「投打がガッチリ噛み合って5連勝!」 東京ヤクルトスワローズvs読売ジャイアンツ 5回戦 2019.4.24

「投打がガッチリ噛み合って5連勝!」 東京ヤクルトスワローズvs読売ジャイアンツ 5回戦 2019.4.24

2019年4月24日(水) 東京ヤクルトスワローズvs読売ジャイアンツ 第5回戦

【試合結果】
巨  人 050 002 000 7
ヤクルト 000 000 002 2

巨人バッテリー
高橋、野上、吉川光、田原 – 炭谷
ヤクルトバッテリー
ブキャナン、ハフ、中尾、坂本 – 井野、西田

勝利投手
[ 巨人 ] 高橋 (2勝0敗0S)
敗戦投手
[ ヤクルト ] ブキャナン (0勝1敗0S)

本塁打
[ 巨人 ] 坂本勇6号(2回表3ラン)、ビヤヌエバ4号(2回表ソロ)
[ ヤクルト ] 西浦3号(9回裏ソロ)

巨人 安打10、失策0
ヤクルト 安打8、失策1

【試合のハイライトとターニングポイント】

☆ 1回表 巨人攻撃(Pブキャナン)
坂本は遊ゴロ ⇒丸は左前打、一死一塁 ⇒ビヤヌエバは中飛 ⇒岡本は遊撃内野安打、二死一二塁 ⇒亀井は空振り三振、0対0

※ブキャナンの立ち上がりを見た印象は「ボールの走りがイマイチ」で、巨人各打者が嫌がってる雰囲気を全く感じなかった。
G高橋が大崩れせずしっかりゲームメイクしていけば、少なくとも試合中盤までは巨人が主導権を握れそうな予感はあった。
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☆ 1回裏 ヤクルト攻撃(P高橋)
荒木は左飛 ⇒青木は遊ゴロ ⇒山田哲は四球、二死一塁 ⇒バレンティンは左前打、二死一三塁 ⇒雄平は左飛、0対0

※一方で高橋の立ち上がりも、前回の広島戦と比べると直球の走り、制球ともにやや落ちる内容だった。
但し、相変わらず「腕の振り」は良いので「初見」のヤクルト打線は高橋の変化球と直球の「違い」に幻惑されていた。

※1回の攻防を終えて感じたのは、巨人側が勝つ条件は「ゲーム中盤までに最低でも3点リード以上が必要」、ヤクルト側が勝つ条件は「先発ブキャナンがしっかりゲームメイクして勝ちパターンの救援陣を投入する形を作る」ということ。
つまり「巨人はリリーフ陣に不安」「ヤクルトは先発投手のゲームメイクに不安がある」ので「そこを突く作戦」または「そういう展開を避ける為の作戦」を両軍ベンチには必要だった。
特に「二番手以降の投手陣に不安のある巨人」には「序盤でコツコツ得点を稼いで僅差の展開に持ち込むという作戦」は「勝利の為の最善の策」とはならないので、試合中盤までは「一の矢で終わらずに、二の矢、三の矢を射る事」が絶対条件だった(その為にはリスクを伴った作戦も必要ということ)
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☆ 2回表 巨人攻撃(Pブキャナン)
ゲレーロは四球、無死一塁 ⇒山本は左前打、無死一二塁 ⇒炭谷は二ゴロ、一死二三塁 ⇒高橋は三塁適時内野安打、巨人先制、1対0、一死一三塁 ⇒坂本は右中間に3点本塁打、4対0 ⇒丸は一ゴロ ⇒ビヤヌエバは左越えソロ本塁打、5対0 ⇒岡本は左中間二塁打 ⇒亀井は見逃し三振、5対0

※前段で指摘した巨人勝利の絶対条件「序盤の大量得点」は「下位打線でチャンスメイクして上位打線で一気に畳みかける攻撃」が最も実現性が高い。
そして、このイニングの5得点はまさに理想的な展開で得点を重ねていった。

※下位打線の入り口となる6番と7番が出塁したことで、8番と9番の「繋ぎかた次第」ではビッグイニングに変わる可能性も十分にあったし、8番炭谷に対してフルカウントから三振のリスクを承知の上で「エンドラン」を決行した原采配は、この試合の流れを大きく変える最初のターニングポイントだった。
そして、この采配が功を奏し走者が2.3塁に進塁し、高橋のラッキー内野安打という「幸運」も重なって先取点を奪った。
このような「幸運」が絡んだ攻撃は得てしてこうなるもので、直後に坂本が3ラン、1アウト後にビヤヌエバのソロHRが生まれて、終わって見れば5得点のビッグイニングとなった。

