ロマンを感じるGを見たい

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前回の記事で多くの御意見を頂き、どれもGに対する愛情が強く感じられ、深い感銘を受けました。
勿論、前回の記事に対する肯定的な意見だけではなく、否定的な見解を持ってる方も多くいらっしゃるように見受けられました。
しかし、どの御意見も本質を突いた素晴らしい御意見だと思います。
よって今回は「4連覇を達成する為には、どういう戦い方をすれば良いのか?」というテーマについて記事にするのではなく、もう少しこの問題を考えていきたいと思います。

今回は綺麗事抜きで、筆者の本音を語っていきます。
よって気分を害されるかもしれませんが御了承下さい。
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コメンター諸氏が議論されている「選手の育成」と「優勝(日本一)」を両立させる事は、永遠のテーマである事は間違いない。
しかし、筆者は「どちらを優先させるべきか?」という問われる事が有れば、間違いなく前者を取る。

それは決して「優勝」を二の次に考えているからではなく、以前のような「なりふり構わない補強」は難しくなり「選手の育成」を怠れば優勝の可能性が遠のくと考えているからである。

前回の3連覇(07~09)は、平たく言えば「補強」によるものだと思う。
小笠原・ラミレスという「打の2枚看板」と、グライシンガー・クルーンの「投の2枚看板」を補強し、間違いなく06年のチームとは別チームになった。
特に08年はラミレス・グライシンガー・クルーンという同一リーグの外国人を「強奪」し「他チームの戦力を削いで自チームの戦力を底上げする」という一石二鳥の荒業を行った。

勿論、その間に坂本・山口・越智等の若い新戦力の台頭も見逃せないし、谷・木村拓・大道・ゴンザレス・古城など、他チームとのトレードや戦力外になった選手が活躍した事も大きな要因ではある。
つまり、この間(06年に獲得した選手も含める)に行った数々の戦力補強策が功を奏した訳である。
しかし、それでも前段の看板選手がチームの軸として貢献しなければ、3連覇はあり得なかっただろう。

個人的には「プロ」のスポーツなので、この行為は「チームを本気で優勝させる為には必要」であり、常勝という高い目標を掲げているGには、至極当然の戦略だと思う。
しかし、この「他球団から良い選手を獲得する」という戦略は、時代と共に難しくなってきている。

まず、FAになったスター選手(特に投手)はメジャー進出を目指し、国内FAを行使する選手は減少傾向にある。
それでも日本の他球団に移籍を希望する選手についても、以前のようにGが他球団より先んじて獲得できる状況ではない。
現実に戦力補強の面でも、ホークスの資金力に押されてしまっている。
本気でHとGが獲得競争する状況では、分が悪くなっている。

更に外国人の国内移籍について言えば、確実にHに押されており、ここでも競合では負けるケースが多いだろう。

このように有力選手の獲得が難しくなっている状況では、ドラフトで有望な選手を獲得し、それを育成しなければ戦力の先細りは当然と言える。
しかし、残念ながらGのドラフト戦略は上手く言っているとは言いがたい。

投手については、若い有望選手が居ないことはない。
むしろ全球団を見渡しても、上手く行っている方とも言える。
だが一方で、野手については不満があると言わざるを得ない。

以前の記事で触れたが、野手については将来の主軸を託せる魅力的な選手が残念ながら見当たらない(岡本については1年目なので、未知な部分が多いので含んでいない)
少なくとも高卒3年目以内の若い選手で、将来の侍ジャパン入りの可能性を秘めている選手は皆無に等しい。

では、個別に若い野手(高卒3年目以内の支配下選手)の将来性を見ていく。
(※あくまでも筆者の見立てである)

★和田恋(高卒2年目)
手首と下半身の強さを感じるが、本質的には中距離ヒッターである。
2軍では4番を任せられる事が多く、ポジションもサード・ファーストを守るケースが多いので、G首脳陣は将来的には主軸を期待しているようだ。

しかし、高卒2年目という点を考慮にいれても、1軍のクリーンアップを任せるには小粒感は否めないし、スイングスピードには魅力を感じない。
又、将来的に考えても、彼に1軍のサード・ファーストを任せるとは到底思えない。

個人的には彼が1軍のスタメンに名を連ねるには、セカンドか外野で、守備が平均以上のレベルになるしかない。
そうなれば6・7番を任せられる素材ではあるし、更に伸びれば3番という評価になる。
一方で俊足ではないので1番は難しい。

