ロッテvs巨人 3月18日 オープン戦雑感
- 2018.03.18
- 2018シーズン
- オープン戦, ゲレーロ, マギー, 千葉ロッテマリーンズ, 吉川尚輝, 坂本勇人, 小林誠司, 岡本和真, 田中俊太, 立岡宗一郎, 読売ジャイアンツ, 野上亮麿, 長野久義, 阿部慎之助

オープン戦の首位なんてどうでも良いとは思うが、ファンとしては悪い気分ではない。そして、今日は同率首位のロッテと対戦するが、結果は別にして中身の濃い試合が見たい。
【STARTING LINEUP】
【G野手レポート】
1⑧長野久義 4打数0安打
①外角高めの直球を打ち上げてセカンドフライ
③真ん中直球を打ち上げてセンターフライ チェンジ
⑤外角チェンジアップを引っ掻けてサードゴロ チェンジ
⑧内角直球を空振り三振 チェンジ
・ミスショットが多かったが、バッティングを崩している印象は全くない。
⇒⑦和田恋
2④吉川尚輝 2打数1安打
①内角直球に詰まってショートフライ
④内角直球に詰まってショートへの小フライが内野安打
・直球に対して常に差し込まれてるので、相手は小細工無しでガンガン攻めてくる。
⇒④田中俊太 1打数1四球
⑥外角低めカーブを引っ掻けてセカンドゴロ
⑨ボールをしっかり見極めて四球
・逆転の口火となった9回表の四球は非常に価値が高い。先頭打者として素晴らしい打席だった。
3⑥坂本勇人 3打数1安打
①真ん中直球を捉えてライト前ヒット
④内角直球に詰まってサードゴロ
⑥真ん中直球を打ち上げてライトフライ
・バッティングの内容は上々で、課題を設定(引き付けて逆方向を狙う)してスイングしている様子が伺える。
⇒⑨中井大介 1打数1安打
⑨バントの構えからバスター成功でライト前ヒット
・やや結果オーライだが、彼のバッティングの状態が良いからこそ生まれたヒットだった。
4⑦ゲレーロ 3打数0安打
①内角直球に詰まってサードゴロ チェンジ
④外角低めのカーブを打ち上げてサードフライ
⑥真ん中高めの直球に詰まってセカンドフライ チェンジ
・やや強引に見えるスイングが多かった。
⇒⑥山本泰寛 犠打1
⑨ファーストへの送りバントをファーストのフィルダースチョイス ランナー満塁
5⑤マギー 4打数0安打1四球
②真ん中高め直球を捉えてレフト前ヒット 二塁を狙ってアウト
④⇒二塁走者の坂本盗塁失敗 チェンジ
⑤ボールを見極めて四球
⑦外角直球を見逃し三振
⑨真ん中直球を空振り三振
・バッティングはかなり状態が上がってきたが、最後の打席は内の直球に力負けした。
・一方で、サードの動きはやや厳しさを感じる(去年以上に足が全く動いていない)
⇒⑤吉川大幾
6DH阿部慎之助 2打数0安打
②内角低め直球を捉えてファーストゴロ
⑤外角直球を当てただけのセンターフライ
・まだまだ良くなる兆しを感じない。
6⇒辻東倫 2打数0安打
⑦外角カーブを引っ掻けてファーストゴロ
⑨良く粘ったが内角高めカットボールを見逃し三振
・最後の打席は凡打に終わったが、彼の成長を感じた素晴らしい一打席だった。あの粘りによって相手に多く投げさせたからこそ、次の岡本も冷静に狙い球を絞って打席に入れたと思う。
7③岡本和真 4打数2安打(HR1)打点5
②外角スライダーを引っ掻けてショートゴロ チェンジ
⑤真ん中高めの直球を完璧に捉えてレフトスタンド中段にツーランホームラン 打点2
⑦外角低めのカーブを引っ掻けてピッチャーゴロ
⑨外角直球を捉えて左中間突破のタイムリーツーベース 三塁を狙ってアウト チェンジ 打点3
・全ての打点を稼ぎ出す文句無しの大活躍だった。最後の逆転打は、ノーアウト満塁の状況から前の打者が連続三振したあとで、非常に厳しい場面だったが、冷静にボールになる変化球を見極めて、そして直球を一振りで仕留めた。
・特に個人的に感心するのは全ての打席で結果を恐れずにしっかり振りきっている事。ここまでのオープン戦全打席を振り返っても、私の記憶が確かなら、中途半端なスイングで終わったのは阪神戦の一打席しかない。
・去年よりもフォロースルーが大きくなって、しかも右手でしっかり押し込む形が出来てるので、バットのやや先で捉えても打球は伸びていく。又、上記のスイング写真を見ても、スラッガー特有のインパクトの瞬間に左足が突っ張った形で、後ろ体重で綺麗に回転している。去年と比べて下半身の使い方が格段に上達しているからこそ、あれだけのスイングが出来る訳である。
