広告

巨人ゲームレポート2020.6.13「練習試合 北海道日本ハムファイターズvs読売ジャイアンツ 雑感」

広告

いよいよ開幕まで一週間を切ったプロ野球、これから各チームは最終調整の段階に入るが、そんな中で巨人広報から、新型コロナウイルスのPCR検査陰性後の隔離処置で入院中だった坂本と大城の退院が発表され、開幕当日は微妙でも早い段階で一軍合流する可能性が出て来てチームも関係者もファンもホッとしているだろう。
まあ、一日でも早くフルメンバーでの試合を見たいところだが、焦って故障したら元も子もないので、ここは慎重な調整が求められるかもしれない。
尚、これからレポートする東京ドームで行われた練習試合は、ホームチームの巨人が先攻で行われた。
———————————-

【先攻:読売ジャイアンツスタメン】
1(左)亀井、2(遊)湯浅、3(中)丸、4(三)岡本、5(右)パーラ、6(一)中島、7(二)吉川尚、8(捕)小林、9(投)サンチェス
巨人側は2巡目から指名打者制を使用

【後攻:北海道日本ハムファイターズスタメン】
1(中)西川、2(右)大田、3(左)近藤、4(一)中田、5(二)渡邉、6(指)清宮、7(三)横尾、8(捕)清水、9(遊)中島
先発:杉浦
———————————-

【巨人攻撃内容/野手短評】
1左 亀井善行
➀フルカウントから内角直球を空振り三振、1死
➂カウント1-1から真ん中高めの直球にやや差し込まれてレフトフライ、1死
➄カウント0-1から外角スライダーを引っかけてセカンドゴロ、1死
➆カウント1-2から真ん中低めのスライダーを引っかけてピッチャーゴロ、2死
※スイングの中で下半身が思うように使えず、上体でボールを追っかけ気味になっているが、ややお疲れモードかもしれない。

⇒右 重信慎之介
➇相手が制球を乱してストレートの四球、1死満塁

2遊 湯浅大
➀カウント0-1から真ん中低め直球を打ち上げてファーストファールフライ、2死
➂カウント1-1から真ん中スライダーを捉えるがセンターフライ、2死
➄カウント1-2から外角直球を引っかけてショートゴロ、2死
※内角の捌きは抜群に上手いが、外角のボールの出し入れには対応しきれていない。

⇒遊中遊 増田大輝
➆フルカウントから膝元のスライダーを見切って四球、2死1塁
➇カウント1-2から外角直球を空振り三振、2死満塁
※守備では内外野そつなくこなす安定感をアピール

3中 丸佳浩
➀カウント2-2から低めのフォークを空振り三振、チェンジ
➂初球の真ん中直球を捉えてライトフェンス直撃のヒット、2死1塁
➄フルカウントから真ん中高めの直球を捉えてセンター前ヒット、2死1塁
➆カウント3-1からスライダーが抜けて四球、2死1.2塁
※スイングの軌道がインサイドアウトになっており、開幕へ向けて準備完了。

