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【G】交流戦総括&今後のセ・リーグ展望【超激辛妄想コラム】

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まずは長らく更新を滞った事をお詫び致します
また、メール等での問い合わせについて、御返事が遅れて申し訳有りませんでした。
諸々片付きましたので再開させて頂きます
改めまして今後とも「超激辛NPBコラム」を宜しくお願い致します。


【交流戦MVPの亀井について】
昨日、交流戦MVPとして亀井が選ばれた。
小山や山口という声も有ったようだが、筆者も亀井という選択に同意である。
勿論、殊勲打を多く打った事が受賞理由として大きいとは思うが、個人的には守備や走塁を含めた総合力で、チームに貢献した事が最大の理由だと思う。
特に外野守備に関しては彼がライトを守ることによって、記録には現れない投手陣への好影響は計り知れなかった。
失礼だが、橋本や長野辺りとは「一歩目のスタート」と「打球判断」が違うし、現在の由伸や矢野とは脚力が違う。
「判断が難しい打球を簡単に処理する事」が亀井の守備力の本質なので、松本哲も同じ脚力なら亀井に劣るだろう。
そんな彼も、近年は怪我と打撃不振から好守に渡って精彩を欠く場面が多かったが、春先の怪我によって逆に自分のバッティングを見つめ直す時間が作れたんだと思う。
以前のバッティングはタイミングが合わないケースが目立ち、差し込まれるケースや中途半端なスイングが多かった。
それを構えてから足でリズムを作って、相手投手とタイミングを合わせやすくしている。
そして復帰直後から好結果を出した事も大きかった。
それまで取り組んできた自分のバッティングに対する自信がより深まった。
こうした事が錆び付いていた守備と走塁にも思い切りの良さが出てきた要因だと思う。
まだまだ老け込む歳ではない。
F稲葉のように三十路を過ぎてから大きく羽ばたいた選手もいるので頑張って欲しい。


【交流戦総括】
野手陣では亀井の他に、片岡、坂本、村田の内野陣が合格点をあげられる。
バッティングでは物足りない面も確かに有ったが、片岡、坂本は勝負強い面も感じられたし、村田もそれなりの結果を残した。
そして何よりも安定感抜群の守備は、もっと多くのマスコミから賞賛されるべき事だと思う。
逆に気になるのはアンダーソン、ロペス、セペダの外国人トリオの使い方。
ロペスをファーストで固定することは、長いペナントレースを考えれば絶対必要だと思う。
セペダについては守備面で我慢できるレベルなら使い続ける選択肢も有るが、来年以降の契約を考えるとそこまで固執する必要はないと思う。
アンダーソンが結果を残しているうちは、彼を中心に起用していくことがベストだと思う。
長野は交流戦終盤で彼らしい打球が出てきたのは好材料。
阿部も徐々に良くなっている。
こう考えていくと後半戦に向けて野手陣はあまり心配していない。
投手陣は小山の存在が非常に大きかった。
元々非凡な素質があったが、現在は登板毎に自信を深めて素質が開花しようとしている。
笠原も確実に良くなっている。
まだまだ不安定要素は強いが、マウンド捌きに落ち着きが出てきたので「覚醒する」雰囲気は出てきた。
変化球の制球力が上がれば、新守護神誕生も夢ではない。
杉内は全く問題ない。
今の彼に求めるのは、最低6回を少ない失点で抑える安定感なので十分合格点だと思う。
大竹、菅野については若干疲れを見せていた。
特に大竹は中5日による影響が強かった。
何とか復調の兆しを見せているので、今後に期待したい。
リリーフ陣では香月の安定感が大きかった。
この交流戦で彼の役割がワンステージ上がった印象だが期待に答えている。
青木、久保については適度な休養を与えながら登板させれば高い能力を発揮すると思う。
特に久保の場合はその傾向が強い。
良い時と悪い時が極端な傾向が有るので、起用には配慮したほうが良い。
山口、マシソンは全く心配していない。
こうして考えると改めて今のGには「絶好調」の選手が投打共に居ないことが解る
それでも交流戦を優勝したのは「安定感溢れる守備」と「積極的な走塁」「無駄な失点を防いだ投手陣」
これらに尽きると思う。
その中心に居たのが亀井、小山、山口であり、その中で最も貢献度が高かった亀井がMVPとして選ばれたのは当然だと思う。


