田口麗斗を救った吉川尚輝のスーパープレー(阪神vs巨人 5回戦 2018.4.21)

田口麗斗を救った吉川尚輝のスーパープレー(阪神vs巨人 5回戦 2018.4.21)

試合後の監督コメントにもあったが、試合後半に追加点を上げればもっと楽な展開になっていたと思うが、阪神のリリーフ陣の力が一枚上だったので仕方がない。
まあ、欲を言えばきりがないので「ナイスゲーム」という評価が妥当だと思う。



【巨人出場野手レポート】

1遊 坂本勇人 4打数1安打
・バッティングの状態をやや心配していたが、第3打席のセンター前ヒットは本人も納得のバッティングだったと思う。

2二 吉川尚輝 4打数2安打
・攻守にわたってこの試合のMVP級の大活躍だった。
・バッティングはまだまだ150キロを超える直球に対しては苦戦しているが、かなり一軍の投手に慣れてきた様子が伺えるし、秋山の直球を完璧に捉えた打球には驚いた。
・守備の方でも安定感抜群の動きになってるし、この試合のハイライトになったスーパープレーでは、菊池クラスの守備範囲とスローイングの強さを感じた。
・個人的には守備と走塁だけでも絶対に外せない選手と見ているし、これからバッティングを含めてどこまで成長していくのか本当に楽しみである。

3左 ゲレーロ 4打数0安打
・第1打席のダブルプレーと、第2打席の大飛球でかなりナーバスになってしまった。
・メンタル的に心配ではあるが、3タテを決めるには彼のバットは欠かせない。

4三 マギー 4打数1安打
・チャンスを広げるクリーンヒットを放ち、チームの勝利に貢献した。
・第3戦は得意の左投手が相手なので、彼のバッティングが勝敗の鍵を握ると言っても過言ではない。

5一 岡本和真 4打数2安打 打点1
・明らかに前日よりも状態は良くなっていた。
・秋山にタイミング的に合うのかもしれないが、癖になってる左肩の開きがギリギリ我慢出来ていたので、芯でボールを捉えていた。

6右 亀井善行 3打数1安打 打点1
・第2打席のタイムリーヒットは、しっかり狙い球を絞った彼らしいバッティングだった。

7中 中井大介 4打数0安打
・前回と変わらずややバットが外回り気味なので、甘いボールを捉えきれていない。
・直球に差し込まれるケースが増えてきたので、変化球の見極めも悪くなっている。

8補 小林誠司 3打数1安打 打点1
・福留に好補された大飛球も含めて、バッティングの内容は申し分ない。
・又、配球面では良い意味での「遊び」が出て来て、攻め急ぎが減っている。

中 立岡宗一郎 1打数0安打
・レフトに上手く打ったが、外野の頭を超える勢いはなかった。

打 田中俊太 1打数0安打
・石崎の剛速球に食らいついていたが凡打に終わった。

 



【巨人出場投手レポート】

1 田口麗斗 5回7安打1四球3三振 失点0
・直球に関しては打者を押し込む球威があったので、スライダーも効果的に使えていた。
・一方で、チェンジアップは相手のタイミングを外せていなかったので捉えられていた。
・序盤は全体的にボールがやや高かったが、小林の好リードに助けられてピンチを広げなかった。
・この試合で最も良かったのは、左打者の内角、右打者の外角の制球で、このコースにきっちり決まっていたので、投球に幅が生まれていた。

2 澤村拓一 2回0安打1四球1三振 失点0
・0アウト1・2塁という厳しい場面での登板だったが、先頭打者に四球を与えたものの、後続をしっかり抑えて無失点で切り抜けた。
・やや制球に苦しむ場面もあったが、小林とともに冷静に対処していた。

3 マシソン 1回1安打1三振 失点0
・直球のスピード感と切れは申し分なし。
・スライダー・フォークは抜けていたが、チェンジアップと同じ効果があった。

4 カミネロ 1回1安打1三振 失点0
・彼も直球に関しては申し分なしで、フォークも低めに決まっていた。
・やや制球を乱す場面もあったが、最後は力でねじ伏せていた。

 



【試合結果と超激辛MVP

G 000 300 000 3
T 000 000 000 0

勝 田口 1勝1敗
H 澤村 1勝1敗4H、マシソン 3H
S カミネロ 3S
負 秋山 1勝3敗

超激辛MVP 吉川尚輝(1回目)

 

【勝敗の分岐点】

☆(G3-0)4回裏2アウト満塁の場面で、大山の一二塁間へのゴロの打球を吉川尚が好プレーで阻む
・先取点を奪った直後の守りだったので、この回に失点するとその後の展開は大きく変わっていた可能性が高い。
・打った瞬間は巨人ファンの誰もが失点を覚悟したが、吉川尚の驚異的な守備範囲と正確なスローイングで失点を防いだ。
・普通のセカンドなら横っ飛びで捕球するのが精一杯だと思うが、彼のスゴいところはしっかり打球に追い付いて、捕球体勢を失わずに送球していた事。
・このスーパープレーを筆頭に、巨人はこの試合を守りで勝った。

 



【試合経過雑感】

☆(0-0)1回表0アウト1・2塁の場面で、ゲレーロがショートゴロのダブルプレー
・個人的にはこのダブルプレーは仕方がないと思う。
・人によっては右方向への打球を期待していたかもしれないが、彼のようなスラッガータイプは多少強引でも外角寄りの直球は引っ張ろうとするのが本能と言える。

