岡本和真の逆転弾に酔いしれる(巨人vs阪神 3回戦 2018.4.1)

岡本和真の逆転弾に酔いしれる(巨人vs阪神 3回戦 2018.4.1)

前日の逆転勝利で勢いづいた巨人打線だが、細かいミスや拙攻が多いので、地に足がついた戦いはまだまだ出来ていない。一方でリリーフ陣に関しては手応えを掴みつつあるので、この試合ではしっかり先取点を奪って、そこから強力リリーフ陣に繋げていく野球を展開していきたい。



【両軍スタメン】

 

【G野手雑感】

1中 陽岱鋼 4打数1安打

・1番打者としてはバッティング内容が悪い。特に三振が多いのが問題だが、その中身もボール球に飛び付いての空振りが目立つので、味方打線の士気に影響する。

 

2二 吉川尚輝 4打数0安打

・秋山と石崎の直球に押されて、内容的には完敗だった。

・一方で守備では4回裏に、坂本とのコンビで難しいダブルプレーを見事に完成させた

 

3遊 坂本勇人 3打数2安打1四球

・思わず「流石だ」とうなるバッティングだった。前日の段階では、調子が上がってくるのは少々時間が必要と思っていたが、彼は打席を重ねる毎に微調整し、第1打席のヒットよりも第2打席のヒットの方が内容が良くなっている。

・勿論、本調子には程遠い状態ではあるが、そんな状態でもヒットを積み重ねて打席で微調整する姿はとても頼もしい。

 

4左 ゲレーロ 3打数1安打1四球

・明らかに上体が力んで左肩で壁を作れず、体の開きが早くなっている。こういう状態になるとボールの見切りが早くなって、ボール球にも手を出しやすくなる。

・二塁打(高山の落球)のバッティングも、本来の状態なら放物線を描いてスタンドに放り込む打球だが、体が早く開くのでスイングがやや外回りになってラインドライブがかかってしまった。

 

5三 マギー 4打数0安打

・相手に上手く緩急を使われ、打席の中で冷静さを欠いていた。彼もゲレーロと同じで上半身が力んでしまって、ボールに対して追っかけ気味になっている。

 

6一 岡本和真 3打数1安打1四球 打点3(HR1)

・去年まで打てなかった真ん中高めボール球の直球を、やや詰まりながらスタンドに運んだ。前日のバッティング内容も素晴らしかったが、この逆転3ランは技術的に高いレベルのバッティングだった。

・技術的にはインパクトの瞬間で、右手でしっかり押し込めてるので、高く飛んで詰まり気味の打球でも、もう一押しが加わっている。

 

7右 長野久義 2打数1四球

・バッティング内容を見ると厳しい評価をせざるをえない。特に甘いボールを簡単に見逃し、相手の誘い球に簡単に手を出してしまう姿は陽岱鋼と同じで、チームの士気に関わってくる。

 

8補 大城卓三 3打数0安打

・第1打席と第2打席の内容は、タイミング的に紙一重の内容で、初対戦の秋山を相手に全く臆することなく鋭いスイングだった。

・捕手としても冷静に対応出来ていたし、初スタメンでのリードとしては「押し引き」も出来ていたので十分に合格点を与えられる。特に初回の福留への配球は見事だった。

 

打 立岡宗一郎 1打数0安打

・初球の甘い直球を見逃して、最後は変化球を振らされる最悪の結果だった。代打で登場するならもう少し攻撃的な姿勢がほしい。

 

補 小林誠司 打席機会無し

・投球テンポが速い上原には絶妙な間合いでリードし、調子の良くなかったカミネロには視野の広いリードで引っ張っていた。



 

【G投手雑感】

☆野上亮麿 5回2/3 4安打3四球3三振 失点2(HR2)

・失点は2本のソロHRのみで、今後のピッチングにも期待出来る内容だった。

・140キロ中盤の直球で打者を押し込む事が出来ていたし、多彩な変化球で緩急も使えていた。

・但し、オープン戦から危惧していたのは、スライダーが抜けて真ん中に集まるケースが多い事。この試合でもロサリオの一発は完全に失投だった。

・調べてみたら去年のスライダーの被打率は.333、HRも4本(全10本)打たれているので、このボールを使うときは細心の注意が求められる。

 

☆澤村拓一 1回1/3 0安打 失点0

・連投、そしてイニング跨ぎなので心配したが、相手打線を完璧に封じるナイスピッチングだった。但し、私の目では前日よりも球威、精度ともに若干落ちていたので、故障明けという事もあるので過度の負担は避けたい。

・マスコミの目は岡本や上原の方に向いているが、個人的には彼の復活は本当に嬉しいし、テレビで彼のピッチングを見ていたら目頭が熱くなってきた。以前、私も彼の投球スタイルについて色々苦言を呈してきたが、彼が怪我をしてそこから小谷コーチと二人三脚でピッチングを作り直していた事を報道で知っていたので、ひたむきにマウンドに立ち続ける姿を見るだけでも嬉しいし、更に進化して戻ってくれたことには驚きと感動しかない。

 

☆上原浩治 1回0安打 失点0

・彼も連投になったが、直球のスピード感、フォークの精度ともに素晴らしかった。信じられないくらいの制球力なので安心して見ていられる。

 

☆カミネロ 1回1安打1三振 失点0

・彼も連投の影響で若干ボールの切れが前日より落ちていたが、最後まで制球を乱すことなく落ち着いたマウンド捌きだった。



 

