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「サカマルの完全復調で巨人独走に拍車がかかるか?」読売ジャイアンツvs中日ドラゴンズ(2020.8.30) 巨人ゲームレポート詳細版

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【イニング経過、雑感】※イニング経過は巨人公式HPより抜粋
☆1回表
先発は直江。
大島は空振り三振。平田は三ゴロ。アルモンテは見逃し三振。三者凡退。0対0。
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直江の立ち上がりはストレート系がやや抜け気味ではあったが、スライダー系でいつでもストライクを奪える安心感があり、カウント球のカーブと決め球のフォークを上手く織り交ぜながら上々の内容でスタート。

★1回裏
先発は勝野。
坂本は左翼線二塁打。無死二塁。松原の打席で勝野が暴投。無死三塁。松原は中犠飛。巨人先制。1対0。亀井は一塁内野安打。一死一塁。岡本は左翼線二塁打。一死二、三塁。丸は右前2点打。3対0。一死一塁。ウィーラーは中前打。一死一、二塁。大城の打席で勝野が暴投。一死二、三塁。大城は四球。一死満塁。若林は空振り三振。直江は二直。3対0。
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巨人打線は勝野のストレート系を積極的に狙っていた。
坂本、松原、亀井、岡本、丸、ウィーラーと、先頭から六人連続でストレート系を積極的に叩いていた。
又、途中で2度のバッテリーエラー(実質、郡司のパスボール)も絡んでいたので、巨人打線はプレッシャーが軽減された中で攻撃が展開されていた。
但し、試合後の監督談話でも指摘されていたように、一死満塁で若林がアッサリ三振した場面は痛かった。
それまで明らかに巨人各打者は直球に絞って手を出しに行っていたが、若林は空振りした三球全てが変化球だった。
まあ、中日バッテリーが若林との対戦前に配球を変化球中心に変えた事は間違いないと思うが、これに対して若林もある程度想定しておかないとやっぱり拙い。
自分の特徴(足が速い)を活かす為にも、最低限バットに当てる事を念頭に置いたバッティングアプローチをしなければならなかった。

☆2回表
マウンドは直江。
ビシエド、高橋は中飛。阿部は二ゴロ。三者凡退。3対0。
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ストレート系は相変わらず抜け気味ではあったが、ボールに威力があったので中日の各打者は捉えきれていなかった。
結局、この回も直江は中日打線を三人で片づける。

★2回裏
マウンドは勝野。
坂本は左前打。無死一塁。松原は左飛。亀井は遊飛。岡本は中飛。3対0。
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先頭の坂本がヒットで出塁したが後続が走者を進められずに無得点で終える。
この辺りから勝野は立ち直りの兆しを見せ始める。

☆3回表
マウンドは直江。
京田は投ゴロ。郡司は空振り三振。勝野は投ゴロ。三者凡退。3対0。
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相変わらずストレート系の制球が定まっていなかったが、変化球を上手く使って中日下位打線に的を絞らせずに三者凡退で終える。

★3回裏
マウンドは勝野。
丸は中前打。無死一塁。ウィーラーは投併殺打。大城は左飛。3対0。
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再び先頭打者(丸)が出塁するが、ウィーラーの捉えた打球はハードラックな併殺打。
大城も倒れて結局三人で攻撃を終える。

☆4回表
マウンドは直江。
大島は空振り三振。平田は右前打。一死一塁。アルモンテは左前打。一死一、二塁。ビシエドは左飛。高橋は中前適時打。3対1。二死一、二塁。阿部は四球。二死満塁。
マウンドには2番手の大江。
京田は空振り三振。3対1。
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直江は先頭の大島に対してフルカウントから三振を奪うが、平田に対して初ヒットを打たれたあたりからスライダー系も抜けて高めに浮き始めてしまう。
このボールが決まらなくなると軸が無くなるので、当然ながらピッチングの組み立てが出来なくなる。
続くアルモンテにもヒットを許し、元気のないビシエドは打ち損じてくれる(亀井のファインプレー)が、高橋はヒット、阿部には四球与えてしまったところで無念の降板となる。
替わった大江は京田に対してフルカウントまで行ったが、最後は三振を奪って二死満塁のピンチを切り抜ける。

★4回裏
マウンドは勝野。
若林は二ゴロ。大江の代打・モタは空振り三振。坂本は中飛。3対1。
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完全に立ち直った勝野に対して巨人打線はアッサリと三者凡退。