※スワローズ側からすれば、1アウト2.3塁で打者が投手の高橋という状況だったので、無失点で切り抜ける可能性もまだまだ十分に残っていたが、誤算だったのがブキャナンが空振りを奪う球威がなかった事だった。
それでも勝負球のチェンジアップが低めに決まればバットに当てられる事はなかったが、このボールも高めに浮いてバットの当てられてしまった。
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☆ 3回表 巨人攻撃(Pブキャナン)
ゲレーロは左越え三塁打、無死三塁 ⇒山本は遊ゴロ ⇒炭谷は投ゴロ、三塁走者タッチアウト、二死一塁 ⇒高橋は見逃し三振、5対0

※巨人側にとっては、0アウト3塁という追加点を奪うには最高のチャンスだったが「下位打線」と「チグハグな攻撃」が重なって無得点で終わってしまった。
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★ 3回裏 ヤクルト攻撃(P高橋)
荒木は左中間二塁打、無死二塁 ⇒青木は四球、無死一二塁 ⇒山田哲は二飛 ⇒バレンティンは右飛、二死一三塁 ⇒雄平は投ゴロ、5対0

※ヤクルト側の立場で言うと、前のイニングの守りを何とか無失点で切り抜け「ヨシ!まだまだこれからだ!」という雰囲気になったはずで、しかも1番から始まる攻撃だっただけに絶対に得点を奪わなければならなかった。
そして、その流れ通りに先頭の荒木が2塁打、続く青木が四球で、0アウト1.2塁の絶好のチャンスを作った。

※一方で、巨人側からすれば前段で指摘した通り「2番手以降の投手に不安」を抱えているので、ここで高橋がビッグイニングを許して早々にマウンドを降りる展開だけは絶対に避けなければならなかった。
更に突っ込んで言えば、勝つためにはこのピンチを「最少失点」で凌ぎ切る必要があった。
そうすれば、この後に登場するヤクルトの2番手以降の投手の人選が大きく変わってくる(格下が登板する可能性が高い)ので、巨人打線が追加点を奪うハードルは一気に下がる。

※私は0アウト1.2塁という状況を迎えた直後に、上記のような「読み」をしていたが、それは無駄というか、終わって見ればヤクルト打線はクリーンアップにあと1本が出ずに無得点で終わった。
これは私にとっては想定外だったし、逆の見方をすればここが勝敗が決まった最大のポイントという事だろう。
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★ 5回裏 ヤクルト攻撃(P高橋)
荒木は中飛 ⇒青木は四球、一死一塁 ⇒山田哲は中前打、一死一二塁 ⇒バレンティンは空振り三振 ⇒雄平は三邪飛、5対0

※ヤクルト側にとっては3回裏と同じようなチャンスを再び得たわけだが、3回裏で自ら作ってしまった「試合の流れ」は簡単には変えられず、再び無得点で終わってしまった。
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☆ 6回表 巨人攻撃(Pハフ)
炭谷は捕邪飛 ⇒高橋の代打・中島は四球、一死一塁、中島の代走に増田大 ⇒坂本の打席で増田大が二盗、一死二塁 ⇒坂本は四球、一死一二塁 ⇒丸は一ゴロ、二死二三塁 ⇒ビヤヌエバは中前2点打、7対0、二死一塁 ⇒岡本は空振り三振、7対0

※リリーフ陣に不安を抱えている巨人側にとっては「次の1点」がどうしても必要だったが、ここまで拙攻気味でチャンスを活かしきれていなかった。
そして、こういう展開では原監督は必ず策を講じて得点を奪いにかかる。
一般的なセオリーでは試合の流れを重視して「リードしてるチームが自分から動くこととで流れを変えてしまう危険がある」ので良しとはしないが、原監督なら策を講じてくることはGウォッチャーなら予見できたと思う。

※1アウト後に、球数が100球を超えていたこともあるが、無失点で凌いできた高橋にアッサリ代打を出して、その代打の中島が四球で出塁したら間髪入れずに代走の増田を起用し、簡単に二盗を成功させて思惑通りにチャンスを作った。
そして迎えた2アウト2.3塁というチャンスでビヤヌエバがタイムリーを放ち、勝敗は完全に決した。
まさに「原采配」がもぎ取ったダメ押し点だった。

