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読売ジャイアンツvs東京ヤクルトスワローズ 7回戦 観戦レポート 2021.5.9

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読売ジャイアンツvs東京ヤクルトスワローズ 7回戦 観戦レポート 2021.5.9

【試合結果】
ヤクルト 001 000 400 5
巨  人 010 110 013X7
——————————–
巨人Ⓟ今村、田中豊、大江、桜井、戸根、井納、高梨=大城
ヤクⓅサイスニード、今野、清水、近藤、マクガフ、石山=中村
——————————–
{勝}高梨1勝0敗1S
{敗}石山0勝2敗9S
{S}
——————————–
{本}丸3号、岡本6号、7号(以上巨人)



【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ今村、塩見を見三振⇒中村は遊直⇒山田を二飛。
{考察}
今村は無難な立ち上がりを見せた。
ストレートで打者を押し込んでいたし、変化球の投げミスも皆無だった。

★1回裏★
{経過}
Ⓟサイスニード、梶谷は中安⇒梶谷は二盗失敗⇒坂本は左安⇒ウィーラーは左安⇒岡本は空三振⇒スモークは捕邪飛。
{考察}
巨人は相変わらずチグハグな攻撃で、3本のヒットが得点に結びつかない。
梶谷の二盗がタイミング的にも完全なアウトだっただけに非常に勿体ない。

☆2回表☆
{経過}
Ⓟ今村、村上を二ゴロ⇒オスナは左中二⇒青木を投ゴロ⇒サンタナを二直。
{考察}
今村は一死からオスナに二塁打を打たれてピンチを招くが、後続をしっかり討ち取って無失点で切り抜ける。
今村はストレートが走っているだけに、もう少し配球の中でストレートの割合を増やしても良い。

★2回裏★
{経過}
Ⓟサイスニード、丸は右中本(得点1)、G1-S0⇒若林は遊飛⇒大城は空三振⇒今村は三直。
{考察}
先頭の丸が甘いストレートを一発で仕留める。
ここまでのサイスニードの印象は、試合前の抱いていたイメージとほぼ同じ。
ストレートが抜けて高めに浮くケースが多く、変化球の精度はそれほど高くない。
変化球で簡単にカウントを稼ぐようだと厄介だが、ここまではそのようになっていない。

☆3回表☆
{経過}
Ⓟ今村、西浦は左二⇒サイスニードは投犠打失敗(二塁走者が三塁憤死)⇒塩見は中安⇒中村は左安⇒山田を捕邪飛⇒村上は四球(失点1)、G1-S1⇒オスナを遊ゴロ。
{考察}
この回の今村は押し出しによる1点を奪われたが、ヤクルト側からすれば上位打線だったので、もう少し得点したいところだった。

★3回裏★
{経過}
Ⓟサイスニード、梶谷は左飛⇒坂本は一邪飛⇒ウィーラーは一ゴロ。
{考察}
サイスニードは変化球でカウントを稼げる形になってきた。
但し、全体的に高めに集まっているので、巨人打線が慣れてくれば十分に打ち返すチャンスはあるだろう。



☆4回表☆
{経過}
Ⓟ今村、青木は中安⇒サンタナを空三振⇒西浦を中飛⇒サイスニードを空三振。
{考察}
今村は、先頭の青木には簡単に追い込んだ後にヒットを打たれて勿体なかったが、後続の打者には粘りの投球でチャンスを拡げさせなかった。

★4回裏★
{経過}
Ⓟサイスニード、岡本は四球⇒スモークは右安⇒丸は四球⇒若林は中犠飛(得点1)、G2-S1⇒大城は空三振⇒今村は三ゴロ。
{考察}
巨人は無死満塁のチャンスを作るが、得点は若林の犠飛による1点だけ。
特に酷かったのは大城のバッティングで6球全てがストレートのボール球で、大城はバットにかすりもせず三振。

☆5回表☆
{経過}
Ⓟ今村、塩見を空三振⇒中村を一邪飛⇒山田は四球⇒村上は中安⇒オスナを四球⇒青木を一ゴロ。
{考察}
今村は簡単に二死を奪った後、山田に四球をキッカケに二死満塁のピンチを招いてしまう。
しかし、青木をベストピッチで討ち取り、このピンチを凌ぎ切る。

