広告

「怪我前の輝きを取り戻しつつある”リードオフマン”吉川尚輝」 巨人春季キャンプレポート2020.02.13

広告

今日で巨人の宮崎春季キャンプは全日程を終え、明日、沖縄に移動して明後日から対外試合が多く組まれている二次キャンプが始まる。
その前に今日は沖縄行きの最終キップを賭けた一軍対二軍.三軍のサバイバル紅白戦が行われた。

巨人春季キャンプ 2020.02.13
【天候・10:50】
天気・晴、気温・19.2℃、湿度・65%、風速・6.8m

【キャンプトピックス】
➀サンチェスがフリーバッティングに初登板
・巨人連覇の鍵を握ると言っても過言ではない新外国人投手のサンチェスが、キャッチャー炭谷を相手にフリーバッティングを行った。
・彼についてはもう少し様子を見てから論評したいと思う。

➁二年目のデラロサもフリーバッティングに登場
・抑えが確定しているデラロサも、今季初のフリーバッティングでの投球をキャッチャー小林と組んで行った。
・こちらは二年目の貫禄なのか、アウトローに剛直球をビシッと決める圧巻の投球を披露していた。
——————————

紅白戦(1軍vsファーム)
【一軍攻撃経過・選手短評】
1指 亀井善行
➀カウント0-1から真ん中直球に合わせるがピッチャーゴロ(1アウト)
➂カウント1-2から外角直球を当てただけのショートゴロ(2アウト)
※チームにとって攻守で欠かせないカメ様も、気が付けば今年は野手最年長!

⇒打指 中島宏之
➃カウント1-1から内角直球に詰まってファーストへのファールフライ(チェンジ)
➅カウント1-1から真ん中高めの直球に合わせてセンター前ヒット(2アウト・ランナー1塁)
※去年の同時期と比べればバットスイングの鋭さに雲泥の差がある。

2二 若林晃弘
➀カウント2-1から真ん中ツーシームに合わせるがセンターフライ(2アウト)
➂カウント1-2から真ん中高めの直球を捉えてセンター前ヒット(2アウト・ランナー1塁)
※左右両打席ともシャープなスイングで内容が良かった。
※特に右打席は去年よりも「構えが自然体でタイミングもゆったりとっており」とても良い印象を持った。

⇒二 吉川尚輝
➄カウント1-1から内角直球を捉えてライト線への2塁打(ランナー2塁)
・ここ最近結果が出ずに、やや打ち急いで「間」を作れていないバッティングが続いていたが、相手投手のトルネード投法(ゆったりした投球フォーム)が、逆に彼のバッティングに「間」を呼び起こしていた印象。
➅カウント2-2から真ん中高めのチェンジアップを拾ってセンター前ヒット(2アウト・ランナー1.2塁)
・バッティングに「間」や「遊び」が出てきたからこそ、タイミングが外れてしまっても「拾うバッティング」が出来る。
※元々のバットスイングは悪くなかっただけに、この2安打を良いきっかけにして浮上してもらいたい。

3中 丸佳浩
➀初球の真ん中スライダーを捉えて右中間への2塁打(2アウト・ランナー3塁)
・今季初実戦、初打席の初球のスライダーを完璧に捉える流石のバッティング
➂初球に1塁走者が二盗失敗(チェンジ)
➃初球の真ん中高めの直球を捉えて1.2塁間を抜けるライト前ヒット(ランナー1塁)
※二打席ともに初球からスイング出来ている事が、順調な調整が出来ている証拠と言える。

⇒走三 山本泰寛
➄カウント1-2から真ん中高めの直球を狙い打ってライト前にタイムリーヒット(ランナー1塁)
➅カウント1-2から外角ワンバウンドのボールをキャッチャーがはじく間にランナーがそれぞれ進塁⇒フルカウントから外角直球を見極めて四球(2アウト・満塁)
※ライバルに負けじと必死さが伝わる打席が続いている。
※個人的にはカウントや状況などを頭に置きつつ、もう少し狙い球をし絞って引っ張るスイングを見せながら、相手バッテリーに配球を考えさせるバッティングも必要だと思っている。

