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「攻撃の質が変わらない限りDeNAは巨人を凌駕できない」

「攻撃の質が変わらない限りDeNAは巨人を凌駕できない」

2020.10.8 読売ジャイアンツvs横浜DeNAベイスターズ 18回戦 ゲームレポート詳細版

【イニング経過、雑感】※イニング経過は巨人公式HPより抜粋
☆1回表
先発はサンチェス。
乙坂は見逃し三振。宮崎は空振り三振。オースティンは中飛。三者凡退。0対0。
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ここまで不安定だったサンチェスの立ち上がりは、この試合では抜群に良かった。
左右打者関係なく、打者の内と外にストレート系をキッチリ投げ分け、変化球も低めに集まっていた。

★1回裏
先発は井納。
吉川尚は投ゴロ。松原は中前打。一死一塁。パーラは三ゴロ。二死二塁。岡本は右越え2点本塁打。巨人先制。2対0。丸は四球。二死一塁。中島は中飛。2対0。
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DeNAの先発は井納。
長身から投げ下ろすストレート系とスライダー系、そして何よりも鋭く落ちるフォークが良い好投手だが、ルーキー当時から投球にムラが有り、イマイチ勝ち星が伸びなかった。
また、近年は特に故障がちで登板機会が減っていたが、それでも不思議と巨人戦では好投する投手というイメージだった。
つまり、比較的巨人打線は井納を苦手としており、苦戦が十分に予想されていた。
それでもやはり今の巨人打線には吉川尚と松原の新1.2番コンビが好調なので、どちらかが出塁すれば足で揺さぶって得点チャンスは確実に広がる。
この初回も松原が出塁した後、二死二塁で4番岡本という状況を作り、このチャンスを岡本が見事に仕留めて先制の2ランを放った。

☆2回表
マウンドはサンチェス。
佐野は左前打。無死一塁。ロペスは三ゴロ。一死二塁。ソトは中飛。柴田は右翼線適時打。2対1。二死一塁。伊藤光は遊ゴロ。2対1。
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サンチェスは先頭の佐野に対して勝負球のストレートがやや甘くなってヒットを打たれたが、一発のあるロペスとソトにはキッチリ低めにボールを集めてアウトを奪い、二死二塁の状況を作る。
しかし、続く柴田には低めの変化球を上手く拾われてタイムリーヒットを許してしまう。

★2回裏
マウンドは井納。
若林は四球。無死一塁。小林は一邪飛。サンチェスは投犠打。二死二塁。吉川尚は左前適時打。3対1。二死二塁。松原は二塁適時内野安打。4対1。松原は送球間に進塁。二死二塁。パーラは二ゴロ。4対1。
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失点後の味方が直ぐに1点返してくれたので、この回を是が非でも無失点で終えて立ち直りのキッカケを掴みたかった井納だったが、先頭の若林を簡単に歩かせてしまい、再び嫌な雰囲気にしてしまう。
それでも小林を凡退させ、サンチェンスの送りバントで二死二塁という状況まで持って行くが、ここで踏ん張り切れずにアッサリと吉川尚にタイムリーを許してしまう。
これでDeNAナインが気落ちしたという事ではないと思うが、松原のセカンドベース付近に飛んだボテボテのゴロをソトが処理を誤り、更なる追加点を許してしまう。
この場面はソトが最初から間に合いそうもないファースト送球を諦めてセカンド走者を意識していれば、逆に吉川尚の暴走(三塁コーチの後藤の指示ミス?)で本塁アウトになるプレーだったが、その判断が遅れて慌ててしまった。

☆3回表
マウンドはサンチェス。
井納の代打・戸柱、乙坂、宮崎は二ゴロ。三者凡退。4対1。
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サンチェスは前の回に失点をしたが、総じて低めにボールが集まっているので投球の安定感は抜群だった。
この回も危なげなく三者凡退で終える。

★3回裏
マウンドには2番手の砂田。
岡本は中前打。無死一塁。丸は右越え2点本塁打。6対1。中島は一ゴロ。若林は左前打。一死一塁。小林は中飛。サンチェスは投ゴロ。6対1。
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DeNAは早々に井納を諦めて砂田をマウンドに送る。
その砂田は先頭の岡本にヒットを許し、続く丸に対してアッサリと2ランを許してしまう。
この2点で試合の主導権は完全に巨人側のモノとなる

☆4回表
マウンドはサンチェス。
オースティンは空振り三振。佐野、ロペスは右飛。三者凡退。6対1。
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サンチェスは相変わらず安定した投球でこの回も三者凡退で終える。

