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読売ジャイアンツvs広島東洋カープ 練習試合観戦レポート

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読売ジャイアンツ春季キャンプレポート 2021.2.27

練習試合 読売ジャイアンツvs広島東洋カープ 雑感

【ジャイアンツオーダー/攻撃内容/野手短評】
1番(指)梶谷隆幸
➀(P九里)カウント1-0から真ん中スライダーを捉えて中安、無死一塁
➂(P九里)カウント1-0から外角ツーシームを引っかけて二ゴロ、一死
➃初球の真ん中ストレートをバットの捉えて右適安(打点1)、二死一二塁、G3-C0
<短評>
個人的に「硬さを感じる構え」は気になるが、これが彼のスタイル・形なんだから問題ない。
非常にバッティングに奥行きを感じるし、甘いボールを高確率で仕留める「凄み」を感じる。
数年前まではフリースインガーのイメージだったが、今は完全にそのスタイルからは脱却している。
丸と同じように選球眼が非常に良いので、大きな故障さえなければ打率3割・出塁率3割7分は固いと見ている。
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⇒⇒(打指)中島宏之
➆(Pケムナ)フルカウントから外角低めのストレートを引っかけて三ゴロ、一死
➇カウント1-1から甘いスライダーをバットの先で左安、一死一塁
<短評>
バッティングに「間」があるので、タイミングを多少ずらされても対応出来る。

2番(遊)坂本勇人
➀カウント1-0から真ん中ストレートを打ち損じて中飛、一死一塁
➂カウント2-2から真ん中低めのチェンジアップを捉えて左中二、一死二塁
<短評>
ここまでの調整が上手くいっている事が動きと表情から伺える。
特にバッティングに関しては申し分ない。
去年よりも自然体の構えで隙を全く感じないし、しっかり下半身主導でタイミングを計り、トップがバチッと決まってから下半身が先に動いてバットを振り出してるので「割れ」の形がしっかり作られている。
こういう形を作れれば、おのずとバッティングの懐が深くなり、ボールを捉える確率も上がるし、インパクトの強さも上がって打球に勢いが生まれる。
このまま故障なくシーズンを迎えられれば間違いなく去年よりも好成績を収めると思う。
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⇒⇒(遊)若林晃弘
➃カウント2-1から真ん中低めのツーシームを打ち損じて三飛、チェンジ
➆初球の真ん中ストレートをキッチリ捉えて左安、一死一塁
➇カウント1-1から真ん中低めのストレートを捉えるが中飛、一塁走者が飛び出して憤死、チェンジ
<短評>
バッティングに関しては好調を維持している。
ここまでボールの見送り方が良いし、スイングがコンパクトでインパクトの強さも感じる。

3番(中)丸佳浩
➀カウント0-1から真ん中低めチェンジアップを止めたバットに当たって一ゴロ、一塁走者は二進、二死二塁
➂カウント2-2から外角低めのチェンジアップを引っかけて一ゴロ、二死三塁
➄(P矢崎)カウント2-2から外角ストレートを引っかけて二ゴロ、一死
<短評>
現状は、やや体の開きが早くなっているんので、外寄りの甘いボールに対して捉えきれていない。
但しそれでも去年の同時期と比べればはるかに状態は良いので、今年は巻き返しに期待したい。
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⇒⇒(中)陽岱鋼
➆初球の真ん中ストレートを捉えて遊襲安、一死一二塁
➈(P大道)カウント1-1から真ん中高めのストレートに力負けして遊ゴロ、一死
<短評>
一週間前のバッティングと比べると、明らかに打席で余裕を感じるし、何でも手を出しそうな雰囲気は感じない。

