阪神vs巨人 3月11日 オープン戦雑感
- 2018.03.11
- 2018シーズン
- オープン戦, ゲレーロ, マギー, ロサリオ, 中井大介, 吉川大幾, 吉川尚輝, 小林誠司, 山本泰寛, 岡本和真, 田中俊太, 田中貴也, 立岡宗一郎, 読売ジャイアンツ, 辻東倫, 長野久義, 阪神タイガース, 陽岱鋼, 高橋遥人

今日は開幕で対戦する阪神との試合だが、注目の新戦力ロサリオと高橋遥人をしっかりチェックしたい。特にロサリオは阪神の命運を握ってると言っても過言ではないので要注目である。
【STARTING LINEUP】
【G野手レポート】
1⑧陽岱鋼 3打数2安打1四球
①真ん中直球に詰まったがセカンド左の内野安打
③内角低め直球に詰まってショートゴロ
⑥内角直球を捉えてライト前ヒット
⑦ボールをしっかり見切って四球
・バッティングの状態は非常に良い。タイミングも合ってるし、右足で溜めを作ってスイング始動してるので、ボールの見極めも良くなっている。
・一方でセンターの守備では、完全に詰まったセンターへのフライを、判断が遅れて前に落ち、ツーベースにしてしまう。打球判断が良い選手なので残念なミスだが、久しぶりに実戦でセンターを守った事も影響しているかもしれない。
2④吉川尚輝 3打数1安打
①外角直球を捉えてレフト線ツーベース⇒一塁走者は三塁アウト
③内角直球に詰まってショートゴロ
⑥外角低めスライダーを空振り三振
・全体的に直球系に対してはタイミング的に差し込まれている。レギュラー取りへ向けて今後の大きな課題になる。
⇒④田中俊太 1打数0安打
⑧外角スライダーを見逃し三振 チェンジ
・三振したスライダーは、ややボール気味だったが、手を出さなければいけない。
3⑦ゲレーロ 3打数1安打(1HR)打点2
①内角直球に詰まってサードゴロ⇒二塁走者は三塁進塁
③内角直球に詰まってセカンドゴロ チェンジ
⑥内角スライダーを完璧に捉えてレフトスタンドへホームラン 打点2
・HRを打ったボールは内角やや低めのスライダーで、ここは彼のホームランゾーン。去年も田口から同じコース・同じ球種でHRを放っている。
⇒⑦中井大介 1打数0安打
⑧真ん中低めの直球を叩いたがセカンドゴロ
・やや差し込まれたが、バッティングの内容は悪くない。
4⑤マギー 2打数0安打1四球
①粘って四球
④内角直球に詰まってセンターフライ
⑥真ん中高め直球に詰まってセカンドフライ
・相手の直球に力負けしていたが、開幕に向けて「左投手の本物の直球」を体感できた事はプラスにとらえたい。
⇒⑤辻東倫 1打数0安打
⑧外角低めの直球を空振り三振
・やはり速いボールへの対応はまだまだ。
5D長野久義 4打数1安打
①外角直球を合わせて一二塁間へのタイムリーヒット 打点1
④真ん中カーブを打ち上げてセンターフライ
⑥外角直球をバットの先でピッチャーゴロ チェンジ
⑧外角直球を空振り三振 チェンジ
・初回のタイムリーヒットは彼らしいバッティングではある。他の打席に関しても結果は出なかったが、紙一重の内容だった。
6③岡本和真 4打数1安打
①外角低めのスライダーを空振り三振 チェンジ
④真ん中低めのチェンジアップを空振り三振 チェンジ
⑦外角直球を捉えてレフト前ヒット
⑨真ん中直球に詰まってセカンドゴロ
・相手の直球に力負けしていたが、空振りの姿は去年の同時期とは雲泥の差がある。特に第二打席の三振は、自分のスイングをした上での結果だった。
7⑥山本泰寛 3打数0安打
②内角直球に詰まってピッチャーゴロ
⑤真ん中直球を空振り三振
⑦外角直球を引っ掻けてショートゴロ
・高橋、岩貞の直球に差し込まれ続けていた。
⇒吉川大幾 1打数0安打
⑨外角低めフォークを引っ掻けてショートゴロ
・ドリスからヒットを打つことは容易ではない。
8②小林誠司 2打数1安打
②内角直球に詰まってショートゴロ
⑤内角低めのスライダーを空振り三振
⑦外角高めの直球を合わせてライト前ヒット
・バッティングはヒットが1本出たが、内容的には厳しい。
・一方でキャッチャーとしては、相手のスクイズの際に致命的な捕球ミスを犯した。
・ここ最近、攻守で全く覇気を感じないのは私だけだろうか? 特に守備でつまらないミスが目立ってしまっている。 疲れなのか? 打てない焦りなのか?
