読売ジャイアンツvs阪神タイガース 8回戦 観戦レポート 2021.5.15
【試合結果】
阪神 102 000 000 3
巨人 110 030 00✕ 5
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巨人Ⓟサンチェス、高梨、中川、鍵谷、大江、野上=炭谷
阪神Ⓟ伊藤、岩貞、小林=梅野
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{勝}サンチェス3勝2敗
{敗}伊藤将3勝1敗
{S}野上1敗1S
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{本}スモーク3号(以上巨人)
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟサンチェス、近本は中安⇒糸原は中安⇒マルテは三併打⇒佐藤は左中適二(失点1)⇒サンズを中飛。
{考察}
いきなり連続ヒットを浴びたサンチェスは、マルテにも捉えられるがサード正面の併殺打に討ち取る。
しかし、佐藤にタイムリーを浴びて先取点を許してしまう。
立ち上がりのサンチェンスは全体的にボールが甘く集まっていた。
★1回裏★
{経過}
Ⓟ伊藤、梶谷は右安⇒ウィーラーは左安⇒丸は一ゴロ(二塁封殺で一三塁)⇒岡本は二直⇒ダブルスチールで三塁走者が生還(一塁走者はアウト)、G1-T1
{考察}
いきなりの連続ヒットで無死一二塁のチャンスを作るが、結局得点出来たのはダブルスチールによる1点のみ。
サンチェスの調子を考えるとクリーンナップに長打が欲しかった。。。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟサンチェス、ロハスを空三振⇒梅野は中安⇒梅野が二盗成功⇒中野を空三振⇒伊藤を左飛。
{考察}
梅野のヒットと盗塁で一死二塁のピンチを招くが、後続を討ち取って無得点。
サンチェスはまだまだ勝負球に甘さを感じる。
★2回裏★
{経過}
Ⓟサンチェス、スモークは左安⇒若林は左安⇒吉川は投ゴロ(二塁封殺で一三塁)⇒炭谷は中適安(得点1)、G2-T1⇒サンチェスは犠打失敗三振
{考察}
一死一三塁のチャンスを作ったが、三塁走者のスモークの脚力を考えると普通の外野フライでは生還できないので、炭谷がヒット、もしくは大飛球が必要だったが、最高の形で応えてくれた。
しかし、その後の一死一三塁のチャンスはモノに出来ず。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟサンチェス、近本を左飛⇒糸原は四球⇒マルテは中安⇒佐藤は右中適二(失点2)、G2-T3⇒サンズを遊ゴロ⇒ロハスは見三振。
{考察}
サンチェスは相変わらず勝負球が甘い。
佐藤のタイムリーは追い込んでから内角を狙ったカットボールがド真ん中に来てしまった。
味方が得点した直後にこうも簡単に失点を許すようではベンチの信頼は得られない。
★3回裏★
{経過}
Ⓟ伊藤、ウィーラーは空三振⇒丸は見三振⇒岡本は三ゴロ。
{考察}
上位打線からの攻撃だったが、あっけなく三者凡退で終わってしまう。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟサンチェス、梅野を二ゴロ⇒中野を大きな右飛⇒伊藤を二ゴロ。
{考察}
下位打線から始まったこの回は三者凡退で退ける。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ伊藤、スモークは捕邪飛⇒若林は四球⇒吉川は二飛⇒炭谷は左安(二塁走者は三進)⇒サンチェスは遊ゴロ。
{考察}
伊藤はまだまだ高めにボールが集まり、十分に反撃のチャンスはあったが、スモーク・吉川はミスショットしてしまう。
それでも二死一三塁のチャンスは作るが、打順の巡り合わせが悪くサンチェスは凡退する。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟサンチェス、近本は二安⇒糸原は左飛⇒マルテを中飛⇒佐藤を左飛(ウィーラーの好プレー)
{考察}
先頭の近本にヒットを打たれるが、後続打者のミスショットに助けられて何とか無失点で切り抜ける。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ伊藤、梶谷は左飛⇒ウィーラーは一邪飛⇒丸は右安⇒岡本は中安(一塁走者は三進)⇒スモークは左本(得点3)、G5-T3⇒若林は右飛。
{考察}
二死から連打で一三塁のチャンスを作り、ここでスモークがレフトスタンドへ3ランを叩き込む。
この場面、三振を奪うボール(フォーク系)を持っていない伊藤に対して、ここまでタイミングが合っていたスモークは追い込まれても余裕があった。
そしてフルカウントから甘くなったスライダーを見事に仕留めた。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟサンチェス、サンズを空三振⇒ロハスを四球⇒梅野を空三振⇒中野を遊ゴロ。
{考察}
一死後にロハスを歩かせてしまうが、後続を討ち取って無得点。
サンチェスはスライダー系、スプリットは良かったが、ストレート系が相変わらず抜けている。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ伊藤、吉川は二ゴロ⇒炭谷も二ゴロ⇒サンチェスは空三振。
