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「練習試合 読売ジャイアンツvs埼玉西武ライオンズ 雑感」ジャイアンツゲームレポート2020.6.2

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プロ野球は開幕の6月19日に向けて今日から練習試合が一斉に行われ、読売ジャイアンツは東京ドームで埼玉西武ライオンズを迎えて対戦した。

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【埼玉西武ライオンズスタメン】
1➇金子、2➅源田、3➁森、4➂山川、5➃外崎、6⑤中村、7D栗山、8➆スパンジェンバーグ、9➈木村
先発:高橋光

【読売ジャイアンツスタメン】
1➃吉川尚、2➄湯浅、3➈パーラ、4➅坂本、5➆亀井、6➂中島、7➁大城、8➇陽、9D松原
先発:菅野

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【巨人攻撃内容/野手短評】
1二 吉川尚輝
➀カウント0-2から外角低めの直球に合わせただけのショートゴロ、1死
➂カウント2-2から外角に逃げていくフォークをバットの先でボテボテのサードへの内野安打
➄カウント1-2から内角直球を上手く捉えてレフト前ヒット
➅カウント2-2から外角スライダーを引っかけてセカンドゴロ、チェンジ
※バッティングではしぶといところを見せてチャンスメイク、走塁でも相手バッテリーの隙を突いた好走塁が光った。

⇒二 吉川大幾
➇フルカウントから粘って四球、2死満塁

2三 湯浅大
➀カウント0-2から内角直球に詰まってファーストファールフライ、2死
➂⇒カウント1-0から1塁走者の吉川尚が2盗成功、0死2塁
 ⇒送りバントをファールにしてしまった後、カウント2-2から内角直球をしぶとく弾き返してセンター前へのタイムリーヒット、センターが打球を後逸する間に打者走者は3塁まで進塁、G3-1、0死3塁
➄カウント2-2から外角低めフォークを空振り三振、1死1塁
➆カウント2-1から内角寄りの直球に詰まってセカンドゴロ、1死
➇カウント2-2から真ん中直球を空振り三振、チェンジ
※タイムリーヒットは評価できるが、その前にバントを一発で決められなかった事、最後の満塁での打席で狙い球を絞り切れずに最後まで中途半端な形でスイングしてしまった事が悔やまれる。

3右 パーラ
➀カウント1-2から真ん中ワンバンドのフォークを空振り三振、チェンジ
➂カウント2-2から外角に落ちていくフォークを空振り三振、1死3塁
➄カウント1-1から真ん中直球を捉えてライト前ヒット、1死1.2塁
※日本人投手特有のフォークボールにはまだまだ苦労しているが、甘いボールを一発で仕留めそうな雰囲気は春先よりも間違いなく上がっている。

⇒走右 重信慎之介
➆カウント1-0から真ん中直球を捉えてセンター前ヒット、1死1塁
➈フルカウントから真ん中低めの直球に合わせるがセカンドゴロ、1死
※今年も再びバッティングフォームをいじっているが、まだまだ試行錯誤している様子を否めない。

4遊 坂本勇人
➁カウント2-2から内角低めのカーブを当てただけのセカンドゴロ、1死
➂カウント1-0から外角低めのスライダーを引っかけてショートゴロ、ショートが前進守備を採っていなかったので3塁走者が生還、G4-1、2死
➄⇒バッテリーエラーで走者がそれぞれ進塁、1死2.3塁
 ⇒カウント2-1から真ん中低めのフォークを上手く捉えてライトへの犠牲フライ、G6-6、2死3塁
※バッティングはまだまだ調整途上だが、守備の動きを見ても体調は万全と思われる。
※決してバッティングの調子が上がっていない状態でも、チームの為に最低限の仕事を実行する姿を、湯浅、松原、増田大、石川、重信、北村あたりには学んでほしい。

⇒左 石川慎吾
➆カウント2-2から内角スライダーに詰まってセンターフライ、2死1塁
➈カウント2-2から外角寄りのカットボールを引っかけてショートゴロ、2死
※バッティングの内容・結果ともに物足りなかった。

