ソフトバンクvs巨人 3月15日 オープン戦雑感
- 2018.03.15
- 2018シーズン
- ゲレーロ, マギー, 中井大介, 吉川大幾, 吉川尚輝, 和田恋, 坂本勇人, 大城卓三, 小林誠司, 山本泰寛, 岡本和真, 河野元貴, 澤村拓一, 福岡ソフトバンクホークス, 立岡宗一郎, 菅野智之, 読売ジャイアンツ, 谷岡竜平, 長野久義, 阿部慎之助, 陽岱鋼

ここ数年、巨人のオープン戦は見ている側が途中で眠くなるような淡々としたゲーム内容が多かったが、今年は見ていてワクワクするような選手が現れてきたので楽しみながら見ている。
【STARTING LINEUP】
【G野手レポート】
1D陽岱鋼 2打数0安打1四球
①外角直球を空振り三振
③ボールを見極めて四球
⑤内角低めのフォークを空振り三振 チェンジ
・状態は引き続き良い。中田の直球とフォークで三振したが、どちらもベストピッチだった。
⇒D大城卓三 2打数0安打
⑦⇒一塁走者が盗塁失敗 チェンジ
⑧真ん中直球を空振り三振
⑨外角スライダーに上手く合わせたがセカンドライナー ⇒二塁走者が飛び出してダブルプレー
・モイネロに対して、一打席目は彼の直球に全くタイミングが合っていなかったが、二打席目は初球のスライダーを積極的にスイングして対応していた。こういう点からも彼のバッティング技術に非凡なものを感じる。
2④吉川尚輝 3打数0安打1四球
①内角直球を空振り三振
③相手が制球を乱して四球
⑥外角直球を合わせただけのサードゴロ
⑧外角高めスライダーを空振り三振
・トップを作るまでの仮定で、下半身が全く使えていないので、トップの位置が浅くなり、殆ど手打ちに見えてしまうスイングになっている。ここが正念場なので頑張って欲しい。
3⑥坂本勇人 2打数0安打1四球
①外角直球をバットの先でライトフライ チェンジ
③真ん中低めのフォークを空振り三振
⑥しっかりボールを見極めて四球
・残りのオープン戦で微調整すれば問題ない。
⇒⑦中井大介 1四球
⑧しっかりボールを見極めて四球
・相手は低めの変化球で誘っていたが、全く動じずに見切っていた。
4⑦ゲレーロ 3打数1安打(HR1)打点1
②真ん中高め直球を完璧に捉えて左中間スタンドへホームラン 打点1
③内角低めフォークに詰まってサードゴロ チェンジ
⑥真ん中低めのフォークを空振り三振 ⇒一塁走者は盗塁失敗 チェンジ
・真ん中から外角寄りの高め直球も彼のホームランゾーンで、150キロの直球でも簡単に捉えてスタンドインする。
・ここまで毎試合ホームランを打つと、本番が逆に心配になってくるが。。。
⇒⑥山本泰寛 1打数0安打
⑧真ん中高めスライダーを空振り三振
・始動が遅いので、タイミング的に差し込まれている。現状のバッティング内容では内角直球への対応が難しい。
5⑤マギー 2打数1安打1四球
②相手が制球を乱して四球
④真ん中低めのフォークボールを空振り三振
⑦真ん中高め直球に差し込まれたがライト前ヒット
・まだまだ結果、内容ともに満足出来るものではないが、特に彼の場合は実戦で調整していくタイプなので、徐々に調子を上げてくれるのを信じて待つしかない。
⇒⑤吉川大幾 1打数1安打
⑨外角高めチェンジアップを捉えてセンター前ヒット
・甘いチェンジアップをセンターに弾き返すナイスバッティングだった。
・彼が先頭で出塁すると不思議と後続が続いて得点シーンが生まれる。
6③岡本和真 4打数1安打
②外角高め直球をややバットの先で捉えてセンターへの大きなフライ
④内角低めのフォークを空振り三振
⑦⇒ワイルドピッチで二塁進塁 ⇒内角高めの直球を空振り三振
⑨外角直球をバットの先で捉えてレフト前ヒット
・第二打席は狙い球が外れて後手に回ったが、他の打席の内容は悪くはない。但し、やや体の開きが早いので、バットの先で捉えるケースが多く見られる点は少々気になる。
・守備の動きも軽快で、難しいバウンドを処理してダブルプレー(やや送球は逸れた)を成立させた。又、フライの処理でも積極性が出てきたので、攻守で自信が芽生え始めた印象を持った。
7⑧長野久義 3打数1安打
②真ん中低めのスライダーを打ち上げてセンターフライ
④真ん中低めのフォークを空振り三振 チェンジ
⑦真ん中低めのスライダーを捉えてレフトテラス席へのホームラン 打点2
⑨しっかりボールを見極めて四球
・やや泳がされながらもバットの先でスタンドへ運ぶホームランは、全盛時の彼らしいバッティングで、ここ数年見ることが出来なかった場面だった。ここ数年苦しんでいた膝の不安が無くなった証拠かもしれない。
8②小林誠司 2打数0安打
