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立岡宗一郎の課題と重信慎之介の将来像

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今日は巨人のオープン戦が無いので、コメンターからの投稿に対して、筆者なりの考えを述べていきたいと思います。

 

★コメンター「匿名」さんからの投稿 (3月5日)
今の重信選手はどう見ておられるでしょうか?
駿足と技術はさすがですが、前に立つ独特のフォームから、プロの一線級の速球への対応能力への不安が最近顕在化してるように感じること、更に線が細いこともありパワー不足も身受けられ、今季はかつての青木選手の1年目の如くファームでみっちりやるのも長い目で見れば大事とも思えますがいかがでしょうか?


☆筆者回答
まず重信に対する筆者の評価は非常に高いです。
彼は非常に賢い選手なので、コーチ・監督に指示されて練習するのではなく、自分の中で信念を持って練習できる選手だと思ってます。
実はプロで成功する上で、この差は非常に大きいと思っています。
よって、首脳陣が正しく導けば、必ず近い将来に台頭してくる選手だと思ってます。

但し、あくまでも現時点での評価は攻走守で同じタイプの立岡よりも劣っています。
打撃に関してはやはりパワー不足は否めません。
走塁も脚力云々よりも冷静な目で見れば打球判断で立岡には劣っています。
守備も外野手としては、全ての面で経験が必要です。

これらを承知の上で、初年度から先発として使っても、そこそこの結果を残すと思います。
そして、彼はこの経験を糧に2年目は一気に成績を伸ばすかもしれません。
この場合の完成形は元阪神の赤星をイメージしています。

しかし、今年一年間ずっと一軍に置くのなら、あくまでもスタメン中心で起用する事が前提です。
やはり、一軍は遠征が多いので、絶対的な練習量がどうしても不足し、特にウエイト・走り込み・打ち込み等が減ります。
しかも、実戦で使われないのなら、成長の速度は間違いなく遅くなりますし、大卒の彼には時間の無駄とも言えます。
中途半端な形でベンチに置いてしまうと、将来的にレギュラーとして使う選手ではなく、代走・守備固めが主な役割の選手になってしまう危険性が高まります。
スタメンで使う方針で無いのなら、ベンチには置かずにファームで実戦と練習を積ませるべきです(同じ事は岡本和真にも言えます)

一方で、仰る通り今年一年をみっちりファームで鍛えると、もう少しスケールの大きい選手になる可能性は高まります。
前述通り、一軍に居るよりも練習量が多くなりますし、パワーアップも期待出来ます。
但し「青木のようなタイプになるか?」と問われれば、それは若干違う意見を持っています。

青木もプロ入り当時は線の細い選手でしたが、どちからかというと足が短く下半身はガッシリした選手でした(その後は更に凄い下半身になりました)
逆に単純な脚力(スピード・瞬発力)は、青木の入団時よりも重信の方が全然上です。
よって、この場合の完成形は元広島の正田(ちょっと古い例えでごめんなさい)をイメージしています。
昔よりも球場が大きくなっているので、彼のように年間数本のHRを打てるかと言えば微妙ですが、ヒット性の打球を量産し、右中間をライナーで破る打球を飛ばす打者になると思っています。

 

★コメンター「あっくん」さんからの投稿 (3月6日)

立岡が期待出来そうで安心しています。
しぶとい打者が少なく、彼とギャレット次第で得点力が大きく変わりそうです。
立岡が穴のない相手に嫌がられる為の、残る課題はどこにあるのでしょう。
機会があればよろしくお願いいたします。

 

☆筆者回答
立岡はバットコントロールに長けてる選手です。
但し、非凡なバッティングセンス(器用さ)を持ってる故に、それに頼ってしまう傾向が強いと見ています。

彼はHRこそ出ていませんが、見た目以上にパンチ力がある選手です。
ご存じの通り、ドラフトでソフトバンクに上位入団した当時は右打者でしたが、巨人にトレードした直後に左肘の靭帯を断絶し、右打者としては厳しくなりました。
そして2012年に左打者に転向して、徐々に頭角を現し現在に至っています。
つまり、左打者としては今年は4年目で、3年目の去年から自分がイメージしているスイングが出来るようになってきました。
つまり、一般のプロ選手と比べても遜色無い体力を持ってる立岡なら、いつでもHRが打てる段階に来ている事を意味しています。

又、立岡のゾーン別データを見ると弱点は、①内角(.195)、②内角高め(.160)である事は明白で、このゾーンの低打率を意味しているのは、体に近い直球系のボールに弱い事。
去年の終盤戦を見ても、相手バッテリーは立岡の内角にボールを集めています。
やはり、彼への攻め方は「内角直球を強く意識させておいて、最後はボール球を振らせる」が基本線になっています。

以上を踏まえて、個人的には「もう少し単純にバッティングを考えたらどうか?」と思ってます。

恐らく今年も彼に対しては内角へボールを集めて来るでしょう。
そこで彼に必要なのは、カウントが追い込まれるまでは、そのボールを無理に逆方向に打とうとせずに、素直に叩いて強い打球を飛ばすことです(ファールでもかまいません)
そうすれば、相手の攻め方も単純ではなくなってきます。
追い込まれるまでは狙い球を絞って打球方向を決めて、内角球に対しては素直に引っ張り、外角球に対しては逆方向に流す。
そして、追い込まれたら打つポイントをギリギリまで我慢して甘いボールが来るまで粘る。
このように単純に打席に立てば、必ず好結果が出ると確信しています。