4三 岡本和真
➀初球の真ん中高めの直球を捉えてライト前ヒット、2塁走者が本塁タッチアウト(チェンジ)
・こちらも初球の甘い直球を逃さず、見事な「狙い打ち」だった。
➃カウント1-3から外角直球が大きく外れて四球(ランナー1.2塁)
※前回も指摘した事だが、今回も構えの段階でややクローズドスタンスで構えて、左肩の壁を壊さないように意識している。

⇒中 陽岱鋼
➄⇒牽制悪送球で1塁走者が2塁へ進塁⇒カウント0-1から真ん中直球を完璧に捉えてセンターバックスクリーンへの2ラン本塁打
・インサイドアウトのスイング軌道で見事なバッティングだった。
➅初球の真ん中直球に差し込まれてファーストフライ(チェンジ)
※前回の紅白戦後の監督コメントで、2塁打を放った中島と対比させて「陽が心配」という発言があり、ある意味「奮起」を促していたが、それが効いたのか定かではないが一発で応えて見せた。

5一 大城卓三
➁初球の真ん中直球を捉えるがセカンドゴロ(1アウト)
➃カウント3-1から外角直球が大きく外れて四球(満塁)
➅カウント1-1から真ん中高めのチェンジアップを打ち損じてショートゴロ(1アウト)
※ここまで火を噴いていた打棒も今日は小休止

6左 モタ
➁カウント2-0から真ん中直球を捉えるがセンターフライ(2アウト)
・左肩の壁を意識しながら体の開きを我慢して、右中間方向に打球を飛ばそうとする意図を感じるスイングだった。
➃初球の外角スライダーを合わせに行ってライトへの犠牲フライ(1アウトランナー1.3塁)
➄初球の真ん中直球を叩いて三遊間への強いゴロ、ショートの好守備に阻まれる(2アウト)

7右 石川慎吾
➁カウント0-1から外角スライダーを捉えてセンター前ヒット(2アウト・ランナー1塁)
➃カウント3-1から外角直球が大きく外れて四球(1アウト・満塁)
➄カウント1-2ぁら外角直球に空振り三振(チェンジ)
※今日もヒットを放ってアピール成功か?

8遊 増田大輝
➁⇒フルカウントから1塁走者が牽制死(チェンジ)
➂フルカウントから真ん中高めのボールを見極めて四球(ランナー1塁)
・相手投手のクイックモーションが下手なことを瞬時に察知し、2球で二盗と三盗を決める見事な走塁で周囲を唸らせた。
➃フルカウントから外角直球が外れて押し出し四球(1アウト・満塁)

⇒遊 湯浅大
➅カウント0-1から内角直球を捉えるがサードゴロ(1アウト)

9捕 岸田行倫
➂⇒初球のワンバンドのチェンジアップを空振り、1塁走者が二盗成功⇒カウント0-1から外角スライダーを見送ってボール、2塁走者が三盗成功⇒カウント2-2から外角低めのスライダーを拾ってライトへの犠牲フライ(1アウト)
・初球の盗塁を助ける空振り、犠牲フライを狙った見事な右打ちは、十分に「野球脳」を感じさせるプレーだった。
➃カウント2-1から真ん中直球を捉えてライトへの犠牲フライ(2アウト・ランナー1.3塁)
・この打席もクレバーなバッティングだった。

⇒捕 小林誠司
➅カウント1-2から真ん中直球に詰まってショートゴロ(2アウト)
——————————

【一軍投手雑感】
☆畠世周 2回0安打1奪三振 失点0
・直球の平均球速は140キロ前半
・変化球はカットボール、カーブ、チェンジアップ
※直球の威力と制球力は前回の登板時とは比べ物にならないくらい良かった。
※一方で変化球に関してはまだまだ調整が必要と感じた。
※これまではあえて触れないでおいたが、去年のキャンプ辺りから投球フォームにチラチラ「癖」が出ており、球種がバレやすいフォームになっているので、投手コーチは今キャンプ中に修正して欲しい(癖の内容を言及するのは控える)
※癖を修正せずに放置していたら、仮にオープン戦で好投していても本番では痛い目にあうだろう。