5左 亀井善行
➁初球の内角低めの直球に差し込まれてレフトへのファールフライ、2死
➂カウント2-1から外角高めの直球に手を出してピッチャーゴロ、チェンジ
➄カウント2-1から外角直球を綺麗に弾き返してセンター前へのタイムリーヒット、G7-6、2死1塁
※まだまだ彼も調整途上だが、第3打席のタイムリーは彼らしい「対応力」「応用力」が際立った内容だった。

⇒走遊 増田大輝
➆カウント0-1から真ん中直球に打ち損じてサードゴロ、チェンジ
➈カウント1-1から真ん中低めの直球を捉えてセンター前ヒット、2死1塁
※最終打席の平良の剛速球を綺麗に弾き返したバッティングは見事だった。

6一 中島宏之
➁カウント1-1から真ん中低めの直球を完璧に捉えて右中間突破の2塁打、2死2塁
➃カウント1-2から真ん中スライダーを捉えてセンター前ヒット
➄⇒1塁走者の増田大が2盗成功、悪送球の間に3塁まで進塁、2死3塁
 ⇒カウント3-0から直球が外角低めに外れて四球、2死1.3塁

⇒走一 北村拓己
➇フルカウントから真ん中スライダーにややこすり気味だったがライトへの大きなフライ、1死
➈初球の真ん中低めのカットボールをバットの先でセンター前ヒット、2死1.2塁
※変化球への対応力は去年の同時期よりも進歩を感じる。

7捕 大城卓三
➁カウント1-1から内角カーブを捉えた打球がファーストのグラブを弾いてライト前へのタイムリーヒット、G1-0、2死1塁
➃⇒ワイルドピッチで1塁走者は2塁へ進塁、0死2塁
 ⇒カウント2-1から真ん中スライダーを引っかけてファーストゴロ進塁打、0死3塁
➄フルカウントからワンバンドのフォークに手を出して空振り三振、チェンジ
※ややディフェンス面で課題を残してしまったが、バッティングに関しては内容的に悪くなかった。

⇒捕 炭谷銀仁朗
➇カウント0-1から内角直球に詰まってファーストフライ
➈カウント0-2からスライダーが抜けて肘に死球、2死満塁
※戸郷とのセットで途中出場したが、結果論にはなるが経験の浅い戸郷を上手に導いているとは言えなかった。

8中 陽岱鋼
➁初球の外角カットボールを引っかけてサードゴロ、チェンジ
➃カウント1-1から真ん中直球をキッチリ捉えてセンターへの犠牲フライ、G5-1、2死
➅カウント1-1から真ん中直球に差し込まれてライトフライ、1死
➇初球の外角寄りの直球を捉えてセンター前ヒット、2死1塁
➈カウント2-2から外角低めの直球に合わせただけのファーストゴロ、試合終了
※バッティングの内容は可もなく不可もなくで、まだまだ調整途上という印象。

9指 松原聖弥
➂初球の真ん中スライダーを完璧に捉えてライトスタンドへソロHR、G2-1
➃カウント1-2から外角低めのフォークを空振り三振、チェンジ
➅初球の低めスライダーを引っかけてファーストゴロ、2死
※第1打席のHRは百点満点、第2.第3打席の内容はある意味彼らしく猪突猛進の脆さが出てしまった。
※強くスイング出来るのは彼の最大の長所で非常に魅力的だが、自分を活かすには塁に出る確率をもっと上げていかなくてはいけない(その為には抽象的な表現になるが野球に対する視野をもっと広くしないといけない)

⇒打指 若林晃弘
➇カウント2-2から真ん中直球にやや差し込まれるがセンター前ヒット、2死1.3塁
※ここ最近は他の若手に押され気味で存在感が薄れているが、このヒットを浮上のきっかけにしたいところ。

