亀井善行のバットがチームの危機を救う(巨人vs阪神 8回戦 2018.5.9)

亀井善行のバットがチームの危機を救う(巨人vs阪神 8回戦 2018.5.9)

前日の試合では、巨人側のミスを切っ掛けに阪神打線の爆発を誘発して惨敗してしまったが、この試合では阪神側が攻守で細かいミスを繰り返してしまって、巨人が接戦をモノにした。



【試合結果】

T 000 010 000 1
G 200 001 00X 3

勝 吉川光2勝2敗
負 メッセンジャー5勝2敗
S カミネロ4S
H 澤村6H、マシソン5H

HR 亀井3号

 

【試合経過雑感・勝敗の分岐点】

☆(0-0)1回裏、1アウト2塁の場面で、ゲレーロのサードゴロでセカンド送球したが野選(サードの野戦)
・まず、サードゴロに対して飛び出してしまった2塁走者の吉川尚は凡ミスと言える。
・サードゴロを捕球した大山は、一瞬ジャックルした時点で2塁への送球を諦めて1塁に送球するべきだった(初回1アウト2塁という状況を考えれば、無理せずに1塁でアウトにするべきだった)
・このプレーが結果的に2点目に繋がってしまった。

☆(0-0)1回裏、2アウト1・2塁の場面で、岡本がレフト前にタイムリーヒット
・カウント3ボールという状況で、迷わずにスイングした出来た事を評価したい。
・しかも、直球待ちで甘いカットボールに対応出来た点は、彼の技術的な成長の証しと言える。

☆(G1-0)1回裏、2アウト1・2塁の場面で、亀井がセンター前にタイムリーヒット
・巨人側の先発が吉川光なので、1点の先制のみでは主導権を奪ったとは言えなかったが、この2点目を奪えたことで吉川光が攻めの投球をする下地を作った。

☆(G2-0)4回表、0アウト2塁の場面で、糸井・ロサリオ・福留が凡退
・このイニングから吉川光のボールがバラツキはじめて、先頭の植田にカウントを悪くして直球を狙い打たれてしまった(二塁打)
・続く糸井には初球を捉えられたがライト正面のフライという幸運さで乗り切り、ロサリオには甘いボールの打ち損じに助けられ、不調の福留には外角にボールを集めてしっかり討ち取って難を逃れた。
・この辺りから前日爆発した阪神打線に陰りが生じ始める。

☆(G2-0)5回表、1アウト2塁の場面で、梅野が右中間へのタイムリーツーベース
・このイニングも先頭打者に出塁を許してしまい、しかも四球なので巨人側に嫌な雰囲気が漂い始めた。
・続く大山がピッチャーゴロで1塁走者は2塁へ進塁した(走者は得点圏に進んだが、この1アウトで複数得点の目はほぼ無くなった)
・結果的に梅野のナイスバッティングで1点を奪われたが、吉川光の状態がかなり怪しくなっていたので、巨人側にとっては「1点で助かった」という印象が先行した。

★(G2-1)6回表、0アウト1・2塁の場面から、ロサリオ・福留・糸原が凡退(勝敗の分岐点)
・植田・糸井に連続四球で出塁を許し、ここで澤村にスイッチした。
・澤村はややボールがバラついていたが、ロサリオをショートへのハーフライナーで討ち取る。
・続く福留の初球に小林のパスボールで走者が進塁し、2・3塁という絶対絶命のピンチになるが、これで逆に開き直った澤村は福留をフォークで三振を奪う。
・そして糸原に対してはフォークでカウントを稼いで最後は直球でねじ伏せた。
・正直言って福留の調子が良ければ、パスボールで走者を進塁させてしまった時点で、同点または逆転されていた可能性が高くなっていたが、巨人側にとって幸運だったのは福留がそういう状態ではなかったということ。
・この絶対絶命のピンチを脱した事と、直後の攻撃での亀井のHRは決して偶然ではなく、まさにこれが試合の流れというものである。

☆(G2-1)6回裏、1アウト走者なしの場面で、亀井が右中間スタンドへホームラン
・2回以降のメッセンジャーは安定したピッチングを続けていたが、ここで亀井に手痛い一発を浴びてしまい、巨人側にとって喉から手が出るくらい欲しかった追加点を与えてしまった。