☆(0-0)2回裏1アウト1・2塁の場面で、大山がファーストライナーのダブルプレー
・このプレーも非常に大きかった。
・この場面では、ファーストの岡本がジャンプして捕球したが、躊躇しないでセカンドに送球した一瞬の判断が素晴らしかった。
・前述の吉川尚のプレーもそうだが、巨人の未来を担う若手の二人が、試合を重ねる毎にプレーに磨きがかかる姿を見ていると、巨人ファンの気持ちも非常に前向きになる。

☆(0-0)3回裏1アウト1塁の場面で、上本がセカンドゴロのダブルプレー
・ここも小林の好リードと、要求通りに投げきった田口が素晴らしかった。
・上本は内角直球には滅法強く長打も期待出来るが、同時に走者がいる場面では逆方向への打球を意識するので、小林としては判断が難しいところだった。
・だが、小林は上本の狙いを読んで、迷いなく内角直球で勝負する事を選択し、狙い通りに詰まらせてセカンドゴロのダブルプレーを奪った。

☆(0-0)4回表、先頭打者の吉川尚がライト前にヒット
・前のイニングで秋山の直球が決まりだしていただけに、甘いとはいえ完璧に捉えたライト前ヒットは、阪神バッテリーにはショックだった。
・そして、その後は急にカットボールの割合が増えて、それを巨人打線が確実に捉えて得点を重ねていった。

☆(0-0)4回表1アウト1・2塁の場面で、岡本が三遊間へのタイムリーヒット
・初回のチャンスを潰していただけに、このタイムリーは打線に勇気と勢いを与えた。

☆(1-0)4回表1アウト1・2塁の場面で、亀井がライト前へのタイムリーヒット
・岡本のタイムリーヒットで動揺していた阪神バッテリーの隙を突いた見事な初球攻撃だった。
・この一本で試合の主導権は巨人側がガッチリ握った。

☆(G2-0)4回表2アウト1・3塁の場面で、小林が三遊間へのタイムリーヒット
・前打者の中井が凡打に終わったので、チャンスは急激に萎んだかに見えたが、彼は冷静に狙い球を直球に絞ってタイムリーを放った。
・次の打者が投手の田口だっただけに、阪神側には心理的にダメージが残る失点となる。

☆(G3-0)6回裏1アウト満塁の場面で、大山がピッチャーゴロのダブルプレー
・1アウト満塁の状況でも小林は冷静だった。
・0ボール2ストライクと直ぐに追い込んだが、そこから粘られてフルカウントになる。
・大山は直球に対しては滅法強い選手ではあるが、変化球への対応はまだまだ脆い。そんな相手の特徴を冷静にとらえて、直球勝負に拘らずに広い視野で攻めていった。
そして最後はフォーク(又はツーシーム?)で、詰まらせてダブルプレーで切り抜けた。

 



【試合総評と次戦に向けて】

☆甲子園での試合は守り勝つ野球が向いている
・前回のコラムで指摘したように、広くて土のグランドの甲子園では、守備力が勝敗の行方を大きく左右する。
・この試合でも吉川尚と岡本のプレーが無ければ、試合展開は大きく変わっていた。
・坂本はこの試合でミスを一つ犯したものの、彼を含めて吉川尚、岡本、小林の守備は安定感抜群だった。

☆阪神は糸井の状態が悪いので、彼を眠らせておけば打線は分断出来る
・今の糸井の状態は、右肩で壁が作れずに体が早く開いてしまっているので、外角球の見切りが早く、ボールの見極めも出来ていない。
・彼を眠らせておけば、ロサリオも弱点がハッキリしてるので、打線を分断する事が出来る。

☆捕手力で大きな差があった小林と原口
・打者への観察力で明暗が分かれていた。
・小林は第1戦で外角球の見切りが早い事を感じていた糸井に対しては、ギャンブル的な配球をせずに、オーソドックスに外角への出し入れで討ち取り、最も警戒する福留に対しては内角を果敢に攻めて的を絞らせなかった。
・逆に原口は前段で触れたように、吉川尚に直球を完璧に捉えられて配球がガラッと変わってしまった。連打を浴びたマギー・岡本・亀井に対してはいずれもカットボールを狙い打たれていた。

☆高橋遥はかなり手強い
・高橋遥はオープン戦で一度対戦しているが、その時の観戦レポートを抜粋すると以下の通りになる。
① 直球の平均スピードは140キロ中盤
② 変化球はスライダーを軸にフォーク系の落ちるボールを織り混ぜる
③ 制球力も高く、直球も変化球もしっかり低めに集めている。
④ 特に右打者の外角低めと内角低めの制球は抜群
⑤ 但し、110~120キロ前半の緩い変化球が無いので、ピッチングが単調になる可能性あり
・ご覧の通りで上記の通りに投球されると非常に厄介な投手と言えるし、イメージ的にはDeNAの東に近いので、大量得点どころか1点取るのにも苦労しそうな投手である。
・巨人打線の中で、期待したいのは左投手に強いマギーと岡本だが、彼らの前にどれだけ走者を溜めるかがポイントになる。

以上 敬称略

にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
あなたからの清き一票がブログを更新する原動力となります
是非、上記バナーをクリックして応援をお願い致します!