岡本和真の大爆発を呼び込んだのはゲレーロとマギーの繋ぐ意識(阪神vs巨人 6回戦 2018.4.22)

岡本和真の大爆発を呼び込んだのはゲレーロとマギーの繋ぐ意識(阪神vs巨人 6回戦 2018.4.22)

宿敵阪神を相手に甲子園で3タテした事は、巨人ファンにとっては痛快極まりないが、冷静にこの3連戦を振り返ると、初戦の藤浪の投球(長い間合いとノーコン)が、阪神の攻撃と守備のリズムを破壊して、その悪い流れを最後まで払拭できなかった印象が強い。



【巨人出場選手レポート】

1遊 坂本勇人 4打数1安打2四球
・得点には絡まなかったが、1番打者が3度出塁してくれれば、十分に合格点と言える。

2二 吉川尚輝 5打数1安打
・1安打で終わってしまったが、4回表のビッグイニングの口火を切る二塁打は殊勲大と言える。

3左 ゲレーロ 5打数3安打 打点2(HR1)
・最後のHRはおまけみたいなものだが、前日の試合でイラついていただけに本人にとっては大きかった。
・彼のバッティングについては「勝敗の分岐点」と「試合経過雑感」で詳しく触れようと思う。
・一方で、レフトの守備については打球判断がかなり悪いので、一歩目が遅れてしまっている。

4三 マギー 3打数2安打1四球 打点1
・彼もチームバッティング優先で、チームの勝利に大きく貢献した。
・第4打席のレフト前へのクリーンヒットは、彼本来のスイング軌道(バットが内側から出して強く叩く)になっていた。

5一 岡本和真 5打数3安打 打点4(HR1)
・開幕3連戦に続いて、この3連戦でも阪神キラーぶりを見せつけていた。
・バッティングの状態は、前日のレポートにも書いた通り、左肩の開きをギリギリ我慢して壁を作れているので、打球を強く叩けている。
・特に左投手特有のクロス気味に入って来るボールの軌道は、左肩が開き気味になる彼のバッティングフォームと相性が良いので、今後も期待出来るだろう。

6右 亀井善行 4打数3安打 打点2
・岡本の活躍が華々しいので隠れてしまっているが、この3連勝の影の立役者は彼と言っても過言ではない。
・特に、先取点や同点、又は逆転直後の追加点が欲しいケースで、彼は二の矢、三の矢をキッチリ決めて、試合の主導権を確固たるものにしていた。
・彼本来の狙い球を絞って強く叩くバッティングは、左不足の巨人打線にとっては欠かせない存在である。

7中右 長野久義 4打数1安打 打点1
・第4打席でようやくタイムリーヒットが生まれ、何とかバスに乗り遅れなかった。
・守備の方では珍プレーで球場を沸かせていた。

8補 小林誠司 5打数1安打 打点1
・打者としては4点目となるタイムリーヒットを放ち、捕手としては野上を好リードで導いていた。
・現状、バッティングは絶好調と言える。
・それを物語っていたのは石崎から13球粘っていた打席で、特に印象的だったのが、石崎の抜けたスライダー(顔の近くに来たボール)に対して、全く微動だにせず見送っていた事。
・これは長くボールを見ていないと出来ないし、手元まで引き付けてボールを叩く形が取れていないと、ボールの見切りが早くなって仰け反ってしまう。

走三 吉川大幾 1打数0安打
・まずまずの打球だったが、ピッチャーゴロに終わる。

走中 立岡宗一郎 1打数1安打
・彼にとっては一軍生き残り、もしくは再びスタメンで出場する為にはどうしても必要なヒットだった。

打 阿部慎之助 1打数0安打
・ライト線へ強烈なファールを放つなど彼らしいスイングを見せていたが、結果は見逃し三振で終わった。

 



【巨人出場投手レポート】

1 野上亮麿 8回5安打1四球1死球4三振 失点1
・5回までは、直球と落ちるボール(チェンジアップ・フォーク)を軸に攻め込んでいたが、大差になった6回以降は緩いカーブを多投する余裕を見せていた。
・直球は非常にスピンがかかった球質で、打者を押し込んでフライアウトを多く奪っていた。
・阪神打線に助けられていた側面もあるが、彼の持ち球では最も被打率の高いスライダーをあまり使わず、直球とチェンジアップの押し引きで勝負する形が作れた事は、今後に向けて大きな自信になるだろう。

2 篠原慎平 1回0安打 失点0
・150キロ近い直球で打者を押し込み、出塁を許さずにゲームを締めた。

 

【試合結果と超激辛MVP

G 000 430 210 10
T 100 000 000  1

勝 野上 2勝1敗
負 高橋遥 1勝1敗
HR 岡本4、ゲレーロ3

超激辛MVP 岡本和真 3回目

 