☆5回表
マウンドには3番手の桜井。
郡司は遊失策。無死一塁。勝野は投犠打。一死二塁。大島は三邪飛。平田は二塁適時内野安打。3対2。二死一塁。アルモンテは遊飛。3対2。
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替わった桜井はやっぱり「いつもの桜井」だった。
直球のスピード感、カーブのキレなどは良かったとは思うが、相変わらず勝負処の制球が甘かったので、防げる得点も防ぎ切れなかった。
まあ。。確かに坂本のエラーは不運だったが、あえて厳しい事を言うなら、昨日の自身の調子ならここは無失点で抑えられたはずだったし、試合の流れを考えれば絶対に抑えねばならない場面だった。

★5回裏
マウンドは勝野。
松原は空振り三振。亀井は二ゴロ。岡本は遊飛。3対2
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リズムに完全に乗ってしまった勝野に対して、巨人の上位打線から快音は聴かれずに三者凡退。

☆6回表
マウンドには4番手の高梨。
ビシエドは死球。無死一塁。高橋は二ゴロ。一死一塁。阿部の打席で高梨がボーク。一死二塁。阿部は中飛。二死三塁。京田の代打・堂上は空振り三振。3対2。
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試合の流れは明らかに中日側に傾いていた。
この状況で登板した高梨は、先頭のビシエドに死球を与えて出塁を許してしまう。
その後、ボークでの進塁を許して一死二塁のピンチを作ってしまうが、ここから踏ん張って無失点で切り抜ける。
中日の押し込みに対して巨人は何とか徳俵で踏ん張った。

★6回裏
マウンドは勝野。
丸は左前打。無死一塁。ウィーラーは遊撃併殺打。大城は二ゴロ。3対2。
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先頭の丸がクリーンヒットで出塁し、ダメ押し点の期待が高まるが、後続が続かず結局三人で攻撃を終えてしまう。
ウィーラーはこの試合ではブレーキ役になってしまっていた。

☆7回表
マウンドには5番手の大竹。
郡司は三ゴロ。勝野の代打・溝脇は遊ゴロ。大島は四球。二死一塁。平田の打席で大島が二盗。二死二塁。平田は三飛。3対2
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替わった大竹は無難に2アウトを奪うが、出塁されるとうるさい大島に四球を与えてしまって二盗も許し、一転して同点の大ピンチを迎えてしまう。
しかし、ここで大竹はベテランらしい巧みな投球で平田を封じ、無失点で切り抜ける。

★7回裏
マウンドには2番手の祖父江。
若林、大竹の代打・吉川尚は空振り三振。坂本は左前打。二死一塁。松原は右前打。二死一、二塁。亀井の打席で祖父江が暴投。二死二、三塁。亀井は二ゴロ。3対2。
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替わった祖父江から巨人打線は2アウトからの連打とバッテリーミス(これも厳しく言えば郡司のパスボール)でチャンスを作るが、亀井が倒れてまたも追加点のチャンスを逃してしまう。

☆8回表
マウンドには6番手の中川。
アルモンテは三ゴロ。ビシエドは遊ゴロ。高橋は見逃し三振。三者凡退。3対2
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試合の流れ、打順の巡りあわせを考えると、この回は非常に巨人側にとっては「危険なイニング」だったが、この苦しい場面で登場した中川は「涼しい顔」で、中日のクリーンナップをねじ伏せた。

★8回裏
マウンドには3番手の福。
岡本は左飛。丸は右前打。一死一塁。丸の代走に増田大。ウィーラーは二ゴロ。二死一塁。大城は四球。二死一、二塁。ウィーラーの代走に吉川大。若林の代打・中島は空振り三振。3対2。
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試合展開(得点が初回の3点のみ)を考えると、巨人側はどうしても追加点を奪いたかった筈で、原監督もあらゆる手を使って奪いにはいったが、上手く攻撃がかみ合わずにここも得点出来ずに終わる。

