2020.2.3 巨人春季キャンプレポート
本日のキャンプトピックス
★一軍宮崎
・田口が右太もも張りを訴え帰京、替わって古川侑利が一軍に合流。
・基本的にこの宮崎では投手野手ともに基礎体力アップを主眼に置いた練習メニューが続いている。
・今日から投内連携のメニューが始まるなど、実戦色の濃いメニューも見られた。
・ルーキーの平内と伊藤が二度目?のブルペン入り
・戸郷翔征の体つきやブルペンでの投げっぷりを見ると、一段とパワーアップしている印象。
・石川慎吾がプロテクターを装備してブルペンで大江と戸郷のボールを受けていた(有事の危機管理か?)
・このキャンプではフリーバッティングの際に、打撃投手が5メートル前に出て投げている。
★S班東京ドーム
★二軍宮崎
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新外国人「ジャスティン・スモーク」の私的評価
前回のテームズの時と同様に、略歴・成績・セイバー指標はマスコミ報道や他サイトで確認出来ると思うのでそこは省略し、弊コラムでは全盛期のプレーと最新のプレー(2020のプレー)をYouTubeで様々な角度から検証した上でバッティングのメカニック的な部分に触れ、彼の長所と短所を語っていきたい。
★基本的にどういうタイプの打者なのか?
・2017年シーズンにはHR38本を記録しているMLBでも一定の実績を残した両打ちパワーヒッター(今年で35歳を迎える)
・一昨年まで三年連続で20H本以上のHR数をマークする。
・一方で去年はコロナ禍の影響もあって出場試合も激減し、シーズン途中のトレードもあって満足な成績は残せなかった。
・セイバー指標から読み取れる打者としてのタイプは、三振が多いタイプではあるが選球眼に関してはそこまで悪くはない。
つまり、低打率の長距離砲であるにも関わらず出塁率はそこまで酷い打者ではないという事。
・左右の打席共に構えからトップまで非常にオーソドックスなバッティングフォームで、極力無駄な動きを減らしつつ、タイミングはどちらかというと上半身主導(バットを小刻みに動かして)で計っている。
・左打席に関してはバッティングフォームを見る限りは気になる悪癖は特に見当たらないが、右打席に関しては下半身が上手く使えずに上半身でボールを追っかける悪癖が有り、インパクトの瞬間につま先に体重がかかってやや突っ込み気味のフォームになっている。
・スイングの軌道は右打席はややドアスイング気味で荒さが目立つ。
・左打席は下半身主導のスイングなのでボールを呼び込む形になっているのでバットの「しなり」を感じるスイングだが、右打席は上半身でボールを迎えにいってしまうので、ボールを呼び込めずにバットとボールを「衝突」させてしまっている。
・左打席はスライス系の打球を飛ばすケースも見られるが、右打席はラインドライブ系の打球が圧倒的に多くなるだろう。
・左打席限定で言えばテームズよりも長距離打者としての資質は高い。
★バッティングの長所は?
・左打席に関しては日本での成功を予感させるスイングで、前段で指摘したように下半身が先に動いてからスイング始動するので、バッティングの中で「微妙な間」を作ることが出来る。
その微妙な間はボールをセレクトする余裕に繋がるので、仮に三振が多くても四球が多めでHRを量産し、強打者を計る有力な指標であるOPSが高くなる可能性を感じる。
★得意なコースと球種は?
・左打席に関しては外甘の変化球とストレート系。
・右打席に関してはホットゾーンは少ないが、強いて言えばコース問わずにストレート系に強い。
・どちらかというとハイボールヒッターで、甘めのストレート系には滅法強い。
★バッティングの短所は?
・特に右打席はこれも前段で指摘したように、下半身が使えずに上半身でボールを追っかける癖があるので、左打席のようにボールをセレクトする事は難しく、ボール球のスイング率はおのずと上がってしまうだろう。
・左打席での目付は明らかに外角寄りになっているので、内角へのストレート系に対する反応が遅れ、膝元の変化球も見極めが出来ていない。
★苦手なコースと球種は?
・どちらの打席も低めの落ちるボール系に関しては明らかな弱点。
・特に右打席は緩急にも脆さを感じる。
・左打席は自分に向かって曲がってくる膝元の変化球とスプリット・フォーク系が弱点で、合わせて胸元のストレートにも弱点を感じる。
★守備や走塁の印象は?
・走塁は元々期待出来るレベルではないが、加齢とともに明らかにスピードは落ちている。
・ファーストの守備はグラブ捌きは上々で安定感はあるし足の運びも悪くないが俊敏性は落ちる。
★日本で成功する為のポイントは?
・身長193㎝の大型プレーヤーなので、加齢と比例してリスクが高まる下半身の故障には細心の注意が必要。
・恐らく胸元にストレート系を集められ、最後はボール球のフォーク系で誘われるという攻め方をされると思うが、どれだけ早く日本のストライクゾーンに慣れて落ち着いてプレー出来るのか?
・現状、右打席はちょっと厳しいが、左打席には独特の柔らかさを感じるので、左打席で結果を残せば右打席も良くなってくる可能性はあるし、全体的な成績もおのずと上がってくるだろう。
★ズバリ日本で成功できる可能性は?
・数年前の全盛時と比べると、加齢とともに若干下半身の粘りが薄れ、インパクトの瞬間に軸足が安定しないスイングが増えている点は気がかりだが、個人的にはテームズのバッティングよりも「スイングの柔軟性と間の作り方が上手」なので、日本で成功する可能性はこちらの方に感じる。
・恐らく、年棒から見ても現時点の球団の評価は「スモーク>テームズ」の筈なので、少々打てなくても原監督は我慢するだろうし、その中で、考え方の柔軟性というか本人のやる気(MLB復帰への腰掛ではなく、日本で成功したいという強い意志)があるかないか?にかかっている。
・「故障しないこと」「柔軟な考え方の持ち主である」の二点を前提に予想するなら、これだけの長打力を誇る彼に対して相手バッテリーも脅威に感じる筈で、そういう心理状態にさせれば個人的には30本以上のHRをマークする可能性はテームズよりも高いと思うし、四球を選べるタイプなので打率もそこそこ期待出来るかもしれない。
以上 敬称略
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