読売ジャイアンツvs埼玉西武ライオンズ 2回戦 観戦レポート 2021.6.2
【試合結果】
西武 002 100 000 3
巨人 001 030 00X 4
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巨人Ⓟ横川、戸根、畠、大江、中川、ビエイラ=炭谷
西武Ⓟダーモディ、宮川、森脇、十亀、ギャレット=森
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{勝}戸根 1勝0敗1S
{敗}ダーモディ 0勝2敗
{S}ビエイラ 2S
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{本}山川6号(以上西武)
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ横川、岸を空三振⇒森は左安⇒栗山はは二安(スモークが弾く)⇒山川を空三振⇒呉
{考察}
いきなり二死満塁のピンチを招くが、後続を何とか討ち取って無失点で終える。
立ち上がりの横川はややボールがバラついていて、勝負球が甘くなるケースが多かった。
★1回裏★
{経過}
Ⓟダーモディ、石川は空三振⇒ウィーラーは三ゴロ⇒吉川は左飛。
{考察}
先取点を奪って横川を援護したい巨人打線だったが、ダーモディの前に三者凡退。
ダーモディ―は150キロ前後のストレートのコーナーに決めて上々の立ち上がり。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ横川、スパンジェンバーグは右安⇒山田を二邪飛⇒ダーモディは投犠打⇒岸は右飛。
{考察}
この回も二死二塁のピンチを招いてしまった横川だが、何とか岸を討ち取って切り抜ける。
ここまでの横川は特に勝負球のフォークが甘い。
★2回裏★
{経過}
Ⓟダーモディ、岡本は中飛⇒スモークは見三振⇒丸は一失⇒廣岡は遊ゴロ。
{考察}
二死から丸が相手のエラーで出塁するが、廣岡が倒れて無得点。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ横川、森は右中二⇒栗山は空三振⇒山川は右中本(失点2)、G0-L2⇒呉は二ゴロ⇒愛斗を一飛。
{考察}
森の二塁打は、厳しい事を言えば、ライト石川の守備に問題がある。
VTRを見るとスタートが悪いし、落下点に入る速度も遅い。
梶谷、松原が守っていれば、余裕で捕球していた打球だった。
横川は先頭の森に二塁打を打たれ、山川にはボール先行から甘くなったストレートを捉えられてしまう。
★3回裏★
{経過}
Ⓟダーモディ、炭谷は中安⇒代打香月は中安⇒石川は二併打⇒ウィーラーは右適安(得点1)、G1-L2⇒一塁牽制死。
{考察}
石川の強攻策はベンチの作戦なので、とやかく言うつもりは全くない。
併殺打という結果を責めるのは結果論なので適切ではない。
それでも二死からウィーラーがタイムリーを放った事が非常に大きい。
これで石川は救われた。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ戸根、スパンジェンバーグを四球⇒バッテリーエラーで二進⇒山田を四球⇒ダーモディは犠打失敗(三振)⇒岸は左安⇒森は右適安(失点1)、G1-L3⇒栗山を空三振⇒山川を三ゴロ。
{考察}
二番手の戸根は四球、ワイルドピッチ、四球という最悪の内容でピンチを招き、相手の犠打失敗があったにも関わらず簡単に追加点を許してしまう。
しかし、西武打線も栗山が打線のブレーキ役になっているので、更なる追加点は何とか避けることが出来た。
★4回裏★
{経過}
Ⓟダーモディ、吉川は三ゴロ⇒岡本は左線二⇒スモークは空三振⇒丸は一ゴロ。
{考察}
一死から岡本が二塁打を放つが、後続がチャンスを活かせず無得点。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ戸根、呉を三邪飛⇒愛斗は中安⇒スパンジェンバーグを二併打。
{考察}
一死から愛斗にヒットを打たれるが、スパンジェンバーグを併殺打に討ち取り無失点で切り抜ける。
★5回裏★
{経過}
Ⓟダーモディ、廣岡は遊飛⇒炭谷は四球⇒若林は左飛⇒石川は投襲安(一塁走者は三進)⇒ウィーラーは中適安(得点1)、G2-L3⇒吉川は右安、投手交代Ⓟ宮川、岡本は左適安(得点2)、G4-L3⇒スモークは空三振。
{考察}
この回は二死一塁、石川の強襲ヒットをキッカケに打線が見事に繋がった。
特にウィーラーのタイムリーが試合の流れの中では非常に大きかった。
このヒットで流れが巨人側に大きく傾き、吉川と岡本のコースヒットが生まれたといっても過言ではない。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ畠、山田を一邪飛⇒代打川越を遊直⇒岸を空三振。
{考察}
三番手の畠は安定した投球内容で打者三人を片づける。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ森脇、丸は左飛⇒廣岡は遊安⇒炭谷は中安(エンドラン成功、一塁走者は三進)⇒若林は空三振(途中スクイズ決められず)⇒亀井は四球⇒ウィーラーは右飛。
