西村健太朗のシュート解禁には大反対だ

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先日、西村が『相手も研究しているのでシュートを使って投球の幅を広げたい』と語ったとの記事を目にした。
先に結論から言いたい。
『大反対である』
但し、新シーズンに向けて他球団への牽制という意味で語り実際はシーズンで使わないという事も有り得るので、その点は留意しておきたい。
(私の記憶に間違いがなければ去年も同様の発言が有ったと思う)
では彼が本気でシュートを使う場合、私が何故反対するのか理由を述べていく。
大まかに言えば以下の2点になる。
①抑えなら現在の主な持ち球である145Kオーバーの直球、スライダー、フォークで球種は十分である。
彼が考えるべきは持ち球の精度を上げることであり、持ち球を増やす事では無いと考える
抑えというポジションは先発と違い目の前の相手だけに全力で行くポジションであり、後の打席への撒き餌や伏線は必要ない。
なので緩い変化球や目先を変える目的だけの変化球は余程余裕が無ければ使えなしキャッチャーも要求しない。
西村のシュートの場合、厳密に言えば目先を変えるだけでは無く、右打者への外のボールに集まる傾向の高い西村~阿部の配球に対して、打者が踏み込みにくくするのが主な目的だろうが、私から見ればその考え方こそが危ないと思う。
1点差や1発で同点になる場面でまさか内角にシュートを選択する愚策はないだろうが、ランナーが塁上を賑わせている状況で一気にダブルプレーを狙いたい場面でのシュートは諸刃の剣となる。
当然、相手が一流打者なら狙ってるし、そこへ甘めに抜け気味のシュートが来たらゲームを壊しかねない致命傷になる。
また緊迫する場面であれば尚更甘く行ってはいけないと余計な力が入り、失投の確率が上がるし、コースを狙いすぎればボールになり易いし、下手をすればデッドボールを与えて益々投球が窮屈になる
去年西村が相手に当ててしまった後、その動揺がピッチングに表れてしまっている。
得てしてこうなると相手打線はかさになって攻撃してくる。
そして一度火がついてしまった打線を抑えるのは厳しい。
それならば、私は今の持ち球の精度をもっと上げる方が現実的であり、リスクも少ないと思う。
特に西村の場合はアウトローの直球の制球力にまだまだ改善の余地があるはずだ。
西村の直球は一打席で簡単に打ち返せるほど安易なボールではないので、アウトローへの制球力を上げれば十分カウントを有利にできる。
そして現状では投げすぎの傾向があるフォークの効果が倍増し空振りが増えるだろう。
②フォークボールという肘に負担がかかるボールを多投している上、これで更に負担がかかるシュートを投球の組み立てに入れれば登板過多に耐えられないし、怪我のリスクが大きくなる。
西村は2009年に肘の手術をしており、この怪我の理由の一つとしてシュートの多投を自分で上げていた。
ただ菅野や山口が投げるような肘を捻らないワンシーム系のシュートならリスクが少ないが、西村が以前投げていたシュートは、それとは違い捻る投げ方だ。
私は西村の野球人生の為にもシュートは封印しておいて欲しいと願っている。
確かに一昨年、去年と日本シリーズ等の大事な場面での期待を裏切るピッチングは誉められたモノではない。
だが冷静になって欲しい、去年彼がペナントレースで残した実績は巨人軍の歴史にも燦然と輝くモノである筈だ。
マシソン、山口と比べても成績では負けていない。
彼らと比べて『安心感』では劣るかもしれないが、そもそも彼らとは役割も投手としての長所、短所が違うので彼らが抑えをやって西村以上の成績を修めるとは限らないし、私には思えない。
最後に冒頭で述べたが『シュート解禁宣言』は他球団への牽制である可能性もあるので、私はそちらであることを切に願っている。
敬称略
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