【試合結果と超激辛MVP

T 100 100 000 0

G 000 300 000 0

勝 野上 1勝

S カミネロ 2S

H 澤村 1勝1H 上原 2H

負 秋山 1敗

HR 梅野 1号、ロサリオ 1号、岡本 2号

超激辛MVP 岡本和真(2回目)

 

【勝敗の分岐点】

☆5回2アウト・ランナー2塁の状況で、福留と無理やり勝負せずに敬遠気味で歩かせた場面

・岡本の逆転3ランでチームが勝ち越した直後のイニングだったので、試合の流れを考えると絶対に失点してはいけない場面だった。

・しかし、2アウトからロサリオに二塁打を打たれてしまい、次の打者が好調福留なので、巨人バッテリーには負担が大きい場面だった。

・だが、バッテリーは冷静だった。初球から無理筋で勝負せずに低めの変化球で誘いをかけて、四球覚悟で次の大山との勝負を選択していた。

・野上としては大山を討ち取る自信はあったと思うが、巨人ベンチは最善の策を講じて澤村を投入した。

・巨人ベンチは第1戦と第2戦の大山の活躍を見た上で、今の澤村なら討ち取る事が出来ると確信して登板させていた。この辺りの躊躇ない判断は分厚いブルペン陣というバックボーンがあっての事だと思うが、前日から最も厳しい場面で登板させてる事からも、彼に対する信頼感は揺るぎないものになっている。



 

【試合雑感】

☆1回表、先頭打者が二塁打で出塁した後の鳥谷のバッティング

・先発野上は移籍後の公式戦初登板で、先頭の高山に上手いバッティングで二塁打を打たれて厳しい展開になりかけていたが、続く鳥谷がレフトへ打ち上げてくれて助かった。

・しかも、凡打したボールは真ん中寄りの甘い直球で、最低限2塁走者を進塁させる事が出来たボールだった。

・結局、この回は先取点が奪えず、この試合で阪神はソロHR2本による得点だけで、タイムリーヒットは無かった。

☆4回表、坂本・吉川尚のコンビで難しいダブルプレーを完成させる

・ロサリオに追加点となるソロHRを打たれて、続く福留を歩かせてしまい、野上が精神的にかなり追い込まれていた場面だった。

・しかし、続く大山のショート左のゴロを坂本が捕球してセカンド吉川尚に送球し、これがやや低い送球だったのでダブルプレーの完成は無理だと一瞬思えたが、吉川の高い身体能力による強い送球がファーストの岡本のグラブにおさまって間一髪のアウトとなった(判定はセーフだったが、リクエストでアウトのジャッジに変わった)

・このダブルプレーを完成させただけでも、吉川尚はチームの勝利に大きく貢献したと言える

☆4回裏、センター左のハーフライナーを高山が落球(記録は二塁打)

・開幕前の弊コラムの阪神戦力分析(順位予想)で、センター高山の守備力はプロレベルではないと指摘したが、早くもそれが如実に現れた。勿論、アマレベルでは簡単に処理出来る打球ではないが、プロのセンターなら難なく処理して欲しい打球だった。

・このミスが結果的に岡本の逆転3ランの呼び水になってしまった。

☆4回裏、岡本が逆転スリーラン

・0アウト1・2塁の場面でマギーが三振し、巨人ファンのタメ息が球場全体を覆った直後に生まれた逆転弾だった。

・試合後の秋山と岡本の談話を読むと、双方ともに狙い通りのピッチングとバッティングで力勝負で岡本に軍配が上がった。

・梅野の立場で考えると、ゲレーロとマギーが全く対応出来ていなかった高めの直球なので、自信を持って要求したと思うが、今の岡本には全く苦にならないボールだった。



 

【試合総評と次の三連戦に向けて】

☆大城の起用が結果的に阪神打線の勢いを止める

・第1第2戦を見て小林の配球が読まれている印象が強かったので、元々決まっていた事だと思うが、このタイミングでルーキー大城にスタメンで起用した事は絶好のタイミングだった。

・その大城は冷静に対処し、野上との呼吸も合っていたので、全く違和感なくキャッチャーを務めていた。

☆春先は調子が上がらないマシソンを温存して三連戦を勝ち越す

・元々、この3連戦ではオープン戦で調子が上がらなかったマシソンを使う予定では無かったと思うが、彼は毎年この時期に防御率を大きく悪くしてしまう傾向が強いので、この判断が彼のモチベーションアップに繋がってくるだろう。

☆未知だったロサリオにHRを打たれて試合に勝った意味は大きい

・この3連戦ではロサリオに2度のタイムリーヒットとホームランを1本献上したが、チームの負けに大きく直結せずに、打たれたコースと球種がデータとして残った意味は大きい。しかも、マスクを被った小林と大城がロサリオのスイングを間近に見て感じたモノは今後必ず活きてくると思う。そして試合後の反省会で、打たれたケースと抑えたケースを比較する事によって対応策が見つかるので、今後の戦いを有利に運べる可能性が大きい。

☆次の3連戦はゲレーロ、マギー、陽岱鋼、長野、4人の奮起に期待

・この3連戦での2勝は、攻撃では2試合で8打点を稼いだ岡本の貢献なしでは語れないほど、主軸打者が結果を残せていなかった。

・特に長野、陽岱鋼、ゲレーロ、マギーの4人には多くのチャンスが巡ってきたが、結果を残せなかっただけでなく、内容も誉められたモノではなかった。

・確かにメッセンジャー、藤浪、秋山、右の速球投手三人が相手では厳しかったかもしれないが、タイムリーを放っていた岡本や小林も同じ右打者なので言い訳にはならない。次の3連戦では彼らが序盤からしっかり結果を残して、先取点を奪う展開にしたい。

以上 敬称略

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