ジャイアンツはセドン、ロペス両選手の契約を解除し、新たに二人の投手を獲得した。
個人的にはセドンについてはやむなし、ロペスについては残念という感想を持っている。
但し、ロペスについては来期阿部がファーストへコンバートされるので、Gに残留しても活躍の場は大きく減る。
彼自身にとってはベイスターズ入団は非常に良い事だろう。
彼は非常にクレバーな選手なので試合勘というファクターは大事。
ベイスターズが彼をどう使っていくか?
バッティングについては弱点とツボがハッキリしている選手で、クリーンアップで使うと物足りなさを感じるかもしれない。
確かに狭くて風が強いハマスタでは一発を量産するかもしれないが、基本は6番という打順が一番ハマるタイプの打者。
ブランコの代役として過度の期待はしない方が良い。
但し、スタメンとして4打席立たせればシーズントータルではそれなりの数字は残す。
ファーストの守備は非常に優秀でトータルで判断すべき選手なので、バッティングの状態が悪いときに首脳陣が我慢できるか?
ロペスの良さを引き出すには中畑監督の考え次第である。
また去年は出場機会が減ったので目立った怪我はなかったが、移籍初年度は脇腹痛で約1ヶ月離脱したことがある。
体質的に太りやすいので体調管理に気をつけてほしい。
彼の幸運を祈りたい!
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さて、ここからは来期の新たな外国人選手となるミコラスについて映像を見た印象を語りたい。
細かい数字は他blogにお任せするとして、ここでは主観で語っていきたい。
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★どんな投手?
マイルズ・マイコラス 27歳
199センチ・95キロ
右投げ・右打ち
❇持ち球
フォーシーム・ツーシーム
カーブ
カットボール
スライダー
チェンジアップ
❇去年の球種別内訳
直球系 6割
カーブ系 1割
スライダー系 3割
Cアップ系 少々
(ざっくりだがこんな感じになる)
直球系の平均球速は150キロ前後
スライダーは横変化ではなく縦変化の方が大きい
カーブはブレーキがあるタイプで勝負球として使える
チェンジアップは精度が良くない。
コントロールは糸を引くような精度は無いが、ストライクゾーンに投げるアバウトな精度は持っている
ピッチングフォームは長身だが上から投げ下ろすのではなく、やや肘が下がり気味でスリークウォーターの部類になる。
やや担ぎ投げになって腕を一旦下げてから再び上げてるので、肩に負担が掛かるフォームになっている。
これだとスタミナ面、怪我両面で不安が残ってしまう。
今年の終盤に怪我で離脱したようだが、このフォームなら納得する。
疲れと共に左肩の開きが早くなって体重移動が一塁側に向かっている。
こうなると抜け球が多くなる欠点がある。
特にスライダーは真ん中に集まりやすくなるので注意が必要。
何とか左肩の開きを我慢しようとする姿勢は感じるので、本人も注意ポイントと思っている節がある。
我慢できれば球持ちも良くなるので、打者はタイミングを合わせにくくなる。
セットポジションについては日本人なら直されるレベルではあるが、フリーパスというほどのレベルではない。
それよりもクイックの際に、若干球威が落ちるように感じるのが気になる。
ここは同様な欠点を持っていた来日一年目のマシソンを修正した実績がある豊田コーチに期待したい。
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★日本で活躍する為のポイントは?
前述通り常に怪我の不安がつきまとってくるフォームなので、使う側がしっかり管理したい。
まずは無事に日本のキャンプを越せるのか?
案外ここがポイントかもしれない。
個人的には100球前後で肩のスタミナが無くなってくると思うので、打線との兼ね合いとリリーフ陣のデキ次第で
勝敗の割合が変わってくると思う。
幸い彼には平均150キロ前後の直球系をバンバン投げるパワーは持っているので、日本ならストライクゾーンで押せる。
攻める姿勢を忘れなければ球数は少なく済むかもしれない。
リードする小林、相川等とシーズン前からしっかり意思の疎通が大切になる
変化球は多彩というわけではないが、それぞれ有効な武器になるレベルにある。
右打者には150キロ前後のツーシームが邪魔になり、外の変化球が有効。
特に118キロ前後のカーブはブレーキが効いているので、低めに決まれば日本の打者は苦労する。
一方で課題は対左打者かもしれない。
チェンジアップは対左に有効なアクセントになりうるが、精度は他の変化球と比べて落ちる。
カウント球としては懐への140キロ台のカットボールが有効だが勝負球に苦労しそう。。
このあたりがメジャーでの大きな課題だったと見る。
全体の投球内容とスリークウォーター気味のフォームは菅野と被る面が多々ある。
制球力は雲泥の差が有るが・・・。
更に言えば古い選手で恐縮だが、元阪神のマット・キーオと被る。
スピードはマイコラスの方が速い・・・。
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★ズバリ活躍するのか?
まず第一に怪我なくシーズンを終えること。
第二に怪我前と同じレベルのボールを投げる状態に回復していること。
この二つをクリアすることを前提。
しかしながら・・この前提が彼に対して最も懸念されるが・・・。
そして前述で指摘したクイックで球威が若干落ちる欠点を修正する
この弱点克服は大きな山だが、ここを乗り越えると二桁が見えてくる
仮に乗り越えたとしても、完投するようなタイプではないので、いきなり最多勝争いをする投手ではないだろう。
勝ち星についてはリリーフ陣の山口、マシソン、澤村の活躍次第という面が大きくなるが、防御率は3点台前半でおさめる事は十分可能か?
『8〜11勝』
様々な壁を超えたら、こんな数字が妥当のような気がする。
正直助っ人なので、シーズン通して投げたら12〜13勝してほしいが、このフォームでは調子の波が激しいだろう。
彼がシーズン通してローテを守り貯金を最低3つ作れたら、Gが優勝する確率は20%上がるが。。
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★マイコラスへの提言
メッセンジャーのような怪我をしにくい綺麗なフォームではないので、安定感に欠けるかもしれないが、彼もまだ27歳と若いので、日本野球を吸収して化ける可能性は十分ある。
大事なのは、日本の文化に親しみを感じることが出来るか?
メジャーとは違い日本ではコーチが色々細かくアドバイスを送ってくるし、練習時間も長い。
マシソンが成功したのは、そんな日本の慣習に納得して取り入れた事。
ダメなら直ぐにクビを切られる助っ人なので、我を通すことも必要だし大事なことではある。
但し、それはチームの勝利に必要な事なのか?
そこは忘れないで欲しい。
チームの勝利と自身の活躍がリンクする選手として、長い期間ジャイアンツで頑張ってもらいたい。
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P.S
奥さん?がスタンドから大声援で彼を応援している姿が印象的だった。
米メディアのインタビューにも応えている映像もあった 笑
是非、家族で来日してマイコラスをサポートしてくださいませ・・。
以上
敬称略
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訂正 ミコラス→マイコラスにします
G新外国人投手 マイルズ・マイコラスの私的評価 & さらば愛しきホセ・ロペス