今年のキャンプと、ここまでのオープン戦を見ていると、去年以上にボールを強く叩ける印象が強いので、それは十分に可能になっています。
相手は内角直球という弱点を突けなくなれば、今度は低めの変化球を振らせに来ます。
しかし、こうなると彼の持ち前のバットコントロールが活きてくるので、ストライクゾーンなら高い確率でヒットにするでしょうし、相手はもっと低めに集めてボール球を振らしに来ます。
ボール球を振らせようとする事は、裏を返せば相手に四球を与える事になるので、トップバッターの立岡には選択しづらい配球になります。

こう考えていけば、立岡が苦手の内角球を克服すれば、首位打者争いも決して夢ではないと思ってます。

 

★コメンター「ヒロ」さんからの投稿 (3月6日)
内海は、昨年も思ったのですが、抑え、セットアッパーでの生きる道を目指すべきではないでしょうか。
先発ローテを守っていくには、主様が書かれているように、肩のスタミナが不足している気がします。
ローテを守って長い回を投げるスタミナと、短い回で良いが毎日でも投げるスタミナに、どのような違いがあるのかは、素人なのでわかっていませんが、内海を後ろに回すことで、マイコ、宮國、小山、戸根・・・なんかを前でテストできる気がするのですが。。。


☆筆者回答
確かに試してみる価値は有るのかもしれませんし、数年前の彼なら面白かったかもしれませんが、個人的には内海のリリーフ転向の御意見には、申し訳にくいのですが賛同できません。
その理由は三つあります

①ストライクゾーンで勝負出来る球威がない
②三振が欲しい場面での決め手に欠けてる
③山口と役割が被る

まず①については言葉通りで、終盤の一点を争う展開になると、ボール先行で不利なカウントを作ってしまう事が一番拙いので、ボール球を有効に使って(餌をまく)打者を討ち取るスタイルの内海には向いていませんし、ストライクゾーンで勝負出来る球威もありません。

②についても①と似た理由ですが、今の内海は狙って空振りを奪えるだけの球速と変化球の切れは有りません。
彼の場合は、とりあえずボールを低めに集めて、たまたま相手がボール球を振って三振を奪うケースが殆どです。
基本はゴロを打たせてる投手なので、三振を狙いに行くと逆に制球ミスの確率が上がり、長打も増えてしまう危険性が高くなります。
但し、リリーフとしてならもう少しスピードも出てくるかもしれませんが、それでもストライクゾーンで三振を奪う事は難しいと思います。

③についても言葉通りで、それ以上の意味はありません。

個人的には、内海を使うなら「あくまでも先発として」と考えています。

 

★コメンター「巨人ファン」さんからの投稿 (3月7日)
<田原を先発に回すのはどう思います?

田原がルーキーの時、先発した試合ありましたよね。

凄くいいピッチングしてたけどチャンスで打順が回ってきてしまって代打をコールされて阿部がベンチでずっこけたやつ。

阿部がとても残念がってました。今さら田原に先発の準備させるのは無理でしょうか。


☆筆者回答
短期決戦の「奇襲」としてなら田原先発は面白いと思います。
3イニングくらいはしっかりしたボールを投げる事が出来るかもしれません。
但し、将来的には面白いかもしれませんが、今年に関しては賛同できません。

その理由は三つあります。
①プロ入り以来、先発投手としてのトレーニングを積んでいない
②現在のスタイルは力投型なので、長いイニングは持たない
③去年、リリーフとして掴みかけた自信を、今年は「確信」に変えて欲しい

①については、先発としてのトレーシングをキャンプで行って、シーズン中にリリーフ転向する事は難しくないかもしれませんが、逆はかなり厳しいと思います。
先発投手は持久系のトレーニングと瞬発系のトレーニングを平行して行いますが、リリーフ投手は瞬発系のトレーニングをメインに行いますので、どうしても多くの球数を投げるスタミナが有りません。

②については、彼は直球系(ショート含む)で相手を押し込むスタイルで、実は変化球については、単体で見るとそんなにレベルは高く有りません。
あくまでも「右打者にとってはエグい直球」が有ってこその「カーブとスライダー」なのです。
左打者にはショート回転する直球は慣れれば対応が難しくないので、それほど嫌な投手ではありません。
仮に、100球前後の球数を目安としてマウンドに上がるなら、当然ながらリリーフと同じような直球を続けられません。
その場合はやはり高いレベルの変化球を求められますし、スライダー以外はまだまだ精度が甘い田原の変化球では厳しいと思いますし、左打者を抑えるには質の高いチェンジアップも必要になります。

③については言葉通りで、去年やっと掴みかけた「自信」と「チームでの役割」を、もう一度ゼロベースにして、先発として再出発させるのは彼には酷だと思います。
仮に、先発として使った場合、仰るように以前のように何度かは成功するかもしれません。
但し、それは相手がノーマークにしていただけで、最初から先発ローテに入れる場合は、そうはいかないと思います。
恐らく対戦が一回りすれば直ぐに対策を練られるでしょう(例えば左打者を並べる等)

もし彼を先発として起用するなら、彼の為にもオフから準備させて欲しいと思います。

以上 敬称略