阪神 101 000 012 5
巨人 100 001 100 3
【勝敗を分けたポイント】
①8回・打者マートン
この回からマウンドに立ったマシソンが、先頭のゴメスを三球三振に仕留めだが、次の打者マートンに同点となる一発を浴びる。
マートンが初球・高めの、明らかなボール球に手を出した姿を見たキャッチャー・阿部は、続く2球目も内角に直球を要求し、若干甘めではあったが、ほぼ要求通りのボールを完璧に捉えられた。
個人的には、内角直球で押した配球に疑問を感じるが、ここは打ったマートンを褒めるべきだろう。
②9回・打者西岡
ノーアウト満塁の場面で西岡がファーストゴロを放ち、ファーストのロペスがベースを先に踏んでワンアウト、そして素早くホームへ投げたが、阿部はホースプレーと勘違いしてサードランナーにタッチせず生還を許す。
ダブルプレーが完成していれば、絶対絶命のピンチを脱することになったかもしれない、もったいないプレーだった。
【G注目投手レポート】
①杉内
毎度のことだが、杉内の立ち上がりはコントロールが不安定。
特にスライダーが決まらないケースが多く、直球に的を絞られて捉まるケースが多い。
今回も同じような状態だった。
直球のキレはそれなりに感じたが、以前のようなキレではない。
何とか大量失点されずに凌いだ形となったが、今年はこんな感じの投球が続くような気がする。
得意の5月に向けて、ここから調子を上げることが出来るのだろうか?
②笠原
連投になったが、この日のピッチング内容も素晴らしかった。
オープン戦のレポートでも触れたが、直球を投げる時、無駄な力が抜けてるフォームになってるので、コントロールもキレも良くなってる。
去年投げていた直球・148キロと、今の148キロは明らかに球筋が違う。
残る課題は変化球の精度だけとなったが、この試合くらいの精度とコントロールなら十分いける。
今はマウンド上で自信が漲ってる印象があるし、走者無しでも意図的に打者のタイミングを外そうと、クイックで投げたりするほど冷静に考えながらピッチングしている。
③山口
オープン戦当時と比べると直球のキレが少し良くなってる。
スライダーはキレが良いというより、低めを意識していた印象が強い。
まだまだシーズンは始まったばかり、これから徐々に上げていけば問題ない。
④マシソン
結果的に3失点で敗戦投手となった。
しかし、投げてるボールは、この時期のマシソンにしては例年以上だと思う。
本人のバント処理ミス、味方の守備ミスが重なった事も考慮せねばならない。
あえて苦言を呈するなら首脳陣に言いたい。
今シーズン初登板で、いきなりのイニング跨ぎは個人的には賛成し難い。
延長戦を考慮するなら、同点にされた時点で腹をくくり、高木京に任せる手も十分あると思う。
裏を返せば、首脳陣の高木京に対する今の信頼感は、この場面を任すほどではないという事。
【G注目野手レポート】
〜片岡〜
ヒットを重ねているが、それ以上に評価したいのは、2番としてしっかり球数を投げせていること。
それとセカンドランナーとしての「スタートの速さと打球判断の良さ」が素晴らしい。
本塁憤死もあったが、初回の村田がタイムリーを打った際の、セカンドランナーとしてのスタートの良さ(反応の良さ)は特に見事だった。
〜ロペス〜
バッティングは相変わらず調子が良い。
しかし、アンダーソンが打ったツーベースで、セカンドからホームに帰れなかった走塁は反省点として残った。
〜阿部〜
攻守ともに集中力を欠いてるプレーが目立つ。
ポイントで触れたエラーは無論だが、バッティングも若干淡白なスイングに見えるし、配球も冴えない。
9回のゴメスに対して2球連続でスライダーを要求し、タイムリーを打たれた配球には個人的に疑問を感じた。
〜松本〜
左腕の加藤に対して橋本が結果を出せなかった直後に打席に立ち、クリーンヒットを放った。
彼もオープン戦終盤からバッティングの状態は良い。
【T注目選手レポート】
〜メッセンジャー〜
立ち上がりは、やや細かいコントロールに苦しんだが、直球・スライダー・フォークが素晴らしかった。
確かに球数が多かったが、これはG打線を褒めるべきで、彼が粘り強く投げていた結果でもある。
気持ちのコントロールも出来ていて、今シーズンも大活躍が期待できるピッチングだった。
〜呉昇桓〜
確かに直球は速い。
しかし空振りを取れる球質では無いことも、オープン戦から感じていた。
この試合でG各打者に相当粘られたが、これから登板が続き、直球のスピードが落ちた時に心配になる。
スライダーも空振りを取れるようなコントロールでも変化の大きさでもない。
チェンジアップも投げられるそうだが、今後はこの球種が鍵を握りそうな気がする。
今の投球スタイルでは、打者が慣れれば厳しくなる。
【総評】
この試合のGは細かい走塁ミス、判断ミス、守備のミスが多かった。
開幕戦に続いて打線は活発だったが、自ら勝利を手放しているようだった。
ポジティブな面で言えば、各打者が非常に粘り強くバッティングしていること。
特に、片岡・ロペスは簡単に終わらない。
Tで目立つのは大和の攻守での活躍、2番の役割以上の仕事が出来ている。
また、Tにも細かいミスは有ったが、この試合はTの守り勝ちという評価が妥当だと思う。
敬称略
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