読売ジャイアンツvs東京ヤクルトスワローズ 6回戦 観戦レポート 2021.5.7
【試合結果】
ヤクルト 000 010 041 6
巨 人 201 000 010 4
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巨人Ⓟ菅野、野上、中川、桜井、大江、井納=大城、炭谷
ヤクⓅスアレス、梅野、金久保、マクガフ、石山=中村
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{勝}金久保3勝0敗
{敗}中川2勝2敗
{S}石山0勝1敗9S
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{本}塩見4号、サンタナ4号(以上ヤクルト)、坂本6号、7号、ウィーラー5号(以上巨人)
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ菅野、山崎を左飛⇒中村を空三振⇒山田を右飛。
{考察}
立ち上がりの菅野は制球重視の丁寧な投球だった。
ほぼ大城の要求通りに投球し、ヤクルトの上位打線を三者凡退で抑える。
★1回裏★
{経過}
Ⓟスアレス、梶谷は空三振⇒坂本は左中本(得点1)、G1-S0⇒ウィーラーは左本(得点1)、G2-S0⇒岡本は一邪飛⇒スモークは二ゴロ。
{考察}
巨人打線は前回と同じようにスアレスの立ち上がりを捉えた。
坂本はストレートを、ウィーラーはカットボールを完璧に捉えて2点を奪う。
そのスアレスは、前回よりもストレートの走りは良いが、全体的にボールが高めに集まっている。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ菅野、村上は中安⇒オスナを捕邪飛⇒青木を二ゴロ⇒サンタナを右飛。
{考察}
先頭の村上にはカウント球のカーブを捉えられるが、後続の打者を相変わらずの制球力で討ち取る。
★2回裏★
{経過}
Ⓟスアレス、丸を投ゴロ⇒若林は四球⇒大城は二飛⇒菅野は見三振。
{考察}
この回は一死から若林が四球で塁に出るが、後続が倒れて無得点。
スアレスはまだボールが全体的に高い。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ菅野、西浦を遊飛⇒スアレスは左安⇒山崎を見三振⇒中村を右飛。
{考察}
一死からスアレスにヒットを許すが、山崎と中村を抑えてこの回も無失点で終える。
★3回裏★
{経過}
Ⓟスアレス、梶谷は四球⇒坂本は左安⇒ウィーラーは四球⇒岡本は右犠飛(二塁走者は三塁憤死、得点1)、G3-S0⇒スモークは四球、投手交代、Ⓟ梅野、丸は空三振。
{考察}
スアレスは先頭の梶谷に四球を与えたところで気持ちが切れてしまった。
巨人打線はそんなスアレスから無死満塁のチャンスを作り、岡本の犠飛で追加点を奪う。
だが、この際に本塁突入を助ける走塁だったとはいえ、二塁走者の坂本の三塁憤死は巨人側にとっては誤算だった。
ここで一気にビッグイニングを作りたかったが、この走塁死でチャンスの芽は急速に萎んでしまった。
ヤクルト側も、早々にスアレスを見切り、二番手の梅野を投入し必死の継投を見せた。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ菅野、山田を三ゴロ(岡本好プレー)⇒村上を空三振⇒オスナを大きな右飛。
{考察}
菅野としては、3点差に開いてこのイニングは絶対に無失点で抑えたかった。
この回は全体的にボールが高めに集まっていたが、何とかクリーンナップを三人で抑える。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ梅野、若林は中安⇒大城は投併打⇒ウレーニャは空三振。
{考察}
先頭の若林が出塁し、エンドランを仕掛けるが、大城が最悪の投ゴロを打って併殺打に終わる。
菅野は何かアクシデントがあったようで、代打でウレーニャが起用される。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ野上、青木は右越二⇒サンタナを空三振⇒西浦を四球⇒代打塩見は左適安(一塁走者は三塁憤死、失点1)、G3-S1⇒山崎を遊ゴロ。
{考察}
急遽マウンドに上がった野上は、先頭の青木に二塁打を浴び、いきなりピンチを招いてしまう。
そして一死一二塁の状況となり、代打塩見にタイムリーを浴びてしまう。
しかし、ここで3回の巨人の攻撃と同様にヤクルト側にも痛い走塁死があり、このチャンスは結局1点で終えてしまう。
この場面、レフト・ウィーラーの三塁への送球が完璧だった。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ金久保、梶谷は一ゴロ⇒坂本は空三振⇒ウィーラーは一邪飛。
{考察}
巨人打線は三番手の金久保の完璧な投球に三者凡退。
この投球を見ると、当面は追加点が厳しそうなので、流れ的にはあまり良くない。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ野上、中村を右飛⇒山田を右飛⇒村上を空三振。
{考察}
この回の野上は彼らしい投球が出来ていた。
