阪神タイガースvs読売ジャイアンツ 3連戦の総括 2019.4.19~2019.4.21

阪神タイガースvs読売ジャイアンツ 3連戦の総括 2019.4.19~2019.4.21

阪神タイガースvs読売ジャイアンツ 4~6回戦の総括

4回戦
巨人 030 210 060 12
阪神 000 000 301  4

巨人バッテリー
菅野、戸根、高木、吉川光 – 小林
阪神バッテリー
メッセンジャー、守屋、齋藤、桑原、能見 – 梅野

勝利投手
[ 巨人 ] 菅野 (3勝1敗0S)
敗戦投手
[ 阪神 ] メッセンジャー (1勝2敗0S)
セーブ

本塁打
[ 巨人 ] 小林1号(2回表3ラン)、岡本7号(5回表ソロ)、坂本勇5号(8回表2ラン)
[ 阪神 ] 木浪1号(7回裏3ラン)

巨人 安打14、失策0
阪神 安打10、失策3

【短評】
この3連戦が始まる前の状況を振り返ると「打線が良くなってきた阪神は上昇ムード」「巨人は嫌な負け方をした直後で下降モード」ということもあって、この3連戦は「初戦をどちらがモノにするか?」で、展開が大きく変わりそうな雰囲気を感じていた。
しかし、それは阪神にとっては思いもよらなかった「小林の先制3ラン」が生まれた事で、前日までの「楽観ムード」が一気に吹き飛び、再び「重苦しい雰囲気」「プレッシャーを必要以上に感じてしまっている状態」に逆戻りしてしまった。
そして、それが「守乱」という形で表れてしまった。
一方で、巨人側の立場で見ると、菅野は決して万全ではなかったし中継ぎも相変わらず不安定、小林のHRも田中の送りバントミスの直後に生まれた「強運」であって、決して「強者の野球」と言える内容ではなかったが、最後まで阪神側の自滅に助けられた印象の方が強かった。

【ゲームMVP】
小林誠司



5回戦
巨人 020 000 000 2
阪神 000 000 000 0

巨人バッテリー
ヤングマン、クック – 炭谷
阪神バッテリー
岩貞、ジョンソン、ドリス – 梅野

勝利投手
[ 巨人 ] ヤングマン (2勝0敗0S)
敗戦投手
[ 阪神 ] 岩貞 (1勝3敗0S)
セーブ
[ 巨人 ] クック (0勝1敗5S)
本塁打
[ 巨人 ] 石川1号(2回表2ラン)

巨人 安打6、失策1
阪神 安打4、失策0

【短評】
立ち上がりだけを見れば両先発ともに制球を乱していて「付け入るスキ」は同等にあった。
しかし、そのチャンスを巨人側は「石川の一振り」でモノにし、一方で阪神側は拙攻が続いてモノに出来ず、そうこうしている間にヤングマンは尻上がりに調子を上げて阪神打線を全く寄せ付けなかった。
まあ大雑把に言えばそんな感じの試合だったし、やはり、この試合も阪神側の自滅という印象を強く感じた。

【ゲームMVP】
ヤングマン

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6回戦
巨人 000 100 101 3
阪神 000 000 000 0

巨人バッテリー
メルセデス、中川、クック – 大城、小林
阪神バッテリー
西、ジョンソン、ドリス – 梅野

勝利投手
[ 巨人 ] メルセデス (2勝1敗0S)
敗戦投手
[ 阪神 ] 西 (2勝2敗0S)
セーブ
[ 巨人 ] クック (0勝1敗6S)

巨人 安打7、失策0
阪神 安打6、失策3

【短評】
両先発ともに立ち上がりから制球が良く、なかなかチャンスを作れない状況が続いていたが、やはり阪神側の自滅(守乱)によって巨人側は少ないチャンスをモノにし、逆に阪神側は「自分たちの拙攻」と「巨人の固い守り」は重なって得点を奪えなかった。
まあ一言で語るならこんな内容の試合だったが、それでも中身を精査すれば巨人側にも攻撃でミスがかなり多かった点は否めないし、終盤の7.8.9回は「隙のないチーム」ならあと3~4点は奪って、もっと試合を有利に運んでいたと思う。
つまり、阪神側にも「17日のカープ」のように、試合終盤で大逆転するチャンスは十分にあったが、最後まで打線に元気がなかったという事だった。

【ゲームMVP】
メルセデス



【3連戦の選手雑感】

☆ 坂本勇人
※打撃
バッティングの状態は明らかに下降線に入っている。
ややタイミングを合わせるのに窮してしまって、始動が遅れるケースが多くなっている。
これは相手チームによる毎度お馴染みの坂本対策で「投球モーションの緩急」を使ってタイミングを外す狙いが効いている訳だが、但し、この対処法については坂本も十分に分かってるので、遠くない時期に再び状態を上げてくると思う。