★5回裏★
{経過}
Ⓟサイスニード、梶谷は四球⇒梶谷は二盗成功⇒坂本は四球、投手交代、Ⓟ今野、ウィーラーは左適安(得点1)、G3-S1⇒岡本は大きな中飛(二塁走者は三進)⇒スモークは見三振⇒丸は二ゴロ。
{考察}
この回も連続四球後のウィーラーのタイムリーで1点を追加するが、後続打者が倒れて複数得点を奪えなかった。
この2度の試合を決めるチャンスを潰した事が、この後の試合展開にどう影響していくか?。。
尚、坂本は帰塁の際に指を負傷し、次の守りからベンチに下がった。

☆6回表☆
{経過}
Ⓟ今村、サンタナを三ゴロ⇒西浦を四球⇒代打内山を中飛、投手交代、Ⓟ田中豊、バッテリーエラーで二進⇒塩見を大きな中飛。
{考察}
今村は100球を超えた辺りからボールが抜け始める。
一死後から西浦にアッサリ四球を与え、内山を討ち取って二死を奪ったところで投手交代。
二番手の田中は何とか塩見を討ち取る。

★6回裏★
{経過}
Ⓟ清水、若林は一ゴロ⇒大城は右飛⇒田中は見三振。
{考察}
二番手の清水に対して下位打線は三者凡退で討ち取られる。



☆7回表☆
{経過}
Ⓟ田中、中村を四球⇒山田を遊安⇒村上は右安⇒オスナを空三振、ここで投手交代、Ⓟ大江、青木は一適失(失点1,スモークの本塁への悪送球)、G3-S2、投手交代、Ⓟ桜井、サンタナは左適安(失点1)、G3-S3⇒西浦に死球(失点1)、G3-S4、投手交代、Ⓟ戸根、代打川端は一ゴロ(失点1)、G3-S5⇒塩見を一飛。
{考察}
イニング跨ぎとなった田中は先頭の中村に対して絶対に避けねばならなかった四球を与えてしまう。
そして無死満塁とピンチは拡がり、オスナを三振に奪ったところで大江にスイッチ。
大江は青木を一ゴロに討ち取るが、スモークの送球ミスで1点差に詰め寄られる。
ここで桜井にスイッチするが、サンタナに同点タイムリーを許し、西浦に死球を与えて逆転される。
巨人ベンチは更に戸根を投入するが、川端の一ゴロの間に追加点を奪われ、2点差に拡がる。

★7回裏★
{経過}
Ⓟ近藤、梶谷は遊ゴロ⇒吉川は左安⇒ウィーラーは遊併打。
{考察}
一死から吉川がヒットを放つが、ウィーラーは力でねじ伏せられる。
正直言って、巨人のリリーフ陣とヤクルトのリリーフ陣に大きな力の差を感じる。

☆8回表☆
{経過}
Ⓟ井納、中村を空三振⇒山田を空三振⇒村上は右安⇒オスナを見三振。
{考察}
六番手の井納は二死から村上にヒットを許すがキレのあるボールで無失点に抑える。

★8回裏★
{経過}
Ⓟマクガフ、岡本は左本(得点1)、G4-S5⇒スモークは空三振⇒丸は四球⇒若林も四球⇒大城は中飛(センター塩見の判断ミスで一塁走者も二進を許す)⇒代打亀井は一ゴロ。
{考察}
先頭の岡本の一発で1点差に詰め寄り、更に二死二三塁のチャンスを作るが亀井が倒れて1点差のまま最終回へ。

☆9回表☆
{経過}
Ⓟ高梨、青木を三ゴロ⇒サンタナを見三振⇒西浦を空三振。
{考察}
七番手の高梨はほぼ完璧な投球で三者凡退に抑え、最終回の攻撃に望みを繋いだ。

☆9回裏☆
{経過}
Ⓟ石山、梶谷は中安⇒ボークで一塁走者は二進⇒吉川は四球⇒ウィーラーは空三振⇒岡本がライトスタンドへサヨナラ逆転3ラン、G7-S5、ゲームセット。
{考察}
先頭の梶谷が低めのフォークを天才的なバッティングでヒットにして試合の流れが大きく変わる。
これで石山が動揺したところで、吉川が四球で繋いだのが大きかった。
ウィーラーは凡退したが、最後は岡本が二打席連発となる逆転サヨナラ弾で試合を決めた。