⇒走三 吉川大幾
➇カウント2-2から真ん中直球を合わせただけのセカンドゴロ、チェンジ

4三指 岡本和真
➁カウント1-1から真ん中フォークを捉えてレフトスタンド看板横への超特大ソロHR、G1-4
➂⇒バッテリーエラーで1塁走者が2塁進塁
 ⇒フルカウントから外角低めのスライダーを見切って四球、2死1.2塁
➄カウント3-1からスライダーが抜けて四球、2死1.2塁
➆相手がやや勝負を避けてストレートの四球、2死満塁
※DeNA戦まではタイミングを合わせるのにかなり苦労していたが、昨日からやや左足の使い方をシンプルな形に修正して良くなって、ようやく彼本来の下半身主導のバットスイングが出来るようになっている。
タイミングの迷いが消えて下半身を思うように動かせるようになり、上半身も安定してなかったトップが深くなってガチっと固まり(割れの形がハッキリするようになった)ボールを手元まで呼び込む彼本来のバッティングに戻っている(ボールの見極めも抜群に良くなっている)
その左足の使い方の変化を詳しく説明すると、去年テレビで本人が答えていたが、オールスター期間中に鈴木誠也と話をして彼のバッティングを参考にし、単純に左足を高く上げてタイミングを取る形をやめて、坂本も取り入れている早めに左足を一度少し上げて、そこから降ろしてもう一度上げてタイミングを取る形を取り入れたが、それがバチっとハマってCSの猛打にも繋がった。
しかし、今年になって春のキャンプ・オープン戦は良かったが、延期期間中に少し足を痛めた事も影響して自分のフォームに狂いが生じ、前述のタイミングの部分で明らかに悩んでいた。
数日前まではかなり心配していたが、昨日の第1打席のヒットで良化を感じ、この試合の4打席の内容を見て確信に変わったので、もう彼も開幕に万全な状態で臨めると思う。
年々、彼のバッティングは間違いなく進化しているが、この源は「彼の柔軟な発想と修正力」によるところも大きい。

⇒打 田中貴也
➈カウント1-2から外角スライダーを空振り三振、1死

5右 パーラ
➁カウント3-1からスライダーが外れて四球
➂カウント2-2から内角低めのフォークを空振り三振、チェンジ
➄カウント2-2から内角直球を空振り三振、チェンジ
➆カウント1-1から外角高めのスライダーを引っかけてショートゴロ、チェンジ
※再び下半身使えずに上体でボールを追っかけるようになって、スイングの軌道が外回りになってしまっている。

⇒中 若林晃弘
➈カウント2-2から内角直球を捉えてサード内野安打(好捕も一塁への送球が逸れる)

6一 中島宏之
➁⇒1塁走者のパーラが二盗成功
 ⇒カウント1-2から内角低めの直球を空振り三振、1死1塁
➃カウント2-1から真ん中直球を強振するがサードゴロ、1死
※バッティングの状態は引き続き良好

⇒捕 炭谷銀仁朗
➅カウント0-2から低めのチェンジアップを空振り三振、1死
➇初球の真ん中直球を捉えてセンター前ヒット
➈カウント0-1から外角直球を捉えるがセカンドゴロ、4-6-3のダブルプレー、試合終了
※バッティングは強引にならずにセンターからライト方向を意識している

7二 吉川尚輝
➁フルカウントから真ん中高めの直球を叩いてライトスタンドへの2ランHR、G3-4
➃カウント1-2から内角直球に差し込まれてレフトフライ、2死
※第1打席の内容は抜群に良く、監督も思わずニンマリだろう。

⇒打二 北村拓己
➅カウント2-0から真ん中直球を打ち損じてサードゴロ、2死
➇カウント1-1から内角低めのスライダーを捉えてレフト線2塁打、0死2.3塁
※一軍の右代打枠の優先順位で「猪突猛進だが大仕事もやってのけるダイナマイトシンゴ」よりも上位に位置する為には「チャンスの場面での押し引き、クレバーさ」を売りにして、石川慎吾とは別モノの勝負強さを身に着けて欲しい。

8捕 小林誠司
➁カウント0-2から外角低めの直球を空振り三振、2死
➃カウント1-1から内角直球に差し込まれてショートフライ、チェンジ
※盗塁を連続で許した場面は、サンチェスのクイックに問題の第一はあるが、彼もやや警戒心が薄くて送球を慌ててしまった。