4番(左)ウィーラー
➀カウント0-2から内角ツーシームに詰まりながらも左適安(打点1)、二死一塁、G1-C0
➂カウント2-0から外角カットボールをややバットの先で捉えて左越適二(打点1)、二死二塁、G2-C0
<短評>
去年後半はタイミングを合わせる作業にかなり苦しみ悩んでいたが、今の状態はとにかく早めに始動することでバットをスムースに出せている。
但し、まだまだトップの位置が浅いので、下半身を使う前に上半身でボールを捉えにいってしまっている。
個人的にはもう少しトップの位置が捕手寄りになって、ボールを呼び込む形が作れるようになれば、もっと打率を残せると思うし長打も増えると見ているが。。。
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⇒⇒(走左)八百板卓丸
➄カウント1-2から内角ストレートにやや差し込まれて二ゴロ、二死
➆カウント3-1からストレートが大きく外れて四球、一死満塁
➈カウント2-2から真ん中直球に差し込まれて左飛、二死
<短評>
やや疲れを感じるバットスイングで、甘いストレート系を捉えきれていない。

5番(三)北村拓己
➀カウント1-1から内角ツーシームに詰まって遊ゴロ、チェンジ
➂カウント1-2から内角カーブを打ち損じて三ゴロ、チェンジ
➄カウント2-2から外角ボール気味のカットボールを空三振、チェンジ
➆カウント0-1から真ん中カーブを捉えて中適安(打点2)、一死一三塁、G5-C1
<短評>
第三打席までは良いところがなかったが、第四打席のタイムリーは意図したバッティング(インサイドアウトのスイング軌道)で結果を残した。
一方でサードの守備は今日も安定感抜群で、四回には三塁線の難しい打球を反応良く捕球し、更に百点満点の送球で見事なアウト。
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⇒⇒(打)石川慎吾
➈カウント0-1から内角スライダーを合わせるが二直。
<短評>
バッティングの状態が良いからこそ、ストレート狙いで甘い抜けたスライダーに手が出たと思うが。。。

6番(一)秋広優人
➁(P九里)カウント0-1から真ん中チェンジアップを打ち損じて捕邪飛、一死
➃(P矢崎)カウント1-2から真ん中ストレートを綺麗に捉えて左安、無死一塁
➅(P森浦)カウント1-0から内角スライダーにやや差し込まれて二ゴロ、一死
➆フルカウントから高めのストレートを見切って四球、一死満塁
<短評>
バッティングに関しては今日も光るものを見せてもらった。
一方で守備では二回に併殺完成を逃してしまったイージーな捕球ミスがあった。
解説の野村謙二郎が指摘した通り、まだまだグラブの出し方の基本が出来ていない。
まあ、ハンドリングは柔らかいので、これからの反復練習で上達すると思う。

7番(右)松原聖弥
➁初球にセーフティーバント、一塁手の捕球ミスを誘って出塁、一死一塁
➃相手が制球を乱してストレートの四球、無死一二死
➅カウント2-1から真ん中ストレートを引っかけるが二安、一死一塁
➆初球の真ん中高めストレートを強引に手を出して二ゴロ、二死満塁
<短評>
三度出塁したが、セーフティーバントを除いてバッティングの内容そのものはあまり評価できない。
ここまでの実戦の中で、彼は同じような討ち取られ方(真ん中から外寄りのストレートを引っかけてセカンドゴロ)をしてしまっている。
勿論、中にはケースバッティングもあるとは思うが、そうでないケースでも同じようなバッティングで失敗している。

8番(二)吉川尚輝
➁⇒バッテリーミスで一塁走者が二進、一死二塁
⇒⇒カウント1-2からワンバウンドのチェンジアップを空三振、二死二塁
➃カウント2-0から内角高めのストレートにやや詰まって中飛、一死一三塁
➅初球の抜けた内角スライダーを強引に引っ張って一ゴロ、二死二塁
<短評>
バッティングでは良いところがなく小休止。
ボールの見極めも良くなかった。
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⇒⇒(二)湯浅大
➆カウント1-2から真ん中低めのカーブを打たされて二ゴロ、チェンジ
<短評>
少ないチャンスでも何とか結果を残してアピールしたかったが。。。。

