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巨人20得点の歴史的大勝で勝率5割に戻す(巨人vs中日 5回戦 2018.4.25)

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歴史的な大勝でチームは勝率を5割にして、いよいよゴールデンウィーク9連戦を迎える。
去年はここから徐々にチーム力が落ちて、連敗地獄の序章に入っていったので、今年は気を緩めずに目の前の試合に集中して貰いたい。

【巨人出場野手レポート】

1遊 坂本勇人 5打数3安打1四球 打点4(HR1)
・通算300二塁打達成(最年少29歳4ヶ月11日で達成)
・ようやく彼にも今季第1号HRが出て、安堵の表情を浮かべていたのが印象的だった。
・バッティングの状態は完璧に近い。特に第1打席で内角寄りの直球を完璧に捉えてレフト線に弾き返したバッティングは、本人もかなり手応えを感じたと思う。
・元々、内角球に対しては滅法強く、天才的なバッティングを見せていたが、去年辺りからの傾向として、ミートポイントを近くに置いて外角球を右方向に飛ばす技術が向上した反動で、逆に内角球が上手く捌けない打席が続いていた。
・そこを相手バッテリーに突かれるケースが多く、本人もストレスを感じていたと思うが、この打席は久々に納得のスイングが出来たと思う。

2二 吉川尚輝 5打数0安打1四球
・第1、第2打席の進塁打は貢献度大で、いずれも得点に結び付く内容の濃いバッティングだった。
・スタメン選手では唯一無安打で終わってしまったが、バッティングの状態は決して悪いわけではない。
・又、坂本と形成する二遊間の守備力は、球界NO1とまで言えるレベルに達している。

3左 ゲレーロ 4打数3安打 打点4
・打点をあげた3打席は、いずれも大振りしないでセンターから右方向を意識したコンパクトなスイングだった。
・こういうバッティングをするようになると、彼の悪癖(左肩の開き、上体の突っ込み)が無くなるので、彼の調子は間違いなく上がってくるだろう。そして、その先にあるのはHRを量産という事になる。

4三 マギー 3打数2安打3四球 打点2
・ゲレーロと岡本に触発されて彼も状態を確実に上げている。
・スイングの軌道がインサイドアウトになってるので、レフト線の打球もファールにならない。

5一 岡本和真 5打数3安打1四球 打点3(HR1)
・もはや彼の進化は止まらない。開幕前の私の予想を遥かに超えたバッティングをしている。
・ホームランを放った打席のバッティングフォームは理想的と言えるので、①構え、②軸足への体重移動、③トップと割れ、④インパクト、⑤フォーロースルーの映像写真を順に見ながら解説していく。

① 構え

・自然体で力みを感じない構え。
・グリップの高さに注目すると、①構えから②軸足への体重移動の過程で同じ高さを維持し、そこから横に弓を引くような形を作っている(つまり、無駄な上下動がなくスムースな形でトップまでの流れを作っている)

② 軸足への体重移動

・頭の位置に注目すると、②軸足への体重移動から⑤フォロースルーまで位置が殆ど変わっていない(つまり、目の位置が全く動いていないので、ボールを見るときにブレがない)

③ トップと割れ

・トップの位置が頭のすぐ横で、バットのヘッドが立っている。
・割れのバランスが理想的で、バッティングに「間」を生んでいる

④ インパクト

・右脇をしっかり締めて、腕の力だけではなく体幹と下半身から生まれる力をバットに集中させている。

⑤ フォロースルー

・彼は入団当時から体に巻き付くスイングだったので、元々、肩から背中にかけての筋肉と関節のしなやかさを持っていた筈で、そこに秋季キャンプから続けているバットの振り込みによって振る力も備わって、これだけ大きなフォロースルーを実践出来るようになった(つまり、スイングスピードが上がっている証明と言える)

6右 亀井善行 5打数3安打 打点2
・彼もマギーと同じでインサイドアウトのスイング軌道になってるので失投を逃さない。
・現状、攻守で「重石」となっているので、彼をスタメンから外す選択肢はありえない。

7中左 中井大介 4打数1安打2四死球 打点2
・試合を決めたタイムリーヒットは貢献度大と言えるし、守備でも好プレーで宮國を助けた。
・但し、バッティングの状態は、やはりあまり良いとは思えない。ややスイングが外回りになってしまっているので、甘い変化球をミスショットしたり、直球に遅れてしまうケースが多くなっている。

