それでも大田泰示と岡本和真のスタメンを見たい【セ公式戦 ヤクルトvs巨人 19回戦 8月27日・巨人vs中日 21回戦 8月28日】

この2試合を巨人は1勝1敗、阪神も1勝1敗なので状況は何も変わっていない。
むしろ追っている側からすれば、試合数を消化してしまって差が詰まっていないので、更に苦しさが増していることになる。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
巨 人 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ヤクルト 0 0 0 0 0 0 0 2 X 2

ポレダには気の毒という他ない。
S打線も決して好調だとは思わないが、G打線と比べて打者個々の技術差が、大事な場面で出ているいる印象が強い。

G打線で特に失望したのは、相手の寺田が直球しかストライクが入らなず、バッティングカウントになる事が多かった状況で直球一本に絞れた筈だが、そのボールを仕留めきれない事。
初物でタイミングを合わせる事が難しかったかもしれないが、それでもあの状況では早々に相手投手をKOせねば話にならない。
各打者のスイングの鈍さもあるが、強振する意識も全く感じない。
よって、G打者の打球が外野手の頭を越える絵が想像できない。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
中 日 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
巨 人 0 0 0 6 1 0 0 0 X 7

こう言っては両チームに失礼だが、残念ながら「消化ゲームの雰囲気」がテレビ画面を通して筆者に伝わっていた。
特に誰とは言わないが、一部選手の「テンションの低さ」は非常に気になる。
中日はここ最近好調だが、昨日のように先取点を奪われると一気に打線が淡白になってしまう。
まだ「かすかな可能性 」が残されている巨人には、最高の形で相手の戦意を喪失させた。

【G投手雑感】

★アーロン・ポレダ
前回は早々に降板してしまったが、ボールの質そのものは悪くなく、今回も同じくらいのレベルの質だった。
空振りを奪う勝負球が無いので粘られると厳しくなるが、この試合のように丁寧に内と外に投げ分ける事が出来れば、打者も粘ることは難しくなってくる。

★高木勇人
ここ数試合の内容は確実に良くなっている。
特に違いが出ているのはフォークボールの精度で、これによって特に分が悪い左打者にも優位になっている。

勿論、全体的に甘いボールも少なくはないが、フォークボールが使えるようになっているのでピッチングに幅が出ている。
つまり左右の揺さぶりだけではなく高低でも勝負できている。

【G野手雑感】

☆片岡治大
コメンター「nakaji」さんが言及されたように、筆者も彼の1番起用を推したい。
確かに彼は四球を選ぶタイプではなく、出塁率は期待できないかもしれないが、今のGには彼の「攻撃性」が必要だと強く感じている。
その攻撃性は2番では活きてこないし、彼のポテンシャルを最大限活かしているとは思えない。

又、技術的観点で見ても1番の方が望ましい。
2番だと逆方向へのバッティングを要求されるので、どうしてもバットのヘッドが下がりやすくなってしまう。
つまり、逆方向への意識が強いと小手先でバットを操作しようとする為、バットのヘッドが負けてしまいポップフライになりやすい。

立岡出塁→片岡送りバントで、どれだけ得点に繋がったかは調べていないので解らないが、筆者の中では成功例はかなり少ない印象を持っている。

原監督が打線の面で最後に打てる策は、この程度だと思っている。

☆立岡宗一郎
やや一時の勢いの無くしているが、気持ちの入った打席が続いている。

彼については、片岡についての雑感で書いたように、攻撃的な2番としてプレーして貰いたい。
彼には送りバントの指示を出さずに、打って繋ぐ意識で打席に立たせるようにする。
但し、彼を2番にする条件として首脳陣にお願いしたいのは、ランナーがいる状況でも打球方向に制限をかけない事。
つまり、当面は1番打者と同じ気持ちで打席に立たせること。
送りバントや進塁打という「縛り」をかけるのは来年以降の課題にすれば良い。

☆亀井善行
一昨日の第2打席の内容には失望した。
2回表2アウト満塁の場面で、変化球が決まらない寺田に対して甘い直球を打ち損じ、最後はやや差し込まれてレフトフライに終わってしまった。
このケースで筆者が残念に思った理由は「見え見えの直球に対して前で捉えようとしなかった」事で、少し強引になってでも「一発で仕留める姿勢」が欲しかった。

☆坂本勇人
一昨日のS戦までは期待感がない打席が続いていたが、昨日の第1打席のセンターフライから内容は良くなって来た。
そして、第2打席でフルカウントからレフト前にタイムリーを放った内容は濃かった。
それまで相手バッテリーの執拗な外角攻めでバッティングを崩し、得意な内角のボールを打ち損じてしまっていたが、この打席ではそのボールに対する反応が良かった。

技術的には、トップからスイングするまでの「間」を感じるようになってきた事。
この「微妙な間」があるからこそ、第4打席でのスライダーをライト前に運んだバッティングが出来る訳である。