☆鍬原拓也 2回1安打 失点0
・直球の平均球速は130キロ後半
・変化球はスライダー、カットボール
※左バッターの内と外に投げ分けられた点は好材料で、ここは腕を下げた事によるプラス材料で去年よりも進歩を感じた。
※但し、この投球内容が本番で通用するかどうかは微妙だが、これからもう少しボールに力感が出て、持ち球のシンカーを活かすピッチングが出来れば、先発で使えるかもしれない。

☆髙田萌生 1回2安打 失点1
・直球の平均球速は140キロ前半
・変化球はスライダー、フォーク
※やはり、どうしても直球ががシュート回転するし、俗にいう「抜け球」が多くなるので、コースが甘いゾーンに集まる傾向が強い。
※変化球の精度が悪い事も重なって、甘い直球を狙い打たれてしまっている。

☆與那原大剛 1回1奪三振 失点0
・直球の平均球速は140キロ前後
・変化球はカーブ、フォーク、スライダー
※相手との力関係の差はあるが、今日は変化球が決まってピッチングに幅を感じた。
特に三振を奪ったフォークのキレが良かった。
——————————

【ファーム攻撃経過・選手短評】
1中 松原聖弥
➀カウント0-1から内角高めボール球のカットボールに手を出してピッチャーゴロ(1アウト)
➂カウント1-0から真ん中低めの直球に合わせるがショートゴロ(チェンジ)
※この試合でも積極性が空回りしていた印象が拭えなかった。

⇒中 荒井颯太
➅初球の外角直球を叩いてサードゴロ(2アウト)

2左 重信慎之介
➀カウント1-1から内角カーブを引っかけてファーストゴロ(2アウト)
➃カウント1-2から真ん中直球に合わせてショートゴロ(1アウト)

⇒左 八百板卓丸
➅カウント2-1から真ん中カーブに合わせるがレフトフライ(試合終了)

3二 田中俊太
➀カウント0-1から真ん中直球に押されてセカンドゴロ(チェンジ)
➃初球の内角カットボールに詰まってセンターフライ(2アウト)

⇒二 比嘉賢伸

4一 北村拓己
➁カウント2-0から真ん中高めの直球に差し込まれてライトフライ(1アウト)
➃カウント1-2から外角直球に差し込まれてセカンドゴロ(チェンジ)
※ファーム組では増田陸と同じように強いスイングを持ってる選手だが、どうしても実戦になると力んでしまってインサイドアウトのスイングを忘れてしまうので、捉えたように見える打球でも失速してしまう。

⇒一 折下光輝

5指 加藤壮太
➁フルカウントから内角直球に詰まってサードフライ(2アウト)
➄初球の真ん中高めの直球に詰まってショートフライ(1アウト)
※育成ドラフト2位のルーキー、左打ち
※初めて見る選手だが、体も強そうでなかなかシャープなスイングをするバッターという印象を持った。

6三 黒田響生
➁カウント1-2から外角ワンバウンドのカーブを空振り三振(チェンジ)
➄カウント2-2から真ん中高めのスライダーを合わせてライト前ヒット(ランナー1塁)
※同じことを繰り返してしまうが、この選手はまだまだ線が細くて技術的にも課題が多い選手だが、何というか「バッティングの懐の深さ」「バットコントロール」に関しては非凡な才能を感じる。

⇒三 ウレーニャ
※内野守備に関してはハンドリングの柔らかさとスローイングの強さを持ち合わせており素晴らしい。

7遊 増田陸
➂カウント0-1から外角低めのカットボールをバットの先でライト前ヒット(ランナー1塁)
➄初球の外角直球を捉えて右中間突破のタイムリー2塁打、サードベースを狙うがタッチアウト(2アウト)
・北村と違って、こちらはバットを内側から出すことを徹底し、しかもフォロースルーも大きいので打球に勢いが出るし角度も生まれる。
※5回のショートの守備では、決して華麗なグラブ捌きではなかったが、体の強さ・地肩の強さを活かした好プレーが光った。

