ソフトバンクvs巨人 3月13日 オープン戦雑感
- 2018.03.13
- 2018シーズン
- オープン戦, マギー, ヤングマン, 中井大介, 吉川大幾, 吉川尚輝, 和田恋, 大城卓三, 山本泰寛, 岡本和真, 桜井俊貴, 福岡ソフトバンクホークス, 立岡宗一郎, 篠原慎平, 読売ジャイアンツ, 辻東倫, 長野久義, 阿部慎之助, 陽岱鋼, 高木京介

巨人は今日から三日続けてソフトバンクとオープン戦を行う。
ここ数年、この時期の対戦ではソフトバンクに痛い目にあってるので、今年は違うところを見せて欲しい。
【STARTING LINEUP】
【G野手レポート】
1⑥吉川尚輝 3打数1安打
①外角シンカーを引っ掻けてセカンドゴロ
③外角シンカーを引っ掻けてファーストゴロ⇒二塁走者は三塁進塁
⑤外角直球を合わせてショート左の内野安打
・第二打席の進塁打は、やや球審のストライク判定に助けられた側面もあるが内容は濃い。
・ショートの守備は軽快なフットワークを活かして無難にこなしていた。
⇒⑥山本泰寛 2打数0安打
⑦外角カットボールを引っ掻けてショートゴロ⇒エンドランで一塁走者は二塁進塁
⑧真ん中直球を捉えるがショートゴロエラー 打者走者は二塁へ
・バッティングの状態はやや下降線に入った。今日の内容は下半身主導のスイングではなく、やや上体だけで打ちに行ってしまっている。
2⑦立岡宗一郎 3打数1安打1死球 打点1
①真ん中高めの直球を空振り三振
③真ん中高めの直球にやや差し込まれてライトへの大きな犠牲フライ 打点1
⑤⇒牽制アウト⇒内角直球に詰まってサードゴロ チェンジ
⑦内角スライダーに詰まってセカンドゴロ⇒二塁走者は三塁進塁
⑧死球
・ヒットは出なかったがバッティング内容は悪くない。
3⑧長野久義 3打数1安打
①外角直球を合わせただけのファーストゴロ チェンジ
③外角カーブを捉えてセンター前ヒット
⑥外角直球を打ち上げてライトフライ
・バッティングの内容は引き続き良いが、ライバルの二人(陽・中井)も良いので、開幕スタメンが確定しているとは言い切れない。
⇒⑨和田恋 1打数1死球
⑦死球
⑧外角低めスライダーを空振り三振
・上体でボールを迎えにいってるので、外角低めの逃げるボールに対してバットが止まらない。
4D阿部慎之助 1打数0安打1四球
②外角高め直球を捉えたがセンターフライ
③ボールを見極めて四球
・第一打席は捉えたように見えたが、今一つ下半身が使えていないので打球が失速した。
⇒D陽岱鋼 3打数1安打
⑥内角直球を詰まりながらもレフト前ヒット
⑦内角ショートを中途半端なスイングでピッチャーゴロ チェンジ
⑧真ん中低めのフォークを空振り三振
・第一打席は去年全く打てなかった内角直球を上手く腕をたたんでヒットゾーンへ運んだ。
5⑤マギー 3打数1安打
②真ん中直球を捉えて左中間ツーベース
③真ん中高めの直球を打ち上げてセンターフライ チェンジ
⑥内角直球に詰まってファーストゴロ⇒ファーストがセカンドへの悪送球で一塁走者は二塁進塁
・少しずつ状態があがっているし、打ちそうな雰囲気が出てきた。
⇒⑦吉川大幾 2打数1安打1四球
⑧外角直球を捉えて右中間ツーベース
⑧ボールをしっかり見極めて四球
・大逆転の口火を切ったツーベースは見事だったが、打者一巡で迎えた第二打席の内容も良かった。他の打者は空振りしていた相手の低めフォークをしっかり見切っていた。
6③岡本和真 4打数1安打 打点1
②内角スライダーに詰まってサードゴロ
④真ん中直球を打ち上げてショートフライ
⑥相手投手が勝負を嫌がって四球
⑧外角高めの直球を捉えてライトフェンス直撃のタイムリーツーベース 打点1
⑧真ん中低めのフォークをファールチップ三振 チェンジ
・明らかに彼に対する相手バッテリーの攻め方と警戒心に変化が生まれている。去年は高めの直球でファールを打たせて意識させ、最後はボールになる変化球や高めの直球どちらでも三振を奪える雰囲気をバッテリーから感じていたが、今年は初球から安易にストライクを狙いにいっていない。
7⑨⇒⑤中井大介 2打数1安打1四球 打点2
②ボールを見極めて四球
④真ん中直球を捉えるがセンターフライ
⑥真ん中直球を捉えてセンターオーバータイムリー二塁打 打点2
・昨シーズンから最も成長してるのは彼かもしれない。甘いボールをミスショットする確率が減っているし、バッティングに対するアプローチが良くなっている。
・現状、バッティングだけを見ればポジションが被る長野や陽よりも期待値は高い(二人とも良いが彼はその上を行ってる)
・スローイング(肩)に関しても二人より上なので、ポジション奪取には外野手としての打球判断を良くする必要がある(この部分は陽の方が優ってるし、長野とは互角)
⇒⑤辻東倫 1打数1死球
⑧死球
⑨外角スライダーを合わせただけのセンターフライ
・第二打席は嘉弥真のスライダーに泳がされてしまった。
