態は良い。

 

→重信慎之介
1、中直球を叩いて一二塁間ヒット

外野手の定位置争いが一段と激しくなる中、チャンスが1打席しかない状況で確実に結果を残した。

 

⑧岡本和真
1、外スライダーを空振り三振
2、外直球を空振り三振
3、外直球を捉えてセンターフライ
4、外スライダーを引っ掻けてサードゴロ

今日の対大谷は彼にとっては大きな財産になったと思うし、そうしなければ駄目だと思う。
完全なる力負けだったが、この悔しさを忘れないで欲しい。

 

⑨小林誠司
1、内直球を詰まってショートハーフライナー
2、死球
3、中直球を打ち上げてレフトフライ

この試合のバッティングも内容は悪くなかった。

 

→堂上剛裕
1、外直球を見送り三振

ちょっと気持ちが空回りしている。

 

【G投手雑感】

☆ポレダ 5回6安打2失点 奪三振4
直球系(カット・ツーシーム)とスライダーを軸にカーブとチェンジアップを織り交ぜていた。
直球系のスピードは141~151キロで、ツーシームとカットボールは140キロ前半だった。

投球内容については合格点を与えても良いと思う。
一発を打たれたボールは真ん中のカーブだったが、全体的に見れば直球と変化球ともに低めに集まっていたし、ストライクゾーンで勝負できる球威もあった。
課題のセットポジション(クイック)についても、キャンプ時と比べてかなり修正されている。

但し、一つ気になるのはカーブを投げるときに腕の振りが明らかに鈍ること。
この試合では陽の一発だけで済んだが、本番ではそうはいかないだろう。

 

→田原誠次 1回0安打3四球1失点
直球系(ショート含む)を軸に、カーブ・スライダー・シンカーを織り交ぜていた。
直球系のスピードは130~137キロ。

ハッキリ言って良くなかった。
いつもの制球では無かったし、ボールの切れも良くなかった。
個人的には札幌ドームのマウンドが合わない印象を持った。

 

→山口鉄也 1回1安打0失点 奪三振1
直球系(ツーシーム含む)を軸に、スライダーとチェンジアップを投げていた。
直球系のスピードは134~140キロ。

勿論、直球のスピードやボールの切れは、全盛時と比べてしまうと物足りないが、それよりも今の時期に140キロ出てる事が順調に調整されてる証だと思う。
変化球についても、去年の同時期と比べれば低めに集まっている。
彼クラスの投手なら調整を任せるべきだし、開幕に向けて一歩ずつ段階を踏んでもらえば良い。

個人的には全く心配していないし、彼に関しては怪我なくシーズンを迎えてほしいと願うだけである。

 

→土田瑞起 2回2安打1四球0失点
直球とフォークを軸に、縦のスライダーも投げていた。
直球のスピードは135~140キロ。

先日、同じ日本ハム相手に投げた同タイプの矢貫と比べると、直球のスピードと切れで負けている。
又、全体的に低めにボールを集める意識も矢貫の方が高い。
個人的には期待している投手の一人なので、もう一つ殻を破って欲しい。

 

【試合結果】

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
巨 人 0 0 0 0 0 1 0 0 5 6
日本ハム 0 0 2 0 0 1 0 0 0 3

ポレダ、田原、山口、土田
大谷、高梨、屋宜、鍵谷

 

【試合総評】
序盤から中盤は大谷の快投で完璧に封じられていた巨人打線だったが、最終回に一気にひっくり返した。

個人的には「大谷が良ければ得点は難しい」と思っていたので、これについては想定内だった。
問題は後続の投手に対して「しっかり切り替えてバッティング出来るか?」
ここをポイントにしていた。

結果は、終盤までは拙攻気味だったが、最終回に各選手が持ち味を発揮したので、それについては高く評価したい。

この試合のハイライトは、吉川と立岡の粘りから生まれた
両者ともに相手に10球投げさせて、前者は四球でチャンスを広げ、後者は同点タイムリーを放った。
二人で20球投げさせて同点にした直後に、長距離砲の大田が甘い直球を「ドカン」と放り込む。
まさに絵に描いたよような逆転劇だった。

以上 敬称略