8右 加藤脩平
➂カウント1-0から真ん中直球を引っかけてファーストゴロ、セカンドフォースアウト(1アウト・ランナー1塁)
➄カウント1-2から真ん中直球を捉えるがセンターフライ(チェンジ)
※守備では初回に見事なバックホームで本塁生還を阻止した。

9捕 小山翔平
➂カウント1-1(エンドラン)から真ん中高めの直球に合わせに行ってライトフライ(2アウト・ランナー1塁)
※クイックモーションに難があるラモスの時にかき回されて苦労していたが、それでも最後は二盗を阻止して意地を見せた。

⇒捕 広畑塁
➅カウント1-2からワンバウンドのフォークを空振り三振(1アウト)
※ワイルドピッチ気味のワンバウンドを後ろに逸らしてしまって、簡単に進塁を許してしまった。
——————————

【ファーム投手雑感】
☆横川凱 1回3安打 失点0
・直球の平均球速は130キロ前半
・変化球はツーシーム、スライダー、チェンジアップ
※まだまだ力不足は否めず、打者に初球からフルスイングされていた。
※ボールに角度があり、制球力もまずまずなので、投球の軸となる直球の球威アップが近々の課題となる。

☆ラモス 1回1安打1四球 失点1
・直球の平均球速は140キロ前半
・変化球はスライダー、チェンジアップ
※最初の打者に四球での出塁を許した後に、二球で二盗と三盗を決められるなどして課題が露呈してしまった。
※クイックモーションは上手くない。
※ボールに角度があるし、チェンジアップの落ち方などを見ると、粗削りではあるがポテンシャルは感じる。

☆直江大輔 1/3回1安打4四球 失点3
・直球の平均球速は130キロ前半
・変化球はスライダー、チェンジアップ、ツーシーム
※登板直後のヒット、バッテリーエラー、微妙なボール判定が重なって、やや気の毒な面もあるが、突き詰めればストライクゾーンで勝負出来ない「球威不足」が原因なので、コーナーを狙いすぎてカウントを悪くしてしまっていた。
※組んだキャッチャー(広畑)にも問題があるが、もっと大胆さがあっても良かったと思う。
※「品のあるボール」が特徴の投手だが、現状は全てにおいて力不足。

☆山川和大 2/3回0安打 失点0
・直球の平均球速は130キロ後半
・変化球は投げなかった。
※満塁の場面で登板し、オール直球という大胆さで犠牲フライによる1失点で切り抜けた。
※抜けの良いチェンジアップも持っているが、直球も手元での伸びと球威を感じる。

☆高井俊 1回3安打1奪三振 失点3
・直球の平均球速は130キロ後半
・変化球はフォーク、スライダー、カーブ
・走者を背負っていないトルネード投法では威力抜群の直球を投げ込むが、やはりセットポジションでは球威が落ちてしまう。

☆堀岡隼人 1回2安打1四球 失点0
・直球の平均球速は140キロ前後
・変化球はツーシーム、スライダー
※やや全体的にボールが高めに浮いて苦しい投球が続いていたが、何とか無失点で凌いだ。
——————————

【スコアボード】
一軍   001 330  7
ファーム 000 010  1

【試合総評】
※主軸を除いて、若手中堅の一軍メンバーで目についたのは野手では若林晃弘、吉川尚輝、投手では残念ながらいなかった。
※ファームメンバーの中では、何と言っても増田陸で、残念ながら沖縄行きはならなかったが、去年から体が二回り大きくなり、技術的にも攻守で急成長している。
・恐らく首脳陣も彼の成長は認めている筈だが、現状の一軍メンバーを見れば当面の出場機会は間違いなく少ないし、去年は怪我で出遅れた事もあるので、もう一年、阿部二軍監督の下でジックリ実戦を経験させ、近未来の「坂本勇人の後継者」として大きく育てようとする意図を感じる。

以上 敬称略
にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
いつも応援有り難うございます!
あなたからの清き一票がブログを更新する原動力となりますので、是非、上記バナーをクリック</span