8補 小林誠司 3打数1安打2四死球
・バッティングに関しては第1打席の中途半端なスイングはやや気掛かり。
・キャッチャーとしては、この試合でも吉川光を好リードで導いていた。

打中 立岡宗一郎 2打数0安打 打点1
・ボールの見極めも悪くないので、バッティングの状態はまずまずと見ている。

打中右 長野久義 2打数1安打1四球 打点1
・ようやく彼らしいスイングが垣間見れるようになってきた。



【巨人出場投手レポート】

1 吉川光夫 5回4安打2四球3三振 失点2
・立ち上がりからボールが全体的に高かったが、直球には威力があった。
・変化球に関しては勝負処で低めに決まり、それが2失点でおさまった最大の理由と言える。
・本音を言えば、もう1イニング投げて欲しいところではあるが、味方が得点した直後に失点してしまう形が続いていたので致し方ない。

2 宮國椋丞 1回2安打 失点0
・結果的に無失点だったが、残念ながら「彼を先発で使ってみたい」とは思えななかった。

3 中川皓太 3回5安打 失点2
・彼はGW9連戦の谷間で先発する可能性が高いが、彼の投球内容も決して誉められるモノではなかった。
・春先にオープン戦はもう少しボールに切れを感じたが、現状はそれをあまり感じない。



【試合結果と超激辛MVP

D 000 110 002  4
G 102 287 00X 20

勝 吉川光 1勝2敗
負 大野雄 1敗
S 中川 1S
HR 大野奨1、坂本1、岡本5

超激辛MVP ゲレーロ 1回

 

【勝敗の分岐点】

☆(G3-1)4回表、1アウト1・2塁の場面で、福田が6-4-3のダブルプレー
・前の攻撃でガッチリ主導権を握ったが、直ぐに1点返されて雲行きが怪しくなってしまっていた。
・しかも、続いて長打力がある福田を打席に迎えた状況だったので、かなり巨人ベンチも不安になっていたと思うが、カウント2-1から福田は外角カーブを引っ掻けてくれた。
・この場面は、少々カウントが悪くなってもボール球を使うことを躊躇しなかった小林のリードが見事だった。
・個人的には、このダブルプレーで勝利を確信した。



【試合経過雑感】

☆(0-0)1回裏、1アウト3塁の場面で、ゲレーロがセンター前のタイムリーヒット
・カウント2ボールから大振りせずに、コンパクトなスイングでのセンター返しだった。
・1番が2ベース、2番が進塁打、そして3番がタイムリーという理想的な得点パターンで先取点を奪い、4連勝の勢いを更に加速させた。

☆(G1-0)3回裏、1アウト2塁の場面で、ゲレーロが二遊間突破のタイムリーヒット
・初回の攻撃とと同じように、1番の坂本が出塁して、2番の吉川尚が進塁打を放ち、3番のゲレーロがタイムリーを放った(吉川尚は送りバントをファールにしてしまっていたので、そこは反省材料ではある)
・ここでもゲレーロは、カウント1-1からコンパクトなスイングでセンター返しのタイムリーを放った。
・開幕当初のゲレーロなら、この2打席は力みまくってフルスイングしていたケースだったが、前回の阪神3連戦辺りからバッティングの内容が変わってきた。

☆(G2-0)3回裏、2アウト1・3塁の場面で、亀井がライト前のタイムリーヒット
・直前に岡本のライトフライでゲレーロが3塁に進塁出来た事が大きかった(2塁のままなら生還出来ていなかった可能性が高い)
・ここでキッチリ2点目を奪って3点差となり、試合の主導権をガッチリ握った。

☆(G3-1)4回裏、2アウト1・2塁の場面で、ゲレーロが右中間突破の2点タイムリー2ベース
・1点返された直後の攻撃で追加点を奪えた事は大きかった。
・ゲレーロの打球は完璧に捉えたかに見えたが、逆風でフェンスを越えなかった(ライトの平田が捕球出来なかった)

☆(G5-2)5回裏、0アウト1・2塁の場面で、中井がレフト線の2点タイムリー2ベース
・またしても追加点を奪った直後に失点していたので、ここでの追加点も試合を決定付ける意味で非常に大きかった。
・そして、この追加点が呼び水となって巨人打線は大爆発し、球団史に残る20得点をあげる事になる。