※守備
この3連戦は決して派手なプレーは無かったが、相手の北條・木浪と比べると「プレーの安定感」では大きな差があったし、内野陣の「重し」として投手陣を下支えしていた。

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☆ 丸佳浩
※打撃
彼のバッティングの状態は良くもなく悪くもなくという印象だが、それ以上に感じるのは相手バッテリーが彼を上手く攻めていた事。
彼は「配球を読む」タイプのバッターだが、現状は裏をかかれているケースが多い。

※守備
彼も坂本と同様にプレーに派手さはないが、抜群の安定感で坂本とともにセンターラインを支えていた。
彼のセンター守備で感心するのは「打球判断の良さ」と「フライに対する落下点の入り方」で、センターに打球が飛ぶと全くハラハラしない(安心感が半端ない)
過去を振り返ると、若手時代は決して「上手い外野手」ではなかったが、バッティングの技術向上とともに守備もかなり上達している。
この点からも彼は「努力の人」であることは明白だろう。

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☆ ビヤヌエバ
※打撃
バッティングの状態は可もなく不可もなくという印象。
技術的には第1.2戦では「やや体の開きが早くなっていた事」が気にはなっていたが、それも第3戦ではかなり修正されていた。
やはりそれよりも丸と同じで相手バッテリーに上手く攻められているように感じた。
又、第3戦では結果的には送りバント失敗とはなったが、バントの形を見ると個人的には決して下手ではないという印象を持った。

※守備と走塁
守備は体にキレが出てきて「流石メジャーリーガー」というプレーを連発している。
特に第2戦3回裏、辻本のセーフティー気味の送りバント処理は、完璧なプレーで1塁をアウトにして、セーフにしていれば0アウト満塁という絶体絶命の状況になってしまっていただけに、試合展開を大きく変えた見事な守りだった。
又、このような派手なプレーだけではなく、見事なハンドリングとともにスローイングにも安定感もあるので「堅守」となって内野陣を支えている。
そして走塁を含めたプレー全体が「常に全力」なので、緩慢に見えるプレーは微塵も感じない。

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☆ 岡本和真
※打撃
バッティングの状態は上昇傾向。
まだまだ本調子とまでは言えないが、上半身と下半身の連動性が出てきてヘッドが綺麗に抜けるようなスイングが少なからず見られるようになっているので、直球系に対しても振り負けなくなっている。
彼も相手バッテリーに上手く攻められている印象が強いが、開幕当初よりも「ボールの見送り方」が明らかに良くなっているので、期待感はかなり上がっている。

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☆ ゲレーロ
※打撃
バッティングの状態は決して良いとは言えないが、徐々に上がっている印象も受ける。
まだまだバットが外回りでミスショットするケースが多い。
但し、第3戦では力みが減ってきているので、そろそろ爆発があるかもしれない。

※守備
原監督の操縦法が上手いのか?、それとも全力プレーのビヤヌエバに刺激されているのか?、理由は分からないが彼もレフトの守備では去年よりも動きが鋭く緩慢プレーが殆どない。
それは走塁も同じで、ヒットを打った直後の走塁でも隙あらば次の塁を奪おうとする姿勢を感じる。

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☆ 亀井善行
※打撃
バッティングの状態は可もなく不可もなく。

※守備
丸、陽とともに強固な外野守備でチームに安定感をもたらしている。
特に亀井の場合はレフトでもライトでも高いレベルの守備力を維持できるので外野守備では中心的な存在となる。
比べるのは失礼かもしれないが、若い石川、重信あたりとは「打球判断」「落下点の入り方」「送球の素早さと正確性」に格段の差を感じる。

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☆ 山本泰寛
攻守の貢献度を考えれば、個人的にはこの3連戦のMVP級という評価。
※打撃
去年までは右方向を過剰に意識してバッティングが「一方通行」だったが、今年は引っ張り込む打球も出てきて「懐の深い」バッティングになっている。
その結果、第3戦のように初球から甘いスライダーを逃さずに捉える事が出来るし、こういうバッティングは去年まではなかったので明らかに成長の跡が伺える。

※守備
ライバルの吉川尚のような派手さはないが、安定感抜群の守備で坂本とともに強固な2遊間を形成している。
去年まではバタバタ感が抜けずに時折「やらかし君」になっていたが、今年は球際にも強くて自信を持ってプレーしているように感じる。

