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「外国人投手の良さを引き出すのが上手い小林誠司」

「外国人投手の良さを引き出すのが上手い小林誠司」

2020.10.1 広島東洋カープvs読売ジャイアンツ 18回戦 ゲームレポート詳細版

【イニング経過、雑感】※イニング経過は巨人公式HPより抜粋
☆1回表
先発はスコット。
吉川尚は投ゴロ。松原は二塁内野安打。一死一塁。坂本は右飛。岡本の打席で松原が二盗。二死二塁。岡本は四球。二死一、二塁。丸は左前適時打。巨人先制。1対0。二死一、二塁。中島は投ゴロ。1対0。
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先発のスコットは阪神のガンケルと同じタイプで、腕をやや下げた状態からシンカー系とスライダー系を中心に横の変化を得意としている。
ぶっちゃけ、主力の右打者・坂本と岡本あたりはあまり得意とは言えないタイプなので、試合前の段階では苦戦も十分にあり得ると見ていた。
一方で、左打者からすれば比較的ボールが見やすいタイプなので、攻略の鍵は1.2番と丸の活躍が必須という考えを持っていた。
そして、初回は一死後に松原が出塁した後に二盗を決めて揺さぶり、丸がタイムリーを放って先取点を奪った。

★1回裏
先発はサンチェス。
大盛は四球。無死一塁。田中広は右飛。鈴木誠は遊撃併殺打。1対0。
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サンチェンスについては、ここに来て明確になった事がある。
それは立ち上がりが下手という事で、ここを乗り越えると試合中盤から後半にかけて尻上がりに良くなる傾向が如実に表れている。
この試合でも、先頭の大盛に対してストレートの四球を与え、続く田中に対してもカウント3-0となって、一時は全くストライクが入りそうにない状態になってしまっていた。
しかし、ここからサンチェスはストライクゾーンにボールが集まるようになり、フルカウントから田中を平凡な右飛に討ち取り落ち着きを取りもどす。
そして3番・鈴木に対しては真ん中やや内寄りのツーシームで詰まらせてゲッツーを奪い、一時はどうなるかとヒヤヒヤしたが終わって見れば打者三人でこの回を終えた。

☆2回表
マウンドはスコット。
ウィーラー、小林は遊ゴロ。サンチェスは見逃し三振。1対0。
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下位打線を迎えて落ち着きを取り戻してたスコットは、低めにボールを集めて内野ゴロを打たせていた。

★2回裏
マウンドはサンチェス。
松山は空振り三振。坂倉は中飛。堂林は遊ゴロ。三者凡退。1対0。
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サンチェスも初回のピンチを切り抜けた事で落ち着きを取り戻す。
鋭く落ちるフォークを軸に、カープ打線を三者凡退で抑える(坂倉の中飛は丸のダイビングキャッチで出塁を防ぐ)

☆3回表
マウンドはスコット。
吉川尚は二ゴロ。松原は四球。一死一塁。坂本は右中間適時二塁打。2対0。一死二塁。岡本は遊ゴロ。二死三塁。丸は遊ゴロ。2対0。
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一死後に松原が歩き、続く坂本が右中間突破の二塁打を放ち、一塁走者の松原が判断良く一気に生還する。
この坂本のバッティングは技術的に見ても流石という内容だった。
バットの軌道がインサイドアウトで、ややもすれば詰まりやすいコースのボールではあったが、インパクトの瞬間にしっかり右手で押し込んでいるので打球に勢いがあった。
しかし、更なる追加点のチャンスで岡本と丸からタイムリーが生まれずにこの回は1点で攻撃を終える。

★3回裏
マウンドはサンチェス。
ピレラは三ゴロ。菊池涼は右前打。一死一塁。スコットは投犠打。二死二塁。大盛は二ゴロ。2対0。
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サンチェンスは低めにしっかりボールを集めていた。
一死後に菊池にヒットを打たれたが、後続をしっかり討ち取り無失点で終える。

☆4回表
マウンドはスコット。
中島は四球。無死一塁。ウィーラーは四球。無死一、二塁。小林は一犠打。一死二、三塁。サンチェスは一ゴロ。吉川尚は右前2点打。4対0。吉川尚は一、二塁間でタッチアウト。4対0。
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スコットはフルカウントから中島に粘られ、そして四球を与えた事で投球リズムを崩してしまう。
ウィーラーにもフルカウントからキッチリ見極められて連続四球。
小林が送りバントを決めて、サンチェンスが凡退した後に、吉川尚がベンチの期待に応える見事なタイムリーを放つ。
この追加点は非常に大きかった。

