「2年ぶりに勝ち越したマツダスタジアムでの3連戦」2019.3.31 広島東洋カープvs読売ジャイアンツ 3回戦

「2年ぶりに勝ち越したマツダスタジアムでの3連戦」2019.3.31 広島東洋カープvs読売ジャイアンツ 3回戦

2019年3月31日(日)広島東洋カープvs読売ジャイアンツ 第3回戦

【試合結果】
巨人 020 010 003 6
広島 101 000 010 3

[巨人バッテリー]
畠、戸根、吉川光、桜井、中川、クック – 小林
[広島バッテリー]
九里、ヘルウェグ、レグナルト、フランスア、中﨑、菊池保 – 會澤

勝利投手 [ 巨人 ] 中川 (1勝0敗0S)
敗戦投手 [ 広島 ] 中﨑 (0勝1敗0S)
セーブ  [ 巨人 ] クック (0勝0敗2S)

本塁打
[ 巨人 ] ゲレーロ1号(2回表2ラン)

巨人 9安打 1失策
広島 10安打 3失策



【試合のハイライトと勝敗のターニングポイント】
★ 1回裏 広島攻撃(P畠)
田中は左中間2塁打⇒菊池は送りバント⇒野間は死球⇒鈴木はセンター前タイムリーヒット(1点)⇒バティスタ見逃し三振⇒坂倉は空振り三振
※巨人側の立場で言えば、1回表2アウトで丸の今季初ヒットになる筈の打球を菊池の好プレーで阻まれて、球場の雰囲気がかなり盛り上がった状況の中で、久しぶりの先発で今季初登板となる畠をマウンドに送ることになってしまった。
※そして、先頭打者にいきなりアンラッキーな2塁打を打たれて動揺し、後続に死球を与えてしまい更にピンチを広げてしまった場面で、4番鈴木にタイムリーを打たれてしまい、大量失点も覚悟せねばならないような非常に拙い状況になってしまっていた。
※しかし、そこから畠は踏ん張って後続を連続三振で討ち取り、近年、何度も味わっている初回に大量点を奪われる試合展開にはならなかった。

☆ 2回表 巨人攻撃(P九里)
岡本ライトフライ⇒陽センター前ヒット⇒ゲレーロはライトスタンドへ逆転の2ランHR(2点)⇒ビヤヌエバはレフトフライ⇒小林センター前ヒット⇒畠ライト前ヒット⇒吉川尚セカンドゴロ
※ゲレーロのHRはやや差し込まれ気味だったが、フォローの風に乗って打球が伸びた。
※2アウトから下位打線でチャンスを作ったが吉川尚が活かせず。

★ 3回裏 広島攻撃(P畠
田中ライト前ヒット⇒菊池ファーストファールフライ⇒野間ライト前ヒット⇒鈴木センターへの犠牲フライ(小林の送球ミスで1塁走者が3塁進塁)⇒バティスタはセンターフライ
※カープも同点後の更なるチャンスを活かしきれなかった。

★ 4回裏 広島攻撃(P畠)
坂倉セカンドゴロ⇒會澤は四球⇒安部ライト前ヒット⇒九里は送りバント失敗⇒田中セカンドゴロ
※カープにとってこの送りバント失敗は、自軍へ傾きそうな流れを自ら止める痛いミスとなってしまった。

☆ 5回表 巨人攻撃(P九里)
畠は四球⇒吉川尚は送りバント⇒坂本は三振⇒丸ライトオーバータイムリー2塁打(1点)⇒岡本は三振
※巨人は送りバントをキッチリ決めて、3番バッターがキッチリ仕事をする良い流れ作ったが、ここでも更なるチャンスでもう一押し出来なかった。

★ 5回裏 広島攻撃(P畠)
菊池は三振⇒野間レフト線2塁打⇒鈴木ショートフライ⇒バティスタ三振
※ここまで試合の流れがハッキリ見えない状態が続いていたが、このピンチを畠が凌ぎ切った事で巨人側が主導権を握ったように感じた

★ 6回裏 広島攻撃(P畠⇒戸根)
坂倉は三振⇒會澤ライトフライ⇒P交代⇒安部センターフライ
※原監督も自軍へ良い流れが来ていた事を感じていたはずであり、この2アウトからの交代はまさに「石橋を叩いて渡る」采配で、仮に安部に出塁を許すと9番に代打を送られて上位につながる恐れがあり、同じ交代でも「後手にまわってからでは手遅れになる」と考えての決断だと思う。
この辺りの勝負勘というか「常に先手を打っていく姿勢」が原采配の真髄である。

