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福岡ソフトバンクホークスvs読売ジャイアンツ オープン戦レポート 2021.3.10

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オープン戦 福岡ソフトバンクホークスvs読売ジャイアンツ 観戦レポート 2021.3.10

【ジャイアンツオーダー/攻撃内容/野手短評】
1番(右)梶谷隆幸
➀(P武田)カウント1-2から外角カーブを合わせただけの左飛、一死
➂(P武田)カウント1-2から真ん中高めのツーシームを打ち損じて二ゴロ、一死
➄カウント1-1からカーブで泳がされて二ゴロ、チェンジ
➇一塁走者の増田が二盗失敗、二死
⇒カウント1-2から内角ストレートを捉えて右中二、二死二塁
<短評>
第二打席で武田のカーブを狙いに行っていたが、それでもタイミングが合わなかった。
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⇒⇒(捕)炭谷銀仁朗

2番(左)山下航汰
➀カウント3-1からストレートが外れて四球、一死一塁
➂カウント1-1から真ん中ストレートに押されて二ゴロ、二死
➅(P川原)カウント1-0から外角ストレートをバットの先で投ゴロ、一死
<短評>
第二打席は甘いボールもあったが、それを仕留めきれなかった。
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⇒⇒(左)松原聖弥
➇カウント2-2から真ん中ストレートを捉えて左安、本塁送球の間に二進を狙うが憤死、チェンジ
<短評>
二死二塁、しかもカウントが追い込まれた状況からの左安は価値が高い。
しかし、その後の走塁がダメダメだった。
それについては後段の総評で詳しく触れているのでそちらをご覧いただきたい。

3番(遊)坂本勇人
➀初球の外角高めのストレートを捉えて右安、一死一二塁
➂カウント1-2から真ん中高めのカーブを捉えて左線二、二死二塁
➅カウント1-0から真ん中低めのストレートを捉えるが中飛、二死
➈(P大関)カウント3-1から真ん中ストレートを捉えて左越二、無死二塁
<短評>
武田の緩急に対してしっかり対応していた。
皆が苦しめられたナックルカーブに対して、多少タイミングを外されてもバットのヘッドが出るのを遅らせて、バットの先で拾う彼独特のバッティングが見られた。
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⇒⇒(走二)吉川尚輝

4番(三)岡本和真
➀カウント1-2から内角高めのストレートを空三振、二死一二塁
➂カウント0-1から外角高めのストレートに押されて右飛、チェンジ
➅カウント0-1から内角カットボールにやや詰まって左飛、チェンジ
➈カウント1-2から真ん中低めスライダーを捉えて左中適二(打点1)無死二塁
<短評>
最後に貴重な同点打を放ったが、バッティングの内容はイマイチだった。
まだまだトップで右肩が落ちているので、スイングの際にグリップが体から離れるのが早い。
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⇒⇒(走中)陽岱鋼

5番(中)丸佳浩
➀カウント1-2から真ん中低めのカーブを空三振、チェンジ
➃(P武田)カウント1-2から真ん中高めのストレートを捉えるが大きな左飛、一死
➆(P奥村)フルカウントから真ん中カットボールを打ち損じて二ゴロ、一死
➈カウント2-2から内角高めのストレートを二ゴロ進塁打、一死三塁
<短評>
状態は良い意味で平行線。
四打席で一安打のみだったが、バッティングの内容は悪くない。
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⇒⇒(投)高木京介

6番(指)ウィーラー
➁(P武田)カウント2-2から外角低めのカーブを空三振、一死
➃カウント2-2じゃら真ん中低めのカーブを空三振、二死
➆カウント2-2から高めのナックルカーブを引っかけて三ゴロ、二死
<短評>
ちょっと怪しくなってきた。
彼の悪癖であるボールを追っかけてしまう形が出始めている。
元々、テイクバックが浅い打者なので、ボールを追っかけやすい欠点を抱えてはいるが、この日の打席では武田のカーブを過剰に意識してバッティングを崩してしまっていた。
大阪遠征で修正出来るか注目したい。
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⇒⇒(打遊)廣岡大志
➈フルカウントから外角ストレートを空三振、二死三塁
<短評>
明確な甘いボールは一球もなかったが、強いて言えば五球目のフォークに手を出して欲しかった。
犠牲フライでも勝ち越せるチャンスだったので、積極性とインテリジェンスの両方を欠いていたバッティングアプローチは非常に残念だった。