9番(捕)小林誠司
➁フルカウントから外角に流れるスライダーを空三振、チェンジ
➃初球の難中ストレートに詰まって右邪飛、二死一三塁
<短評>
バッティングの内容はあまりにも悪い。
彼はどうしても小手先だけでボールを捉えに行く癖が修正できない。
特に第二打席の内容は論外で、首脳陣の評価も最悪だったと思う。
一方で守備の方では見ていて安心感があるし、非常に頼りになる存在であることを改めて感じさせていた。
特に、ややフラフラしていた横川を好リードで引っ張り、更に五回には的確な牽制指示と自身の強肩によって相手の足を絡めた攻撃を防いだ。
この辺りの一連のプレーは大城や他の捕手陣と比べるとレベルが違う。
このようにあまりに打撃と守備では評価に差が有るので、首脳陣としては頭が痛いだろう。。。。
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⇒⇒(捕)大城卓三
➅カウント2-2から外角スライダーを引っかけて一ゴロ、チェンジ
➇(P塹江)カウント1-2から真ん中に抜けたスライダーを空三振、一死
<短評>
バッティングに関しては今日は左投手のスライダー系に全くタイミングが合っていなかった。
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【ジャイアンツ登板投手/雑感】
☆菅野智之
ストレート系の平均球速は140キロ台後半、
変化球は、スライダー、ツーシーム、カットボール
<雑感>
初回は、先頭の田中は外角ツーシームで空三振、菊池は外角スライダーをバットの先で右安、鈴木は四球、松山を内角ストレートで詰まらせ三邪飛、クロンを外角スライダーで空三振。
二回は、先頭の堂林に真ん中ツーシームを捉えられて中安、長野を外角ストレートで右邪飛、石原を外角カットボールで投ゴロ、一塁手の捕球ミスで二塁封殺だけ、大盛
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今シーズンからプレートを踏む位置を一塁側に微修正。
まだまだ精度が高いとは言えないが、右打者の内角(左打者の外角)のツーシームは打者の反応を見ると、かなり打ちづらそうにしていたので、そこには本人も手応えがあったと思う。
又、この試合ではフォークや縦変化のパワーカーブを投げていなかったが、このボールを配球の中で混ぜていけば特に右打者はかなり嫌なイメージを持つと思う。
まあ、今季実戦初登板としては上々の内容で、ストレート系の球威、スライダー系のキレも良かったと思う。

☆横川凱
ストレート系の平均球速は140キロ前後
変化球はスライダー、カットボール、ツーシーム、カーブ、チェンジアップ
<雑感>
三回から登場、先頭の田中を外角スライダーで捕邪飛、菊池はボテボテの三安、鈴木には死球、松山を内角低めのカーブで見三振、クロンを外角チェンジアップで中飛。
四回は、先頭の堂林を三ゴロ(サード北村の好プレー)、長野を外角ストレートで中飛、石原を真ん中カーブで二ゴロ。
五回は、先頭の大盛を内角スライダーで三飛、矢野に内角ストレートを捉えられて右線二、羽月にも真ん中カーブを捉えられて左安、野間を外角ストレートで空三振、スタートしていた一塁走者が二盗失敗。
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前回よりもストレートにキレがあった。
腕がしっかり振れていたし、ボールを置きに行くような感じも無かったので、打者は140キロそこそこのスピードでも威圧感はあったと思う。
但し、放送の中で解説の野村謙二郎が指摘していたが、緩い変化球を投げる時に腕の振りもややヌルくなるので、一流の打者なら対応は難しくない。
まあ、このボールが低めに決まれば打ち損じも出てくるだろうが、彼の場合は抜け球の失投がまだまだ多いので安定感は今一つ。
現状の評価としては、やはり今村の方が上という見方が妥当と見る。

