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運命の直接対決2連戦! 相手の自滅で先勝する!【セ公式戦 ヤクルトvs巨人 21回戦 9月18日】

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現在、3位に留まってる巨人にとっては、このヤクルトとの2連戦は是が非でも連勝しなければならない。
仮に連敗すれば優勝争いから大きく後退するし、1勝1敗でも痛い結果となる。

今シーズン、鬼門となってる神宮球場での2試合を何とか凌いで、勝負の7連戦を最高のスタートで飾りたい。

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巨 人0100230006
ヤクルト0001020003


【イニング別雑感】

☆2回表 マウンドには小川
①阿部は二塁ゴロ
②アンダーソンは右翼にソロホームラン、巨人先制
③村田は右翼フライ
④亀井は右翼にヒット、二死一塁
⑤小林は中堅フライ

対ヤクルト戦で5連敗中だった巨人にとっては、アンダーソンの先制HRの意味は非常に大きかった。
仮にヤクルトに先制点を許すと、G打線に無用な焦りを生んでいたかもしれない。

★3回裏 マウンドにはマイコラス
①大引は右翼にヒット、無死一塁
②中村は右翼にヒット、無死一三塁
③小川は送りバント、一死二三塁
④比屋根は三塁ゴロ、二死一三塁
⑤川端は中堅フライ

ヤクルトが立てたマイコラス対策(逆方向への打球を意識する事)が功を奏して、チャンスを下位打線で作ったが後続が続かなかった。
ポイントになったのは比屋根の打席で、内角低めの完全なボール球に飛び付いてしまった。
それと忘れてはならない事は「3塁走者を三本間で挟んでいる間に、打者走者の比屋根を2塁まで進塁させなかった事」
小林の隠れた好プレーだった。

★4回裏 マウンドにはマイコラス
①山田は投ゴロ
②畠山は四球、一死一塁
③バレンティンは中堅にヒット、一死一二塁
④雄平は中堅にタイムリーヒット、1対1、一死一二塁
⑤大引は空振り三振
⑥中村は遊撃ゴロ

再びヤクルト打線はチャンスを作り、今度は同点に追い付いた。
しかし、ここからがマイコラスが「勝てる投手」のピッチングをして逆転を許さなかった。
特に大引に対してのピッチングは、粘られながらも最後まで集中を切らさずに、三振に討ち取ったアウトローのスライダーは素晴らしかった。

☆5回表 マウンドには小川
①亀井は一塁ゴロ
②小林は左翼にヒット、一死一塁
③マイコラスは一塁ゴロ失策、一死一二塁
④長野は三塁ゴロ、二死二三塁
⑤立岡は左翼線に2点タイムリー二塁打、巨人勝ち越し3対1、二死二塁
⑥坂本は二塁ゴロ

同点に追い付かれた直後の攻撃で、再びリードを奪った事は非常に大きかった。
ここで仮にあっさり終わると、試合の流れがヤクルトに傾いていた可能性が強かった。
このイニングのポイントは、やはり③畠山の送球エラーだった。
その後の長野が小川に対してタイミングが合っていなかったので、確実に2アウトを取って長野を迎えていたら、小川がゼロに封じる可能性は高かった。
又、仮に長野にタイムリーを打たれても1失点で終わっていた。

☆6回表 マウンドには小川→松岡
①阿部は四球、無死一塁
②アンダーソンは四球、無死一二塁
③村田は遊撃併殺打、二死三塁
④亀井は四球、二死一三塁
⑤小林の打席で亀井が二盗、二死二三塁、小林は四球、二死満塁
⑥マイコラスは左翼に2点タイムリーヒット、5対1、
二死一二塁
(マウンドには2番手の右腕・松岡)
⑦長野は中堅にタイムリーヒット、6対1
⑧立岡は遊撃ゴロ

村田のダブルプレーでチャンスは潰えたと思ったが。。。
マイコラスのタイムリーは、彼の「攻撃的な姿勢」によるものだと思う。
「あわよくば四球」など微塵も考えずに「絶対打ってやる」という姿勢が最後まで感じられた。
そして、長野のタイムリーも非常に大きかった。
現状のGリリーフ陣の状態を考えると、1点でも多くリードを奪っておきたい。
今季、巨人が苦戦している理由の一つとして「試合を決めるもう一押し」が出来なかった事も大きい。
このタイムリーで「勝ち」を確信する事が出来た。

★6回裏 マウンドにはマイコラス
①山田は遊撃ライナー
②畠山は左翼にヒット、一死一塁
③バレンティンは右翼に2ランホームラン、6対3
④雄平は二塁ゴロ
⑤大引は右翼にヒット、二死一塁
⑦中村は左翼フライ

