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読売ジャイアンツvs広島東洋カープ 10回戦 観戦レポート 2021.5.18

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読売ジャイアンツvs広島東洋カープ 10回戦 観戦レポート 2021.5.18

【試合結果】
広島 000 020 000 2
巨人 000 030 31× 7
——————————–
巨人Ⓟ戸郷、野上=炭谷
広島Ⓟ大瀬良=坂倉
——————————–
{勝}戸郷  3勝2敗
{敗}大瀬良 2勝1敗
{S}戸根  1S
——————————–
{本}岡本10号、スモーク4号(以上巨人)



【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ戸郷、田中を右飛⇒羽月を空三振⇒安部を三邪飛。
{考察}
立ち上がりの戸郷は、打者の反応を見るとストレートの球威は上々。
しっかりストライク先行で勝負出来ていたので、ここ最近のなかでは一番状態が良さそう。

★1回裏★
{経過}
Ⓟ大瀬良、梶谷は中安⇒ウィーラーは右飛⇒丸は中飛⇒岡本は三邪飛。
{考察}
先頭の梶谷がヒットで出塁するが、後続でチャンスを拡げられずに無得点。
立ち上がりの大瀬良は制球重視の慎重な投球だった。

☆2回表☆
{経過}
Ⓟ戸郷、鈴木を空三振⇒坂倉を空三振⇒クロンを空三振
{考察}
戸郷はこの回もストレート中心でカープ打線を押し込み、三者連続三振で抑える。
ストレートが良いのでボール球のフォークを振ってくれる。

★2回裏★
{経過}
Ⓟ大瀬良、スモークは一ゴロ⇒若林は二ゴロ⇒吉川は空三振。
{考察}
大瀬良の緩急を使った投球に対して巨人打線は三者凡退。



☆3回表☆
{経過}
Ⓟ戸郷、林を二ゴロ⇒宇草を中飛⇒大瀬良を遊直。
{考察}
戸郷は甘いボールも少なくないが、カープの下位打線を力で抑え込む。

★3回裏★
{経過}
Ⓟ大瀬良、炭谷は遊ゴロ⇒戸郷も遊ゴロ⇒梶谷も遊ゴロ。
{考察}
下位打線の攻撃は三者凡退で終える。

☆4回表☆
{経過}
Ⓟ戸郷、田中を中飛⇒羽月を投ゴロ⇒安部を空三振。
{考察}
この回の戸郷は低めにボールをキッチリ集め、三人で片づける。

★4回裏★
{経過}
Ⓟ大瀬良、ウィーラーは右飛⇒丸は右安⇒岡本は三ゴロ(一塁走者は二進)⇒スモークは三飛。
{考察}
二死二塁のチャンスを作るが、スモークが倒れて無得点。



☆5回表☆
{経過}
Ⓟ戸郷、鈴木は右越二⇒坂倉は右安⇒クロンを空三振⇒林は左適安(失点1)、G0-C1⇒宇草は遊ゴロ(失点1)、G0-C2⇒大瀬良は三ゴロ。
{考察}
先頭の鈴木に長打を浴びて、この試合初めて走者を背負った戸郷は、後続の坂倉以下の打者に対して勝負球が悉く甘くなってしまった。
1巡目はそれをミスショットしてくれていたが、2巡目はキッチリ捉えられた。
ストレート系はシュート回転し、フォークは抜けが悪かった。

★5回裏★
{経過}
Ⓟ大瀬良、若林は右中二⇒吉川は二ゴロ(進塁打)⇒炭谷は中適安(得点1)、G1-C2⇒戸郷は犠打失敗三振⇒梶谷は左安⇒ウィーラーは右越適二(得点2)、G3-C2⇒丸は遊安⇒岡本は投ゴロ。
{考察}
一死三塁の場面で、炭谷は簡単に追い込まれてしまうが、釣り球のストレートが甘くなったところをキッチリ捉える。
ある意味、カープバッテリーのミスと言えるこの配球で、巨人サイドに流れが一気に傾く。
続く戸郷は送りバントを失敗するが、梶谷がチャンスを拡げ、ウィーラーがあわや逆転弾の逆転ツーベースを放つ。
更に丸もヒットで続くが、岡本は投ゴロに終わる。

☆6回表☆
{経過}
Ⓟ戸郷、田中は中安⇒羽月は三犠打成功⇒安部は二ゴロ(二塁走者は三進)⇒鈴木は敬遠気味の四球⇒坂倉は四球⇒クロンを一邪飛。
{考察}
味方が逆転してくれたこの回は、絶対に点を与えたく戸郷だったが、先頭の田中のヒットを皮切りに二死満塁のピンチを招いてしまう。
そしてクロンに対してもカウント3-1までいってしまうが、何と一邪飛に討ち取って凌ぎ切る。

★6回裏★
{経過}
Ⓟ大瀬良、スモークは二飛⇒若林は四球⇒吉川は左安⇒炭谷は右飛⇒代打松原は二ゴロ。
{考察}
若林と吉川で一死一二塁のチャンスを作るが炭谷が倒れ、代打の松原も凡退してしまう。



☆7回表☆
{経過}
Ⓟ野上、林は中安(代走曽根)、野上にアクシデントがあり交代、Ⓟ高梨、宇草は空三振(犠打で送れず)⇒一塁走者が二盗成功⇒代打長野は一飛⇒田中を四球⇒代打中村奨を遊ゴロ。
{考察}
二番手の野上は先頭の林にヒットを打たれ、続く宇草へ1球投じた後に体の異変をベンチに訴えて降板する。
三番手で登場した高梨は、落ち着いたマウンド捌きで最大二死一二塁のピンチを切り抜ける。

