広島東洋カープvs読売ジャイアンツ 18回戦 観戦レポート 2021.9.12
【試合結果】
巨人 100 000 100 2
広島 010 000 000 1
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広島Ⓟ床田⇒塹江⇒島内⇒バード、會澤
巨人Ⓟ菅野⇒中川⇒畠、小林
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{勝}菅野 (4勝6敗0S)
{敗}床田 (3勝3敗0S)
{S}畠 (3勝3敗1S)
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{本}小林 1号(7回表ソロ)、鈴木誠 28号(2回裏ソロ)
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ床田、吉川は中安⇒坂本は左安⇒ハイネマンは一ゴロ(二三塁)⇒岡本は三ゴロ(得点1)⇒中島は四球⇒松原は見三振。
{考察}
好調床田に対して、いきなりの連続ヒットでチャンスを作り、ハイネマンの一ゴロが上手い具合に進塁打となり、岡本の三ゴロで先取点を奪う。
ぶっちゃけ、もう1点欲しいところではあったが、吉川のヒット以外は幸運な要素が多分にあったので致し方ないところ。。。
★1回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、野間を二ゴロ⇒小園を左飛⇒西川を右飛。
{考察}
菅野にとっては鬼門の立ち上がりを三者凡退で終える。
内容的には全体的にボールが高く、相手のミスショットに助けられた印象。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ床田、ウィーラーは三直⇒小林は中飛⇒菅野は投ゴロ。
{考察}
下位打線からの攻撃だったが、アッサリと三者凡退で終える。
★2回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、鈴木は左本(失点1)、G1-C1⇒坂倉を空三振⇒菊池を遊飛⇒林は右線二⇒會澤は死球⇒床田を空三振。
{考察}
先頭の鈴木に対しては簡単に追い込んだ後の、見せ球のツーシームが甘く入ってしまった。
非常に勿体ない投球で、バッテリーにとっては後悔する配球になってしまった。
これが尾を引いて二死一二塁のピンチを招いてしまうが、ここは投手の床田を三振に討ち取る。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ床田、吉川は二ゴロ⇒坂本は遊ゴロ⇒ハイネマンは空三振。
{考察}
落ち着きを取りもどした床田に対して、上位打線が三者凡退で封じられてしまう。
流れ的には非常に拙い。
★3回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、野間は三失⇒小園は三犠打⇒西川は左飛⇒鈴木を四球⇒坂倉を二ゴロ。
{考察}
先頭野間のボテボテの三ゴロを岡本が上手く捌けず記録はエラー。
その後、小園に送られて一死二塁のピンチを招くが、ここは菅野が踏ん張って切り抜ける。
ここまではカープ側に流れが傾いている。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ床田、岡本は左飛⇒中島は右飛⇒松原は遊ゴロ。
{考察}
先頭の岡本の大飛球はフェンス際で失速。
中島、松原も凡打に終わって無得点。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、菊池を右飛⇒林は左安⇒二盗失敗⇒會澤は右越二⇒床田を二ゴロ。
{考察}
この回は浮いたストレートを痛打されていたが、相手のチグハグな攻撃にも助けられて無失点で切り抜ける。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ床田、ウィーラーは遊ゴロ⇒小林も遊ゴロ⇒菅野は投ゴロ。
{考察}
下位打線の攻撃はアッサリと三者凡退。
ここまで右打者は内角へ意識付けさせられ、最後はツーシーム系を打たされている。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、野間は左飛⇒小園を空三振⇒西川を空三振。
{考察}
1番打者からの相手攻撃を危なげなく三者凡退で抑える。
小園、西川から空三振を奪ったボールはいずれもフォークだった。
この回辺りから菅野の内容は良くなり、試合の流れが五分に戻った印象。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ床田、吉川は遊ゴロ⇒坂本は四球⇒ハイネマンは空三振⇒岡本は四球⇒中島は遊ゴロ。
{考察}
二死一二塁のチャンスを作るが中島が倒れて無得点。
ここまで2回以降、巨人打線にヒットが出ていない。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、鈴木を空三振⇒坂倉を二ゴロ⇒菊池は中飛。
{考察}
先頭の当たっている鈴木を三振に討ち取りリズムに乗った菅野は、後続も危なげなく抑える。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ床田、松原は中飛⇒ウィーラーは遊ゴロ⇒小林は左本(得点1)、G2-B1⇒菅野は投ゴロ。
{考察}
