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東京ヤクルトスワローズvs読売ジャイアンツ(2020.6.28) 巨人ゲームレポート詳細版

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【先行:読売ジャイアンツスタメン】
1(二)増田大、2(中)丸、3(遊)坂本、4(三)岡本、5(右)陽、6(左)亀井、7(一)中島、8(捕)炭谷、9(投)サンチェス
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【後攻:東京ヤクルトスワローズスタメン】
1(一)坂口、2(二)山田哲、3(左)青木、4(三)村上、5(右)雄平、6(中)山崎、7(遊)エスコバー、8(捕)嶋、9(投)山田大
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【ゲームスコア】
巨  人 050 301 003 12
ヤクルト 000 000 000 0
サンチェス➀~➅、澤村➆、藤岡➇、宮國➈
山田大➀~➁、寺島➁~➄、近藤➅、梅野➆~➇、中澤➈
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勝利投手
巨人 サンチェス (2勝0敗0S)
敗戦投手
ヤクルト 山田大 (0勝2敗0S)
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本塁打
巨人
岡本 4号(6回表ソロ) 、 石川 1号(9回表3ラン)
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【試合経過/ポイント】
☆1回表/先発:山田大、増田大右安、丸四球、坂本三併打、岡本三ゴロ
いきなり0アウト1.2塁のビッグチャンスも後続に一本が出ず無得点。
★1回裏/先発:サンチェス、坂口二ゴロ、山田哲四球、山田哲二盗成功、青木四球、村上三邪飛、雄平左飛
1アウト後の連続四球でピンチを招いたが、こちらも何とか後続を抑えて失点を許さず。
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☆2回表/陽右飛、亀井四球、中島四球、炭谷中安、サンチェス空三振、増田大四球➀、丸右安➁、山田大⇒寺島、坂本左安➀、岡本中安➀、陽一邪飛
この攻撃のポイントは三つあった。
一つ目は炭谷のヒット(これで満塁のまま上位に回ることが濃厚となった)、二つ目は増田大の押し出し四球、三つ目は丸の2点タイムリーだった(これで後続打者はプレッシャーから解放された)
★2回裏/山崎右安、エスコバー二ゴロ、嶋見三振、寺島一失、坂口左飛
先頭打者の出塁を許し、味方内野エラーも絡んでピンチを招いたが、何とか凌ぎ切る。
得点を上げた直後の守りを無失点で切り抜けた事によって、巨人優勢の流れはさらに加速していく。
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☆3回表/亀井右飛、中島遊ゴロ、炭谷左安、サンチェス空三振
2アウト後の炭谷のヒットで次の攻撃は1番から始まる事となり、ここでも彼は攻撃の良い流れを作った。
★3回裏/山田哲右飛、青木二ゴロ、村上四球、雄平一ゴロ
村上には攻めきれなかったが、この回も危なげなく終える。
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☆4回表/増田大遊失、増田大二盗成功、丸二ゴロ(進塁打)、坂本左安➀、岡本左安、陽投ゴロ、陽二盗成功、亀井左二➁、中島遊ゴロ
相手のミスから生まれたチャンスを確実にモノにする見事な攻撃だった。
この攻撃の中では増田大の二盗と丸の進塁打が大きなポイントとなり、このチャンスで坂本・岡本・亀井が確実に仕留めて勝利を不動なモノとした。
★4回裏/山崎一ゴロ、エスコバー遊ゴロ、嶋空三振
大量得点に気を良くしたサンチェスは下位打線を三人で片づける。
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☆5回表/炭谷空三振、サンチェス見三振、増田四球、丸中飛
この回は見せ場なく無得点で終える。
★5回裏/代打廣岡右飛、坂口空三振、山田哲中安、青木二安、村上四球、雄平二飛