⇒三 田中俊太
➅カウント1-2から外角直球を見逃し三振、チェンジ

⇒打左 石川慎吾
➇カウント2-2から外角低めのチェンジアップを合わせただけのセカンドゴロ、3塁走者が生還、G5-8

9投 サンチェス
➁カウント0-2から真ん中直球を空振り三振、チェンジ

⇒一 陽岱鋼
➄初球の外角直球を捉えてセンター右横へのソロHR、G4-7
➆カウント0-1から外角直球を引っかけてショートゴロ、1死
➇カウント2-0から内角ショートが腕に当たって死球、1死1.3塁
※今年の彼のバッティングは一味も二味も違っている。
トップからインパクトまでの動きに一切無駄がなく、上半身の力みを全く感じない。
———————————

【巨人登板投手雑感】
★サンチェス
➀先頭の西川にはフルカウントから四球、1塁走者に二盗を許す、大田を直球でセカンドゴロ、近藤には内角直球を叩かれてセンター前へのタイムリーヒットを許し、中田をフルカウントからスライダーで空振り三振(エンドランで二盗成功)、清宮には外角高めの直球を叩かれて右中間へのタイムリー2塁打、横尾には内角直球で詰まらせるがレフト前に落ちるタイムリーヒット、清水をキャッチャーファールフライ
➁中島には内角直球を捉えられて左中間への2塁打、西川は外角高めの直球で空振り三振、大田には真ん中スライダーを完璧に捉えられてレフト最上段への2ランHR、近藤には四球、中田を外角直球で見逃し三振、渡邉には外角直球を合わせられてライト前ヒット、清宮を真ん中高めの直球でライトフライ
➂横尾を外角低めの直球で見逃し三振、清水を真ん中低めのチェンジアップを空振り三振、中島は外角低めの直球で引っかけさせるがセカンドゴロエラー、西川はピッチャーゴロ
~評価~
毎度同じパターンの投球内容が続いているので、彼の評価は定まりつつある。
私なりに感じた彼の課題は以下の通り
1、力んでくるとピッチングの軸となる直球系とスライダー系が、前者はシュート回転して後者は抜けて甘くなる
2、クイックになると制球が悪くなる
3、追い込んでから空振りを奪えるウイニングショットが無い。
4、左肩の開きが早いタイプ(力むと尚更早くなる)なので、打者目線ではボールの出処が見やすくタイミングを合わせやすい
さて、ここから開幕に向けてどうすれば良いか?修正ポイントをいくつか挙げてみる。
開幕までの短期間で急に直球や変化球のキレが増したり、新しい球種を覚える事は現実的に難しいので、それ以外で考えてみた。
1、直球のスピードが少々落ちても低めへボールを集める事を徹底する。
2、右打者にはカウント球で内角へのツーシーム系、左打者には内角カットボールを使って相手の軸足を動かして安易に狙い球を絞らせない。
3、120キロ台のカーブ・スライダー系も持っている筈なので、もう少し投球に緩急を加える。
まあ、どれも基本的なことばかりなのだが、今一度初心に戻った方が良い。
これを繰り返すことで連打や四球が減って、カッカしやすいメンタルもセルフコントロールが出来るだろうし、この試合でもあった平常心で投げた時のアウトコース直球は目を見張る精度を感じるので、その確率をもっと上げたい。
但し、それでも投手を揺さぶる戦術に関しては世界トップレベルの日本でこれから通用するかどうかはまた別にはなるが、少なくとも入団前にYouTubeで見た韓国リーグでの投球はそういう内容の投球をしていた。

★藤岡貴裕
➃先頭の大田には外角チェンジアップを合わせられてライト前ヒット(ライトのパーラが後逸する間に3塁まで進塁)、近藤を外角スライダーでピッチャーゴロ、ワイルドピッチで失点、中田はストレートの四球、渡邉には外角スライダーを合わせられて大きなライトフライ、清宮は真ん中直球でショートゴロ
➄横尾を高めの直球で空振り三振、清水をサードゴロ、中島をファーストゴロ
➅西川にはスライダーが抜けて死球、1塁走者が牽制死、大田をセカンドゴロ、近藤を外角スライダーで見逃し三振
~短評~
5~6回投げる予定だったサンチェンスが3回でマウンドを降りたので、準備はしていただろうが予定登板ではなかったと思う。
アンラッキーなヒットが重なって失点したが投球の安定感はあった。
直球系にキレを感じるし、スライダー・チェンジアップもまずまず。
過去の投球内容と合わせて考えると、制球面で若干の不安を感じるが、今日の内容を続けられるならそれなりに戦力として機能すると思われる。

