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【試合総評】投壊! 打ち合いでは分が悪いG打線【セ公式戦 BvsG 12回戦 7月14日】

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腹立たしい試合だった。
一方的に点差が広がっていく様を見ていると、悔しさを通り越して呆れる他なかった。

 123456789
巨 人1020000003
DeNA00037000X10


★酷すぎた杉内のピッチング

立ち上がりは毎度のように不安定な杉内だが、この試合でも無失点では切り抜けたが、全体的にボールが高めに浮くケースが目立っていた。
序盤を無失点で凌いだ最大の要因は、チェンジアップが要所で決まっていた事。
そしてB右打者が、そのボールを強引に引っ張りに行って彼を助けていた事が大きな要因となっていた。
この試合では唯一、彼が「勝負球で使える球種」だった。

しかし、彼のチェンジアップは元々ボールになる確率が低いので、カウント球としては機能しにくい。
この試合のように、スライダー・直球が決まらずにボール先行になると、非常に使いづらい球種という側面を持っている。

筆者は、彼がB打線に捕まるのは時間の問題と考えていた。
そして、G打線が序盤で大量リードを奪わない限り、勝つことは難しいとも考えていた。
それくらい危険な状態で投球していたので、G打線の爆発を切に願っていた。

★序盤でトドメを刺せなかった打線 

ルーキー石田に対して、立ち上がりから点を重ねていったG打線だったが、トドメを刺すまでには至らなかった。

確かに、石田の左腕から繰り出す直球は、切れを感じるし、手元での伸びもあった。 
しかし、変化球(スライダー・カーブ)でカウントが稼げない状態だったので、G打線は初球から直球を狙い撃ち出来る状況だった。 
それに加えて、彼の決め球であるチェンジアップはボールになるケースが多く、打者目線で見れば難しい相手ではない。
緩急が殆ど使えない状態だったので、十分に大量得点を奪える相手だった。 

だが、G打線は彼にトドメを押せなかった。
特に3回表の攻撃は、相手のミスも絡んで2点を奪い、石田を一気に攻略するチャンスだった。
しかし、阿部・村田が凡打に終わってしまった。

この場面での両者のバッティングには失望感を禁じ得なかった。
阿部は初球の外寄りの直球を打ち上げてファールフライ、村田に至っては真ん中高めの直球に詰まって外野フライで、どちらも逆方向を意識したスイングだった。

決して逆方向を意識したスイングを否定するつもりは無いが、この場面は直球に的を絞れる状況だったので、自分が狙ったボールに対して、やや強引でも強く叩くスイングをしてほしかった。
だが、阿部は明らかにポイントが遅れていたし、村田も引っ張る意識が全く無いまま詰まらされてしまった。

一般的に逆方向を意識したスイングというのは、変化球と直球の両方を頭に入れなければならない場面で有効になるモノで、どうしても直球に対して差し込まれる傾向が強い。
この場面では、追い込まれる状況になる前に、直球1本待ちでフルスイングして欲しかった。

ここでトドメを刺せなかった事が、相手に「まだ行ける」という気持ちを与えてしまい、おまけに長野のミスも絡んで大逆転に繋がった事は言うまでもない。
 

★冴えを感じない相川の配球

相川のリードに不満を感じる声が多い。
確かに結果が出ていないので擁護するつもりは全くないし、配球が裏目に出る場面も多く見受けられる。
もしかしたら、我が考えている以上に、相手チームは彼の配球を丸裸ににているのかもしれない。
又、弱肩も大きなウィークポイントで、そこを相手は突いてくるケースも目立つ。

しかし、昨日の杉内に対しては、誰がリードしても恐らく捕まっていたと思う。 
それくらい酷い投球内容だったと言わざるを得ない。

小林スタメンを推す声も多く聞こえてくる。
筆者もこれには同意する。
残念ながら、G首脳陣の評価が低いようで、その可能性はかなり低いのが現状だが、彼を使うならこのタイミングしかないと思う。
今日の先発が若い田口で、ベテラン捕手を起用した方が良い結果を得られる可能性は高いのかもしれないが、それよりも今の相川・加藤の配球に「冴え」を感じない事も確かである。
それなら、小林を果敢に起用して「賭けてみる価値」はあると思う。
少なくとも彼を起用すれば「足で揺さぶられる事」はなくなる。

そして、Gに「新風」を巻き起こしてもらいたい。

以上 敬称略