ソフトバンクvs巨人 3月14日 オープン戦雑感

ソフトバンクvs巨人 3月14日 オープン戦雑感

この試合で対戦するソフトバンクのバンデンハークは、仮想メッセンジャーと見立てる事が出来るレベルの高い投手なので、好調の巨人打線がどう対峙するのか興味が沸いてくる。



【STARTING LINEUP】

 

【G野手レポート】

1⑧陽岱鋼 4打数2安打 盗塁1

①外角直球を捉えてセンター前ヒット

③外角カットボールを引っ掻けてショートゴロ

⑤内角スライダーをやや泳がされてレフトフライ

⑧外角直球を捉えてセンター前ヒット

・スイングがコンパクトで鋭さを感じる。今はタイミングを計る作業で苦労していないので、安定した打席が続いている。

 

2④⇒⑥吉川尚輝 3打数0安打

⇒陽岱鋼が盗塁成功⇒内角直球を見逃し三振

③外角高め直球に差し込まれてレフトフライ チェンジ

⑤外角スライダーを合わせただけのショートゴロ チェンジ

・バットスイングを見るとやや疲れを感じる(スイングに鋭さがない)又、下半身を使えず上体だけのスイングも多くなり、バットに当てるのが精一杯という内容が続いている。

・開幕スタメンに向けて、相手投手が一線級になるこれからが本当の踏ん張りどころである。

 

⇒③辻東倫 1打数0安打

⑧内角直球に差し込まれてセンターフライ

・討ち取られたボールを右中間方向に強く叩けるようになれば期待は膨らむが。。。

 

3⑥坂本勇人 2打数0安打

①内角直球に詰まってライトフライ⇒二塁走者は三塁進塁

④外角直球を見逃し三振

・久しぶりの実戦だったが、バッティングを見る限り特に心配な点はない。

 

⇒④田中俊太 1打数0安打1四球

⑥外角スライダーに泳がされてセカンドゴロ

⑧相手が制球を乱して四球

・打席では結果を残せなかったが、セカンドの守備は非常に安定していた。

 

4⑦ゲレーロ 3打数2安打(HR2)打点3

①外角直球を完璧に捉えてレフトテラス席へツーランホームラン 打点2

真ん中カーブをやや泳がされ気味で捉えてレフトスタンド中断へホームラン 打点1

⑥内角スライダーを打ち上げてサードへのファールフライ

・右投手が相手の場合は、150キロの直球でも緩いカーブでも少々甘くなれば一発で仕留める雰囲気がある。スイングスピードが速いだけではなく、トップからボールを捉えるまでの動作に全く無駄がないので、少々抜かれても体が止まり芯で捕まえている。

・外野守備も動きが軽快で、レフト線の打球を素早く処理しツーベースにしなかった。

 

⇒⑨中井大介 1打数1安打 打点2

⑧真ん中直球を完璧に捉えてセンターフェンス直撃のタイムリーツーベース 打点2

・他の選手がなかなか捉えられなかった田中正義の直球を完璧に弾き返した。そして「一打席ではもったいない」と思うほど、現在のバッティングは素晴らしい。

・以下の映像写真を使って「彼のバッティングは何が良いのか?」を説明したい。

①タイミングを早めにとってしっかり足を上げて右足に重心を置いている。

②スイング始動の際に、グリップの位置が頭のすぐ横で、バットが体の内側から出ようとしている。

③そのままグリップが体から離れずにバットが体の内側から出ている。

④ボールを捉える時もグリップは体から離れず、右脇をしっかりしめて打球を押し込んでいる。

・前回の記事でも書いたが、このバッティングを見失わなければ、今シーズンの彼は大ブレークする可能性はかなり高い。

 

5Dマギー 3打数0安打

①外角直球を空振り三振 チェンジ

④真ん中高めの直球を叩いてショートゴロ

⑥内角低めスライダーを空振り三振 チェンジ

・三振の場面はいずれも相手投手のボールが完璧だったし、第二打席の内容も悪くなかった。

 

⇒D大城卓三 1打数0安打

⑧真ん中直球を空振り三振 チェンジ

・三振に終わったが、見どころのある打席だった。

 

6③阿部慎之助 3打数0安打

②真ん中直球を打ち損じてキャッチャーへのファールフライ

④真ん中カットボールに詰まってショートフライ チェンジ

⑦外角直球を捉えたがレフトフライ

・バッティングの内容は悪くなかったが、体重移動が若干甘いので体全体のパワーを使ってボールを捉えるレベルには至っていない(打球にもうひと伸びがない)

 

⇒⑥山本泰寛 1打数0安打

⑨内角スライダーに詰まってピッチャーライナー

・もう少しポイントを前に置いてバッティングした方が良い。

 

7⑤岡本和真 4打数1安打(HR1) 打点1

②真ん中高め直球を打ち上げてセカンドフライ

⑤真ん中直球を完璧に捉えてレフトスタンドへホームラン 打点1

⑦外角低め直球を空振り三振

⑨外角直球をバットの先でショートゴロ

・現状、最もバットがスムースに出てくるコースは、真ん中低めからやや内寄りのボールで、彼のツボになりつつある。

・ホームラン以外の打席も紙一重という打席が多かったので内容は悪くなかった。

・但し、最後の打席は左肩の開きがやや早かった。

 