8②小林誠司 3打数0安打
②真ん中直球を捉えたがセカンドゴロ チェンジ
④内角直球を引っ掻けてサードゴロ チェンジ
⑥外角チェンジアップを引っ掻けてピッチャーゴロ チェンジ
・前回よりもやや良くなっているが、まだ軸の右足での溜めが少ないので体重移動が甘い。上体でボールを迎え行ってしまうので、打球に力を伝えきれていない。
・その原因は「始動するタイミングが遅れている事」が挙げられる。キャンプ前半は早めに始動して、右の軸足に重心を置いて溜めを作る事が出来ていたが、今は始動が遅れて慌ててスイングする作業に入ってしまっている。
⇒②大城卓三 2打数1安打
⑧真ん中ショートを捉えてライト前ヒット
⑨外角低めのスライダーを打ち上げてセンターフライ
・バッティングの内容が良い。特に討ち取られた第二打席は、変則左腕の嘉弥真を相手に右の肩が開かずに壁を作っていたので、対左投手を相手にしても可能性を感じるバッティングだった。
9④田中俊太 5打数3安打(HR1)打点4
③真ん中カーブを捉えて右中間突破ツーベース
⑤外角直球を空振り三振
⑦外角直球を引っ掻けてピッチャー強襲の内野安打
⑧真ん中シュートを完璧に捉えてライトスタンドへの満塁ホームラン 打点4
⑨外角直球に合わせたがショートゴロ
・第一打席は粘りを見せて最後は甘いカーブを捉えたが、バッティングの中身は非常に濃い。
・第四打席の満塁HRは相手の失投を一振りで仕留めた見事なバッティングだったが、左の軸足しっかり溜めを作れていた事が大きかった。
・ここ最近の内容を見ていたら明らかに状態が上がっており、もともと前捌きが上手で、パンチ力も持ち合わせていたので、ある意味この結果は必然だったと言える。
・一方で、守備ではダブルプレーを狙える場面で送球エラー(ワンバンド送球)があったので、ここは反省点である。
【G投手レポート】
☆ヤングマン 5回10安打3四球1三振(HR1)5失点
直球系の平均スピードは140キロ前半
変化球は大きなカーブを軸にチェンジアップを少々
・軸となる動く直球とカーブが低めに集まれば試合を作る事が出来るが、この試合のように高めに浮くケースが増えると痛打されてしまう。
・特に左打者の内角へ狙った直球系が抜けて高めに抜けると厳しい。又、球種が少ないので、外角のツーシームを有効球にするには、対左打者にはカットボールかスライダーを懐に見せていかないと抑える事は難しい。
・クイックも遅い部類に入るので、足で揺さぶられると苦しい。
☆高木京介 1回1安打1三振 失点0
直球の平均スピードは130キロ中盤
変化球は緩いカーブを軸にチェンジアップとカットボール
・いきなり先頭打者に緩いカーブを打たれたが、その後は相手の走塁ミスに助けられながらも落ち着いたマウンド捌きで後続を絶った。
・この投球内容と安定感なら支配下登録されると思うが。。。
☆篠原慎平 1回3安打1四球11三振 失点2
直球の平均スピードは140キロ前半
変化球はスライダーとフォーク
・球種が少ないので、ボール先行になると厳しい。
・最初は制球がまずまず良かったが、2アウトから失点を許したので印象が良くないし、内容が一変してしまった。
☆桜井俊貴 2回1安打1四球3三振 失点0
直球の平均スピードは140キロ前半
変化球はカーブとチェンジアップを軸にスライダーを少々
・最初の1イニングは直球・変化球ともに抜群の切れと制球だった。特に腕の振りが良かったので、相手打者は緩急で翻弄されていた。
・一方で2イニング目はやや全体的にボールが甘かったが、ボールの切れは良かったので何とか凌いだ。
【試合結果】
G 001 002 050 8
H 101 030 200 7
G投手 ヤングマン⇒高木京介(小林)⇒篠原⇒桜井(大城)
H投手 東浜⇒笠谷⇒野澤⇒加治屋⇒嘉弥真(甲斐)
試合は八回に打者一巡の猛攻で逆転した巨人の勝利で終わった。
【総評】
・あくまでも現時点ではあるが、私が監督なら今年の開幕戦の外野手構成は、レフトにゲレーロ、センターに陽岱鋼、ライトに中井大介を配置する。これだと右打者偏重の打線になてしまうが、それを考慮に入れても中井のバッティングは期待感が高いし、今日のバッティング内容は抜群に良かった。
・毎年この時期のソフトバンクとのオープン戦は、投打ともに相手の若手選手にいいようにやられていたので、久しぶりに溜飲を下げた。特に若い選手だけで試合をひっくり返した意味は大きいし、相手の投手の力が少しでも落ちれば一気に大量得点を奪う雰囲気を作りつつある状況は大変喜ばしい。
・又、仮に坂本不在の状況になっても、ショート吉川尚・セカンド田中俊の布陣で何とかなる可能性が生まれた意味も大きい。田中俊は実戦の中で何らかの爪痕を残す選手であり、しかも左打者なのでチームにとって彼の存在感は日に日に増している。
以上 敬称略
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