村上への四球は印象が悪いが、内容的にはこの回の投球も悪くはなかった。
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☆6回表/寺島⇒近藤、坂本中飛、岡本左中本➀、陽遊ゴロ、亀井左飛
勝敗が決して試合の興味がやや薄れていく中、岡本がGファンの期待に応える完璧な一発を放つ。
★6回裏/山崎三ゴロ、代打古賀二ゴロ、代打西田二ゴロ
サンチェスはこの回もスイスイと三人で片づける。
まだまだ余力十分だったが、このイニングを終えたところでマウンドを後続投手に譲った。
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☆7回表/近藤⇒梅野、中島四球、炭谷空三振、代打岸田二併打
先頭中島が出塁するも後続が続かず無得点
★7日裏/サンチェス⇒澤村、廣岡中二、坂口二ゴロ、山田一邪飛、青木三ゴロ
澤村は先頭打者に長打を浴びたものの、後続の主力打者を力でねじ伏せて無失点で終える。
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☆8回表/増田大空三振、丸左飛、重信右飛
巨人の攻撃は三者凡退。
★8回裏/澤村⇒藤岡、村上空三振、雄平二安、山崎二ゴロ、古賀投ゴロ
左投手のリリーフ枠にいる藤岡にとっては生き残りをかけたピッチングだったが、左打者三人に対して内野安打一本で抑え、まずまずの内容を見せていた。
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☆9回表/梅野⇒中澤、岡本四球、吉川尚空三振、田中俊二飛、北村中安、代打石川左本➂、岸田右安、増田大三ゴロ
途中出場の若手中堅打者が結果を残し、攻撃の締めは石川の一発だった。
★9回裏/藤岡⇒宮國、荒木中飛、廣岡二ゴロ、西浦遊ゴロ、試合終了
宮國は危なげない投球でゲームを終えた。
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【巨人選手評価/短評】◎最高評価選手 〇高評価選手 ✕低評価選手
◎炭谷銀仁朗
好守で非常に貢献度が高かった。
まずキャッチャーとしてはサンチェスを巧みなリードで無失点で導いた。
個人的に特に感心したのが、初回の山田哲に対する配球で、いきなり3球連続でインハイに直球系を要求して、そこにサンチェスがしっかり投げ切った事だった。
結局、この打席は四球にはなったが、この3球は直接対峙した山田哲に対してだけではなく、ヤクルト打線全体への宣戦布告として強烈なメッセージとして発信され、後続の打者にプレッシャーを与えた事(山田哲には第3打席でも内角攻めをして今後の布石を打った)
恐らく、練習試合で対戦経験のあるヤクルト打線は、サンチェンスに対して嫌なイメージは殆ど無かった筈だが、練習試合では見せなかった強烈な内角攻めにかなり面食らったと思われ、左右問わずにスイングするときの踏み込みが甘くなっていたように感じた。
それによって捉えたように見えた流し打ちの打球でも外野の頭を越えなかった。
その他にも、前回登板時の小林と同様にカーブを上手く使って、投球の中で緩急が失われないように配球し、ヤクルト打線に的を絞らせていなかった。
一方でバッティングの方では、2回のチャンスでヒットを放って満塁にし、その後の大量得点への道筋を作った(3打数2安打)

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〇増田大輝
先頭打者として大殊勲の活躍だった(エラーでの出塁も含めて4回出塁)
初回のヒットは得点には繋がらなかったが、2打席目の押し出し四球はフルカウントから3球ファールでカットしたあとに奪った中身の濃い四球だった。
速報版で書いたように、このプレーがその後の巨人打線の大爆発のキッカケとなった。
守備では相変わらずのユーティリティぶりを発揮し、セカンド⇒ショート⇒センター⇒サードの計4ポジションをそつなくこなしていた。
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〇岡本和真
ここのところ毎試合、彼の充実ぶりに目を細めているが、この試合で近藤から放った一発を見て、更に技術的な視点でもホームランアーチストとしての確かな成長を感じた。
振り返ると、筆者はこれまで数多くの日本人ホームランアーチストを見てきた。