緩急を使いつつ、しっかりとコーナーを突いた投球でヤクルト上打線を三者凡退で討ち取る。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ金久保、岡本は遊ゴロ⇒スモークは左飛⇒丸は中安⇒若林は中飛。
{考察}
二死から丸がヒットで出塁するが、若林のセンターへの打球はフェンス前で失速。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ野上、オスナを遊ゴロ⇒青木を見三振⇒サンタナを遊ゴロ。
{考察}
この回も野上は安定感抜群の投球で三者凡退に討ち取る。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ金久保、大城は右安(代走増田大)⇒代打松原は二併打(エンドランで二塁正面の強いゴロ)⇒梶谷は遊ゴロ。
{考察}
先頭の大城のヒットで代走増田という切り札を使った巨人だったが、松原がハードラックなダブルプレーでチャンスを潰す。
巨人側にとっては嫌な流れ。。。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ中川、西浦を遊ゴロ(坂本のスーパープレー)⇒塩見は左本(失点1)、G3-S2⇒代打内山壮を四球(代走松本友)⇒中村は見三振⇒山田は右安⇒村上は左適安(失点1)、G3-S3、投手交代、Ⓟ桜井、オスナは左適安(失点1)、G3-S4、投手交代、Ⓟ大江、ダブルスチール成功⇒青木は遊適安(失点1)、G3-S5⇒一塁走者が牽制死。
{考察}
巨人サイドとしてはこの回が勝負のイニングだった。
しかし、セットアッパーの中川の状態が良くなかった。
先頭の西浦の打球は坂本のビッグプレーに助けられたが、塩見に一発を浴び、更に後続の打者にも繋がれて二死一二塁のピンチを招いてしまう。
そして村上に同点打を許して交代を告げられる。
変わった桜井もこの流れを止められず勝ち越し点を奪われ、五番手の大江も青木に内野安打を許し、更にリードを拡げられてしまった。
★8回裏★
{経過}
Ⓟマクガフ、坂本は中本(得点1)、G4-S5⇒ウィーラーは空三振⇒岡本は左安(代走吉川)⇒スモークは見三振⇒丸は空三振。
{考察}
先頭の坂本がHRを放ち1点差まで詰め寄り、一死から岡本がヒットで出塁するが後続が倒れて追加点ならず。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟ井納、サンタナは中本、G4-S6⇒西浦を空三振⇒塩見を三ゴロ⇒代打川端を中飛。
{考察}
六番手の井納はいきなりサンタナに一発を浴び、再び2点差となってしまう。
☆9回裏☆
{経過}
Ⓟ石山、若林は遊ゴロ(西浦、村上の好プレー)⇒代打重信は空三振⇒松原は空三振、ゲームセット。
{考察}
巨人打線は抑えの石山に対して三者凡退でゲームセット。
【勝負を分けたポイント】
8回表に中川が塩見に一発を打たれた後に、代打のルーキー内山壮に四球を与えてしまった事。
ここまで巨人サイドの攻撃にチグハグさが出て、流れを相手側に渡しかねない状況だっただけに、格下の内山壮に対してアッサリと四球を与えてしまった事が、相手に流れを完全に渡す決定打となってしまった。
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【選手雑感】
☆菅野智之☆
4回でマウンドを降りてしまった。
終わってから思うと、表情が終始暗かったので最初から体調不良、もしくは違和感があったのかもしれない。
まあ、大事をとった処置で大したことないと思いたいが、今後の動向次第では投手陣に激震が走ってしまう事になるだろう。
☆野上亮磨☆
1イニング目はやや制球に苦しんで失点したが、その後の2イニングはほぼ完璧な投球でヤクルト打線を封じた。
後続の投手が打たれて勝ち星はつかなかったが、この内容を続けていれば先発のチャンスもそう遠くない時期にまわってくるだろう。
☆桜井俊貴☆
前回の登板内容は結果オーライ感が強かっただけに、この場面での起用は意外だった。
まあ、登板過多の鍵谷以外では彼が現状最も信頼出来る右のリリーフ投手ということだろう。
しかし、彼には失礼な言い方かもしれないが、それが今の巨人リリーフ陣の苦しさを物語っている。
大竹の役割を期待しているのかもしれないが、個人的には多彩な持ち球がある一方で、抜け球が多く、右打者の懐への制球力に課題がある彼のようなタイプは先発、もしくはロングリリーフ向きで、このような走者を背負った場面では不向きのタイプだと思う。
【総評】
そう簡単に毎度上手くリリーフ陣が思惑通りに機能しないという試合だった。
個人的には試合前のtwitterで触れていたように、ヤクルト側も前回の連敗を取り戻そうと相当の覚悟で挑んでくる筈で、ぶっちゃけ菅野が降板し、先発要員の金久保をヤクルトサイドが2点負けている状況でつぎ込んできた辺りから、嫌な予感はしていた。
それでも野上の奮闘で何とか逃げ切れるか?と思っていた矢先に、中川が崩れて流れは完全にヤクルト側に行ってしまった。
このように振り返ると、やはり高津監督がスアレスを早めに見切ったことが、選手を鼓舞させ、絶対に逆転するという執念がヤクルトのチーム全体から生まれ、それが中川にプレッシャーを与え、彼の投球を大きく狂わせたということだろう。
以上 敬称略
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