{考察}
一死一三塁のチャンスを作るが、後続にあと一本が出ずに無得点。
このチャンスを逃したことで、試合の流れが再び変わる可能性が高くなった。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ大江、森を三飛⇒栗山を二ゴロ⇒山川は二安(スモークが捕球出来ず)⇒呉を二飛。
{考察}
嫌な流れの中でマウンドに登った四番手の大江は、二死から山川にヒットを許すが、呉をしっかり討ち取って無失点で終える。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ十亀、吉川は左安⇒岡本は右飛⇒スモークは二併打。
{考察}
先頭の吉川が出塁するが、後続が倒れて無得点。
この回もチャンスを潰す形になり、昨日の悪夢の再現が心配される展開。。。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ中川、愛斗は二ゴロ(吉川好プレー)⇒スパンジェンバーグを空三振⇒山田を遊ゴロ。
{考察}
五番手の中川はややボールが高めに浮いていたが、三者凡退で抑える。
★8回裏★
{経過}
Ⓟギャレット、丸は空三振⇒廣岡は四球⇒廣岡が二盗成功⇒炭谷は右飛(二塁走者は三進)⇒若林一ゴロ。
{考察}
一死から廣岡の四球と盗塁でチャンスを作るが、ここもあと一本が出ずに無得点。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟビエイラ、メヒアを三ゴロ⇒岸は左安(代走金子)⇒二盗成功(完全に盗まれる)⇒森を空三振⇒代打岡田は四球⇒山川を中飛、ゲームセット。
{考察}
デラロサに変わって抑えを任せられたビエイラは、ヒットと盗塁でピンチを招いてしまうが、最後は山川をストレートで詰まらせてゲームセット。
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【勝負を分けたポイント】
巨人打線は昨日と同じようにダメ押し出来なかったので、この試合は9回表の攻防が全てといっても過言ではない。
ビエイラの投手としての特徴(ショート回転するストレート)を考えると、山川よりも森の方が怖いので、彼を抑えれば「何とかなる」と見ていた。
そういう考えが根底にあったので、異論反論あると思うが、個人的には9回の森を迎えた場面で、一塁走者の金子が二盗を決めたことが、逆に「勝つ確率が上がった」と思った。
二盗を決められるという事は得点圏に走者を置くので、一見ピンチが拡がったと思うかもしれないが、捕手の炭谷からすれば一塁ベースが空いた事で「ダメもとのスライダー」を多投する配球が出来た(つまり四球やむなしという配球)
森は最後までストレート1本で待っていたので、この日のビエイラのストレートはイマイチ質が良くなかったので捉えられていた可能性が高く、結果論かもしれないが、このスライダー攻めは正解だった。
【選手雑感】
☆横川凱☆
今日は前回よりもボールがバラついていて、やや制球に苦しんでいた。
しかも勝負球として多投していたフォークの落ちも良くなかったので、打者を討ち取るのにかなり苦労していた。
まあ、それでも山川に一発を打たれた後にズルズルいかなかったことは評価したい。
☆丸佳浩☆
ヒッチも合っていないのでタイミング的に差し込まれるケースが多いし、右ひざが早く割れてしまうのでインパクトで生ずる下半身の力が一塁方向に逃げてしまっている印象が強い。
現状、相手バッテリーはどこを攻めても抑えられると感じているだろう。
【総評】
前日に続いてこの試合も終盤苦しめられたが、苦しいリリーフ陣が急激に良くなるはずがないので、こういう時こそ打線が援護して欲しい。
つまり、逆転で満足することなく、二の矢、三の矢が今こそ求められる。
又、野手について言えば、まだまだ守りで記録に残らないミスが多い。
前段で指摘した石川のプレーも、ぶっちゃければスタートが遅い(打球判断が遅い)ので、ギリギリ追いつけなかった「惜しいプレー」に見えるだけで、その実は上手い外野手なら「普通のプレー」でアウトにしていた。
又、ファーストのスモークも明らかに疲れから下半身の粘りが無くなり、それがグラブ捌きにも出てしまっている(更に言えばバッティングにも出ている)
首脳陣にお願いしたいのは、打ち勝つ意識をもう少し抑え、もう少し攻守のバランスを考えた布陣で臨んで欲しい。
個人的には守備に難がある石川をライトで起用する用兵は賛同できないし、疲れが見え始めているスモークを対左投手では思い切って休ませることも必要だと思う(例えば、この試合でどうしても石川を使いたいなら、ファーストにウィーラー、レフトに石川、ライトは若林で良いと思うし、この布陣にすることで控え野手が手薄になるなら小林ではなく守れる選手を登録すべき)
まあ、丸の状態が良ければ監督もこのような布陣を敷かないとは思うが。。。
相次ぐ主力の離脱、しかも阪神がなかなか落ちてこない状況は確かに苦しいが、それでもまだまだペナントレースは長いのでここはもう少しドッシリ構えた采配も必要だと思う(投手起用も含めて)
以上 敬称略
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