昭和の時代では王、田淵、掛布、山本浩、門田、平成では秋山、松井秀、小久保、金本、中村紀、中村剛などを見てきた。
彼らはいずれもシーズン40本以上放っているが、全ての選手に共通して言えるのが、外甘の直球系を逆方向に打つだけではなく、時には引っ張ってホームランにするパワーと技術を持ち合わせている事である。
去年までのバッティングはその部分でやや欠けている印象を持っていたが、この試合の一発は前段に挙げていた数々のレジェンドたちを彷彿させるバッティングだった。
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〇坂本勇人
決して本調子とは言えない中での2本のタイムリーヒットは流石の一言。
ここまでヒットはそれなりに出ていたが、やや直球系に差し込まれるケースが多かった。
この試合でもそれを感じていたが、第3打席の内角直球をしっかり叩けた事で、これから更に調子が上がってくる予感。
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〇亀井善行
相変わらず簡単に終わらない打席が続いているが、しかし、同じファールでも開幕当初より今の方がスイングの中身が良い。
以前は上体のテクニックに頼った追っかけ気味のファールが多かったが、今はかなり下半身が使えるようになってきたので、ボールを呼び込めるようになっている。
そしてそれに伴ってヒットも増えてきた。
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〇丸佳浩
2回表の2点タイムリーは非常に大きかった。
仮にこの回の攻撃が1点止まりで終わってしまっていたら、このような一方的な展開にはならなかった可能性が強い。
バッティングの状態は間違いなく徐々に上がってきている。
技術的にはまだインパクトの際に踵体重なのが気になるが、打球方向がセンター中心になってきたのは間違いなく良い傾向だと思う。
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〇サンチェス
前段で触れたようにこの試合はリードする炭谷の貢献が大きかったが、彼の投球内容も前回より更に良くなった点もまた疑いの余地はない。
特に右打者への内角出し入れは素晴らしかった。
ヤクルトのスタメン右打者だった山田哲、エスコバー、嶋、三人全員の踏み込みを中途半端にさせて芯で捉えられることをさせなかった。
特に山田哲に対しての投球は、ここまでやられっぱなしだっただけに、味方の士気向上にもつながった。
一方で今後の課題としては、やはり対左打者という事になる。
彼は右打者と同じように左打者にも積極的に内角を突く投球をするが、左打者の懐を狙った直球がシュート回転するケースや、スライダー系が抜けて真ん中近辺に集まるケースが少なくないので、一発の危険性とは常に隣り合わせになっている。
この試合は大量得点に守られて、その課題が露呈する事は無かったが、この先改善されなければ必ずそこがクローズアップされてくると思う。
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【総評】
この圧勝劇で巨人はヤクルト三連戦の勝ち越しを決め、火曜日から始まった6連戦を3勝2敗1分けで終えて、ここでも勝ち越しとなった。
まあ、この要因は色々あるとは思うが、そんな中でも出色なのが巨人代打陣の成功率の高さである。
手元の計算では今日の試合が終わった時点で22打数10安打、成功率は.455という驚異的な数字となっている。
これは勿論、控え選手個々の充実ぶりもあるとは思うが、やはり原監督の戦術眼の高さによるところが大きいと見ている。
選手を適材適所で起用し、彼らの長所を最大限発揮させる事こそが原野球の真髄だと思うが、それは年齢を重ねて更に磨きがかかった印象である。
一方、この三連戦ヤクルトで最も印象に残った事は、やはり村上宗隆の成長だった。
バッティングを技術的視点で見ると、まだ少し気になるポイントがあるにはあるが、去年の同時期と比べると岡本と同じように長足の進歩を遂げている。
彼もこれからの成長ぶりが非常に楽しみであるし、イチ野球ファンとしてしっかりチェックしていきたい。

以上 敬称略
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