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「攻撃陣のスイッチを押した増田大の代走起用」東京ヤクルトスワローズvs読売ジャイアンツ(2020.8.26) 巨人ゲームレポート詳細版

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【イニング経過、雑感】※イニング経過は巨人公式HPより抜粋
☆1回表
先発は高橋。
坂本は左飛。松原は二塁内野安打。一死一塁。ウィーラーは左中間に2点本塁打。巨人先制。2対0。岡本、丸は空振り三振。2対0。
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変化球の制球に苦しんでいた高橋から、巨人打線は松原の内野安打とウィーラーの一発で先取点を奪う。

★1回裏
先発はディプラン。
坂口は二ゴロ。山田哲は中越えソロ本塁打。2対1。青木は四球。一死二塁。村上は左越え2点本塁打。2対3。雄平は中前打。一死一塁。エスコバーは左飛。山崎は空振り三振。2対3。
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ディプランは全くピッチングの体を成していなかった。
ストレート系、スライダー系、チェンジアップ系全ての球種の精度が悪く、討ち取ったとしても「タマタマ」でしかなく、ある意味「3点で終わって良かった」と思えてしまうくらい酷かった。

☆2回表
マウンドは高橋
中島は右前打。無死一塁。岸田は右中間二塁打。無死二、三塁。吉川尚は空振り三振。ディプランの代打・モタは三ゴロ。二死一、三塁。坂本は左中間2点二塁打。巨人逆転。4対3。二死二塁。松原は四球。二死一、二塁。ウィーラーは三ゴロ。4対3。
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逆転された巨人の再逆転のチャンスは直ぐに訪れた。
しかし、そのチャンスで何故か吉川尚が高橋のスライダーに全く合わずに三振、モタもサードゴロに倒れてチャンスを潰しかけてしまっていた。
ここでようやく上昇傾向になってきた坂本にタイムリーが生まれて逆転し、その後、松原も歩いてチャンスを更に拡げるが、ウィーラーの捉えた打球はサード正面への強いゴロで使い追加点はならず。

★2回裏
マウンドには2番手の大江。
中村は二ゴロ。高橋は中飛。坂口は遊邪飛。三者凡退。4対3。
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替わった大江はテンポ良く下位打線から始まった相手攻撃をしっかりと打者三人で片づけ、相手打線の勢いを止める事に成功する。

☆3回表
マウンドは高橋。
岡本は空振り三振。丸は左前打。一死一塁。中島は空振り三振。岸田は右翼線二塁打。二死二、三塁。吉川尚は敬遠四球。二死満塁。大江は空振り三振。4対3。
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巨人は攻撃の手を緩めず二死満塁のチャンスを作るが、ピッチャーの大江がそのまま打席に立って追加点ならず。

★3回裏
マウンドは大江。
山田哲は右飛。青木は中飛。村上は左越え二塁打。二死二塁。雄平は二ゴロ。4対3。
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大江は二死から村上に二塁打を打たれてピンチを招くが、後続の雄平をキッチリ抑えて無失点で仕事を終える。

☆4回表
マウンドは高橋。
坂本は空振り三振。松原は遊撃内野安打。一死一塁。ウィーラーの打席で松原が二盗失敗。ウィーラーは遊ゴロ。4対3。
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一死から松原が出塁した後、ギャンブル的な盗塁を仕掛けるが、相手に読まれて二盗失敗。

★4回裏
マウンドには3番手の桜井。
エスコバーは遊直。山崎は空振り三振。中村は遊飛。三者凡退。4対3。
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替わった桜井は相変わらず甘いボールが目立っていたが、相手のミスショットに助けられて三人で片づける。

☆5回表
マウンドには2番手の近藤。
岡本は一邪飛。丸は遊ゴロ。中島は中飛。4対3。
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近藤も甘いボールが多かったが、巨人打線はそのボールを捉えきれずに無得点。

