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読売ジャイアンツ新外国人「スコット・ハイネマン」の技術的考察

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読売ジャイアンツ新外国人「スコット・ハイネマン」の技術的考察

スコット・ハイネマン(Scott Heineman)
アメリカ出身の28歳、右投右打の外野手
ここではこれ以上の略歴と過去の成績は省略し、日米のYouTube動画を参考にした筆者独自の考察を行う

★打撃★
➀構え(2021年レッズ在籍時)

北米打者に多い比較的オーソドックスな上段の構え。
スタンスの位置はベース寄りかつキャッチャー寄りで広さは普通。
アマ選手時代の筆者も同じ構えを好んだが、どちらかと言えば広背筋が強い打者に多く見られる構え。



➁タイミングの取り方
左足の上げ方が特徴(左足を高く上げる)↓

左足を高く上げずにつま先を地面に着けている↓

このように上の映像では左足を高く上げているが、下の映像では左足のつま先は上がっていない。
これについては非常に気になったので様々な映像で確認したが、主に対右投手の多くは左脚を高く上げていなかった。
これは一概には言えないかもしれないが、筆者の経験上で語るなら、本人は対左投手の方がタイミングが合いやすく(ボールが見やすい)得意としている事が推察される。
それと投手のタイプにでも微妙に足の上げ方を変えている事も確認出来たが、恐らく本人的にはタイミングを合わせる作業がやや苦手と感じているかもしれない。
又、2017年(マイナー2年目)の横からのバッティング映像も見たが、やはり若い頃からタイミングの取り方で試行錯誤している様子が伺われた。



➂トップ⇒インパクト⇒フォロースルー

テイクバックからトップを作る過程で特に問題点は見当たらない。
一連の動きにやや硬さを感じるし、もう少し柔らかさが欲しいところだが、このスタイルに慣れているなら問題ない。
一方でトップからインパクトの過程で、やや右肩が早く出て来てしまう癖が見受けられる。
特に右投手相手の時に左肩の壁が早く壊れる傾向にあるので、体の開きが早くなってボールの見極めが悪くなり、ミスショットの確率も上がっている。
但し、全体的なスイングの印象は悪くなく、コンパクトなスイングでフォロースルーまでの動きはシャープさを感じる。



~バッティング全体の印象~
バッティングそのものに大きな欠点は見受けられないが、残念ながらまだまだ「足⇒腕⇒腰」の順番でボールを捉えに行こうとしている。
この手のタイプは調子が良い時はあまり感じないが、良くない時はスイング軌道が外回りで煽り気味のスイングになってしまう。
こうなると左投手の内角低めに流れるスライダーに対応出来なくなるし、右投手の外角低めに流れるスライダー系の見極めも悪くなってしまう。
やはり、日本で成功を収めるにはボールを打ちに行く際に「足⇒腰⇒腕」の順番で体を連動させる打ち方を身に着けないと、なかなか日本人投手の変化球に対応できない(一番わかりやすい成功例としてはオースティン)
まあ、これについてはタイミングを合わせる作業よりも修正するのは意外と簡単ではあるが、ここを克服するには「頭の柔軟性」が必要になってくる。
「上半身主導のMLB投手」と「下半身主導のNPB投手」では「投球の間」が微妙に違うので、自分のスタイルに固執してしまうと成功は難しいが、変化を受け入れることが出来れば大化けする可能性は十分にある。



【守備走塁】
4~5年前の丸佳浩と同レベルのスピード感をプレーからは感じる。
守備範囲、落下点への入り方、打球判断のスピードもまずまず。
まだ断言できるだけの材料は無いが、今年のプレー映像を見る限りは、丸をレフトに置いてセンターに彼を起用しても違和感は無いと思う。
スローイング(肩)については、決して強肩とは言えないが、腕の使い方がコンパクトなので日本ならライトで起用しても問題ないレベル。
松原よりも地肩は弱いかもしれないが、スローイングの安定感は上かもしれない。
梶谷、丸と比べると上だと思う。
ファーストの守備に関しては、動きが俊敏でグラブ捌きも悪くない。
しかし、不慣れなせいかもしれないが、やや腰高な点が気になる(外野手出身者に多い欠点)



【成功の鍵】
近年の外国人選手を見ていると、内気な性格の選手がNPBで成功する例はほぼ皆無に等しい。
更にコロナ禍の状況では尚更厳しい。
彼の場合は様々な報道、映像を見聞きする限り、非常にアグレッシブな選手で、プレーぶりを見てもそれが伺える。
恐らく巨人側もこのアグレッシブな姿勢が気に入って獲得に踏み切ったという事だと推察する。
又、日米の野球文化の違いを熟知しているウィーラーの存在も球団にとっては大きいと思う。
年齢的に過渡期に入ってきたウィーラーが元気なうちに、自前で新外国人を育てたいという思惑も感じる。
ズバリ、ハイネマンが日本で成功するカギは「聞く耳を持っているか?」「文化の違いに対応出来る柔軟性を持っているか?」
この二つだと見ている。
技術的なことは前段で指摘した通り課題は多いが、ぶっちゃけそれは大した欠点ではない。
どれも日本式に修正出来る範疇なので、これから重要になるのは「本人の向上心」になる。

以上 敬称略
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