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☆ 小林誠司
※打撃
去年までのバッティングとは違って「しっかりトップの形を作った後に振り出せているのでバッティングに間が生まれている」
「右足にしっかり一度重心を置いて、そこから体重移動できているので打球も力強い」
但し、去年の同時期も同じようなバッティングが出来ていたが5月以降はサッパリだった。
彼の真価が問われるのはこれからだろう。

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☆ 田中俊太
※打撃
二度の送りバント失敗は猛省が必要だろう。
幸い、直後に味方がカバーしてくれたので大事にはならなかったが、相手が阪神でなければかなり拙い展開になっていた可能性は高い。

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☆ 炭谷銀仁朗
※守備
クックとバッテリーを組んだ広島戦で、決勝点となった石原の配球には疑問を感じたが、ヤングマンとのコンビではカーブを上手く使って阪神打線を完全に幻惑していた。
又、相性の悪さを心配していたクックとも、第2戦で結果を残せた事は今後に向けては大きい。

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☆ 大城卓三
※守備
メルセデスとの信頼関係を構築している事を感じさせた第3戦でのマスクだった。
特にポイントゲッターの糸井に対しての配球は見事の一言。
「相手の弱点」と「現在の調子」を把握して完璧に封じた。
又、これは小林と炭谷にも言える事だが、相手の二盗を再三防ぐ「強肩」も見事である。
この点に関しては本当に成長している。

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☆ 石川慎吾
※打撃
ダイナマイト慎吾が一振りで第2戦を勝利に導いた。
彼のバッティングに関しては、以前から何度も書いてきたとおりで「インサイドアウトのバットスイング」が出来ているので、技術的には1軍で結果を残すレベルに達しているが、問題は「野球脳の使い方」だった。
例えば、狙い球の絞り方、状況判断、事前準備などがこれにあたるが、この部分が改善されれば1軍にずっと置いておきたい選手であることは間違いない。

※守備
彼の最大の課題はここだろう。
打球判断も遅いし、スローイングもモーションが大きいので隙がある。

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☆ 増田大輝
※守備
第1戦の終盤で坂本の代わりにショートとして出場し「センスの塊」のようなプレーを連発して巨人ファンを唸らせた。
1軍初出場とは思えないくらい落ちついてプレーしていたし、そうさせているのは長い間しっかりファームで切磋琢磨してきた自信の表れだろう。

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☆ 菅野智之
ハッキリ言って調子は良くなかったと思うが、まあこういう状態でも勝ち星を上げられた事は今後に向けて大きいと思う。
次の登板は間隔が短くなる可能性があるので、それを見越した省エネ投法であることは否めないが、阪神打線の拙攻にも助けられた。

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☆ ヤングマン
序盤はカットボールが決まらずに苦しんでいたが、生命線のカーブでカウントを整える事が出来たので徐々に安定感が増していった。
但し、かなり幸運にも恵まれていたことも否めず、場合によっては序盤で崩れてしまった可能性も十分にあったので、8回を無失点という結果を額面通りには評価できない。

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☆ メルセデス
彼も絶好調とは思えないかったが、ボールが低めに集まっていたので安定感は抜群だった。
但し、やはり対左打者には相変わらず分が悪いし、80球を超えたあたりで球威が落ちてしまう傾向も改善されていない。
結果だけを見れば確かに見事な投球ではあるが、同時にまだまだ改善すべき点も残っていることを指摘しておく。



【3連戦総括】
☆ 「堅守」で投手陣を下支えしていた巨人と「拙守」で投手陣の足を引っ張っていた阪神
巨人と阪神を比べると、表向きには打力の差を指摘される事が大きいが、個人的にはそれ以上に守備力の差を感じる。
特にショート、セカンド、センター、ライトはかなりの差がある。
それは「球際の強さ」「打球判断」ということだけではなく、本当に基本的なプレーの質に大きな差を感じる。

☆ 勝っても負けても持ち駒をフル活用する原采配がチーム力の底上げを生んでいる
原監督は3連戦をトータルで考えている采配・選手起用を行っている印象が強い。
例えば第1戦では大量リードの展開という事もあるが野手を15人起用して、次戦に向けての「布石」を打ってるし、それが石川、山本、重信の活躍に繋がったと思う。

★ 甘さを感じる阪神のベンチワーク
特に第1戦の糸井の緩慢走塁、緩慢守備に対して、特に注意があった様子も感じられず、前日にルーキーの木浪に対して懲罰交代(緩慢走塁)を命じた事とは整合性を感じない。
彼の緩慢プレーはオリックス時代から指摘されていた事で、阪神に入団してからは更に酷くなっている印象が強いし、表には出ないだろうが緩慢守備に関しては投手陣の不満も相当溜まっていると思う。
仮に膝が悪い状態でプレーを続けているのなら、今年のオフに1塁コンバートを真剣に検討すべきだった。

以上 敬称略
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