★5回裏
マウンドは桜井。
近藤の代打・宮本は左翼線打。無死一塁。坂口は右越え2点本塁打。4対5。山田哲は左越え二塁打。無死二塁。
マウンドには4番手の高梨。
青木は空振り三振。村上は四球。一死一、二塁。雄平の代打・西浦は右飛。エスコバーは三ゴロ。4対5。
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桜井の甘いボールはヤクルト上位打線には通用しなかった。
坂口の2ランでアッサリ逆転を許し、更に山田哲に長打を浴びてしまったところで、巨人ベンチは早くも切り札の高梨にスイッチ。
その高梨は後続の主力打者に対して、村上への四球のみで討ち取り追加点を許さなかった。
ここで高梨が追加点を許さなかった事は、試合の流れの上では非常に大きかった。

☆6回表
マウンドには3番手の長谷川。
岸田は四球。無死一塁。吉川尚の打席で岸田の代走・増田大が二盗。無死二塁。吉川尚は二ゴロ。一死三塁。重信は左前適時打。巨人同点。5対5。一死一塁。
マウンドには4番手の風張。
坂本は一邪飛。松原の打席で重信が二盗。二死二塁。松原は四球。二死一、二塁。ウィーラーは左前適時打。巨人勝ち越し。6対5。二死一、二塁。岡本は右前適時打。7対5。二死一、三塁。丸の打席で岡本が二盗。二死二、三塁。丸は空振り三振。7対5
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前の回に逆転を許したが、その後の更なるピンチを凌ぎ切った事で、巨人側の士気はまだまだ衰えなかった。
替わった長谷川に対して、先頭の岸田が価値ある四球を選び、代走の増田大がすかさず二盗成功。
試合後に振り返ってみると、やはりこの二盗が試合の流れを大きく変えたのかもしれない。
まさしくこの盗塁で巨人ナインのスイッチが入り、その後の重信・ウィーラー・岡本のタイムリーに繋がったと思う。
ヤクルト側も風張を投入するなど必死の防戦だったが、重信の二盗成功など、嵩にかかった巨人の攻撃の勢いを止める事は出来なかった。
しかし、巨人も丸に一本出てればここで試合を決めることは出来たが、それは叶わずに試合の決着は試合終盤の攻防次第となった。

★6回裏
マウンドは高梨。
山崎は空振り三振。中村は四球。一死一塁。風張の代打・荒木は空振り三振。坂口の打席で中村が二盗失敗。7対5。
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この回もマウンドに立った高梨は、一死後に中村に四球を許したが、後続をしっかり討ち取って流れを渡さずにこの回でマウンドを降りる。

☆7回表
マウンドには5番手の今野。
高梨の代打・若林は左前打。無死一塁。増田大は見逃し三振。吉川尚は中飛。重信は見逃し三振。7対5
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先頭の若林が出塁するが、増田大が送りバントを決められず結局三振に終わり、後続も良いところなくチグハグな攻撃をしてしまった。

★7回裏
マウンドには5番手の中川。
坂口は二ゴロ。山田哲は空振り三振。青木は二ゴロ。三者凡退。7対5。
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この試合の最大の山場となるイニングだった。
替わった中川はヤクルト上位打線を完璧な投球で封じ、ヤクルト側の士気を大きく低下させた。
これで巨人勝利の確率はかなり上がった。

☆8回表
マウンドは今野。
坂本は左飛。松原は左前打。一死一塁。ウィーラーは右飛。岡本は左飛。7対5。
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一死後に松原がまたも出塁するが、後続が倒れて追加点は奪えず。

★8回裏
マウンドは中川。
村上は空振り三振。
マウンドには6番手の大竹。
西浦は空振り三振。エスコバーは投ゴロ。三者凡退。7対5。
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中川は先頭の村上から三振を奪ったところでお役御免。
替わった大竹も完璧な投球で後続を討ち取る。

☆9回表
マウンドには6番手の大下。
炭谷は投ゴロ。若林は右前打。一死一塁。増田大は左前打。一死一、二塁。大竹の代打・亀井は中前適時打。8対5。一死一、三塁。重信は右前適時打。9対5。一死一、三塁。坂本は中前適時打。10対5。一死一、二塁。坂本の代走に吉川大。松原は二ゴロ。二死一、三塁。ウィーラーは中前適時打。11対5。二死一、三塁。岡本は中前適時打。12対5。二死一、二塁。ウィーラーの代走に北村。炭谷は中飛。12対5。
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この回はチャンスの場面で登場した代打亀井の貴重なダメ押しタイムリーがハイライトだった。
ベテランの巧みな技を目の当たりにしたヤクルト側の戦意は完全に喪失し、巨人側は一気に攻撃を畳みかけて5点を奪うビッグイニングとした。
尚、岡本の最終打席のタイムリーヒットは久しぶりに中身のあるバットスイングだったので、これを良いキッカケにして欲しい

