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【試合総評】若松のチェンジアップに最後まで翻弄されてしまったG打線【セ公式戦 GvsD 17回戦 8月2日】

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大型連敗中のチームと対戦する時の鉄則は「たとえ相手にリードを許しても僅差で終盤を迎える」
これを肝に命じておけば、相手が自滅して勝ちが転がってくるケースが多い。

第1・第2戦は相手に先制を許してしまう苦しい展開だったが、特に第2戦は敗戦濃厚の展開の中で、勝負を決する追加点を相手に許さなかった事が、その後の大逆転劇の一因になっている。

それだけ、連敗中のチームのセットアッパー・抑え投手が感じるプレッシャーは大きく、少しでもリードが広がって、気楽な精神状態でマウンドに立ちたい。
これが偽ざる連敗中の投手心理だと思う。

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中 日0000220015
巨 人0000000000


しかし、昨日のGは点の与え方があまりにも不味かった。
G先発・田口は、序盤の3回までは上々に内容だったが、3回裏の自ら犯したバントミスが、投球にも悪影響を及ぼし、直後の4回表に大ピンチを迎えた。 
しかし、ここはD和田が真ん中高めの甘いスライダーを仕留めきれずにショートライナー(2塁走者が戻れずダブルプレー)で終わる。
ここでもDは肝心な場面で走塁ミスを犯し、自チームへ傾きかけた試合の流れを、自ら手放したかに見えた。 

しかし、この試合の流れを再びD側に戻したのは、D先発・若松のピッチングだった。
4回裏・1アウトから長野がヒットで出塁し、Gファンは阿部の長打に期待したが、タイミングが合わずに完全にフォームを崩されて、ピッチャーゴロのダブルプレーで終わってしまう。

そして、前のイニングで明らかにボールが高めに浮いていた田口から、8番杉山が2ランHRを放ち先制した。
この場面は、確かに1発で仕留めた杉山を誉めるべきだが、次の打者が投手の若松で、その次が左打者の遠藤という事を考えれば、もっと慎重に投げるべきだった。
しかもD打線は、前のイニングで絶好のチャンスを逃しているので、田口の投球次第で「何とかなる」状況だったと思う。
田口は、ここで焦る事なく冷静に状況を把握して、丁寧に相手を討ち取らねばならなかったし、バッテリーを組んでいた小林も、若い田口をそのように導かねばならなかった。

そして、この2失点で試合の流れが一気にD側に傾き、田口の後に登板した2番手・宮國も、あっさり追加点を許して試合の大勢を決めてしまった。

G打線については、若松のチェンジアップに最後まで翻弄されてしまった。
特に左打者の阿部と堂上が全くタイミングが合っていなかった。
確かにG打線は初物には弱いかもしれないが、これはGに限った話ではない。
ここは素直に完封した若松を称えるべきだと思う。

さて、この試合で負けたGは再び首位から陥落したが、ポジティブにとれば、この敗戦は良薬になったと思いたい。
ぶっちゃけて言えば、ここ数試合は神がかり的な勝利が続き、昨日の先発が前回の登板でKOされてる若松となれば、試合前から勝ちを計算していたフシが、GナインにもGファンにもあったと思う(筆者だけかもしれないが。。)

その「思い上がった精神」を叩き潰されて、「勝負の8月決戦」に向けて、チーム全員が気を引き締めて戦わなければ4連覇は難しいと、再認識する試合になったと思いたい。

そして、再び挑戦者の立場でSと対峙することは、決してマイナスではないだろう。

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★コメンター「30年のファン」さんからの御質問
小山が来週投げるみたいですが何か情報はありますか?

☆筆者回答
課題になっていたセットポジションでの投球を、尾花コーチと取り組んでいたようです。
4・5月に見た2軍戦では、結果を残せず苦しんでいましたが、徐々に結果が出てきたようですね。
直近のピッチングを確認していないので何とも言えませんが、ストライク先行の小山なら、相手打線も苦労すると思ってます。

以上 敬称略