{考察}
下位打線から始まったこの回は三者凡退で終える。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟサンチェス、代打原口は三ゴロ(岡本好プレー)、投手交代、Ⓟ高梨、近本を一ゴロ⇒糸原は見三振。
{考察}
サンチェスは原口を討ち取ったところでお役御免、二番手の高梨はストレート系とスライダー系をコーナーにキッチリと投げ分けて役目を果たした。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ岩貞、梶谷は左安⇒ウィーラーは二飛⇒丸は空三振⇒梶谷は二盗失敗。
{考察}
先頭の梶谷がヒットで出塁するが後続が凡退し、最後は二盗失敗で攻撃を終える。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ中川、マルテを見三振⇒佐藤は右線二⇒サンズを右飛⇒ロハスを見三振。
{考察}
今日の中川は甘いボールが多かったが、相手の打ち損じに助けられる。
一死二塁ピンチを背負うが無失点で切り抜ける。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ小林、岡本は四球(代走増田大)⇒スモークは空三振(増田は二盗成功)⇒若林は一ゴロ(増田は三進)⇒吉川は申告敬遠⇒炭谷は空三振。
{考察}
先頭の岡本が出塁し、代走の増田が二盗を決めて一死二塁のチャンスを作るが、後続にあと一本が出ずに無得点。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟ鍵谷、梅野は左線二⇒中野を中飛⇒陽川は四球⇒近本も四球、投手交代、Ⓟ大江、糸原を空三振、投手交代、Ⓟ野上、マルテを遊ゴロ、試合終了。
{考察}
最後は神様に祈るほかなかった。
四番手の鍵谷が先頭の梅野に二塁打を打たれたことをキッカケに、一死満塁のピンチを招いてしまう。
ここで巨人ベンチは大江を投入し、その大江はベストピッチで糸原から三振を奪う。
次のマルテに対しては右の野上を投入し、何とか遊ゴロに討ち取って逃げ切った。
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【勝負を分けたポイント】
今日も試合の途中でポイントとなる場面が幾つかあったが、ここはやはり9回表の攻防ということになる。
あの場面を振り返ると、ぶっちゃけ巨人ベンチは鍵谷の交代のタイミングが遅れたと思う。
一死満塁、糸原の場面で左の大江を投入したが、仮に最初から鍵谷が捕まった時に大江にスイッチすることを想定していたなら、同じく左の近本のところで起用するのが最善の策だった。
しかし、監督は投手としての経験値が浅い大江をここで投入することは躊躇したんだろうと思う。
だが、それが完全に裏目に出てしまい、最悪のケース(満塁)で大江を投入せざるをえなくなってしまった。
ハッキリ言って、百戦錬磨の原監督にしては珍しく後手を踏んでしまった采配だった。
しかし、そんな指揮官の「失敗」を若い大江が最高の形でカバーしてくれた。
糸原から三振を奪った場面が、この試合の勝敗の分岐点だと思う。
そして、今度は予定通りにマルテに対しては右の野上を投入し、彼もベストピッチで指揮官の期待に応えて討ち取った。
この試合は、指揮官のミスを大江と野上が救ったと言っても過言ではない。
【選手雑感】
☆スモーク☆
右打席のスモークは明らかに「コンパクトなスイングを意識している」が、左打席よりもボールを迎えに行く癖があるので期待値は低い。
ボールを迎えにいく癖があると、膝元ボールゾーンに曲がっていくスライダー系や落ちるボールに脆さが出てくるが、相手の伊藤はどちらかというと変化量の少ないツーシーム系とカット系でゴロを打たせるタイプの投手なので、スモークはコンタクトするのにそれほど難しくなかったという事だろう。
伊藤に150キロ近いストレート系があれば、小さい曲がりの変化球でも対応が難しかったと思うが、彼にそこまでの球威は無いので、前段でも指摘したように終始余裕を持って打席に立っていた。
その余裕が値千金の一発を呼び込んだ。
☆大江竜聖・野上亮磨☆
今晩、全ての巨人ファンは二人に感謝しながら就寝すると思う。
二人とも、あの場面は1球の失投も許されなかったが、パーフェクトな投球で討ち取った。
特に経験値の浅い大江にとっては尋常でないプレッシャーが肩にのしかかった筈だが、マウンドに登った時に桑田コーチの声掛けに笑顔でこたえた姿は、仮に強がりだとしても大したモノである。
あそこを抑えるには、技術は勿論だが、メンタルの強さが無いと絶対に無理なので、改めて彼の「強さ」を感じた。
【総評】
今日も序盤は阪神ペースで試合が進んでいたが、サンチェスが踏ん張って追加点を許さなかったというよりも、サンズとロハスの打順で打線が分断出来ていたので助かった。
特にロハスは見送り方だけ見ても、打たれそうなイメージが湧かなかったので、バッテリーとしてもここで一息つけた事が大きかった。
この試合は、スモークの「ラッキーパンチ」で逆転勝利できたが、試合内容はまだまだ阪神の方が良い。
その最大の要因はリリーフ陣の力量差にある訳だが、ここからどのように立て直していくか?
やはり、デラロサが離脱前の盤石な状態で戦列復帰しない限りは、厳しい戦いが今後も続いていくだろう。
以上 敬称略
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