バレンティンのHRは仕方がない。
打った彼を誉めるべきだろう。
勿論、マイコラスが投じたボールは少し甘かったが、追い込まれてる状況で一発で仕留める技術と集
中力は流石である。

【G投手雑感】

☆マイルズ・マイコラス
良い時の状態と比べると、かなり悪かった。
ボールのキレは悪くないが、コントロールが全体的にバラバラだった。
ややS打線に助けられた側面もあるが、それでも相手にリードを許さない投球は流石だと思う。

☆山口鉄也
低めにキレの良いボールを集めて完璧に封じた。
それでもまだコントロールがやや甘いが、全体的には纏まっていた。
良かった球種は直球とスライダー、今一つなのはチェンジアップ。

☆スコット・マシソン
彼も3人で封じたが、内容的には結果オーライの側面が強い。
直球は問題ないが、スライダーとスプリットは今一つ。
特にスライダーは投げる時に肘が下がって、腕の振りも緩い。

☆澤村拓一
こちらも3人で封じた。
内容も上々で、相手に付け入る隙を与えなかった。
これでスライダーの精度が上がってくれば。。。。

【G野手雑感】

★長野久義
小川には合っていなかったが、松岡に変わってダメ押しタイムリーを放った。

アンダーソンの状態が良くなっているのなら、彼を1番に置いて立岡を2番に置くオーダーの方が得点力は上がるかもしれない。
彼の出塁は大きな鍵を握ってくる。

★立岡宗一郎
決勝点となるタイムリーは「往年の篠塚」を感じさせるバッティングだった。

以前から彼を2番に置いた方が打線が繋がると思っていたので、このオーダーには賛成である。
セカンドの守備も以前より安心感が増している。
これは彼が1軍の試合に慣れてきた事も大きい。

★坂本勇人
バッティングの状態は引き続いて悪くない。
この試合では打ち損じが多かったが、内側からバットが出ているスイング軌道は良い傾向である。

★阿部慎之助
期待が大きいのでどうしても厳しい目で見てしまうが、状態はあまり良くない。
相変わらず右膝が早く割れてしまうので、下半身が使えたスイングになっていない。

★レスリー・アンダーソン
小川の甘いフォークを前で捉えてHRを放った。
タイミングを抜かれても、それに対応する「間」を感じるバッティングが出来ているので、引き続き状態は良いと思う。
ボールの見極めも悪くない。

★村田修一
彼に対しても甘いボールは結構あったが、それを一発で仕留めきれていなかった。
状態は悪くないと思うが、なかなか結果が出てこないのは「狙い球の絞り方」に原因があると思っている。

★亀井善行
まだまだタイミング的に差し込まれてるケースが多いが、上昇傾向にあると思う。
一方で、彼が外野を守ることはチームに取っては大きい。
つまり、彼のバッティングが良くなれば、チームが攻守で安定感を増すことに繋がり、それが勝利に結び付く可能性が高い。

★小林誠司
リードやバッティングについては今後触れていきたいと思う。
今、彼のプレーで気になるのは「送りバント」である。
ここ最近、全く成功していない。
彼がバントする姿を見て、一番気になるのは「小手先でバントをしようとしている事」
特に腕だけでバントしているように見えてしまっている。
バッティングもバントも基本は同じで「体全体で踏み込む事」が重要である。
スイングする際に、腕だけで振ろうとすれば空振りは多いし、しっかり捉えることは出来ない。
バントも同じである。

【試合総評】

「ヤクルトの自滅」で勝ちを拾った印象が強いゲームだった。
バレンティンについては、打撃面では相変わらず威圧感もあるし素晴らしいスイングをしている。
相手バッテリーに大きなプレッシャーを与えているのは間違いない。
但し、やはり守備については懸念した通り「穴」になってしまっている。
例えばマイコラスがタイムリーを放った場面では、仮に他の外野手が守っていたら、もう少し前で守れていたし、処理も素早かった筈で、2点目を阻止出来ていたと思う。
今シーズンのヤクルトの躍進は「守備力の向上」も大きな要因の一つなので、今後彼を起用する事は諸刃の剣になる。
そして、安定感のあるリリーフ陣を活かすも殺すも、守備力は大きく絡んでくるだろう。

一方、巨人の方では山口・マシソン・澤村が完璧な結果を残した事は大きい。
久しぶりに安心して終盤の戦いを観戦する事が出来た。
これは守ってる味方の選手たちも同じだと思う。
「不安を一掃した」とまでは言わないが、少なくとも自軍の士気を高めた筈である。

以上 敬称略