【今後の展望】
先日、G2軍戦中継の中で「現在、支配下登録されてる選手で怪我やリハビリ中の者は居ない」というG2軍関係者の話を紹介していた。(その後、高木京が離脱)
つまり、殆どの持ち駒を監督が活用できる状況であるということ。
澤村も内海も使える状態であり、橋本や寺内も1軍に復帰する。
矢野や石井のベテラン勢もファームの試合に出て爪を研いでる。
西村も怪我が癒えて、復活へ向けて再調整している。
彼らが1軍に上がって期待通り活躍してくれれば独走するかもしれない。
しかし、そう甘いモノではない事も確かだろう。
まず橋本、寺内、矢野等は活躍する場を提供すればそれなりの結果を残すと思う。
問題はポジションがあるか?である。
亀井、長野、アンダーソンで固められつつある外野陣容に橋本が食い込むのは容易ではない。
考えられるのはアンダーソンが不振になって代役を務めるか、長野、亀井との競争になる。
彼の場合は代打としてベンチに置いておくタイプの選手ではない。
守備だけなら松本哲、鈴木がベンチにいれば良い。
つまり、スタメンとしてライバルの先を行かなければ2軍に逆戻りする事になる。
彼にとって、シーズン序盤に掴みかけたスタメンの座を無くすかどうか?
全ては復帰してから数試合にかかっている。
矢野はセペダとの争いになると思う。
つまり代打としての地位を再び確固たるものするにはセペダ以上の結果を残さなければならない。
高橋由が別格扱いされると思うのでライバルはセペダだろう。
右打者として左投手に結果を残したい。
寺内はもっと活躍の場が限定されると思う。
恐らく終盤の守備固めとして無くてはならない存在になると思うが、片岡が元気なのでスタメンで出場するのは正直厳しい。
だが彼が内野のスペアとして控えることで、井端を代打で積極的に起用するケースが増えるのは好材料。
藤村には申し訳ないが、ゲーム終盤に寺内が守備要因として控えているのは大きな安心材料になる。
監督の采配はもっと大胆になると思うし、今まで以上にベンチ入り選手全員で戦う姿勢が出てくると思うので、より強い一体感がチームに生まれる。
実は寺内の復帰はチームにとって非常に大きい。

復帰組の投手について内海は心配していない。
患部が完治していれば、むしろ自分を見つめ直す良い期間になった可能性もある。
問題は澤村だが、筆者は彼の2軍戦での登板を3試合見た。
そのうち1試合は先日レポートしたが、他の2試合の印象を合わせて考えると、過度の期待には疑問が残る内容だった。
まず指にかかる直球は相変わらず素晴らしいが、抜ける直球は2軍の右打者でも芯で捉えている。
しかも踏み込まれてフルスイングされてるのも気になった。
やはり、ボールの出処が見やすいのが原因だと思われる。
それでも彼に内角を抉るようなツーシーム系を投げる技術が備わっていれば、十分戦えると思うが、残念ながら緊迫した場面でそのボールを投げ込めるだけの技術は備わっていない。
スライダーの質は良くなってると思うが、精度という観点では勝負球としては厳しい。
フォークもまた然りである。
確かに彼が登板する試合は打線の援護が少ないが、筆者は白星が先行しない理由は勝負処で使える球種が限られている事も1つの原因だと思う。
150キロ前後の質の良い直球を、中盤以降も高い確率で投げることが出来れば問題ないが、残念ながら60球を超えたあたりから抜け気味の直球やシュート回転の直球が徐々に増える。
これはある意味仕方がないと思う。
実際、菅野も抜ける直球が多い時も有るが、彼の場合は変化球の精度が高く種類が多いので、打者は当然失投を逃す確率は高い。
澤村が菅野と同様な成績を残す為には、スライダーでカウントを稼ぐことを可能にすること、フォークで空振りを奪える事、この2つが必須になる。
そして自由自在にツーシーム系で右打者の内を出し入れ出来るようになると、菅野以上に勝つことも可能になる。
それだけのポテンシャルは秘めているが、球の出処が見やすいという欠点があるので、調子が悪いと誤魔化しが効くようなタイプではない。
西村については映像を全く見ていないので何とも言えないが、彼が自信を取り戻したらG連覇は確実視されると思う。
彼に求めるものはただ1つ。
右打者の外角低めに質の良い直球を高い確率投げること。