②真ん中直球に合わせたがセカンドゴロ チェンジ
⑤外角カットボールを捉えたがライトライナー
・ここ数試合の内容よりも良かったが、まだまだタイミングを合わせる事に精一杯で、上体でボールを迎えに行ったスイングをしている。
⇒②河野元貴 1打数0安打1死球 打点1
⑦内角直球に詰まってサードフライ
⑨死球 打点1
・配球云々は別にして結果だけを見ると、ここまでのオープン戦で彼がマスクを被ったケースでは失点が少ない。
9⑨立岡宗一郎 2打数1安打
③内角カットボールにやや詰まってライトフライ
⑤外角低めフォークを引っ掻けてセカンドゴロ
⑦ボールを見極めて四球
・酷い状態とまでは言わないが、バッティングの状態は下降線に入っている。
⇒代打 阿部慎之助 1打数0安打
⑧真ん中高めの直球を打ち損じてキャッチャーへのファールフライ
・バッティング内容は前回と変わらない印象で、まだまだトップが浅く、左の軸足で溜めを作れていないので、体重移動が甘くなっている。
⇒⑨和田恋
代打の阿部に変わってライトを守った。
【G投手レポート】
☆菅野智之 6回6安打1四球4三振 失点2
直球系(ワンシーム含む)の平均スピードは140キロ中盤
変化球はスライダーを軸にカーブ、カットボール、シンカー
・この試合ではピンチの場面でギアチェンジすることなく、全力投球も少なかった。又、どちらかというと制球重視という内容だった。
・その制球に関してはスライダーは上々の精度だったが、直球系を含む他の球種についてはやや甘かった。
・色々試してる印象が強いピッチング内容だったが、特に目についたのはシンカーをこれまでの中で一番多く投げていた事。そのシンカーの精度はまずまずという印象で、立ち上がりで今宮に投げたボールは捉えられたが、左打者には狙い通りにゴロを打たせる場面が数回あった。
・5回は2アウトから連打で失点を許したが、相手の好打を誉めるべきであって内容的には悲観する点は全くない。
☆谷岡竜平 1回1四球1三振 失点0
直球の平均スピードは140キロ後半、最速で148キロ
変化球は二種類のフォーク
・これまでの投球と比べると、最も評価出来る内容だった。直球はアウトローに集めていたし、フォークもしっかり腕を振って切れと落差があるボールを投げていた。
・但し、一つ気になるのはセットポジションの時に、ややスピードと制球が落ちる事。ここをクリアする事が更なるステップアップに繋がる。
☆澤村拓一 2回0安打 失点0
直球系(ツーシーム含む)の平均スピードは140キロ後半、最速は151キロ
変化球はスライダー、フォーク、カットボール
・直球のスピード感は、怪我をする前と比べると9割程度のところまで来ている。一方で、時おり混ぜていたツーシームは非常に効果的で、ややスピードを抑えてシンカー気味に小さく変化するボールなのでゴロアウトを狙える。
・コーナーをビシビシ突く投球ではなかったが、四球で崩れる心配は全くなかった。
・そして何より球威が落ちずに2イニング投げ抜いた事が非常に大きい。勿論、本番で勝ちパターンとして機能する為には微調整が必要(特にフォークの精度向上)だが、それは今後の実戦の中で少しずつ修正していけば良い。
【試合結果】
G 010 000 201 4
H 000 020 000 2
Gバッテリー 菅野(小林)⇒谷岡⇒澤村(河野)
Hバッテリー 中田⇒加治屋⇒モイネロ(甲斐)
試合は4対2で巨人が勝ち、これでオープン戦は3連勝となった。
【総評】
・登板後の澤村の肩に問題が無ければ、これから本番に向けて戦力として十分に目処が立ったと言える。そして来週登板予定の上原にも目処が立てば、マシソンとカミネロを含めて一気に四人の救援投手が誕生する。これに加えて故障離脱中の西村も交流戦頃に復帰できれば更に厚くなる。
・願わくばこれにプラスして信頼できる左のリリーフが一枚欲しいところだが、現状は山口鉄や池田が離脱中なので、高木を支配下登録してその役目を担う形がベストだが、個人的にはワンポイントという使い方なら森福の奮起にも期待したい。
・馬力のある菅野と山口俊が登板する日は、カミネロ以外のセットアッパーは肩を休ませ、一方で他の先発投手が登板する日は、早めに彼らを投入して勝ちを拾っていく形を多く作る事が出来れば、キャンプ前には全く頭になかった優勝という文字がおぼろげに見えてくる。
・それには打線が序盤で先制点を奪い、終始リードする展開に持ち込む必要があるが果たして。。。
以上 敬称略
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