★7回裏★
{経過}
Ⓟコルニエル、梶谷は左飛⇒ウィーラーは見三振⇒丸は四球⇒岡本は右本(得点2)、G5-C2⇒スモークは右中本(得点1)、G6-C2⇒若林は空三振。
{考察}
コルニエル対して簡単に二死を奪われるが、丸の四球をキッカケに若大将とスモークに連続HRが生まれて貴重な追加点を奪う。
岡本の一発は甘くなったスライダーを右方向に、スモークは158キロのストレートを完璧に捉えた。

☆8回表☆
{経過}
Ⓟ大江、代打メヒアを空三振⇒鈴木を右飛⇒坂倉を空三振。
{考察}
味方の追加点でプレッシャーが減った状態でマウンドに上がった四番手の大江は、カープの主軸に対して臆することなく三人で抑える。

★8回裏★
{経過}
Ⓟ高橋樹、代打中島は一飛⇒炭谷は中飛⇒廣岡は左安⇒梶谷は左中適二(得点1)、G7-C2⇒ウィーラーは空三振。
{考察}
この回も二死からの出塁でダメ押し点を奪う。
廣岡の左安、梶谷の左中間フェンス直撃のツーベースで、廣岡が一気に本塁まで駆け抜けた。



☆9回表☆
{経過}
Ⓟビエイラ、クロンは左線二⇒曽根を遊飛⇒宇草を四球⇒長野は四球、投手交代、Ⓟ戸根、田中を中飛⇒堂林を右飛、ゲームセット。
{考察}
五番手のビエイラは相変わらずの不安定さで、一死満塁のピンチを招いてしまうが、六番手で登場した戸根が後続をしっかり抑えてゲームセット。
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【勝負を分けたポイント】
どう考えても現状の巨人リリーフ陣は、1点差を守り抜く体制が出来ていないので、ホント7回裏の岡本の一発は大きかった。
この試合も戸郷を早めに交代させてでも貪欲に追加点を奪いに行っていた原監督だったが、その采配(早めの継投)は諸刃の剣でもあり、打線が思惑通りに得点を奪えない場合は、どうしてもリリーフ陣が手詰まりになるのは先週のDeNA戦、阪神戦を見れば明らかな訳で、そんなことを監督は百も承知で攻めの采配を行ったと思う。
この試合も「そんな空気が漂い始めていた」が、若大将が見事に払しょくしてくれた。
まあ、この一発も前段で指摘した通り、エンドランがかかっていたからこそ生まれた一発だった訳で、そう考えると、監督の「追加点を絶対に奪う」という姿勢がなければ生れなかった一発だったかもしれない。



【選手雑感】
☆戸郷翔征☆
自分のペースで投球が出来ている時は良いが、一人でも走者を背負ってセットポジションになると制球が悪くなって球威もやや落ちる。
特にストレート系を含めて全ての球種で抜け球が多くなり、投げた瞬間に目を覆いたくなるようなド真ん中の失投が少なくない。

☆ウィーラー☆
前回の阪神三連戦では、ボールを迎えに行く悪い兆候が見られたが、一日の休みでキッチリ修正してきた。
この試合では、詰まる事を恐れずボールを手元まで呼び込んだ上で、コンパクトに強く叩くという彼が今季取り組んでいるバットスイングになっていた。
一時期ほどの状態ではないが、良い意味で平行線をキープしている。

☆岡本和真☆
この前の三打席は調子が良いからこその凡打(ボール気味に球に手を出す)だったが、第四打席の一発は、エンドランがかかっていた事による「偶然の産物」だった。
それまでコルニエルに対してタイミングが全く合っていなかったが、エンドランがかかった事で、コンパクトなスイングで右方向へ打球を飛ばす意識が強くなり、そんな心理状態で絶好球(外角高めに浮いたスライダー)が来たので、上手く捌くことが出来た。
但し、これも岡本の調子が上がっているからこそ出来たバッティングであり、数週間前の彼のバットスイングだったら、ファールにしてしまっていた可能性が強い

☆スモーク☆
来日以降、150キロオーバーのストレートを捉えたスイングが少なかったので気になっていたが、これぞメジャーリーガーというバッティングを見せてくれた。
初球の158キロのストレートを一発で仕留めたスイングは見事だった。
これまでの相手バッテリーの攻め方は、速いストレートでファールを打たせ、最後は落ちるボールを振らせるというパターンだったが、それを再考させるキッカケになるかもしれない。
そうなれば、相手は初球をボール球から入る可能性が高くなり、攻め方が窮屈になって甘いボールが増えてくるだろう。



【総評】
試合前、カープに新型コロナウィルスの感染者(菊池涼、小園、正隋)が出て、球団独自の処置によって更に5名が登録抹消(磯村、石原、松山、大盛、西川)されるというアクシデントがあった。
正直言って、フルメンバーだったら7回表に逆転を許していた可能性が高いし、5回以降のアップアップしていた戸郷からもっと得点を奪われていたかもしれないが、このところ戸郷は勝ち星から遠ざかっていたので、これを再浮上のキッカケにして欲しい。
巨人のリリーフ陣で最も信頼の置ける右腕だった野上が、恐らく故障離脱することになるので、更なる先発陣の奮闘が求められる。
菅野不在のなか、その核となる戸郷と高橋にかかるプレッシャーはもっと大きくなるが、何とか奮闘して欲しい!
これを乗り越えれば、その先には左右両エースへの道筋が見えてくるだろう。

以上 敬称略
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