☆(G3-1)7回表、0アウト1・2塁、バッター山崎の場面で、二塁走者の大山が牽制死
・この場面を様々な角度で検証する
①阪神側の狙いは送りバントで走者を進める為に山崎を代打に送った。
②ベンチからの指示を受けて、キャッチャー小林が内野の守備隊形を指示した後に、ショート坂本からセカンド吉川尚にグラブで口元を隠して言葉を発している(アイコンタクト有り)
③澤村がセットに入った瞬間に、ショートの坂本が三塁方向に走る(バントシフト)
④坂本の動きに釣られた2塁走者の大山が三塁方向へ一瞬動いてしまう。
⑤坂本の三塁方向への走りと同時に、セカンドの吉川尚がセカンドベースに入る。
⑥ 澤村の二塁への完璧な送球でアウトにする。
・このサインプレーは高校野球レベルでも多用するプレーで、そんなに目新しいモノではないが、2塁走者が気を抜いたり、進塁への意識が過剰になっていたりすると、引っ掛かりやすいサインプレーとも言える。
・今季、巨人はこのサインプレーをキャンプから徹底的に練習して、実戦でも結構な頻度で行っていたので、当然ながら他球団も警戒していたと思うし、阪神ベンチも当然ながら頭に入っていたと思う。
・しかし、それを3連戦の前に走塁コーチが注意していたかどうかは知るよしもないので分からない。
・果たして単なる大山のボーンヘッドなのか?それとも首脳陣が注意換気を怠っていたのか?

☆(G3-1)9回表、0アウト1塁の場面で、鳥谷がセンターフライ
・ここ最近のカミネロは明らかに制球に苦労している(特に直球が引っ掛かったり抜けたりしている)
・やはり多くの巨人ファンが懸念していたように、先頭の糸原を簡単に四球で歩かせてしまった。
・続く鳥谷に対しても、初球はど真ん中のストライクでカウントを稼いだが、2球目・3球目はいずれも投げた瞬間にハッキリとボールと判別出来たので、選球眼の良い鳥谷が相手という事を考えると、かなりの確率で四球を与えてしまうと感じていた。
・一方で、この鳥谷までのカミネロはボールを置きにいってるようにも感じたので、逆に一発を浴びる危険も同時に感じていた。
・しかし、鳥谷はじっくりボールを見ようする訳でもなく、一発で仕留めるというような気概も感じられず、どっちつかずの中途半端なスイングであっさり打ち上げてくれた。
・後続に対してもカミネロは不安定のままだったが、個人的にはここで巨人の勝利を確信した。



【巨人注目野手レポート】

☆坂本勇人
・前日のバッティングを見てやや心配していたが、この試合はヒットこそ出なかったが、バッティングの状態はそんなに悪い印象はなかった。
・メッセンジャーに対しては緩急で翻弄されてしまったが、マテオとの対戦は直球に押されていたがスイング自体は問題なかった。

☆吉川尚輝
・4打席立って全て出塁(1安打3四球)したので、2番打者として十分に役割を果たしたと言える。
・又、初回に盗塁を決めて、それが先制点に繋がっていったので、この点も率直に評価したい。
・但し、盗塁で気になったのは、スタートが遅いのと、ベース近くのスライディングでスピードが落ちてしまう事。
・特に前者はこの試合でも如実に出てしまい、3度の盗塁を試みて2度アウト(しかも余裕があるアウト)という結果に現れていた。この2点は今後の課題と言える。

☆マギー
・今日も無安打に終わって、これで連続25打席ヒットが出ていない。
・しかし、個人的にはバッティングの状態は上昇する気配を感じた。
・前日の試合もそうだったが、DeNA戦で感じたスイングの鈍さは、この試合でもさほど感じなかったので、ヒットを量産するのは時間の問題と見ている。



【巨人注目投手レポート】

☆吉川光夫
・3回までは直球中心に緩いカーブを織り混ぜて阪神打線を翻弄していたが、4回以降はコントロールに乱れが出て、ボール先行の苦しい投球内容になってしまった。
・この試合では2番の植田にチャンスメイクされていたが、その後のクリーンナップを無安打に封じたので、何とかピンチを凌いでいた。
・糸井との対戦は紙一重で危なかったが、ロサリオと福留には力勝負で封じるナイスピッチングだった。

