これまで怪我人が続出して苦戦が続いていたが、それでも貯金2でセリーグ首位の位置に立っている。
今後、徐々に怪我人も復帰し、戦力は上がってくる事が予想されるが、一方で他球団の巻き返しも十分考えられる。
そこで今回は、これからのGの戦い方を考えていきたい。
第1回 野手編
★阿部の復帰
先日、原監督と阿部が話し合った結果「捕手での試合出場を断念した」と報じられた。
慢性的な首痛が悪化することを恐れて、残りの試合をファーストで出場する決断を下した模様。
そうなると、これまでチームのポイントゲッターの役割を担っていたアンダーソンはどうするのか?
考えられる構想は2つある。
①ファースト・阿部、レフト・アンダーソンの同時起用(狭い球場なら)
②怪我が多い両者の体調を考慮しての起用(一方は代打での起用)
ここまでの選手起用を見ていると、監督は①を基本線で考えていると予想しているが、個人的には②の方が良いと思う。
その為にはベンチ入り選手の構成を抜本的に見直さなければならないが、それについては後ほど触れたい。
★村田・寺内の復帰
村田が離脱した直後は、井端・寺内が踏ん張ってくれていたが、井端は疲れで徐々に調子を崩し、寺内は故障で離脱してしまった。
代役として2軍から昇格した立岡と吉川も、サードとして考えると力不足は否めなかった。
立岡は守備に不安を抱え、吉川は打力不足が明白である。
特に村田・寺内と「守れるサード」が立て続けに離脱してしまったので、安心して守備を任せられるサードは井端のみという危機的な状況に陥ってしまった。
そして決定打となってしまったのが、交流戦終盤でのセカンド片岡の離脱である。
これで益々、内野の層が薄くなってしまった。
こうして交流戦は選手起用に苦労したが、近日中に村田が復帰し、寺内もピッチを上げている段階にある。
これから村田がサードを守ることが基本線になると予想されるが「その際の打順はどうすれな良いのか?」
寺内復帰後の事も合わせて後ほど触れていきたい。
★ペナントレース再開に向けて
「投手は11人体制で乗り切り、野手を多めに登録すべし!」
現在Gの出場選手登録は26人(投手11人、捕手3人、内外野手11人)で、2人枠が残っている状にである。
恐らく、残り2枠に阿部と村田が入ると思われる。
「足が遅い」「守備に不安がある」選手が多いので、ベンチ入りさせる野手は1人でも多く抱えたい。
つまり選手起用に幅を持たせる事が大事になる。
(今日現在の出場選手登録26人)
投手 | 13 | 香月 良太 | ||
投手 | 15 | 澤村 拓一 | ||
投手 | 18 | 杉内 俊哉 | ||
投手 | 19 | 菅野 智之 | ||
投手 | 20 | S.マシソン | ||
投手 | 28 | 高木 京介 | ||
投手 | 30 | 宮國 椋丞 | ||
投手 | 39 | M.マイコラス | ||
投手 | 47 | 山口 鉄也 | ||
投手 | 50 | 戸根 千明 | ||
投手 | 54 | 高木 勇人 | ||
捕手 | 23 | 相川 亮二 | ||
捕手 | 27 | 實松 一成 | ||
捕手 | 40 | 加藤 健 | ||
内野手 | 2 | 井端 弘和 | ||
内野手 | 6 | 坂本 勇人 | ||
内野手 | 65 | 辻 東倫 | ||
内野手 | 68 | 吉川 大幾 | ||
外野手 | 7 | 長野 久義 | ||
外野手 | 9 | 亀井 善行 | ||
外野手 | 12 | 鈴木 尚広 | ||
外野手 | 24 | 高橋 由伸 | ||
外野手 | 42 | L.アンダーソン | ||
外野手 | 44 | 大田 泰示 | ||
外野手 | 58 | 立岡 宗一郎 | ||
外野手 | 91 | 堂上 剛裕 |
ここに阿部と村田が加わると出場選手登録28人の枠が埋まる。