☆9回表
マウンドには7番手のデラロサ。
阿部は見逃し三振。堂上は四球。一死一塁。加藤の代打・井領は四球。一死一、二塁。遠藤は死球。一死満塁。大島は遊撃併殺打。試合終了。3対2
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満を持して登場したデラロサは、先頭の阿部をベストピッチで三振を奪い、上々の滑り出しだったが、堂上に対して急にスライダーを多く投げ始めてそれが決まらずに四球で歩かせてしまう。
ここからデラロサが明らかにリズムを崩し、独り相撲をとってしまう。
一死満塁の一打逆転のピンチを招いてしまったが、大島が初球のツーシームに手を出してそれがまさかの併殺打となりゲームセット。
巨人はこの勝利によってナイターで敗れた2位DeNAに対して5.5ゲーム差をつけ、火曜日からそのDeNAとの直接対決三連戦が行われる。
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【ゲームスコア】
中日 000 110 000 2
巨人 300 000 00X 3
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勝利投手 巨人 大江 (2勝0敗0S)
敗戦投手 中日 勝野 (1勝3敗0S)
セーブ 巨人 デラロサ (0勝0敗7S)
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【巨人選手評価】◎最高評価選手 〇高評価選手
◎中川皓太
筆者はシーズン前の戦力分析で、今季の彼をやや悲観的(去年の疲れ、相手の研究で苦戦する)に見ていたが、その見立ては全く間違っていた。
去年よりも間違いなく全ての要素でレベルアップしている。
ストレート系に感しては、フォーシームのスピード感と威力が増しているし、ツーシームも非常に精度が高くなっている。
スライダーは去年とそんな大差ないが、精度は更に磨かれている。
今年、右打者は中川の球威に差し込まれ、左打者は中川のキレに翻弄される場面がホント多い。
現在、日本でNO1の左腕セットアッパーという評価が妥当だと思う。

〇坂本勇人、丸佳浩
前回の詳細版で坂本勇人の完全復調を筆者は宣言したが、丸佳浩も完全復調で間違いないと思う。
twitterでも書いたが、技術的な視点で見ると、両者のスイング軌道が一か月前とは雲泥の差、そしてインパクトの力強さが全然違っている。
つまり、ボールを追っかけるスイングではなく、ボールを呼びこんで叩くという形がとれるようになったということ(タイミングを合わせる作業に窮しなくなった)
もうこの状態まで戻ってくれば「鬼に金棒」「ポパイにほうれん草」そして「ヤマトに波動砲」だろう。
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【気になったG戦士】
*直江大輔
前回の登板よりはストレート系自体の走りは良かった。
一方で全体的に制球はかなりバラツキがあり、カウント的に苦しむ場面が多かった。
それが結局二回り目の「ガス欠」に繋がってしまい、四回を投げ切ることが出来なかった。
この二試合の投球を総括すれば、個人的には「驚きを禁じ得ない」という感想が真っ先に出てくる。
春先に彼のピッチングを日テレジータスで見た時は、ぶっちゃけ全く興味すら湧かなかった。
全体的に纏まりを感じる投手ではあったが、腕の振りが緩かったので打者目線ではボールを置きに来ている感覚の方が強かったので対処しやすいタイプだと見ていた。
しかも、体の開きが早かったので、ボールの出処も見やすいフォームをしていた。
まあ、制球はまずまず纏まっていたが、ビシビシとコーナーに決めるレベルではない。
どちらかというと、打者を討ち取る術がなく、常に苦しみながら投球しているように感じていた。
その後、彼がファームの実戦で不甲斐ない投球をしたというネットニュースも見ていたので、巨人の若手投手の中でプロスペクトという評価はしていなかった。
しかし、ガラッと変わっていた。
ホント。。びっくりするくらい変わっていた。
確かに一か月前くらいに二軍戦の試合を見た時に、twitterで彼の変身ぶりについては書いていたが、それよりも更に良くなっていた。
やっぱり、一番変わったのは腕の振りと体の開きが抑えられている事。
この二点はホントにびっくりするくらい進化したと思う。
今後の彼の成長が楽しみでならない。
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【総括】
「中日側のミスに助けられて三連戦を勝ち越せた巨人」
第二戦の大島の後逸、第三戦の度重なるバッテリーエラー(実質的には郡司のパスボール)が象徴的ではあったが、この三連戦は巨人側が中日を力でねじ伏せたというよりも、中日側の守備の隙を巨人側が突いた勝利という印象の方が強い。
特に前述の郡司の捕球ミスは第二戦でも見られて、これがロドリゲスのK.Oに多少なりとも影響を与えていたし、レフトのアルモンテの守備範囲の狭さ、弱肩は如何ともしがたかった。
両者ともにバッティング面でチームに大きく貢献していたとは言い切れなかったので、余計に彼らの守備によるマイナス面が浮き彫りになっていた。

以上 敬称略
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