☆畠世周
ストレート系の平均球速は140キロ台後半
変化球はスライダー、フォーク、カーブ、カットボール
<雑感>
六回から登場、先頭の正隋に外角ストレートを捉えられて中安、クロンは真ん中の抜けたスライダーで見三振、林は真ん中カーブで三併打。
七回は、先頭の會澤を外角ストレートで中飛、中村奨は抜けた真ん中カットボールを捉えられ左安、大盛を内角ストレートで押し込んで左飛、バッテリーエラーで一塁走者が二進、矢野は四球、羽月には真ん中カーブを捉えられて右適安(打点1)、野間は内角に流れるスライダーで空三振。
八回は、先頭の正隋は外角スライダーで引っかけさせるが遊安、上本を外角ストレートで右飛、林には甘いフォークを捉えられ右安、石原の打席でバッテリーミスが生まれて三塁走者が本塁突入するが憤死、石原は粘られて四球、中村を外角ボール気味のストレートで空三振。
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結果は三回一失点だったが、内容的にはあまり評価できるモノとは言えなかった。
厳しく言えば、相手が一軍半だからこそ何とか凌ぎ切っただけで、相手がフルメンバーだったらこういう結果ではすまなかっただろう。
全体的に要所で制球ミスが多く、ストレートが逆球だったり、フォークが浮いたり、スライダー・カーブが真ん中に集まってしまった。
まだまだ良いボールと悪いボールの差が激しく、もう少し安定感を増さないとローテ投手として一年間全うすることは難しい。

☆鍵谷陽平
ストレート系の平均球速は140キロ台中盤
変化球はチェンジアップ系(フォーク?)
<雑感>
九回から登場、先頭の大盛を甘いチェンジアップを引っかけさせて二ゴロ、矢野にはストレートを合わせられて左安、羽月を真ん中低めのストレートで三ゴロ、曽根は甘いチェンジアップを捉えられるが投ゴロ。
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ストレートに関しては問題ない。
但し、チェンジアップ(フォーク?)に関しては抜けがまだまだ甘い。
ここまで順調な調整だが、今日の内容に関しては結果オーライの印象が強かった。
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【広島東洋カープ先発オーダー】
1番(遊)田中
2番(二)菊池
3番(右)鈴木
4番(左)松山
5番(一)クロン
6番(三)堂林
7番(指)長野
8番(捕)石原
9番(中)大盛
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【スコア】
広島 000 000 100 1
巨人 101 100 200 5
<巨人P>菅野⇒横川⇒畠⇒鍵谷
<広島P>九里⇒矢崎⇒森浦⇒ケムナ⇒塹江⇒大道
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【総評】
カープの中で目についたのはやっぱり最後に登場した大道。
このままシーズンに入ってもセットアッパーの一角、もしくは守護神抜擢も十分あり得ると思う。
ホント。。。ストレートの角度、球質が素晴らしい。
巨人の方で目立ったのは、主力の調整がかなり順調に進んでいる事。
菅野、坂本、梶谷、丸、チームの核となる彼らの状態が良い事は、チームに大きな安心感を与えると思うし、首脳陣も「秋広優人」というトッププロスペクトを躊躇なく起用し続けて経験を積ませられる。
その秋広に関しては守備に関してはまだまだ高校生だが、バッティングは現時点で他の巨人若手中堅選手と比べても全く見劣りしない。
原監督は最低限の守備が出来ないとなかなかスタメン起用しない監督なので、「開幕一軍入り」についてはまだまだ流動的であることに異論はないが、個人的には多少の守備不安には目をつむって、新外国人が公式戦で出場できる状態になるまでは、思い切って彼をスタメンで起用することも視野に入れても良いと見ている。
そういう考えを起こさせるくらい彼は他の選手とは違う無限のポテンシャルが有る。
まあ、二軍でしっくり基礎体力アップさせる手もあるが、少なくともここまで一軍のキャンプを怪我無くこなしているので、現状の体力面でも並の高校生とはレベルが違う事を既に証明しているし、本人が明確に「壁にブチ当たった」と感じるまでは、一軍でやらせたほうがその後の伸びしろが大きくなると筆者は考える。

以上 敬称略
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