★4回裏
マウンドはサンチェス。
田中広は四球。無死一塁。鈴木誠は二ゴロ。一死一塁。松山は右中間に2点本塁打。4対2。坂倉は空振り三振。堂林は中飛。4対2。
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サンチェンスのとっては先頭の田中への四球が拙かった。
続く鈴木は討ち取る(セカンド吉川尚のプレーにアグレッシブさが足りずにゲッツーを奪えなかった)が、松山に一発を浴びてしまう。
打たれたボールは決して悪いボールには見えなかったが、松山に上手く打たれたという印象だった。

☆5回表
マウンドには2番手の島内。
松原は左飛。坂本は右飛。岡本は一飛。4対2。
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替わった島内に対して巨人の上位打線は三人で攻撃を終える。

★5回裏
マウンドはサンチェス。
ピレラは三ゴロ。菊池涼は二ゴロ。島内の代打・メヒアは遊飛。三者凡退。4対2。
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サンチェンスはこの回も低めにボールを集めて三者凡退で終える。

☆6回表
マウンドには3番手の菊池保。
丸は中越え二塁打。無死二塁。中島は二ゴロ。一死三塁。ウィーラーは左前適時打。5対2。一死一塁。小林は左邪飛。サンチェスは二ゴロ。5対2。
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替わった菊池に対して先頭の丸が二塁打を放ち、ウィーラーがタイムリーを放つ。
この追加点で再び試合の流れをグッと引き寄せた。

★6回裏
マウンドはサンチェス。
大盛は二ゴロ。田中広は一ゴロ。鈴木誠は右飛。三者凡退。5対2。
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安定感抜群のサンチェスは上位から始まったこの回を三者凡退で抑える。

☆7回表
マウンドは菊池保。
吉川尚は左飛。松原は二ゴロ。坂本は空振り三振。5対2。
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上位からの攻撃だったが三人で攻撃を終える。

★7回裏
マウンドはサンチェス。
松山は三塁内野安打。無死一塁。坂倉は右前打。無死一、二塁。堂林は中飛。一死一、三塁。ピレラは二飛。菊池涼は三塁失策。5対3。二死一、二塁。菊池保の代打・會澤は三ゴロ。5対3。
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サンチェンスはセットポジションでの投球に難がある。
全体的にボールが抜け気味になるのが気になるし、この回はその傾向が如実に表れていたが何とか踏みとどまった。
失点に繋がった岡本の凡ミスについては後段で詳しく。。。

☆8回表
マウンドには4番手の中田。
岡本は左飛。丸は投ゴロ。中島は空振り三振。5対3。
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替わった中田に対して巨人打線は三者凡退。

★8回裏
マウンドには2番手の中川。
大盛の代打・上本は中飛。田中広は遊ゴロ。一塁手が失策。一死一塁。鈴木誠は右飛。松山は中飛。5対3。
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替わった中川は味方野手の凡ミスにも動揺せずにキッチリと無失点で抑える。

☆9回表
マウンドには5番手の一岡。
ウィーラーは左飛。小林は遊飛。立岡は捕邪飛。5対3。
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この回の先頭のウィーラーの左飛を含めて、この試合、再三にわたってピレラの好守に阻まれていた。

★9回裏
マウンドには3番手のデラロサ。
坂倉は振り逃げ(パスボール)。無死一塁。堂林は三ゴロ。一死一塁。ピレラは空振り三振。菊池涼は右飛。試合終了。5対3
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この回も凡ミス(小林のパスボール⇒振り逃げ)があったが、デラロサも全く動じずにキッチリと後続を抑えてゲームセット。
試合終盤は度重なる拙守で嫌なムードになっていたが、中川とデラロサがそれを一掃する投球で試合を締めていた。
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【ゲームスコア】
巨人 101 201 000 5
広島 000 200 100 3
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勝利投手 巨人 サンチェス (6勝3敗0S)
敗戦投手 広島 スコット (0勝3敗0S)
セーブ  巨人 デラロサ (2勝0敗14S)
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本塁打
広島 松山 6号(4回裏2ラン)
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【総括】
※「凡プレーを一刀両断する」
岡本の送球ミスについては、幣コラムでは何度も指摘している彼の癖で「足を使わないで上体だけでの送球」だった。
元々の地肩が強いので、足を使わずともそこそこ強い送球が出来るからそういう癖が出来てしまったと見ている。
しかし、この悪癖は絶対に直した方が良い。
相手打者の走力を考慮して、余裕がない時は仕方がないが、余裕がある時はしっかり足を使って投球しないといけない。
 一方でウィーラーの捕球ミスは単純に下手ということ。
まあ「軽いプレー」ではあったが、グラブの土手に当てているということは目を切るのが早かったという事。
ハッキリ言って論外のプレーだった。
こちらは猛省を促したい。
 