★ 7回裏 広島攻撃(P吉川光)
長野センター前ヒット⇒田中はダブルプレー(送りバント失敗)⇒菊池は四球⇒野間セカンドゴロ
※広島側から見れば、長野にヒットが生まれて球場全体が一気にボルテージが上がったが、前段で指摘したように、一度作られた試合の流れはそう簡単には変わらない。
スタンドのざわつきが収まっていない状況での田中への初球、送りバントがキャッチャー前に転がってまさかのゲッツーとなり、球場は逆に静まり返ってしまった。

★ 8回裏 広島攻撃(P桜井⇒中川
鈴木センター前ヒット⇒バティスタもセンター前ヒット⇒P交代⇒小窪ダブルプレー(1点)⇒會澤は三振
※試合の流れは明らかに巨人側に傾いているが、巨人側の立場で見れば、ここ数年のカープ戦では、試合終盤で簡単にひっくり返されるケースを多々見てきたので全く安心できない。
しかも、巨人側が最も懸念している「8回を任せるリリーバーの経験不足と右のパワーピッチャーがいない問題」が払しょくされていないので、第1戦のようにここで一気に大量失点を奪われて試合を決められてしまう展開も頭によぎったと思う。
※こうした空気感の中で、巨人側が選択したリリーバーは桜井だったが、明らかに緊張している雰囲気を画面越しでも感じるし、案の定ボール先行となって連続ヒットを許して1.3塁のピンチを招いてしまった。
※ここでカープ緒方監督は代打の切り札として松山を送り出すが、原監督はこの動きを見て左の中川を投入した。
そして再び緒方監督が動いて代打の代打として右の代打の切り札である小窪を出してきた。
勿論、ここまでは両監督ともに予想通りの動きだったと思うが、その一方で、あくまでも個人的な見方ではあるが、原監督が常に先に動いて主導権を奪い、緒方監督はそれに合わされてしまっているようにも感じた。
※そして、この両軍監督の用兵がぶつかり合った結果、カープはダブルプレーによる1点で終わり、原監督からすれば逆転まで覚悟した展開だったが、何とか同点で凌いだ結果となった(この時点でも流れは巨人側にあった)
※個人的には前日までのカープリリーフ陣を見ていて、フランスア以外の投手が相手なら十分にチャンスはあると思っていたので、ここを同点で凌いだことは最高の結果だった。

中川が小窪をダブルプレーで討ち取った場面を「勝敗を決したターニングポイント」と弊コラムでは認定する

☆ 9回表 巨人攻撃(P中崎⇒菊池保)
ビヤヌエバはサードエラー⇒小林送りバント(キャッチャーの送球ミス)⇒亀井は送りバント失敗⇒吉川尚がレフトオーバータイムリー2塁打(2点、レフトの送球ミスの間に3塁進塁)⇒坂本レフト前タイムリーヒット(1点)⇒二盗失敗⇒丸セカンドゴロ
※最後はカープ側の明らかな自滅だった。
巨人側の立場で見れば、こちらも攻撃でミスを連発(内容的には小林のバントも失敗である)してしまっていたが、それ以上のエラーをカープが犯してくれたので助かっただけだった。
※決勝点となった長野のプレーも。。。まあ。。。。これ以上は言う必要はないだろう。。
ただ、連携ミスで吉川尚を3塁まで進めてしまったシーンは、ゲーム展開を考えると致命傷といえるもので、まだまだ不安があるクックを相手に2点差なら十分にチャンスはあったが、ノープレッシャーになる3点目を簡単に許してしまった事は去年までなら殆どなかったと思う。



【注目選手雑感】
☆ 吉川尚輝
最後の決勝打はラッキーな部分も否めないが、今年の彼の打球方向への打球には力強さが増している事はオープン戦で証明されていた。

☆ 坂本勇人
最終打席でようやくチームの勝利に貢献する一打を放ち、本人もホッとしてると思う。
バッティングの状態は前2試合と比べると、タイミングが合っているように感じたので上昇傾向だと思う。

☆ 丸佳浩
第3打席のタイムリー2塁打は、彼らしく非常にコンパクトなスイングで内角の厳しいボールを捉えた藻事なバッティングだった。

☆ 岡本和真
頭の中が整理されないまま打席に立ってしまっているようで、狙い球が絞り切れていない印象を受ける。
次回は「お得意」の阪神戦なので、復調のきっかけを何とか掴んでもらいたい。