【勝負を分けたポイント】
9回裏、1点差の状況で、先頭の梶谷がヒットで出塁する。
このヒットは前段でも触れたが、捉えるには非常に難しい低めのフォークボールで、追い込まれた状況であのボール(言い換えるなら石山のベストピッチとも言える)をセンター前に運んだ梶谷の技術の高さもさることながら、打たれた石山は非常にショックを受けたと思う。
そこまでほぼ完璧なボールを投げていた石山が、このヒットで急に制球を乱してしまった(巨人ベンチの強攻策もヤクルトバッテリーを更に動揺させたかもしれない)
それが吉川の四球へと繋がったわけだが、あの場面、仮に吉川にバントで送らせていたら、個人的には同点の可能性はあっても、サヨナラの可能性は非常に低かったと思う。
吉川の四球はこの試合の大きなターニングポイントだった。
——————————–

【選手雑感】
☆スモーク☆
解説の山本浩二氏の見立て通りだと思う。
元々、MLB時代から状態が悪くなると、体が投手側に突っ込む悪癖があったが、今の状態はまさにそうなっている。
前に突っ込んでしまうと高めのボールには差し込まれやすくなるし、低めの変化球の見極めが出来なくなって空振りも増えてくる。
ここで原監督はどうするのか?
「少し休ませるのか?」「それとも使いながら状態が上がることを期待するのか?」
個人的には後者が良いと思っているが、守備のボーンヘッドが出始めているだけに監督がどこまで我慢出来るのか?

☆岡本和真☆
1本目は内角厳しめのツーシーム、2本目のサヨナラ弾は外角スライダーを捉えた一発だった。
どちらも決して易しいボールではなかったが、こういうボールをスタンドまで運べるのが彼の最大の魅力である。
しかしながら、まだまだバッティングの状態は本調子には程遠い。
タイミングもバチっと合うケースが少ないし、スイングがどうしても煽り気味の形になってるので、ミスショットが多い。
原因は技術的な事だけではなくメンタル的な事もあるとは思うが、このサヨナラ弾をキッカケに何とか乗り越えて欲しい。



【総評】
岡本のサヨナラ弾を更に深掘りすると、岡本は二つの理由で、外角スライダーをある程度狙っていたと思う。
一つ目の理由は、前の打席でマクガフの内角ツーシームをレフトスタンドへ運んだ事により、一発が出れば逆転となるこの場面で、相手が勝負球で内角球を選択する可能性を自分の中である程度消すことが出来た事、
二つ目は、外野の守備位置で、フェンス手前まで下がってポジショニングしていたので、岡本は大きなスイングよりも、コンパクトに軽打(ライト前へのライナー性の打球を意識)する意識も持ちつつ打席に立っていたと思う。
1球目は内角の完全なボール球(見せ球)のストレートで、岡本は悠然とこれを見送り、これでもう追い込まれるまでは内角へは投げてこないと確信した筈で、ここから完全に外角に目付を置いたと思う。
2球目は外角高めのスライダーで、岡本はこれを打つべきだったが、ここはボール(一瞬やや高いと判断)という判断をして見送ったと思う。
但し、これを見た捕手の中村は、逆にまだ内角を少し意識していると勘違いして、再び外角のスライダーを選択し、ここでカウントを稼いで最後はフォークで空振りを奪う配球を考えていたと思う。
だが、そのスライダーが今度はボール半分甘く入り、それを岡本も反応し、コンパクトなスイングで捉えた打球はライトスタンドへ吸い込まれた。
このようにこのサヨナラ弾は様々な要因が絡み合って生まれた一発だった。
一方で、投手陣に対しては苦言を呈さねばならないところだが、twitter上で散々言ったので今回は止めておこうと思う
ただ、ひとつだけ言っておきたいのは、このリリーフ陣では首位阪神を脅かすことは絵にかいた餅だということ。
勿論、この試合はアンラッキーな要素、味方の拙守もあったが、それ以前の問題と言わざるを得ない投球内容だった。
果たして首脳陣がこれからどういう手立てをするのか?
もしくは手立てをしたくても出来ないのか?
後者だったら今年の優勝は難しいと言わざるをえない。

以上 敬称略
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