【勝敗の分岐点】

☆(T1-0)4回表0アウト2塁の場面で、ゲレーロが1塁線を破るタイムリー2ベース
・この勝負は僅か3球で決したが、それぞれの思惑・心理状態が絡んだ興味深い対決だった、
・まず高橋遥(投手)の心理状態を推測すると、同一カード3連敗だけは絶対に避けなければならない厳しい状況で登板し、しかも自身の調子も立ち上がりから今一つだったので、精神的に全く余裕がない状態で投げていた。
・次に梅野(捕手)の心理状態は、良い形で2ストライクを奪ったが、普段は積極的なゲレーロが全く反応せずに見送っていたので、3球目は外角低めのボール球を要求してゲレーロの反応を見ようとしていた。
・そしてゲレーロ(打者)の心理状態は、最初の2球は自分の狙い球とは違って全く反応しなかったが、内心はかなりあせっていたと思う。しかも2試合続けて初回のチャンスを潰してしまっていただけに「最低でも2塁走者を3塁に進めなければならない」というフォアザチームの心境が先行していたと思う。
・そして、投手には心理的に余裕が全く無く、キャッチャーの意図(ボール球で相手の狙い球を探る)が伝わらないまま投じられた外角直球は、ベルト付近の高さに来てゲレーロに軽打されてしまった。
・この「軽打」は、次のマギーの心理にも大きく影響し、ファーストスイングからから右方向への打球を強く意識し、結果はセカンドゴロで2塁走者を3塁に進めて、岡本を楽な状況で打席に立たせた。
・この外国人両名の繋ぎのバッティングは、巨人ベンチの士気を上げ事は言うまでもなく、後続の打者は狙い球をしっかり絞って、動揺していた阪神バッテリーの隙を見逃さなかった。

 



【試合経過雑感】

☆(0-0)1回表1アウト1塁の場面で、ゲレーロが6-4-3のダブルプレー
・吉川尚が走者を進塁させる事が出来なかった直後のダブルプレーなので、嫌なムードが巨人側に漂った。
・一方で、前日に続き、この試合の初回もダブルプレーでチャンスを潰したゲレーロにとっては、次のチャンスでは「繋ぐバッティングを意識せざるを得ない」結果となり、それが4回の同点打に繋がった。

☆(0-0)1回裏2アウト1・3塁の場面で、福留がライト前へのタイムリーヒット
・巨人側の拙い攻撃でチャンスを潰した直後で、しかも2アウトからチャンスを作って先取点を奪ったので、阪神側に試合の主導権が渡ったかのように見えたが。。。

☆(T1-0)2回裏1アウト走者無しの場面で、梅野が大きなセンターフライ
・危なかったが結果的に長野が大飛球をアウトにしたので事なきを得た。
・仮に落球していたら球場の雰囲気は「阪神押せ押せ」のムードになり、追加点を奪われていた可能性は大いにある。

☆(G4-1)5回表0アウト2・3塁の場面で、岡本がセンターバックスクリーンへ3ランHR
・正直言って、5回表は別の投手がマウンドの上がると思っていたが、金本監督は続投を命じた。
・これについては賛否両論あると思うが、巨人側にとって(特に岡本にとって)有り難かった。既に球威が落ちていた高橋遥なら、勢い付いた巨人打線を止める力は客観的に見ても残っていなかった。

☆(G7-1)7回表0アウト1・3塁の場面で、亀井がセカンドへのタイムリー内野安打
・この3連戦を通じて阪神側に記録に残らないミスが多かったが、このケースでも高橋聡のベースカバーが遅れて打者走者の出塁を許してしまった。

 



【試合総評と次戦に向けて】

☆先発4本柱全員に勝ち星がついた意味は大きいが、田口と野上は次戦が試金石になる
・山口俊の快投から菅野→田口→野上と3連続で先発に勝ち星がつき、ようやくチームも一息つける状況になった。
・一方で田口と野上は、相手の拙攻と味方の打線や好守に助けられた側面も強いので、まだまだ安心出来る状況ではない。
・先発の5・6番手が何とも心もとない状況なので、彼らが貯金を作っていかないと上位に浮上することは難しい。

☆巨人打線に繋がりが出てきた要因は?
・坂本と吉川尚の1・2番のチャンスメイクが多くなってる事も要因の一つだが、それ以上にゲレーロとマギーに繋ぐ意識が出てきた事が大きく、彼らにその意識を芽生えさせたのは、後続の岡本と亀井が彼らに勝負強いバッティングを見せつけているからである。
・しかも岡本と亀井がタイムリーを放った後も、8番の小林が二の矢、三の矢を放っているのでビッグイニングになるケースが増えている。

☆気分屋?糸井に頼らざるを得ない阪神は今後も厳しい
・阪神で気になるのは糸井の覇気が全く感じられなかった事(もっと厳しい言い方をすれば無気力とも言える)
・元々、怪我を重ねてからは守備や走塁で緩慢に見えるプレーが多くなっているが、この3連戦は特に動きが悪かった。
・それがバッティングの不調から来ているのか?単なる気分屋なのか?故障を抱えながらプレーしているからなのか?これは外からでは分からないので何とも言えない。
・在阪マスコミや解説者は、彼の緩慢プレーに対して厳しい論評を避けてる節があるが、オリックス時代から監督を激昂させていただけに、この「忖度」は本人にとってもチームにとっても決して良くない。

☆山口俊は上げ潮ムードの中日打線を抑える事が出来るのか?
・ビシエドが米永住権取得の為にチームを離脱してから、中日の勢いが逆に増している。
・その大きな要因はモヤの活躍だが、山口俊が自分のピッチングを貫ければ彼から長打を打たれる心配は少ないと見ている。
・山口俊の場合は相手打線云々というよりも、自分のリズムで投球する事が第一だと思う。
・彼が再び快投を見せて勝利に貢献すれば、チームは一気に乗っていくかもしれないので大いに期待したい。

以上 敬称略

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