☆ ゲレーロ
こちらは打席に立つ前にしっかり狙い球を絞っている印象を受ける。
また、無駄な力みをなくしてリラックスし、一発で仕留めようとする高い集中力も感じる。

☆ ビヤヌエバ
日本でのデビュー戦となったが、彼も打席での高い集中力を感じた。
バッティングの内容もオープン戦の時よりも「バットのしなりを感じるスイング」になっていたし、インサイドアウトの意識が徹底されていた。

☆ 畠世周
カーブが決まらずカウント球で苦労していたし、勝負球のフォークもベースの手前でワンバンドしてしまい殆ど機能しなかったので、スライダー・カット系と直球を軸に投球を組み立てる苦しいピッチングだった。
だが、そんな状態でも序盤から攻めの姿勢を感じる投球で、無駄な四球を与えることも殆どなく、彼らしくしっかりストライクゾーンで勝負出来ていた。
次回はもっと良い内容の投球が期待出来るし、今年は怪我さえなければ二けたも夢ではないだろう。

☆ 吉川光夫
先頭の長野にヒットを許したが、相手の拙い攻撃にも助けられて無失点で切り抜けた。
内容的には直球・変化球ともにキレもまずまずで、安定感も感じる投球だった。

☆ クック
登板を重ねる毎に全体的にボールが低めに集まりだしている。
勿論、変化球の抜け球もまだまだ見られるが、勝負球となる右打者のスライダー、左打者へのチェンジアップが低めに集まり始めたことで空振りも取れるようになっている。
まあ、1点差ではクイックの問題があるので不安は払しょくできないが、ここ2戦のように3点差あれば安心できる投手であることは間違いないだろう。

【ゲームMVP】
☆ 中川皓太
まず何よりも「ボールを自在に操れるようになっている」ことが頼もしい。
去年まで多かった抜け球(逆球)が殆ど見られないし、低めへしっかり制御されているので長打を浴びそうな雰囲気を微塵も感じない。
直球とスライダーに関しては完全に「掴んだ」と見ている。

【この試合で最も批判されるべきG選手】
☆ 桜井俊貴
まあ、ありがたいことに監督は長い目で見てくれてるので、この悔しさを次に活かしてほしい。
個人的には色々指摘する事、言いたいことはあるが、ここは飲み込んでおくことにする。

【総評】
★ カープは「好守で作った良い流れ」を活かしきれていなかった
1回表(菊池の好プレー)、3回表(バティスタの好プレー)、4回表(安部の好プレー)7回表(野間の好プレー)、いずれも直後の攻撃でチャンスを作り、2度得点につなげているが、いずれも最少得点で終わっており、去年は何度も見られた一気呵成の攻撃は見られなかった。

☆ 「丸の居ないカープ」と「丸が居る巨人」
やはり丸の抜けた穴はそう簡単には埋まらない。
第1、第2戦で起用された西川も、この試合で起用された坂倉も打線の中ではブレーキ役になってしまっていた。
逆に丸が加入した巨人の方は、彼のヒットはこの試合で生まれたタイムリー1本だけだったが、昨日の4度の四球も得点につながるケースが多く見られ、間違いなく打線の中で機能していたと思う。
坂本、岡本の状態が今一つの中でも、吉川尚とゲレーロ、そして彼の活躍無くしてはマツダスタジアムでの久しぶりの三連戦勝ち越しはなかっただろう。

☆ 想定以上だった開幕カードの「2勝1敗」
先発投手の相性、力関係から推測して、第1戦は五分五分、第2戦は広島有利、第3戦は巨人有利と見ていたが、第1戦を落とした時点で最悪3タテを覚悟し、何とか1勝2敗で凌いで欲しいと願っていただけに、想定以上の結果に思わずニンマリしてしまう。
但し、原監督が言うように、今の段階は勝敗云々以上に「戦力の掌握・見極めをすること」がメインミッションであり、本当の勝負になる交流戦以降にどれだけ「使える戦力」を手元に置くことが出来ているか?
まだまだ目先の勝利に一喜一憂するのは早いし、名将のタクトは常に先を見据えている。

以上 敬称略
にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
いつも応援有り難うございます!
あなたからの清き一票がブログを更新する原動力となります
是非、上記バナーをクリックして応援をお願い致します!