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「2021巨人救援投手事情」2021.2.9 読売ジャイアンツ春季キャンプレポート

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2021.2.9読売ジャイアンツ春季キャンプレポート

本日のキャンプトピックス(第二クール四日目)
★一軍宮崎
➀平内龍太、畠世周、高梨雄平、古川侑利、大江竜聖がブルペン入り
今日も桑田コーチは積極的に選手とコミュニケーション。
➁岡本和真について
若干気になったのは、守備練習の際に右ひじを気にしている様子が伺えたこと。
その後のフリーバッティングは普通に行っていたが少し気がかり。。。
➂侍ジャパンの首脳陣が宮崎キャンプ視察

★S班沖縄
➀吉川尚輝と陽岱鋼が早出練習を行う
吉川尚は石井コーチとマンツーマンでダブルプレーの練習、陽はランニングで下半身強化。
➁菅野智之、今村信貴、中川皓太、大竹寛がブルペン入り
菅野は小林を相手にストレートを26球。
今村は杉内コーチのアドバイスを受けながら150球を超える投げ込み

★二軍宮崎
➀崖っぷちの野上亮磨、戸根千明がシート打撃に登板
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2021読売ジャイアンツの救援投手事情

一昨日公開した「先発投手事情」の続編として、今回は救援投手に焦点を絞り語っていく。

★今年もリリーフ陣の「リンチピン」となるのはデラロサと中川皓太
今年もリリーフ陣のリンチピンとなるのはデラロサ、中川皓太の二人で「セットアッパーの筆頭格」又は「抑え」の最有力候補。
監督が語ったキャンプ前の構想では、今季の抑えは中川という青写真を描いているが、これは「制球に不安の残るデラロサよりも中川の安定性を買った」というのが第一の理由と思われる。
まず、投手としてこれから円熟期に入る中川に関しては投手として完成しつつあり、もはや体力、技術面でとやかく言うレベルは越えている。
去年開幕前までは、メンタル面で一抹の不安を抱えていたが、去年の投げっぷりを見るとその部分でも完全に克服している。
残る心配は怪我だけだが、ある意味消耗品である肘肩の故障は仕方がない面があるが、彼がここ数年経験している脇腹や首などの故障はある程度防げる筈なので、そこは細心の注意を払って欲しい。
次にデラロサに関しては、去年は最後までコンディションが上がってこなかった印象。
一部で囁かれているようにオーバーウエイトが原因なのか、それともコロナ禍の特殊シーズンで開幕前の調整が上手くいかなかったのか?
筆者の印象ではフォーシームのスピード感がやや落ちていたし、そこが最後まで改善されずにシーズン終盤はツーシームを多投していた。
又、スライダーの制球がイマイチで、チェンジアップ系に頼ってしまうケースもあった。
まだまだ老け込む年齢(今年で32歳)でもないので、もう一度フォーシームとスライダーを磨いて、右打者外角(左打者の内角)の出し入れに拘って欲しい。
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★勝ちゲーム、又は競った展開で投入したい高梨雄平、大江竜聖、大竹寛、鍵谷陽平
前段で「監督の中川抑え構想」の背景にある考えについて触れたが、そのように考えたもう一つの大きな理由があると思う。
それは高梨雄平と大江竜聖という変則左腕の二枚の存在で、去シーズンの成績、年齢的な伸びシロ、安定感などを考えたら、右のデラロサ、大竹寛、鍵谷陽平の信頼度よりも、左の中川・高梨・大江の方が信頼度は高いので、必然的に投入する順番は「大竹(鍵谷)⇒高梨(大江)⇒デラロサ⇒中川」となってジグザグ継投が去年よりも実行しやすくなる。
個別に各投手に触れると、左の高梨雄平に関しては、今年が試金石になると思う。
去年、シーズン途中でトレードで加わって以降、まさしく大車輪の活躍を見せて、高木京介の離脱やデラロサや中川の一時離脱をカバーしてくれたが、シーズン終盤は蓄積疲労の影響もあって制球を乱す場面も多くなりつつ、やはり対戦相手も慣れてきたので、痛打を浴びる場面もしばしば見られた。
今年は去年の勤続疲労が気になるが、幸い、ここまで順調に仕上がっている様子が伺えるので、課題の制球力アップをクリアしてセリーグ二年目のシーズンを迎えて欲しい。
そしてもう一人の左腕、大江竜聖も同じことが言える。
キャリアの浅い事も影響していると思うが、肉体だけではなく精神的に去年終盤は相当疲れていたと思う。
今年はそこをリセットしつつ、更なる躍進を期待したい。