7番(二三)若林晃弘
➁カウント2-2から内角カットボールに詰まって投ゴロ、二死
➃カウント1-0から内角高めのストレートに詰まって右飛、チェンジ
➆カウント0-1から外角ストレートをバットの先で遊ゴロ、チェンジ
➈初球のストレートにやや差し込まれて中飛、チェンジ
<短評>
この試合ではヒットは生まれなかったが、バッティングは間違いなく良くなっている。
但し、これから本番モードになれば、彼の弱点である膝元にボールを集めてくる筈なので、これからはそこの見極めと対応が重要になってくる。

8番(一)秋広優人
➁フルカウントからストレートが外れて四球、二死一塁
➄初球の真ん中高めのストレートにやや差し込まれて二ゴロ、一ゴロ
➇(P津森)カウント0-2から真ん中低めのストレートを空三振、一死
<短評>
第一、第二打席の内容は悪くない。
第三打席は相手のストレートに負けまいと力んでしまって、全く下半身が使えていなかった。
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⇒⇒(一)北村拓己

9番(捕)小林誠司
➁カウント2-2から真ん中低めのカーブに泳がされて三ゴロ、チェンジ
➄カウント0-2から内角高めのストレートを空三振、二死
<短評>
同じ凡打でも内容的に厳しい。
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⇒⇒(打)大城卓三
➇初球のスライダーが太腿に当たって死球、一死一塁

⇒⇒(走左)増田大輝
<短評>
初球から積極的に二盗を狙うが惜しくもアウト。
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【ジャイアンツ登板投手/雑感】
☆今村信貴
ストレート系の平均球速は140キロ台前半
変化球はカーブ、カットボール、フォーク、シュート、チェンジアップ、スライダー
<雑感>
初回は、先頭の今宮を外角ストレートで遊ゴロ、川島には低めにストレートを捉えられて中安、中村を内角シュートで詰まらせて二飛、長谷川は外角スライダーを打たせて投ゴロ。
二回は、先頭の栗原を内角カットボールで詰まらせ中飛、松田には真ん中低めのストレートを捉えられるが三ゴロ、真砂を四球、上林を真ん中低めのフォークで空三振。
三回は、先頭の海野を外角フォークで引っかけさせて遊ゴロ、今宮には粘られるが外角低めのフォークで引っかけさせて遊ゴロ、川島には内角ストレートを捉えられサードのグラブを弾く左安、中村は内角高めのシュートでバットをへし折って二飛。
四回は、先頭の長谷川を四球、栗原を真ん中低めのショートで引っかけさせて二併打、松田を内角カットボールで押し込んで一飛。
五回は、先頭の真砂を内角ストレートで見三振、初球のスライダーを甘い捉えられるが二ゴロ(若林の好プレー)、海野には外角スライダーを捉えられて中安、今宮は甘くなったストレートをフルスイングされるがやや詰まって左飛。
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立ち上がりは、川島には上手く対応されたが、他の打者には丁寧にコースを突いた投球で危なげない投球だった。
2イニング目は、ツーアウトから四球を与えるが、低めにボールを集めて引き続き体な投球だった。
3イニング目は、ホークス打線に粘られるが、根気よくコーナーに投げ分けて無失点で切り抜ける。
4イニング目は、先頭の長谷川に際どいコースを見極められて四球を許すが、続く栗原を狙い通りの併殺打で討ち取り、ピンチの芽を摘み取った。
5イニング目は、ややボールが浮いていたが、味方の好守と相手の打ち損じに助けられた。
全体的な印象としては、非常に玄人受けする投球だったと思う。
高低と内外の投げ分けだけではなく、時折混ぜる緩いカーブで相手の目先を変えて投球に緩急をつけていた。
あれだけ多くの球種をキッチリ投げ分けられると、打者目線ではなかなか狙い球を絞ることが難しく、少々甘いボールでも打たされているような感覚だったと思う。
ストレートが140キロそこそこでも、全ての球種で腕がしっかり振れていれば、そう簡単に打者は対応できないことを実証して見せた。
飛車角落ちのホークス打線相手ではあるが、仮に主力が加わった打線でもそう簡単には崩れなかったと思う。
まだまだ「球数の多さ」などの課題は残るが、これで開幕ローテ入りをグッと引き寄せたことは間違いない。

☆高梨雄平
ストレート系の平均球速は140キロ前半
変化球はスライダー、チェンジアップ、ツーシーム
<雑感>
六回に登場、先頭の川島には内角スライダーで詰まらせるが左安、中村には際どいコースを再三突くが四球、長谷川を内角ツーシームで詰まらせ一ゴロ、栗原を真ん中低めのツーシームで詰まらせるが二ゴロ(失点1)、松田を真ん中ストレートで押し込んで右飛。
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失点したが内容は良かった。
左打者に対してストレート系を内と外にキッチリと投げ分けていたし、各打者に自分のバッティングをさせなかった。
全く問題なく順調に仕上がっている。