ベンチ入り選手が25人なので、3人のローテ投手がメンバーから外れる。
投手は8人体制(投げない先発P1人除き、実質7人)となるが、
先発投手が安定していれば問題になる人数ではない。
投手編成については次回詳しく触れるので、今回は省略したい。
さて、本題の野手編成について考えていきたい。
まず、阿部をファーストで使っても、捕手は3人体制で維持すべきだと考えているので、野手の登録人数は多いに越したことはない。
恐らく、寺内や片岡が復帰するまでは前段の登録メンバーで戦うことになるが、このメンバーではど右の代打と守れる内野手が不足している
立岡は一応ユーティリティー性が高い選手だが、他の外野手についてはファーストを兼任する程度の自在性しかない。
筆者が予想する原監督の頭の中にあるオーダーは以下の通り
①8立岡、又は長野
②4井端、又は立岡
③9亀井
④6坂本
⑤3阿部
⑥7アンダーソン
⑦5村田
⑧2相川
これは筆者の思い込みかもしれないが、監督は打てない現状が苦々しく思っているので、恐らく阿部とアンダーソンを同時起用する打順を組んでくるだろう。
但し、この場合は守備力に大きな不安を抱えることになる。
特に立岡をセカンドで起用した場合は、ファースト・セカンド・レフト(全方向)で守りに穴が開くので、投手に与える心理的負担は大きくなる。
正直言って、このオーダーはギャンブルに近い。
ある程度序盤で得点を重ねていく試合にしなければ、接戦を拾っていく「近年のG野球」が根底から崩れていく。
勿論、このオーダーが功を奏して勝つゲームが有るかもしれないが、ペナントレースの流れ全体で考えると、守備の破綻により先発投手陣が耐えきれなくなってしまう可能性の方が高い。
次に筆者が薦めるオーダーは以下の通り
①6坂本
②4立岡
③9長野
④3阿部 又はアンダーソン
⑤5村田
⑥7亀井
⑦8大田
⑧2相川
勿論、セカンド立岡の守備力には不安が残るが「全体的な守備力」と「走力を含めた攻撃力のバランス」を考慮に入れると、こちらの方が良い。
Gの中では結果を残し続けている選手なので、ここは我慢して起用するべきだと考える。
だが一方で、ペナントを制するためには、長野の浮上も大事になるので、彼を外野で起用するとなるとセカンド起用が一番無難ではある(サードよりも良い)
坂本は4番として勿論物足りないが、それ以上に積極性が無くなっている事が問題である。
ここは彼の原点になっている1番に戻して、より攻撃的な彼のバッティングを見たい。
長野についても原点に立ち返って、彼が一番打ちやすい打順である3番で起用したい。
サカチョーの成績が4連覇の鍵となるのは間違いないので、ここは彼らと「心中」したい。
4番は阿部が基本線で、休ませる時はアンダーソンに任せる形で固定したい。
そして先発から外れた一方を、代打の切り札としてフリーハンドで起用すれば良い。
村田についても、もう一度モチベーションをしっかり上げる為にも、5番として再スタートさせた方が良い。
6番については、打順の構成上クリーンアップをカバーする得点能力と、出塁して下位打線に繋げていく役割が担える亀井が望ましい。
7番は若手のチャンス枠と考えてもらいたい。
やはり、2軍で結果を残した選手を即スタメン起用する形は、チーム全体の活性化を託す意味で不可欠だと思う。
まずは、大田にチャンスを与えていきたい。
そして8番は相川を軸に、小林起用もどこかで視野に入れてほしい。
代打枠としては高橋由・アンダーソン(又は阿部)・堂上を左右関係なく惜しげもなく起用したい。
右の代打が不足しているが高橋由・アンダーソンについては左右全く関係ない。
そして寺内・片岡が復帰すれば、井端は代打の切り札として起用することも出来るし、同時に「足のスペシャリスト・鈴木」を起用する場面に制限が無くなってくる。
そうすれば接戦に強いGが戻ってくるだろう。
以上 敬称略
次回は投手編です