【注目選手雑感】

☆ ビヤヌエバ
日本の野球にも慣れてきて明らかに余裕が出てきているし、狙い球もしっかり絞って打席に立っている。
HRを放った打席もチェンジアップをしっかり頭に入れたスイングだったし、ダメ押しタイムリーも外のチェンジアップを強振せずに狙い通りにセンター方向へ運んだ。
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☆ 岡本和真
まだまだ本調子ではないが、紙一重のスイングが多くなっているので、打席での雰囲気は十分に感じる。
技術的には相手バッテリーにインサイドを意識させられて左肩の開きがどうしても早くなってしまっているが、これも「真の4番打者への登竜門」なので、乗り越えなければ「歴史は築けない」し、間違いなく乗り越える。
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☆ 中島宏之
代打で登場しカウント0-2から粘って四球で出塁し、ダメ押し点の足掛かりを作った。
彼の経歴からすれば決して派手な活躍ではないが、こういう貢献の仕方も出来る選手だからこそ原監督は獲得したと思う。
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☆ 増田大輝
中島の代走として登場し、すかさず二盗を成功させてダメ押し点へと繋げた。
TV中継で塁上にいる増田を映している場面が多かったので、私は注意深く彼の挙動を見ていたが、感心したのが「快足ぶり」だけではなく「頭の良さ」「野球センス」だった。
まずは、1塁走者としては、相手のハフがどういう牽制をするのか体感していないので「リードを小さめ」にして様子を見て、牽制球を見た後はリードを一気に広げて揺さぶりをかけ、3球目にスタートを切って完全にセーフのタイミングで二盗を成功させた。
又、2塁ベース上でも1球ごとに外野の守備位置とセカンド・ショートの位置を確認してからリードをとっている。
まあ、当たり前のことと言ってしまえばそれまでだが、1軍経験が少ない選手がこういう基本動作をゲームの中で自然と行えることが素晴らしいし、彼の野球センスと野球脳を感じた場面だった。
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☆ 高橋優貴
ボールの走り・キレは前回の広島戦の方が良かったし、決め球のチェンジアップも高めに浮くケースが多かった。
制球に関しては確かに球数が多く苦労しているように見えたかもしれないが、個人的には「逃げの内容ではなく攻めていた」ように感じたのでネガティブなイメージではなかった。
まあ、2勝はハッキリ言って出来過ぎではなるが、彼の攻めの姿勢が打線の爆発に繋がっている事も否定は出来ないと思う。
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※ 野上亮磨
こういう大量得点した試合展開では彼のように「間髪入れずにガンガンとストライクを取りに行く投手」は機能しやすくなる。
久しぶりに彼の投球を見たが、直球の質が良くなっていて、去年まで多く見られていたショート回転は殆どなかった。
また、追いこんだ後に甘いコースに投げてしまうケースが多かったがそれもなかった。
やはり、長年バッテリーを組んだ炭谷相手という事も大きかったと思う。
まあ、これからの問題は「僅差でも同じ投球が出来るのか?」ということで、これについては今後しっかり見ていきたい。
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☆ 吉川光夫
オープン戦中盤で見せていた球威・球速は完全に失われてしまった。
本人もボールの走りが悪い事を自覚しているからこそ、コースと高低を過剰に意識してボール球が多くなる悪循環に繋がっていると思う。
恐らく、これで2軍降格が濃厚だと思うが、もう一度しっかり立て直して「戦力」として帰ってくることを期待したい。

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【ゲームMVP】

☆ 坂本勇人
まだまだ決して本調子とは言えないが、こういう状態でもキッチリ結果を残すところが「彼の凄み」だと思う。
故障さえなければ首位打者と最多安打の両取りが濃厚と見ている。

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【総評】

☆小林・炭谷・大城、三者三様の「リード」で相手チームを幻惑している

あくまでも私の主観だが、小林は投手主体のリード(投手の長所を最大限に引き出すリード)、炭谷は打者主体のリード(経験で裏付けされた打者の弱点・傾向・動向から最善策を導き出す配球)という見方をしている。
大城はまだまだ特徴らしきものは感じないが、強いて言うなら「自分が打者の立場で」という仮定の元でリードしているように感じる。

「絶対的な能力を持っている菅野と山口には小林」「球威がないが良い変化球を持っているヤングマンと高橋には炭谷」「対右打者には圧倒的に分が良いが、対左打者には課題を抱えているメルセデスには同じ左打者の大城」を起用することは個人的には理にかなっていると見ている。

以上 敬称略
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