8②小林誠司 2打数0安打1四球

②真ん中直球を打ち上げてレフトフライ チェンジ

⑤ボールを見極めて四球

⑦外角低めのスライダーを合わせただけのライトフライ チェンジ

・時には摺り足で、時には左足を上げてタイミングを取る姿を見て、彼が苦悩している様子が伺えた。

・まだまだ調整する時間があるので、何とか現状を打破してもらいたい。

 

⇒②田中貴也 1打数0安打

⑨真ん中低めのカーブを空振り三振 チェンジ

・カミネロの長所を引き出すにはもう少し経験が必要である。

 

9⑨⇒⑦立岡宗一郎 3打数0安打

③真ん中低めのカーブを打ち上げてレフトフライ

⑤真ん中直球に差し込まれてショートフライ

⑧ピッチャー前のセーフティバント失敗

・彼も山本と同じで、バットを内側から出す意識が強すぎて、なかなかバットのヘッドが出てこない。もう少しポイントを前に置いて打つ必要がある。



【G投手レポート】

☆山口俊 6回4安打(HR1)6三振 失点2

直球系の平均スピードは145キロ中盤、最速は151キロ

変化球はフォークを軸にスライダーとカーブ

・序盤はツーシームを多めにしてゴロを打たせようとしていた。失点された場面はいずれも相手打者が上手く捉えた印象で、そんなに悪いボールには見えなかった。

・4回以降は直球をフォーシーム中心に変える一方で、カーブを多めに使って相手の的を絞らせずにカウントを有利にして、最後はフォークで空振りを奪うケースが多くなった。そのフォークの精度は抜群で、ホークスの各打者は全く対応出来ていなかった。

・久しぶりに彼のパワーピッチングを見たが、150キロの直球と落差のあるフォークとのコンビネーションは錆び付いていなかった。但し、スライダーに関しては真ん中に集まるケースが多く、今後の調整が必要である。

 

☆マシソン 1回1安打2三振 失点0

直球の平均スピードは140キロ後半、最速で150キロ

変化球はスライダー、フォーク

・全体的に抑え気味に投げていたが、ボールの切れは上々だった。

・今年のスライダーの軌道はカーブのイメージに近くなっている。去年までは手元で小さく曲がるボールで球速も130キロ前半(リリースポイントでボールを切ってるイメージ)だったが、この試合のスライダーはスピードが5~8キロ程度遅くなり変化も大きくなっていた(リリースポイントでボールを抜いているイメージ)

 

☆カミネロ 1回4安打1死球2三振 失点3

直球の平均スピードは150キロ前半、最速は154キロ

変化球はスライダーとフォーク、カットボール

・直球に関しては指にかかったボールは素晴らしかったが、抜けて逆球になるケースが多かった。

・スライダーが決まらず、ピッチングがやや単調になったところを突かれたが、心配するような内容ではなかった。

・仮にキャッチャーが小林だったらもう少し幅のある攻め方をしていたと思う。

 

☆戸根千明 1回1安打 失点0

相手の早打ちもあって、直球を一球も使わなかった。

変化球はスライダー、チェンジアップ、カーブ

・変化球を低めに丁寧に集めていたことが功を奏して無失点で切り抜けた。



【試合結果】

G 200 110 020 6

H 110 000 030 5

Gバッテリー 山口俊⇒マシソン(小林)⇒カミネロ⇒戸根(田中貴)

Hバッテリー バンデンハーク⇒飯田(甲斐)⇒田中⇒サファテ(谷川原)

試合は6対5で巨人が勝った。

 

【総評】

・相手の先発バンデンハークは、開幕戦で対戦する可能性が高いメッセンジャーとタイプ(長身から投げ下ろす150キロの直球と大きなカーブが武器)が似ているが、そんな中で鍵を握る「1番の陽岱鋼と4番のゲレーロ」が直球をしっかり叩いて結果を残した意味は大きかった。

・又、ここまでソフトバンクとの二試合を通じて感じたのが、巨人の野手層が間違いなく厚くなっている事。

例えば外野はゲレーロは不動だが、陽岱鋼の状態が良いし、長野も決して悪いわけではない。そして彼らを脅かす存在として中井が急激に力をつけてきた。しかも二軍には亀井が控えている。

内野も坂本とマギーは不動だが、岡本の成長で阿部を代打の切り札として使える可能性が出てきたし、セカンドも吉川尚が調子を落としても田中俊という実戦的な選手が控えている。そしてキャッチャーも小林がメインになる事は揺るがないが、大城という非凡なバッティング技術を持った選手が控えにいる。そして二軍には去年プチブレークした宇佐見も控えている。

・勿論、軸となるゲレーロ・坂本・マギーの三人が長期離脱した場合は厳しくなるし、まだまだ右打者偏重から抜け出せてはいないが、少なくとも去年の同じ時期と比べて控え野手がレベルアップしている事は間違いない。

以上 敬称略