これからのバッティングには大きな期待をかけたい。

☆阿部慎之助
スイングの内容はハッキリ言って良くない。
今の状態は、俗に言うスイングが波打ってる状態で、下半身主導のスイングになっていない。
厳しいボールを彼一流のテクニックでファールには出来るが、前に強い打球が生まれるスイングにはなっていない。
これでは当然のようにミスショットは多くなる。

又、オールスター前と比べるとボールを長く見る意識が強くなっているが、バットが外回りになることが多いので、それが結果に結びついていない。
相手バッテリーが彼に対して執拗に内角を攻める理由はそこにある。

☆長野久義
ボールの見極めが全く出来ていない。
当然球種を絞って打席に立っているとは思うが、見ている側にはそういう風には見えない。

技術的に筆者が気になるのは「左膝の割れが早い」こと。
膝の割れが早い→体の開きが早い→左肩で壁をつくれていない
こうなってしまうとボールの見極めが出来ないし、捉えたと思ってもミスショットしてしまうケースが増えてくる。

同じ欠点を大田も抱えている。

☆レスリー・アンダーソン
バッティングの状態はオールスター後から徐々に上げている。

彼の場合、状態が悪くなると体が投手方向に突っ込んでしまうので、グリップが体から離れてしまう。
つまりスイングが外回りになるので、打球に力強さが生まれない。
このように「手打ち状態」になると、当然ながら直球にも振り負けてしまう。

良い状態の彼はバットが体の内側から出てきて、しかもスイングスピードが速い。
相手投手側から見れば、決して組みやすい相手ではない。

☆村田修一
相変わらずミスショットは多いが、以前のような「最悪の状態」ではない。

彼が悪くなると、内角を意識しすぎて左肩の開きが早くなってしまい、外の変化球にも対応が難しくなるが、今はその状態ではない。
その証拠に、第1打席の死球は体の開きが早ければ頭部に当たっていたかもしれないボールだったが、彼はギリギリまで我慢できていたので左肩で受けて危機を回避した。

そして第2打席ではしっかり甘いツーシームを叩いてHRを放った。

☆加藤健
バッティングについては、S戦の寺田に対して、直球1本待ちの状況での三球三振は淋しい限りだが、それよりも失望しているのは彼のキャッチングの方である。

記録がパスボールになったキャッチングはベテランらしからぬ雑に感じるプレーで、それ以外にもしばしば同様のキャッチングが見られた。

☆小林誠司
バッティングの方では結果を残せず、チームに貢献しているとは言えない。

一方でリード面については、個人的には満足している。
人によっては評価が分かれる彼のリードだが、決して強気一辺倒ではなく、経験を積むにつれて押し引きが上手くなっていると思う。
今、彼を外す必要性は全く感じない。

☆大田泰示
昨日は再び途中出場となったが、結果を残すことが出来なかった。
内容的には散々だが、これだけで判断してほしくない。
彼のバッティングスタイルを考えれば、スタメンで起用して最低3打席はチャンスを与えて欲しい。

技術的には長野と同じ欠点を見せている。
左膝が早く割れてしまうのでボールを長く見る事が出来ていない。
つまり、ボールの見切りが早くなってしまっている。

彼に求めるのはフルスイングのみ。
そのスタイルを貫くに左肩で壁を作り続ける事が重要になる。
そしてバットが体の内側から出るように常に意識して、グリップが体から離れないこと。
これだけ意識しとけば、無様な三振は減って、しっかり自分の形で終えるケースが増えてくるので見栄えも良くなる。
一方で、これによって膝から内転筋に大きな負担が掛かるので、そのケアを絶対に怠らないこと。

筆者は大田泰示の可能性を信じてる!

☆岡本和真
彼のプロ初打席はセカンドフライに終わった。

まず解説の立浪氏が指摘したように、初球から積極的にスイングする姿勢は誉めたいと思う。
ややボール気味の外角低めの直球に手を出してしまったが、スイングの内容は悪くない。
もう少し踏み込む事が出来ればライト前に落ちていたかもしれないが、あの難しいボールに対してグリップが体から大きく離れず、体全体で捉えようとしていたスイングは素晴らしいと思う。

大田と比べてルーキーイヤーの2軍での結果は劣っているが、体力は別にして技術的には彼の方が良いものを持っている。
よって守備に安定感が出てくれば、出場機会は増えてくるかもしれない。
これからもっと振り込んでスイングスピードを上げていけば、必ずモノになる選手である。

サードの守備も1度だけ処理機会があったが無難にこなしていた。
ここで相変わらず気になるのは、スローイングの際に肘が上がっていない事。
もう少し肘を上げて下半身を使って投げないと安定した送球にはならない。
肘の柔らかさはスローイングを見ても感じるので、修正出来ればもっと安定感は出てくるだろう。

それでもプロ初打席から自分のスイングをしっかり出来た事は今後の可能性を感じるので、是非とも3打席立たせて経験を積ませて欲しい。
勿論、優勝もCS争いも重要だが、筆者はそれでも岡本和真の可能性を信じて未来に投資したい。

以上 敬称略