☆澤村拓一
・いつも通りの豪速球でコントロールにはバラツキがあったが、要所をキッチリ締めていた。
・特に勝負処でフォークボールが冴えていたので、得点圏に走者がいても慌てる様子はなかった。
・この試合でもイニング跨ぎとなったが、連続ヒットで歩インチを迎えてしまったものの、相手のミスに助けられて無失点で凌いだ。



【超激辛MVP】

☆亀井善行 1回目
・初回の2点目となるタイムリーと、中盤の貴重な追加点となるHRは、チームの勝利も最も貢献したといっても過言ではない。
・バッティングの状態は絶好調とまでは言わないが、かなり良い方だと見ている。
・現状はタイミングがスムースに取れてるので、初球から積極的にスイング出来ているし、しかもそれがフルスイングなので、相手バッテリーは怖さを感じていたと思う。
・その証拠に、メッセンジャーは彼に対しては相当ナーバスに対応して、ボール先行にしてしまっていた(それが第3打席のHRに繋がった)

 

【阪神注目選手レポート】

☆植田海
・俊足スイッチヒッターだが、右打席はなかなかのスイングをしている。
・内角の直球に対しても振り負けていないし、コンパクトなスイングで小力もある。
・逆に左打席は完成度がまだまだ低いので、基本は内に直球系、外に緩い変化球、追い込んだらフォーク系という配球で攻めていけば問題ない。

☆福留孝介
・ロサリオと共に完全なブレーキ役になっていたが、前日の試合から明らかに調子は下降線に入っていた。
・彼の調子の良し悪しは、中日在籍時から外角球への対応で判別出来る。
・調子が悪くなると、スイングの際(インパクトからフォロースルーにかけて)に右足のかかとに体重が乗ってしまうので、踏み込みも甘くなるし(外角球にバットが届かない)スイング軌道が外回りになってしまう。
・逆に絶好調になると、右足の踏み込みが鋭くなってレフト方向に強い打球が出るようになる。
・この試合で巨人バッテリーは、制球ミスを除いて殆ど外角にボールを集めていたが、これは大正解だった。
・下手に内角ボールゾーンから曲がる変化球を投げたり、内角寄りの速球で勝負しようとすると、現状のスイング軌道と合ってしまう危険性があった。
・次戦の内海も第1打席で様子を探って(内角への投球は見せ球にする)変わっていなければ外角へのボールの出し入れで良い。



【試合総評】

☆判断が難しい吉川光の替え時
・シーズン後半なら迷いなくスパッと6回頭から交代させていたが、まだまだシーズン序盤なので、吉川光の自信をつけさせる(6回の殻を破る)意味でも続投という判断だったと思う。
・個人的には頭から交代させるべきだと思うが、菅野以外の先発投手がかなり怪しくなってきたので、彼の可能性を引き出す意味でもこの判断はやむを得ないと思う。

☆連敗地獄の入り口で踏み止まったこの勝利は大きい
・前日の試合内容があまりにも酷く、又、菅野以外の先発投手に陰りが生じ、しかも打線も湿り気味になっていたので、再び大型連敗しかねない状況だった。
・まあ、ハッキリ言ってしまえば「幸運」という一言で片付けられそうな内容の勝利だったが、とにもかくにも「踏み止まった」という結果が大きいので、この1勝で再び巨人側の試合運びが良くなる事を願いたい。



【次戦に向けて】

☆内海に勝ち星をつけてチームに勢いを!
・内容はともかく、メッセンジャーという難敵を倒して、チームは3タテされる危機を脱したので、次戦の先発である内海には思い切って打者を攻めて欲しい。
・勿論、押し引きが必要ではあるが、相手の先発も実績のないルーキーなので、無駄な四球で走者を溜めてドカンと一発放りこまれるような展開だけは避けて欲しい。
・前段で指摘した通り、植田と糸井には要注意だが、他の打者はさほど調子が良いとは思えないし、内海が自分の投球すれば十分に試合が作れると思う。
・そして打線は是が非でも「ハツモノ」を攻略して、内海に勝ちをつけて欲しい。そうすれば人望のある彼の勝利は、ただの1勝には終わらずにチームの雰囲気をパッと明るくするだろう。

以上 敬称略

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