前回の選手雑感(投手編)に引き続いて、対阪神2連戦での野手の印象について詳しく語っていきたい。
【G野手雑感】
★立岡宗一郎
ここ最近ヒットが出ていないが、技術的に気になる点は2つある。
①タイミングが遅れているケースが目立つ(立ち遅れてる状態)
②下半身主導でのスイングではなく、上半身のバットコントロールで当てに行ってしまっている。
基本的に彼はタイミングの取り方が非常に上手い打者だが、現在はその面影を失っている。
一番大きな原因として考えられるのは「肉体と精神の疲労感」だと見ているが、決してそれだけではない。
相手バッテリーの「立岡対策」が纏まってきた事も大きいし、それによって結果が出にくくなっているので「余計に気持ちの焦り」が生まれている。
当然ながらタイミングがしっかり取れなければ、上半身と下半身が連動するスイングが出来ないので、ヒット性の打球を放つ事は難しい。
しかしながら、そんなに悪い状態とも思えないので、キッカケさえ掴めば再びヒットを量産する可能性は十分秘めている。
そのキッカケとは「ライト前へのクリーンヒットを放つ事」だと考えている。
彼についてはもう一つ指摘しておきたい事が有った。
それは、7月と比べると守備と走塁が良くなっている事。
特に打球判断に著しい進歩が見られるので、2塁ランナーとしてワンヒットで生還するケースが増えてきている。
以前は持ち味の俊足を活かせなていない走塁が目立っていたが、近頃はその快足に見合った見事な走塁を披露している。
★坂本勇人
バッティングの状態は引き続き良い。
「ボールの見逃し方」「ボールへの入り方」「下半身の粘り」全て申し分がない。
まさに今は自然とタイミングが合う状態だと思う。
去年以降では今が一番状態が良いと見ている。
★阿部慎之助
結果を出し始めているので素直に喜びたいところだが、技術的には「彼らしさを感じないスイング」が多いので、まだまだ不安の方が先行している。
藤浪から放ったHR、メッセンジャーから放ったHR、どちらも自分の間合いで捉えたHRでは決してない。
やや手打ち気味の「パンチショット」のようなスイングで、相手のボールの威力を上手く利用したHRだった。
この技術は流石の一言だが、このスイングでは完全復活とは言えない。
まだまだ上半身と下半身の連動性が取れていない事は、高宮との対決で露呈していた。
★長野久義
彼は状態を上げている。
1週間前の彼は、来たボールに対して「1・2・3」と同じタイミングでバットを振っていたが、ここ数日は「トップからスイングまでに微妙な間を感じる」打席が増えている。
変化の要因としては「右足に長く重心を置けるようになってきた事」が大きいと見ている。
これによって変化球に対する反応も良くなっているし、ボール球を振るケースも減っている。
つまりボールを長く見れる形になっている。
★亀井善行
打線では彼がブレーキ役になってしまっている。
まずタイミング的に差し込まれている打席が多いので、直球には遅れて変化球には泳いでしまっている。
技術的に気になるポイントは、テイクバックが良い時と比べて大きく見えること。
その分だけタイミングが遅れてしまっているように見える。
この部分を修正すれば一気に調子が上がると見ているが。。。
★小林誠司
攻守で精彩を欠く場面が目立っている。
リードについては投手に対する配慮が足りない印象が強いし、やや悩みながらプレーしている姿が、周囲に伝わってしまっている。
但し、これは正捕手になる為の大きな壁と考えて貰いたい。
体力的にもキツい時期だとは思うが、何とか自ら率先してチームを明るくして欲しい。
バッティングでも自分を見失っている。
今は綺麗なヒットを打つ事よりも、ボールに食らいつく姿を周囲に見せて欲しい。
技術云々はそれからの話である。。。
★加藤健
小林のプレーに疲れを感じる今だからこそ彼には頑張って欲しいが、その期待には沿っていない。
相変わらずショートバウンドを安易に逸らすし、配球も疑問に感じる場面が結構あった。
特に直球が走っていた宮国に対して、スライダーとフォーク中心に投げさせるリードには疑問を感じた。
【優勝への星勘定・9月11日終了時点】
✳弊ブログでは優勝ラインを76勝と設定した。
(理由についてはリンク先《①と②》を御覧ください)
阪神 ヤクルト 巨人 勝率 広島 勝率(C)
79勝 14勝 3敗 14勝 4敗 15勝 1敗 .5563 19勝 0敗 .5603
78勝 13勝 4敗 13勝 5敗 14勝 2敗 .5492 18勝 1敗 .5532
77勝 12勝 5敗 12勝 6敗 13勝 3敗 .5422 17勝 2敗 .5461
76勝 11勝 6敗 11勝 7敗 12勝 4敗 .5352 16勝 3敗 .5390
75勝 10勝 7敗 10勝 8敗 11勝 5敗 .5281 15勝 4敗 .5319
74勝 9勝 8敗 9勝 9敗 10勝 6敗 .5211 14勝 5敗 .5248
73勝 8勝 9勝 8勝10敗 9勝 7敗 .5140 13勝 6敗 .5177
注意:広島は引き分けが1試合多いので、同じ勝ち数の場合では勝率が上位になる
同率で並んだ場合は?
①勝ち数の多い方が優勝
②当該チーム同士の対戦成績で勝ち越してるチームが優勝
③去年の成績上位チームが優勝
T対G 8勝14敗 残り3試合 ✳G勝ち越し確定
T対S 12勝10敗 残り3試合
T対C 7勝11敗1分け 残り6試合
S対G 10勝10敗 残り5試合
S対C 11勝10敗 残り4試合
G対C 9勝14
敗 残り2試合 ✳C勝ち越し確定
昨日の阪神vs広島戦で阪神が負けたので、ヤクルトが単独首位に躍り出た。
以上 敬称略