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【巨人登板投手雑感】
★菅野智之(4回2安打1失点、奪三振5)
※ストレート系:平均スピードは140キロ後半、最速は151キロ
※変化球:140キロ前後のカットボール、130キロ中盤のスライダー、120キロ台のカーブ、140キロ前後のフォーク
➀先頭の金子を低めの直球で二ゴロ、源田は内角直球で完全に詰まらせて捕邪飛、森には大ファールを打たれる場面もあったが最後は内角にズバッと151キロの直球で見三振。
➁先頭の山川をフォークで空振り三振、外崎は内角への直球で完全に詰まらせて投ゴロ、中村は直球で押し込んで平凡な右飛。
➂先頭の栗山は直球を捉えられてライナー気味の中飛、スパンジェンバーグには内角やや高めの直球を完璧に捉えられてライトスタンド最上段へのソロHR、木村が外角高めの直球で空三振、金子も外角低めのフォークで空三振。
➃先頭の源田は外角スライダーを打たせて遊ゴロ、森は内角カットボールで詰まらせて三飛、山川には内角直球を上手く打たれて左中間フェンス直撃2塁打、外崎は外角に流れるスライダーで空三振。
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※ストレート系はワンシームを殆ど投げずにフォーシーム中心で、長打を浴びる場面が二度あったが、ショート回転せずにしっかりした球筋のボールが行っていた。
※変化球もスライダーとカーブを中心に投げていたが、スライダーの切れは文句なし、カーブはまずまずという印象。
※全体的な評価は球威・制球・切れ、全てにおいて上々の内容ということで差し支えない。

★ビエイラ(2/3回1安打5四球3失点、奪三振1)
※ストレート系:平均球速は150キロ後半、最速は160キロ
※変化球:140キロ前半のフォーク、140キロ前後のスライダー、
➄先頭の中村は内角直球に詰まって一飛、栗山は制球が乱れてストレートの四球、スパンジェンバーグは低めの直球を捉えられて右前ヒット、1塁走者に盗塁を許す、、木村には160キロの直球を内角寄りに決めて空振り三振、金子にもストライクが入らずストレートの四球、源田にはフルカウントから粘られて押し出し四球、森にも連続で押し出し四球、ワイルドピッチで失点、山川にもストライクが入らず四球、ここで交代
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※対源田まではそんなに投げ急いでいなかったが、あそこで粘られてしまったことで、森と山川には完全に投げ急ぎ状態になって制御不能になってしまっていた
※やはり変化球が決まらず直球オンリーではどうしても上位打線相手では手詰まりになる。
※ここまで順調に評価を上げていたが、次の登板までにどの程度自己分析して修正できるか?そこがこれから問われてくるし、それが出来なければ戦力としては計算しづらくなる。

★藤岡貴裕(1/3回1四球2失点)
※ストレート系:平均球速140キロ前後のツーシーム中心
※変化球:130キロ台前後のスライダー
➄2死満塁の場面で外崎に対して押し出し四球、ワイルドピッチで失点、中村は三ゴロ
※ビエイラが1イニング持たずに急遽のマウンドとなり気の毒ではあるが、それでも内容的にはボールの走り、キレともに良いとは言えず、投げた瞬間にコースが外れてしまうケースが多かったことが残念だった。

★戸郷翔征(4回6安打3四球3失点、奪三振7)
※ストレート系:平均球速は140キロ台後半、最速は151キロ
※変化球:130キロ前後のスライダー、130キロ台後半のカットボール、130キロ台前半のフォーク
➅先頭の栗山に初球を叩かれて中前ヒット、スパンジェンバーグを外角スライダーで見三振、木村には内角寄りの直球で詰まらせて遊飛、金子は外角直球で三ゴロ。
➆先頭の源田は外角低めの直球で見三振、森にはフルカウントからフォークで空三振、山川には直球を合わせられて中前ヒット、外崎は外角直球を叩かれて右翼への2ランHR、川越はフォークで空三振。
➇先頭の呉を一ゴロ、スパンジェンバーグにはカウント0-2から投じた直球が甘くなり左中間フェンス直撃の2塁打、木村はショートゴロ、金子には真ん中の直球を捉えられて右越えのタイムリー二塁打、岡田はフルカウントから四球、森越は外角直球で空三振。
➈先頭の山川をスライダーで空三振、外崎には真ん中直球を痛打されて左前ヒット、ワイルドピッチで2塁進塁、川越には四球、呉は外角フォークで空振り三振、水口はショートゴロ。
※直球のキレ、球威はまずまず良かったが、勝負球が甘くなってしまう傾向が強かった。
※変化球も良いボールと甘いボールがハッキリしていて精度が低かった。
※これまでは何も考えずに目一杯投げているだけだったもかしれないが、今年は期待されてる中でチャンスを多く与えられ、そんな中で甘くなれば簡単にスタンドまで運ばれる事を学んでいる段階だと思うし、炭谷の配球の意図を自分でもしっかり理解しながら投げるようにしないとここからの進歩は遅くなる。
※春先のオープン戦で日本一のソフトバンクに滅多打ちを浴び、そして今回の西武山賊打線に痛打される結果となったが、これで彼が袋小路に入って埋もれてしまうのか?それとも更に高いレベルの投球を意識して練習するのか?9回に山川を完全に崩した形で三振を奪ったようにポテンシャルは溢れんばかりのモノがあるのは間違いない。