【試合総評と次戦に向けて】

☆中日のアルモンテについて
・彼の守備は歴史的惨敗の一因となってしまった。
・レフトに打球が飛んだらフリーパス状態になっていたので、バッティングの方で3割100打点以上の成績を残さないと割りが合わない印象を持った。

☆「好事魔多し」こういう時こそ、試合後の体のケアをしっかり行わなければならない
・この20得点はハッキリ言ってしまうと出来すぎで、中日投手陣の四球の多さと、守備陣のミスが重なった上での得点だったので、額面通りには受け取れない。
・但し、巨人打線の状態が上昇傾向にあるのも事実なので、そこは今後に向けて大きいと言える。
・一方で、こういう出来すぎと言える歴史的な大勝の後に、主力が怪我で離脱するケースを多々見てきたので、こういう時だからこそ、試合後の体のケアを十分に行って欲しい。

以上 敬称略

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コメント

  1. pug より:

    更新お疲れ様です!
    風の影響は両チームにありましたが、それに加えて四死球の多さが歴史的な試合になったという感じでしょうか。
    書かれている通り、この展開なら吉川(光)にはもう少し長いイニングを投げて欲しかったですが、とりあえず1勝できたので、次回は更に良くなることを期待したいですね。
    ただ9連戦の先発を考えると、イマイチだった中川のピッチングも気になりますね。
    野手陣は相手のミスにも助けられましたが、後半の繋がりは素晴らしかったですね。
    吉川(尚)だけは乗り遅れた感じでしたが進塁打等でキッチリ仕事はできてましたし、ゲレーロは、チャンスでは、このバッティングを常に意識してくれれば相手は脅威でしょうし、岡本にも頼もしさが備わってきましたし、坂本にもようやく1発が出て、去年はあまりなかった次戦が楽しみになる展開になってきましたね。
    普段は、ここまでの大勝だと、次の試合が逆に心配になるんですが、2日空くので、また切り替えて、前回のお返しをヤクルト戦にして、厳しいビジターの広島、DeNA戦に向かいたいですね。

  2. Kametta947 より:

    中川君のピッチングですが、9回失点したのは捕手が河野に代わった影響もあるとは考えられませんか?
    小林を休ませると言うのもありますが、私には河野が試されたように見えましたけど……

  3. ハッシー より:

    お疲れ様です。歴史的大勝でしたね。中日投手陣の状態もありましたが去年までの打線ではここまで打ち崩すことはできませんでした。やはり振込は大切ですね。
    外国人2人が状況により繋ぐ意識が出てきたので打線が繋がってきました。
    こういう形から調子を上げ本塁打も増えて来るという事ですね。
    岡本の記事は勉強になりました。オフにいろんな人の意見を聞きすぎてフォームが定まらないという選手も多いですが、彼は見事に良い部分を取り入れて自分のスイングを作りあげた様ですね。
    さて、明後日から真価を問われる9連戦。これからの3チームで今の調子を維持できれば波に乗っていけそうです。中川はチャンスでしたが結果が出ませんでしたが、先発6番目は誰になるかも注目です。

  4. MAJOR より:

    坂本勇人のしっかり引った打球を見て、そろそろHR出そうと思ったらやってくれました。ますます調子が上がってきそうな感じで期待しています。
    吉川尚輝右に強い打球をオープン戦以来打ってくれました。だめでも進塁打、抜ければ1・3塁そういう2番であってほしい。バントはしっかり練習してそのうちなんとかしてください。

  5. borderless より:

    おはようございます。試合の方は、先頭打者や四死球を出し捲った上にあれだけ真ん中付近にさほどキレも力もない球ばかり投げてくれればどんなチームでも打ち捲るはずという中日投手陣の自滅と言っていい内容で、取り敢えず5連勝して一気に5割に戻せた事が何より良かったです。ゲレーロ選手について、この試合に限っては仰ってる通りだと思いますが、個人的にその打撃を続けた場合には違う方向へ向かうのではないかと思われます。彼には球団もファンも長打、殊に本塁打を最も期待してるはずで、昨季も彼が右翼・中堅方向に打った本塁打を記憶の限りでは覚えがなく殆ど左翼スタンドへの本塁打ばかり、即ち仰ってる方向性だと率や打点は向上するでしょうけど本塁打はよくて30本に届かない程度になる気がします。マギー選手が昨季仰ってるようなスタイルで高打率を残しましたが本塁打は20本にすら届きませんでしたし、元々広角に打つタイプ、退団した村田選手やヤクルトのバレンティン選手のようであれば別ですが、昔の田淵選手のように常に引っ張って放り込むタイプだと思うので、本塁打を量産をするには本来のスタイルを維持しつつ、今の岡本選手のように確実に遠くに飛ばせる球だけを選んで打ちに行くようにする事が何より先決だと思います。何よりもチームに貢献という事であれば仰ってる方向での打撃を継続する事で、フォームが改善され好結果も増えるでしょうけど、果たして本来の長打力も同時に改善されるかは疑問符がつきますし、マギー選手のようになって打者のタイプが変わるだけという気がしないでもないです。単純に得意の内側の球ならボール気味であろうと何でも手を出す事さえやめれば本塁打は量産傾向になると思いますよ。もっとも仰ってる事やそれが出来なかったから中日は無理にでも引き留めなかった・・・というよりやはりお金の問題が全てだったかも知れませんが。守備の方は相変わらずですし、走塁もこの試合では右中間への二塁打となった打球を打った後、自分ではスタンドに届いたと思ったのかゆっくり走り出す等、長打以外は何も期待出来ない現状では仰ってる方向の打撃でチャンスにも高確率でタイムリーが打てる打者になってくれるのはそれはそれで良いと思いますけど。

  6. Gアンツ より:

    お疲れ様です。
    近年にはなかった投打のバランスですね。
    確かに先日は中日投手陣と守備の乱調という感じではあったものの20得点はなかなかできるものではないですからね。
    打線は1番坂本と5番岡本が引っ張っていますね。
    それに乗せられるように前後打者も良くなっていますね。
    それから8番の小林が繋げることで1番の坂本がチャンスメイクとポイントゲッターの両方の役割をこなせているのも良い影響を与えているのでしょうね。
    投手陣も菅野田口に勝ちが付き、野上山口が実績通りの活躍と落ち着いてきた感じがありますね。
    勝ちパターンの中継ぎ陣が出番が少なくなっていることは先を考えれば良いのですがゲームから離れることで調整が難しくなることが懸念されますね。
    上原の起用法や調整法も定まっていないことも不安材料のひとつでしょう。
    とりあえず序盤の大型連敗をチャラにしたのでこの9連戦は大事になりますね。
    ここでまた借金を作るようだとなかなか上位進出は期待できなくなりますし今の勢いのまま大きく勝ち越して一気に貯金を増やせればさらに勢いは増していくと思いますのでここが序盤の山場でしょう。
    菅野田口野上山口が期待通りのピッチングをしてくれれば他チームよりも投手の頭数は揃っているので今の打線の雰囲気なら期待感はありますが果たしてどうなるのか…
    ここまで岡本吉川尚が良いアピールができていますが和田も二軍で結果を出していますから今一軍に上げて試して欲しいのですが由伸監督は入れ替えをほとんどしないのでないですかね?

  7. hideo469998 より:

    中日投手陣の四死球の多さは以上でした
    まああれでは野球にならないので監督も頭か痛いでしょうね

  8. hideo469998 より:

    河野を試したという意味もあるでしょうね
    いわゆるお試しというところでしょうか。。。。
    中川に関しては個人的には捕手を変えた影響よりも
    ボールの切れが今一つという印象の方が強いですね。。。

  9. hideo469998 より:

    岡本はとぼけた顔をしてますが
    実は信念が強く、簡単にまわりに流されない心の強さを感じます

  10. hideo469998 より:

    坂本の5月は相当やると見ています
    彼が高出塁率をキープすると巨人打線の破壊力は増すでしょうね
    ゲレーロとマギーも5月爆発の予感をヒシヒシ感じますから。。

  11. hideo469998 より:

    ゲレーロに関してはそんなに悪い印象はないですね
    確かに走塁や守備で緩慢さは垣間見えますが
    それはどこの球団の外国人にも共通して言える事ですから。。。
    個人的には糸井に比べたら必死さを感じますよ 苦笑

  12. hideo469998 より:

    和田に関しては
    私もしっかり見てる訳でもないので何とも言えませんが
    直球に振り負けなくなったら一軍でもチャンス有るんではないでしょうか?
    二軍で数字を残しているので期待したいところですが
    右打者なので、中井との競争でしょうね。。