現在の1軍メンバーの中では、野手陣は4番村田と長野がポイントになると思う。
長野が上位に固定され村田が4番に座れば、阿部の打力に頼ることなく休ませながら小林を使うことも出来る。
筆者がこれから阿部に求めるのは「勝負処でのバッティング」と「観察眼鋭い配球」なので、その為には心身共に疲労感を少なくする事が重要になる。
坂本、片岡には勿論バッティングにも期待するが、今のような高い守備力を維持することも頭に入れて欲しい。
去年後半の坂本〜寺内コンビの高い守備力(ダブルプレー完成度)と同等以上を維持できれば投手陣にとっては非常に心強い。
先発投手陣については前述の通り、澤村に過度の期待をかけられないとしたら、大竹と小山がポイントになると思う。
個人的には中5日でローテを進めていくことについては懐疑的だが、中5日で進めていくなら大竹は非常に心配である。
元々夏場から調子を上げていくタイプだが、中5日で疲れを残したまま登板が続けば良い結果を残すことは難しいかもしれない。
個人的には首脳陣に「配慮」を求めたいところだが・・・。
小山はリーグ再開後の初登板が非常に重要となる。
勝敗はともかく自分のピッチングが出来れば、掴みかけてる「自信」が「確信」に変わっていくと思う。
彼は既にシーズン終盤まで突っ走ることも十分可能なボールを投げている。
又、連戦になっていくので6番手の投手もこれからは必要になってくる。
その場合は今村、宮國、セドンに期待をかけたいところだが、筆者はあえて江柄子を推したい。
去年までは緩急が余り使えない投手だったので、長いイニングは厳しいと思っていたが、カーブが非常に良くなっているので問題ない。
直球のキレ、シュート系も良いボールを投げるので、一軍のマウンドでも十分戦力になると思う。
これまでの彼のピッチングを見ると精神的にも強さを感じる。
秘密兵器として彼を推す。
リリーフについては西村の復活が難しい場合は久保と香月がポイントの使い方がポイントになる。
ある程度余力を残して登板させたいので、その場合は土田の成長が鍵になる。
僅差のゲームの6〜7回を久保、香月で交代で登板し、その他の役割を土田が担えればかなり楽になる。
そしてロングリリーフを笠原、左のワンポイント等で青木がしっかり担えれば問題ない。

最後に今後の展開を少し推理してみる。
今後もジャイアンツとカープが中心となって優勝争いすると考える。
恐らくGの独走は無いと思う。
Cが最後までGに喰らいつくには、一岡、中田廉、永川等のリリーフ陣を再整備する事が必須になる。
カープの投手陣も前田健以外は完投能力が高いわけではない。
「7〜8回をいかに凌いでいくか?」
その為には上記の3名がしっかりスクラムを作れるかにかかっている。
特に一岡、永川は怪我に強いタイプではない。
シーズン序盤で見られたような登板過多を回避するためにも今村、横山等の実績組が穴を埋めなくてはいけない。
そして、優勝するためには序盤からゲームを優位に進めるような展開を数多く作ることも必要になってくる。
そうすることによって、リリーフ投手陣の過度の負担を避ける結果にも繋がってくる。
その為には打撃陣が序盤から爆発する事も必要になる。
同じことがGにも言える。
去年のようにリリーフ陣が盤石なわけではない。
鍵となってくる香月と久保を壊さない為には、先発投手の踏ん張りと打線の奮起が鍵になる。
仮に交流戦のような僅差のゲーム展開を、厳しい夏場でも続けたらリリーフ陣は窮地に陥るだろう。
その場合、カープだけではなくタイガース、ドラゴンズを含めた大混戦になる可能性も秘めている。
こういう展開になれば、攻撃力の高いベイスターズとスワローズも大きく上位から離されることは無いだろう。
Aクラスなら十分射程圏内に入る。


敬称略

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