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【埼玉西武ライオンズ注目選手雑感】
★スパンジェンバーグ
メジャーでも内外野複数ポジションをこなしたユーティリティー選手で、2017年には前田健太から1試合2本塁打という実績もある新外国人選手。
技術的には打席で変な癖がなく、タイミングの取り方もシンプルで、日本人選手のように上体に頼らず下半身主導でスイングしている点は好印象(スイングもシャープさを感じる)
体つきから突出したパワーがあるようには見えないので練習では目立たないかもしれないが、実戦で力を発揮する選手タイプだと思う。
気になるのはやや始動が遅れ気味になる傾向があるので、本番で色んな球種を挟まれた中で今日のように内角直球に対応出来るのか?がポイントになる。
第1打席で菅野から放った一発は”大ヤマを張った”という見方も出来るので、どちらかというと「来た球に対応するバッター」ではなく「ある程度ヤマを張って打席に入るバッター」かもしれない。

★ギャレット
セットアッパー候補として新たに獲得した剛腕投手。
メジャー(3A)時代の成績を見ると制球難のようだが果たして?
この試合の投球を見る限り、直球のスピードは150キロ中盤を連発するが、ボールの軌道はややショート回転気味なのが気になる(ツーシム系なのかもしれないが。。。)
変化球は140キロ台中盤のカットボールと130キロ台中盤のカーブ(又はチェンジアップ)を投げていたが精度はイマイチだった。
セットポジションで急激に球威が落ちるという印象は無かったが、クイックモーションは外国人としては普通、日本人投手の中では遅い部類に入る。

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【スコア】
西武 001 050 210 9
巨人 013 120 000 7

高橋光➀~➄、平井➅、ギャレット➆、増田➇、平良➈
菅野➀~➃、ビエイラ➄、藤岡➄、戸郷➅~➈

試合は9対7で埼玉西武ライオンズが勝利した。

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【総評】
この試合、多くの巨人ファンの注目は何と言っても「エース菅野の状態」だった。
山口俊がチームを去った今年は、彼が15勝以上・貯金を最低でも10は稼いでくれないと二連覇はありえないと多くのファンは思っている筈で、去年あれだけ苦しんでいたコンディションと錆びつきかけていた投球が戻ってきてるのか?やっぱり心配だった。。。
しかし、どうやらその心配は杞憂に終わる可能性の方が高くなってきた。
つまり本人・首脳陣・そして多くのGファンもかなり手ごたえを掴んだ内容だった思う。
彼が絶対的な柱として6連戦の頭をガッチリ勝っていければ、打線の破壊力はリーグ屈指であることに変わりは無いので、他の先発陣も心理的な負担が軽減されて自分の投球が出来る確率の方が高くなるだろう。
今年は開幕が大きく遅れた影響で交流戦・オールスター戦が廃止されて試合数も減り、日程的にもタイトになるので連戦の頭を取る事の重要性が例年より更に高くなる。
更に言えばセリーグの場合はCSも無くなるので、優勝を狙うならシーズン後半に大きく下位に落ちてモチベーションが低下したチームとの対戦は絶対に取りこぼせないゲームとなってくる。
その場合はやはり投手陣の安定感は例年以上にペナント制覇への重要なファクターとなるだろう。
そしてその中心に菅野智之が君臨しないと話にならない。

以上 敬称略
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