★4回裏
マウンドは砂田。
吉川尚は死球。無死一塁。吉川尚の代走に増田大。
マウンドには3番手の三上。
松原の打席で増田大が二盗。無死二塁。松原の打席で三上が暴投。無死三塁。松原は四球。無死一、三塁。パーラは空振り三振。岡本の打席で松原が二盗。一死二、三塁。岡本は三ゴロ。7対1。二死三塁。丸は敬遠四球。二死一、三塁。中島の打席で丸が二盗。二死二、三塁。中島は左前2点打。9対1。二死一塁。中島の代走に北村。若林は左飛。9対1。
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砂田は先頭の吉川尚に対しての頭部死球で危険球退場となり、急遽、三上がマウンドに上がる。
その三上は巨人の足攻め(三度の盗塁を許す)で更に3点追加されてしまう。

☆5回表
マウンドはサンチェス。
ソト、柴田は空振り三振。三上の代打・楠本は二ゴロ。三者凡退。9対1。
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サンチェスは相変わらず低めにストレートとスプリットをしっかり集めてDeNA打線に付け入る隙を与えない。

★5回裏
マウンドには4番手の武藤。
小林は遊撃内野安打。遊撃手の悪送球の間に進塁。無死二塁。サンチェスは見逃し三振。増田大は二ゴロ。二死三塁。松原は四球。二死一、三塁。パーラは空振り三振。9対1。
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四球と守備のミスが絡んで二死一三塁のチャンスを作るが、パーラに一本が出ずに無得点。

☆6回表
マウンドはサンチェス。
戸柱は右越えソロ本塁打。9対2。乙坂は中飛。宮崎は右前打。一死一塁。オースティンは左前打。一死一、二塁。佐野は空振り三振。ロペスは左飛。9対2。
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三巡目に入ってDeNA打線もようやくサンチェスを捉え始めるが、結局、この回も先頭の戸柱の一発による1点のみで攻撃を終えた。

★6回裏
マウンドは武藤。
岡本は三ゴロ。立岡は右前打。一死一塁。北村は空振り三振。若林は投ゴロ。9対2。
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一死後に立岡がヒットを放つが後続が続かず無得点。

☆7回表
マウンドはサンチェス。
ソトは中飛。柴田は二ゴロ。武藤の代打・中井は右飛。三者凡退。9対2。
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100球を超えてやや制球がバラついてきたサンチェスだったが、この回も危なげなく三者凡退で終えてマウンドを降りる。

★7回裏
マウンドには5番手の伊勢。
小林は二飛。サンチェスの代打・田中俊は左飛。増田大は空振り三振。9対2。
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替わった伊勢のストレートに押され、巨人打線は三者凡退で攻撃を終える。

☆8回表
マウンドには2番手の大江。
戸柱は三ゴロ。乙坂は投ゴロ。宮崎は右前打。二死一塁。オースティンは左中間に2点本塁打。9対4。佐野は中前打。二死一塁。
マウンドには3番手の鍵谷。
ロペスは左越え2点本塁打。9対6。伊勢の代打・神里は中前打。二死一塁。
マウンドには4番手の高梨。
柴田は四球。二死一、二塁。中井は左前適時打。9対7。二死一、二塁。戸柱は遊ゴロ。9対7。
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替わった大江は危なげなく二死を奪うが、そこから落とし穴が待っていた。
バッテリーの「攻め急ぎ」と、大江の勝負球の甘さが重なって連打&オースティンにHRを許してしまう。
そして、二死一塁という状況で急遽マウンドに上がった鍵谷も、カウント0-2から攻め急いでしまい、低めの甘いスライダーを救われてロペスに一発を浴びてしまう。
更に神里にもポテンヒットを許し、このヒットで球場の雰囲気はガラリと一変してしまう。
ここで更に高梨にスイッチするが、柴田を歩かせてしまい、更に中井にタイムリーを許し、2点差に詰め寄られてしまう。

★8回裏
マウンドには6番手のパットン。
松原、パーラは見逃し三振。岡本は遊飛。9対7。
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追加点が欲しかった巨人打線だったが、パットンの前に三者凡退で封じられる。

☆9回表
マウンドには5番手のデラロサ。
乙坂は空振り三振。宮崎は四球。一死一塁。オースティンは右飛。佐野は四球。二死一、二塁。ロペスは中飛。試合終了。9対7。
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抑えのデラロサも、二死一二塁という一発が出れば逆転という場面を作ってしまったが、最後はロペスを低めのストレートで詰まらせて試合終了。
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【ゲームスコア】
DeNA 010 001 050 7
巨  人 222 300 00X 9
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勝利投手 巨人 サンチェス (7勝3敗0S)
敗戦投手 DeNA 井納 (6勝6敗0S)
セーブ  巨人 デラロサ (2勝0敗16S)
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本塁打
DeNA 戸柱 5号(6回表ソロ) 、オースティン 15号(8回表2ラン) 、ロペス 7号(8回表2ラン)
巨人 岡本 25号(1回裏2ラン) 、丸 21号(3回裏2ラン)
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【巨人選手評価】◎最高評価選手 〇高評価選手
◎サンチェス
申し分のない投球だった。
元々右打者の内角にもストレート系を突っ込んでいける制球力を備えているので、この試合のように低めに変化球が決まれば左右問わずに痛打される可能性が低い投手と言える。
又、春先と比べるとストレート系の質が良くなっているし、何よりもスプリットの精度が格段に上がっている。
あとはスライダー・カット系をもっと自在に操れるようになり、カーブととともにこれらの球種で簡単にストライクを取れるようになると、もっと安定感は増していくと思う。