☆大竹寛
ストレート系の平均球速は140キロ台中盤
変化球はスライダー、シュート
<雑感>
七回に登場、先頭の真砂を内角シュートで空三振、上林を外角シュートで引っかけさせて二ゴロ、柳町を内角スライダーで差し込んで三ゴロ。
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彼も順調な仕上がり。
シュートを使って右打者を詰まらせ、左打者には引っかけさせていた。
ややスライダーが真ん中に集まっていたが、ここは修正すべきポイント。

☆中川皓太
ストレート系の平均球速は140キロ台後半
変化球はツーシーム、スライダー
<雑感>
八回に登場、先頭の周東を内角ス―シームで詰まらせ二ゴロ、牧原には真ん中スライダーを捉えられ中安、三森を外角スライダーで空三振、リチャードは外から曲がってくるスライダーで見三振。
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牧原に甘くなったスライダーを捉えられたが、他の打者に対しては自分のスイングをさせていなかった。
同じく順調な仕上がり。
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☆高木京介
ストレート系の平均球速は140キロ台中盤
変化球はカットボール、カーブ、チェンジアップ
<雑感>
九回に登場、先頭の栗原を低めの緩いカーブで空三振、佐藤を外角ストレートで空三振、真砂を真ん中高めのストレートで押し込んで右飛。
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やや力んで勝負球で逆球も有ったが、ストレート系のキレが抜群、合わせて緩いカーブとチェンジアップを低めに集めて非常に良かった。
これなら宮本コーチが言うように勝ちパターンで通用するだろう。
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【ホークス先発オーダー】
1番(遊)今宮
2番(二)川島
3番(一)中村晃
4番(指)長谷川
5番(右)栗原
6番(三)松田
7番(左)真砂
8番(中)上林
9番(捕)海野
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【スコア】
巨  人 000 000 001 1
福岡ソフ 000 001 000 1
<ソフP>武田⇒川原⇒奥村⇒津森⇒大関
<巨人P>今村⇒高梨⇒大竹⇒中川⇒高木
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【総評】
巨人打線は武田のカーブに翻弄されていた。
あのカーブとストレートのコンビネーションに巨人打線は全く対応出来なかった。
まあ、ボールの軌道に慣れていないパリーグの投手なので、なかなか難しい面もあるとは思うが、ファンの心情としては何とかして欲しかった。
攻略法のセオリーとしては、ああいう特殊なカーブ投手を相手にする時は、早い段階でそのカーブを誰かが狙って、相手バッテリーを「ヒヤリ」とさせる打球を飛ばす事。
そうすればサインを出す捕手にも迷いが出てくるし、投げる投手には多少なりともプレッシャーが生まれて制球が乱れたり、ボールを置きにいくような腕の振りになったりする。
逆にそうしないと、この試合のようにいつまでたってもノープレッシャーでカーブを投げてくるので、対応が益々厳しくなってくる。
一方、ソフトバンクについては、やはり流石チャンピオンチームの野球をしていた。
控え選手中心のメンバー構成でも勝負に勝つための取るべき手段が全員に共有されており、非常に統率されたチームだった。
勿論、人間が行う競技なのでミスは生まれて当然だが「仕方がないミス」は散見したが「あってはならないミス」は殆どなかった。
具体的に言うと、例えばチャンスで犠牲フライが欲しい場面で、打者が打ち損じて内野フライで得点出来なかったケースが何度か見られたが、これは相手もあることなので「仕方がないミス」に入る。
しかし、この試合の八回表、松原の走塁(二塁を狙って憤死)は、絶対に「あってはならないミス」だった。
あの場面、松原の左安はライナー性でレフトのほぼ正面でバウンドした(タイミング的に二塁走者の本塁生還は到底無理)
そしてレフトからノーバウンドで捕手に送球されるが、この時の捕手は冷静に二塁走者が三塁でストップすることを確認しつつ、打者走者の松原の動きを目視していたので大きく前に出て捕球し、二塁送球の体勢に入っていた。
逆に松原は「二塁走者の梶谷がホームに突っ込む」と決め込んでしまい、二塁進塁を狙って悠々アウトになってしまった。
これは明らかにあってはならないミスだった。
勿論、オープン戦なので松原からすれば思い切って勝負に出たという「言い訳」が成立するかもしれないが、たとえオープン戦でも巨人の野球(原野球)では許されないミスである。
恐らく原監督は顔は笑っていても、はらわたは煮えくり返っているだろうし、これが公式戦だったら懲罰交代もありえるプレーだった。

以上 敬称略
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