残念ながら、バッティングに関しては、スケール感という意味では中井の同時期と比べて魅力を感じない。

★辻東倫(高卒3年目)
内野守備については年々進歩の後が見られる。
1年目はスローイングも不安定で、捕球の際には腰高が目立ちイージーエラーを連発していた。

しかし、打撃に関しては「力負けするスイング」が多いので、内角直球に対応できていない。
外のボールに関しては巧く対応するセンスはもっているが1軍では厳しい。
1年目の彼を見た時は、バッティングセンスを強く感じたので非常に期待したが、筆者の想像よりも伸びてこなかった。

彼の場合も俊足持ちではないので、守備で安定感がもっと出てこないと1軍には呼ばれない。
そしてレギュラーになるには打撃で結果を出さないと厳しい。

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非常に残念ではあるが、両名に対する筆者の期待感は大きくない。
あくまでも現時点での話だが。。。

そして残念なのが、Gには高卒3年目以内(21歳以下)の野手が、上記2名と岡本を足した計3名しか居ない事。
育成契約を含めても4人しかいない。

他の球団を見ると
ホークス    9名(支配下4名・育成5名)
バファローズ  6名(支配下6名)
ファイターズ 10名(支配下10名・大谷除く)
マリーンズ   4名(支配下3名・育成1名)
ライオンズ   4名(支配下3名・育成1名)
イーグルス   4名(支配下2名・育成2名)

タイガース   3名(支配下3名)
カープ     6名(支配下5名・育成1名)
ドラゴンズ   3名(支配下3名)
ベイスターズ  4名(支配下4名)
スワローズ   2名(支配下2名)

こう見てみると、Gだけが決して少ないわけではない。
だが、他球団の1軍主力クラスを見渡しても、T・Dを除いてG以上の高年齢化が進んでいる球団は見当たらない(ここにきてDはようやく重い腰を上げたようである)
よって、主力の平均年齢が20台中盤から後半のチームなら、特に問題視する必要性は感じない。
しかし、Gは相当まずい状況になりつつある。

技術的にも成績も頭打ち感が強い坂本、年齢的に微妙な時期に入ってきた長野・亀井、片岡、既に下降線に入っている阿部・村田・相川いうスタメンの顔ぶれを見ても憂鬱になる。
しかも、いまだに井端・高橋由等のベテランに頼らねば打線を組めない状況も深刻である。

こういう状況で、過去のGが取ってきた方策はFA補強だった。
しかし、前述の通り、この方策は今の時代では難しい。
そして、Gファン期待の岡本・和田・辻が戦力になるには、先ほど触れたようになかなか難しいし、仮に戦力になったとしても、技術的にも体力的にもまだ先の話になる。

答えは一つしかない。
年齢的に中堅になり、それなりに経験を積んできた大田・中井・橋本・藤村・立岡・小林を積極的に起用して戦力にする他無い。
そして同じ世代の坂口・大累・北・吉川の中から、一人でも多く戦力にしていかないと、来年以降の展望は開けてこない。
近未来の戦力として期待をかけるなら、もっとチャンスを与えるべきで、期待しない戦力ならば、言葉は悪いが「見切り」をつけて、積極的に血の入れ換えが必要になる
その上で足りない戦力を外国人でしっかり補っていかないと、少なくとも野手陣は優勝争い出来る戦力ではない。

既存の戦力で来年以降も戦うなら「必要な戦力」と「不必要な戦力」の見極めが急務である。
その為には、首脳陣の眼力が重要になる。
これを実行しない限り「新成」というスローガンは言葉だけで終わるだろう。

そして、それをベースに更に魅力あるジャイアンツにするには、スケール感のある和製スラッガーを育成せねばならない。
それは岡本に期待したいが、彼だけに頼らず、これからドラフトで積極的に指名せねばならない。
3割・20本が完成形の選手でも良いが、やはり2割8分・40本の選手が一人欲しい。

決して諦めずに、ロマンを追い続ける事が、見ている我々にとっても「心の拠り所」になる。
「いつか第二のゴジラ松井が現れる」という期待は、ファンとしてはずっと持ち続けたい。
勝てば良いと考えがちだが、勝てなくなった時に「夢見る選手が居なければ」目も当てられない魅力ゼロのチームに成り下がる。

筆者の子供の頃に王が引退して、Gから日本を代表するHRバッターの出現を待ち続けたが、なかなか現れなかった。
しかし、信じ続けた。。。。
そしてようやく「ゴジラ」が現れた。
その時のワクワク感はハンパ無かったし、彼のHRで熱狂した。
もう一度夢を見させてほしい。。。

時代は変わり、昔のような長距離砲の出現は厳しくなっている。
しかし、L中村やF中田が出現したように、可能性が全く無いわけではない。
そして、現状のGでは最も可能性を秘めている大田泰示を見限ったわけではない。

「出よ!スラッガー!!」「出よ!HRバッター!!」
「GIANTS」という名に相応しい、スケールの大きいプレーヤーの出現を切に願う。


以上 敬称略