⇒②田中貴也 1打数0安打
⑨外角高め直球を空振り三振
・バッティングに関しては下半身が全く使えていないので、強い打球は期待できない。
9⑨立岡宗一郎 3打数0安打
②外角低めスライダーを空振り三振 チェンジ
⑤外角スライダーを引っ掻けてセカンドゴロ チェンジ
⑦真ん中低めのスライダーを空振り三振
・左投手に対しては、内角直球でファールを打たされ、最後はスライダーで仕留められるパターンが続いてしまった。同じ攻め方で凡退するようではレギュラー取りは厳しい。
【G投手レポート】
☆中川皓太 5回6安打1四球1死球1三振 失点3
・直球系の平均スピードは140キロ前後
・変化球はスライダーを軸にチェンジアップとカーブ
・立ち上がりから調子はあまり良いとは感じなかった。ボールの切れも今一つで、変化球も抜けるケースが多かった。
・4回の3失点は変化球が決まらずに、ピッチングが単調になったところを狙い打たれた印象。
・それでも悪いなりに纏めた事は評価に値するので、開幕ローテ入りへまた一歩前進と言える。
☆田原誠次 2回2安打2四球 失点3
・直球系の平均スピードは130キロ中盤
・変化球はカーブ、シンカー、スライダー、シュート
・全体的にボールの切れと制球が今一つではあったが、審判の判定が厳しかった(特に低め)ことも、投球を苦しくしていた要因と言える。
・結果的に3失点されたが、完全に討ち取った当たりが二塁打になったり、小林の拙いプレーが重なってる上での失点なので、そこまで投球内容は悪くない。
☆谷岡竜平 1回1安打1三振 失点0
直球の平均スピードは140キロ前半
変化球は二種類のフォーク
・直球とフォークのコンビネーションで打者を討ち取っていたが、この試合ではフォークの切れが良かった。但し、相手の打者が一線級なら見逃されるボールなので、直球の切れと制球をもっと上げないと本番では苦しむ。
・同じタイプの「LEGEND上原」の入団によって、彼のチャンスは減ってくるかもしれないが「生きる教材」を近くで見て勉強できる利点もある。
【T新戦力レポート】
☆ロサリオ 3打数1安打
・彼本来のバッティングはこんなモノではないと思っているが、今の状態は完全に崩れてしまっている。
・まず気になるのはタイミング的に遅れてしまってる事。解説の岡田氏が指摘した点と全く同じで、スイング始動が遅れてしまってるので右足を引いて距離を取ろうとしてる。
・つまり現状はバッティングに「間」や「溜め」が無いので、体重移動をする作業が出来ずに手打ち状態になっている。これでは長打を期待できないし、全く怖さも感じない。
・先週のソフトバンクとの試合もテレビ観戦してチェックしたが、ここまでの感想としては初年度のゴメスよりも打席での迫力(威圧感)は落ちる。
☆高橋遥人 3回3安打1四球 失点1
亜細亜大学出身でドラフト2位の左腕投手
直球の平均スピードは140キロ中盤
変化球はスライダーを軸にフォーク系の落ちるボールを織り混ぜる
・腕の振りが良く、直球と変化球で腕の振りに違いを感じない。
・直球にはスピード感と威力を感じるし、スライダーとフォークも切れを感じる。
・制球力も高く、直球も変化球も低めにしっかり集めている。俗に言う「ラインを持ってる投手」で、右打者の外角低めと内角低めの制球は抜群に良い
・但し、110~120キロ台前半の緩いボールが無いので、シーズンに入って相手が慣れてくるとピッチングが単調に見えてくるかもしれない。
【試合結果】
G 100 002 000 3
T 000 303 00× 6
G 中川⇒田原(小林)⇒谷岡(田中)
T 高橋⇒岩貞(坂本・梅野)
試合は6対3で阪神が勝った。
【総評】
・この試合は審判のストライク判定が厳しかったので、低めにボールを集めて討ち取るタイプの中川や田原には気の毒だった。
・長野と陽、二人とも調子が良いので、開幕は二人の同時起用が有力になったが、個人的には立岡や、これから上がってくる亀井に頑張って貰って、右偏重の打線から脱却して欲しい。
・阪神に関しては、ロサリオは現状どん底だが、これからそれなりには打つとは思う。しかし、それも前後の打順を任せられる左の糸井と福留次第と見ている。仮に彼らが怪我や年齢的な衰えで不振が続くと、ロサリオも彼らと共に沈んでいく可能性は否定できない。期待されてる大山や中谷は同じ右打者なので、相手投手から見るとロサリオと同じような配球で攻める事が出来るので負担は少ない。
以上 敬称略
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