〇岡本和真、丸佳浩、松原聖弥
彼らについての技術面の論評はこれまでかなり言及してきたので特段見新しいことはない。
そんな中でもあえて松原について言及するなら、ヒットを打つ事だけではなく、四球で塁に出る事も強く意識するようになってきたことが、打席での雰囲気で感じるようになった。
それだけ打席の中で余裕が生まれてきた証拠ともいえる。
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【技術的に気になった巨人選手】
※パーラ
自分の立場を本人も良く理解していると思う。
だからこそ、一本でも多くヒットを放って首脳陣にアピールしたかったと推察する。
しかし、逆にそれが彼のバッティングを完全に狂わせてしまった。
技術的には内角球はインサイドアウトのバット軌道が徹底され、逆に外角球はドアスイング気味のバット軌道になるので、相手バッテリーは外角中心の配球を徹底している
又、典型的なハイボールヒッターなので、低めのボールに対して無理して打とうとせずに我慢してくれれば良いんだが、膝の故障で本来のバッティングを忘れてしまったようで、今はバッティングが壊れてしまっている。
残り試合もそう多くないのでこれから調子を上げていく時間的余裕は殆どないが、個人的には好みの選手なので何とか浮上してきて欲しいと願っている。
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【総括】
※「攻撃の質が変わらない限りDeNAは巨人を凌駕できない」
この試合は終盤にDeNA打線が爆発して9対7という僅差の戦いとなったが、内容的には巨人の圧勝だった。
まあ、感想は人それぞれで「DeNAの一発攻勢は脅威で、巨人を追い詰めたという捉え方」も正解なのかもしれないが、個人的にはそういう捉え方はしなかった。
序盤の大量リード後に、早々と主力をベンチに下げて将棋で言えば飛車・角・金抜きで戦っているチームを相手に、最後に追いつけない程度の得点を奪っても大した意味は無い。
というか、これが仮に伸び盛りの若手選手による得点ならこの先に希望はあるが、殆どが外国人選手の一発による得点なので、優勝が決まった現状では焼け石に水でしかない。
どうやらラミレスは何とかAクラス(又は2位)を死守して今の立場を守りたいようで、若手を積極登用する意思は皆無のようである。
それは替わり映えしないスタメンや交代選手の顔ぶれを見ればわかるし、投手起用も同じである。
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筆者はここ二年の開幕前のセイバーメトリクスを使った戦力分析で、DeNA打線の最大の問題点は「攻撃の質」と口酸っぱく指摘した(詳しくは過去の開幕前戦力分析、20202019、を参照)が、今年も全く変わっていなかった。
ここでいう攻撃の質とは、個々の打力だけに頼らないチームとしての攻撃力のことで、平たく言えば「ヒット2本で1点奪える打線」なのか「ヒット3本続いても1点すら奪えない打線」なのか?
この違いこそが、そのチームの攻撃力の本質だと見ている。
前者は単発ヒットの間に四球や足を絡めた攻撃(又は高い走力による進塁)があるので、場合によってはヒット2本で得点を奪うことが出来る(2本目のヒットがタイムリーになる)
一方で後者は、四球を選ぶことを好まないフリースインガーや、脚力の低い打者で主に打線を組んでいるので、ヒットが3本続かないと得点を奪えないケースが多い(今のDeNA打線はまさにこれ)
勿論、ランナーを溜めてHRが出れば良いが、相手もそこを最も警戒しているので現実的にはそう簡単なことではない。
この試合、HR以外で巨人が得点したケースは6回の得点場面で3回、総得点9点の中で5点がHR以外で奪った得点だった。
一方でDeNAは、5度の得点場面で2回、総得点7点の中で2点がHR以外で奪った得点だった。
特に巨人の1回、2回、4回の足を絡めた攻撃(相手守備の隙を突く攻撃)は、DeNA打線のただ個人の打撃力に頼った攻撃との差は際立っていた。
このような得点の仕方、その多様性の違いこそが両チームの攻撃力の差だと見ている。
この先ラミレス体制がどうなるか微妙な情勢だが、誰が監督になってもこの部分を大幅に修正しない限り、マシンガン打線復活は絵にかいた餅で終わるだろう。

以上 敬称略
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