幸いにもここまで体が一回り大きくなり、去年の疲れを全く感じさせない調整が出来ているので頼もしい限りである。
又、個人的には高梨と大江を比べると、制球力では大江に軍配が上がると思っているので、去年の投球から少しだけでもブラッシュアップ出来れば、去年よりも更に強固なリリーフ陣となるだろう。
そして、右の大竹寛に関しては、去年は肩の不安で出遅れ、コロナ禍で開幕が遅れたので出遅れ感はなかったが、やはり一昨年と比べると球威、ボールのキレが欠けていた。
一方、同じく右の鍵谷は一昨年よりも変化球(特にスライダー)の精度が上がり、140キロ後半のストレートが引き立つ形が多くなっていた。
大竹は大ベテランの域に入り、鍵谷もベテランの立場になったので、二人にこれ以上の伸びしろを期待するのは酷だが、新たな若手リリーフの台頭に期待しつつも、やはり経験値の高い両投手の存在は今年も欠かせないだろう。
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★ロングリリーバー、敗戦処理の枠
近年、この役割を担ってきた中堅の宮國椋丞がリリースされたので、今年は若手投手がこの枠を争うことになる。
そして、ここで実績を重ねて、徐々に立場(役割)をランクアップさせていく事になる。
その候補としては、堀岡隼人、古川侑利、沼田翔平、谷岡竜平(育成)が主な候補となる。
又、リリーフ型のルーキー伊藤優輔もこの立場からスタートすることになるだろう。
更に踏み込んで言えば、年齢的につぶしが効かなくなりつつある中堅の田中豊樹、戸根千明は、現状のレベルから更に進化しなければいずれは居場所がなくなる可能性が高い。
又、残念ながら先発争いから脱落して都落ちした投手もこの枠(ロングリリーフ)で起用される可能性もある(特に年齢的に中堅からベテランに入る桜井、田口、畠あたりが該当する)
一方で、今年はチームとしてのトッププロスペクトである横川凱、井上温大、太田龍、直江大輔(育成)などの一軍経験を積ませたいという思惑もあると思うので、この枠は縮小される可能性もある。
宮國がリリースされたのはそういった背景もあったと思う。
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★大化けを期待するビエイラ
去年の春キャンプ時のビエイラは、ぶっちゃけ一軍の戦力として計算するレベルには到底達していなかった。
それはオープン戦に入ってからも同じで、来日前の前評判通りで「素材型投手」だった。
通常のシーズンなら去年のビエイラは一軍での登板は見られなかったかもしれない。
しかし、コロナ禍に見舞われて開幕が遅れたことが彼にとってはプラスに働いたと思う。
明らかに来日投手は太目残りの体つきだったが、6月の開幕時にはかなり絞れて、二軍に落ちて再度一軍に利した時は更に体がシェイプアップされていた。
又、練習熱心でコーチのアドバイスにも熱心に耳を傾けるナイスガイらしく、日を追う毎に課題だった制球力が向上していたのは誰から見ても明らかだった。
思い起こせば、春のオープン戦であれだけ暴投アリ、四球アリというノーコン剛球ピッチャーが、シーズン最終盤にはスライダーで簡単にカウントを稼ぎ、左打者の内角に160キロの速球をビシッと投げ込む投球に変貌していたのには、正直言って驚きを隠せなかった。
まあ、まだまだデラロサと比べるレベルに達しているとは言わないが、これからの実戦登板の中で結果と内容が伴う姿を続けて見せていけば、デラロサの立場を脅かすことになると思う。
但し、今年は去年以上に外国人枠は狭き門である。
得点力強化の狙いで大枚をはたいてメジャーの大砲を二人獲得し、既に先発ローテ入りがほぼ確定しているサンチェス、来日が遅れているものの二桁勝利が狙えるメルセデスの先発二枚は故障がなければ先発ローテに入れたいと思うので、ビエイラが食い込む枠は去年よりも少ないかもしれない。
恐らく基本的には野手を二枠(スモーク、テームズ、ウィーラー、ウレーニャの中から二人)、残る三枠を投手(サンチェス、メルセデス、デラロサ、ビエイラ)で考えている思うので、デラロサとビエイラのダブル起用は去年よりも回数は減るかもしれない。
但し、コロナの影響で外国人の来日が不透明で、真っ先に来日してキャンプにも合流しているビエイラには大きなアドバンテージになっている。
これからオープン戦でキッチリと結果を残せば、本番でも競った展開で起用される可能性が高い。
ビエイラの野球人生を占うターニングポイントのシーズンとなるだろう。

以上 敬称略
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