★9回裏
マウンドには7番手の鍵谷。
山崎は三ゴロ。中村の代打・川端は捕飛。大下の代打・廣岡は空振り三振。三者凡退。試合終了。12対5。
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最後にマウンドを立った鍵谷は、キレの良い直球と変化球で三者凡退に討ち取ってゲームセット。

【ゲームスコア】
巨  人 220 003 005 12
ヤクルト 300 020 000 5
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勝利投手 巨人 高梨 (1勝0敗0S)
敗戦投手 ヤクルト 長谷川 (1勝2敗0S)
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本塁打
巨人 ウィーラー 7号(1回表2ラン)
ヤクルト 山田哲 5号(1回裏ソロ) 、村上 11号(1回裏2ラン) 、坂口 6号(5回裏2ラン)
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【巨人選手評価】◎最高評価選手 〇高評価選手
◎松原聖弥
六打席で五度出塁し、チャンスメイカーとしてチームの勝利に大きく貢献した。
特に評価したいのは二つの四球で、ここに彼の大きな成長を感じる。
元々、シュアなバッティングは二軍卒業レベルだったが、春先の彼は「猪突猛進」が目立っていてボールをセレクトする作業は皆無に等しかったが、今はしっかりと見極めが出来ているし、状況判断も良くなっている。

〇ウィーラー
先制2ランと勝ち越しタイムリーを放ち、勝利に大きく貢献した。
技術的な視点では決して本調子とは思えないないが、ポイントを前目に置いて、ヤクルトバッテリーの攻めに上手く対応していた。
移籍前に抱いていた彼のイメージよりも、バッティングの前捌きが上手い。

〇岸田行倫
鼻息プンプン丸がいよいよ本格的に一軍に定着しようとしている。
勿論、リード面はこれから勉強する部分は多々あるが、キャッチング、スローイングに関しては、大城よりも上、炭谷と比べても十分に勝負出来るし、もしかしたら小林とも良い勝負出来るかもしれない。
そして、何よりも広角に打てるバッティングは良い。
入団当時は非力さが先行していたが、今は腰の入ったバッティングに進化してるし、バットコントロールにも磨きがかかっており、想像以上に進化している。

〇重信慎之介
彼の積極的なバッティングスタイルが同点打を生んだ。
そして、すかさず二盗を決めて逆転のチャンスを拡げたことも称賛に値する。

〇高梨雄平
投手陣の中では彼が最も勝利に貢献したと思う。
前段でも触れたが、5回に追加点を許していたら、この試合はかなり厳しかったと思う。
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【総評】
※試合後半をリードした状態で臨みたかった巨人ベンチ
前段でも触れたが、巨人ベンチの6回の勝負手(増田大の代走起用)が呼び水となって、巨人ナインのスイッチが入ったというか、各選手の集中力が高まっていた。
チーム全体で切り札(増田大)をなんとか得点に繋げようとする姿勢を、一連の攻撃から感じたし、ヤクルト側は明らかに押されてしまっていた。
では、何故、巨人ベンチ(原)は6回表という早い回で切り札を使ったのだろうか?
それは自軍の投手事情によるところが大きかったと思う。
つまり、先発のディプランが初回のみで降板した事で、どんな展開になろうと勝ちパターンの投手(高梨、大竹、中川、デラロサ)のうち誰かを使わざるをえず、出来れば彼らを使う段階では勝ち越しておきたかった(少なくとも同点にしておきたかった)筈で、そのチャンスが6回に訪れたという事だったと思う。
まあ。。現状、彼以外の監督で、同じ作戦をとれるのは居ないだろうし、この辺りに原辰徳の戦術眼、勝負勘、用兵術の妙を感じる。
これで巨人は何だかんだ言われつつも、2位DeNAに今季最大の5.5ゲームの差を拡げ、今日のDeNA結果次第ではセリーグの貯金を独り占めすることになる。

以上 敬称略
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