※「外国人投手の良さを引き出すのが上手い小林誠司」
この試合の小林のリード(又は配球)で感心したことを箇条書きにすると以下の通りになる。
➀初回の先頭打者に5球連続でボール球を投げてしまっていたサンチェスに対して、小林は躊躇なくタイムを取ってマウンドに歩み寄り、サンチェンスを落ち着かせようとしていた。
⇒その結果、8球目から連続してストライクが入るようになり、結局、打者三人で相手の攻撃を封じる事に成功した。
➁抜け気味だったサンチェンスのストレート系の特徴を逆手に取り、左右問わずに打者の懐を積極的に要求していた(一方で、サンチェスが意外にも右打者の制球力が高いことも良く分かっていた)
⇒特に右打者は左足を踏み込みが甘くなってカーブ系を打たされていた。
➂これまでカウント球で多投していたスライダー・カット系の割合を減らして、カーブを多めに使っていた。
⇒初対戦だったカープ打線は、カウント球で使ってくる変化球としてスライダー・カット系の軌道をイメージしていたと思うが、思いのほかこのボールが少なかったので面食らっていた。
➃分が悪い左打者対策として、フォーク系を軸に的を絞らせない工夫をしていた。
⇒ここまでややもすると力任せだったサンチェスの投球内容が、精度が高いフォーク系(スプリット)という武器を得て「このボールをいかに振らせるか?」という工夫を組み立ての中で感じるようになった。
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結果こそ残せなかったが、これらは前の試合からこのような工夫を感じていたし、サンチェスと小林の新コンビは今回更にブラッシュアップさせていた。
 又、小林のリードは抑えのデラロサにも好影響を与えているように私には見えた。
今年はここまでややイラついて投げていたデラロサだったが、この試合では小林の出したサインに首を振ってもイラついている感じはなく、むしろ楽しそうに投げているし、表情やちょっとしたしぐさの違いで、筆者にはそれが良く分かる。
何ていうか、デラロサが楽しそうに投げていたのが印象的だったし、試合を締めて小林がマウンドに駆け寄った時のデラロサの満面の笑みは素敵だった。
又、配球でも違いがハッキリ出ていた。
今年はストレート系の多くはツーシームでフォーシームの割合がかなり減っていたが、この試合では左打者にはあくまでも内角の出し入れを基本線で、右打者には外角の出し入れで勝負していた。
 同じ守備型捕手の炭谷の配球と比較すると、イメージ的には「炭谷は打者の嫌がる配球を優先している」という印象で、一方で小林は「打者云々の前に投手のベストピッチを引き出す配球」という印象を持っている。
つまり、日本の野球にそこまで慣れていない外国人投手にとっては、小林の配球パターンの方が受け入れやすいのかもしれない。
 又、大城や炭谷がどうこうではなく、何ていうか「抱擁感」というか、ピッチャーをホッとさせるというか、孤独にさせない独特の雰囲気が小林にはあるんだと思う。
それが異国の地で投げている外国人投手にはたまらない「安住の地」になっているのかも。。苦笑
まあ、9回のパスボールは余計だったが、捕手力の高さについては全く錆びついていないことを証明できたと思う。
 但し、やっぱりというか。。打てそうな雰囲気を殆ど感じないバッティングはホント悲しい。。。
技術的にはタイミングで苦労しているので、常に始動が遅れ気味になって上半身でボールを迎えに行ってしまっている。
結果はともかく、僅かでも期待出来そうなスイングを見せてくれないとキツイかな。。。。
「打てる捕手」の大城が好守で著しい進歩を遂げている今、彼の置かれている状況は以前よりも更に増して厳しいと言わざる得ない。

以上 敬称略
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