★ビエイラ
➆先頭の中谷は直球を強振されて詰まりながらも左中間へ落ちるヒット、何でもない牽制球をファーストの陽が取れずに1塁走者が2塁進塁、2塁走者に三盗を許す、渡邉は内角直球で詰まらせてショートゴロ、清宮を外角直球で浅いセンターフライ、横尾には真ん中直球を捉えられてレフト前へのタイムリーヒット、郡を内角に大きく外れた直球で空振り三振
~短評~
やはりカウント球で変化球が決まらず、直球だけに頼る投球では160キロの直球を投げてもプロは対応する。
中田のヒットも決して完璧に捉えられた打球ではないが、狙い球を絞って強振されているからこそヒットゾーンに打球が飛ぶわけで、決してアンラッキーではすまされない。
その後の三盗を許した事も含めて、サンチェスと同様に彼にも課題は山積している。

★デラロサ
➇先頭の中島はスライダーを捉えられるがサードライナー、松本はスライダーで引っかけさせるがショート内野安打、淺間を真ん中低めのスライダーでショートゴロ、6-6-4のダブルプレー
~短評~
まだまだ制球の甘さ、直球の質に物足りなさを否めないが、彼の場合は実績があるので他の外国人投手とは違ってそれほど心配していない。
本番ではモチベーションが上がって別人になるだろう。
———————————-

【ファイターズ注目選手雑感】
★清宮幸太郎
上段で構えて浅いトップのままバットを振り下ろす形だが、まだまだ割れの形が十分ではないので、下半身が動き出す前にバットが先に出てしまっている。
現状では上体でボールを捉えにいってしまうので、遠くに飛ばす打球は少ないだろう。
もっとヤクルト村上のように下半身を使って腰でボールをぶつける感覚が出てこないとHRは量産できない。
やはり故障した手首を無意識に庇ってしまっているのかもしれない。
———————————-

【スコア】
巨  人 030 010 010 5
日本ハム 420 100 10X 8
サンチェス➀~➂、藤岡➃~➅、ビエイラ➆、デラロサ➇
杉浦➀~➃、堀➃、加藤➄~➇、鈴木➇、公文➈
試合は昨日に続いて日本ハムが勝利した。
———————————-

【総評】
昨日の菅野に関しては、ボールの勢いや制球力ともにまずまずの内容ではあったが、願わくばもっと低めに強いボールが集まって欲しい。
そうなってくれば近年懸念され始めている一発病も消えるだろう。
まあ、菅野なら本番に入って気持ちにスイッチが入れば変わると思うが。。。。
さて、もう一人の柱となって欲しいサンチェスに関しては、正直言ってかなり悲観的になっている。
ピッチング内容、表情などから明らかに余裕が無くなっている事が読み取れるし、自分でもどうしたら分からない心理状態になっている印象さえ受ける。
彼が最低でもローテを守る働きをしないと6連戦が続く先発ローテはかなりキツイので優勝が遠のいてしまうだろう。
一方で巨人打線では丸と岡本がいつでも本番を迎えられる状態になったので、今日のようにパーラが打てなくなると余計に目立ってしまい、それによって周囲の雑音も厳しくなって本人が気にしてしまう悪循環を心配している。
サンチェスと同じで彼も非常にまじめな選手なので、それが逆の目に出て神経質にならない事を祈るだけだが。。。

以上 敬称略
にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
いつも応援有り難うございます!
あなたからの清き一票がブログを更新する原動力となりますので、是非、上記バナーをクリックして応援をお願い致します!