・短期間でこれだけ進歩する姿を見ると、やはり若い選手は自分に自信が芽生えてくると、急激に成長が加速していく事を改めて思い知らされた。
・残る課題は真ん中低めのフォークの見極めと、外角低めのスライダー系への対応だが、これは数多くの実戦経験の中で対処していくしかない。
8⑨⇒⑧立岡宗一郎 3打数0安打
③外角低めのフォークを引っ掻けてピッチャーゴロ
⑤外角直球を当てただけのサードゴロ
⑧外角直球を引っ掻けてセカンドゴロ
・足のある選手なのでゴロアウトは評価したいが、バッティングの内容が悪すぎる。
9②小林誠司 1打数1四球
③内角直球に差し込まれてセカンドゴロ
⑤ボールを見極めて四球
・数試合前と比べると、タイミング的に差し込まれてしるケースが減ってきているが、もっと右の軸足に重心を置く意識を持ってから体重移動させなければ鋭い打球は生まれない。
⇒②大城卓三 1打数0安打
⑧外角高めの直球に空振り三振
・期待されてるバッティングは、やや右肩の壁が甘いので、スイングが外回りになっていた。
・一方で、この試合でも冷静なリードで相手打線をゼロに封じた。
【G投手レポート】
☆野上亮麿 6回6安打1四球3三振 失点2
直球の平均スピードは140キロ前後
変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークを投げていた。
・序盤は全体的にボールが上ずり気味で、変化球もなかなか決まらずに甘い直球を狙い打たれて失点してしまったが、徐々に修正して回を追う毎に精度が上がった。
・直球の切れもまずまずで、あとは生命線のチェンジアップの精度を上げれば、本番でも先発ローテの一員としてやってくれぞうな目処が立つピッチングだった。
☆戸根千明 1回2安打2三振 失点1
直球の平均スピードは130キロ後半
変化球はスライダーを軸にカーブも織り混ぜる
・良いボールと悪いボールがハッキリしているので、安定感を全く感じない。言い方は適切ではないが、どうしてもピッチングが大雑把に見えてしまう。
・タイムリーを打たれた場面でも、前の打者に対して三振を奪ったアウトローの直球から程遠い、真ん中直球を勝負処で投げてしまった。「同点で迎えた7回裏2アウト2塁の場面で、どうしてあんなボールを投げてしまうのか?」オープン戦ではあるが、彼が置かれている立場を考えると理解に苦しむ。
☆桜井俊貴 1回1安打1四球1三振 失点0
直球の平均スピードは140キロ前半
変化球はカーブ、スライダー
・ここ最近あまりなかった直球のショート回転がこの試合では多かった。特に外角を狙ったボールが真ん中寄りに入ってくるケースは危ない。
・そんな状態でも無失点で切り抜けた最大の理由は、カーブで打者を翻弄して緩急を使えた事だった。
☆高木京介 1回1安打 失点0
直球の平均スピード130キロ後半
変化球はスライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップ
・ツーアウトからヒットを一本許したが、非常に丁寧なピッチングで最後を締めた。
・特にスライダーの制球が抜群だった。
【試合結果】
G 000 020 003 5
M 002 000 100 3
Gバッテリー 野上⇒戸根(小林)⇒桜井⇒高木(大城)
Mバッテリー 酒井⇒土居⇒西野(田村)⇒田中⇒内(柿沼)
・試合は5対3で巨人が逆転勝ち、これでオープン戦5連勝で首位になった。
【総評】
・岡本だけが目立っていた巨人打線だが、前述の田中俊や辻のように、地味でも試合の中で大きなターニングポイントになる仕事をする選手がいたことを率直に評価したい。
・投手陣は野上に目処が立ったので、何とか先発ローテを回せる形は整った。
・巷では阿部と岡本のスタメン争いに注目が集まっているが、前段で指摘したマギーのサード守備がかなり厳しくなってるので、長い目で見て岡本のサード起用を本気で考える時期かもしれない(成長著しい岡本にはなるべく負担を減らしたいが。。。)
以上 敬称略
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