松原、ウィーラーが簡単に凡打に終わった後、小林がまさかまさかの勝ち越し弾を放つ。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、林を空三振⇒會澤を遊ゴロ⇒代打安部は右安(ハイネマンが打球処理にもた突く間に二進を狙うがアウト)
{考察}
勝ち越して貰った菅野は、幸運にも恵まれつつキッチリと無失点で終える。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ塹江、吉川は左飛⇒坂本は左二(照明が目に入る)⇒ハイネマンは遊ゴロ、投手交代Ⓟ島内、岡本は二飛。
{考察}
一死から坂本が二塁打を放つが、クリーナップにあと一本が生まれず無得点。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ中川、野間は左安⇒代打上本を右飛⇒西川は死球(代走曽根)⇒鈴木を一邪飛⇒坂倉を中飛。
{考察}
二番の中川は、野間のヒットと西川への死球で一死一二塁の大ピンチで怖いクリーンナップを迎えてしまうが、ここを何とか凌ぎ切る。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟ島内、中島は二直、投手交代Ⓟバード、松原は右中三⇒代打廣岡は空三振⇒小林は空三振。
{考察}
一死から松原が三塁打を放つが、代打廣岡が最悪の空三振。
この場面でコンタクト率の高い代打を送れず、三振率の高い廣岡を選択せねばならないチーム編成に、現状の巨人打線の苦しさを感じざるをえない。
続く小林も倒れて追加点のチャンスを潰してしまう。
★9回裏★
{経過}
Ⓟ畠、菊池を遊ゴロ⇒林は一安⇒會澤を空三振⇒松山は中飛。
{考察}
抑え役は畠だった。
一死から林に不運なヒットを打たれるが、後続を何とか抑えてゲームセット。
畠は前日の登板で30球投げていたので、コンディション的には微妙だった筈だが、何とか抑えてくれた。
ホント。。ギリギリというか薄氷を踏む思いでの逃げ切りだった。
最後の松山へのフォークも、ボール1個分高めに浮いていたら、丸の頭を越えていたかもしれない。。。
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【勝負を分けたポイント】
8回裏、一死一二塁の状況で迎えた対鈴木が最大のポイントだった。
この日の中川はハッキリ言って調子はイマイチだった。
彼の状態が良い時は、左打者の低めにストレートとスライダーがビシビシ決まるが、逆に悪い時は全体的にボールが抜け気味になって、逆球が多くなってしまう。
まさに今回はそれだった。
巨人ベンチも、中川を投入する前の想定として、二死二塁、又は二死三塁という状況は頭に入っていたと思うが、その時は鈴木を歩かせれば良い(坂倉も十分に怖い打者ではあるが現状の調子を考慮した比較なら鈴木の方が怖い)と考えていたと思う。
あの場面は、先頭打者にヒットを打たれるが、続く上本に犠打を許さずに外野フライで討ち取って進塁を許さなかった(個人的には左で俊足の小園の方が同じバントでも嫌だった)
そんな中での西川の死球は大誤算だった。
これで走者が詰まったので、鈴木と真っ向勝負せねばならない状況となり、非常に苦しい局面を迎えることになった。
しかし。。。鈴木は明らかなボール球に手を出してくれた。。。
抜け球のストレート系だったが、中途半端に抜けるのではなく、明らかな高めゾーンに抜けてくれたので助かった。。。
【選手雑感】
☆菅野智之☆
5回くらいまでは前回登板よりも内容が大幅に良くなった印象は持たなかったが、6回と7回の投球は安心して見ていられた。
この2イニングは良かった時のゆったりフォームが戻ってきて、打者目線で見ると、投球に微妙な「間」が戻ってきている。
以前はセットからフォローまで「123」で投げていたが、今日は「12・3」だった。
これによって球持ちが良くなり、仮にボールが甘くなっても打者はそう簡単には正確に捉えることは難しい。
ようやく、彼自身も手応えを掴んだと思うが、一方で冷静に見れば問題はまだまだ山積している。
➀中4日の登板後の肘肩腰の状態
➁久しぶりに高かったフォークの精度を次回以降も維持できるか?
まあ、➀については、本人しか分からないので何とも言えないが、➁に関しては現状のストレートの球威では、スライダー系とストレート系の二本軸で抑えることは厳しいので今後も必須になる。
☆小林誠司☆
好守で大ヒーローになった。
配球面ではフォークを要所で上手く使って、カープ打線に狙い球を絞らせず、菅野と畠の好投を導き、捕手としての守備力では、終盤の緊迫した場面で中川と畠のワンバウンド投球をしっかり止めて、隙を全く与えずに進塁を許さなかった。
特に8回は、どこかでバッテリーミスが起きていたら「致命傷」になっていた可能性が高く、彼の捕手力が際立っていた。
打では今季第1号が値千金の勝ち越し弾。
筆者は常々、捕手(足が遅い)の8番打者は「基本的には一発狙いでも良い」と言ってきたが、ようやく先週の横浜戦辺りから、そういうバッティングをするようになった。
何故、8番打者の一発狙いを推奨するのかというと、仮に低打率でもシーズンで二桁本塁打を記録するような8番打者は、僅差で二死走者なしの状況を迎えると、相手バッテリーは真正面から攻めてこないで、ボールを振らせようとする配球に偏ってくるので、上手く対応すれば自然と四球が増え、それで9番まで打順を回すことに繋がり、打線の巡り合わせが良くなるということ。
小林は非常にリストが強いので、ツボに入れば一発を打てる能力は持っている。
相手バッテリーの配球を読んで、追い込まれるまでは、その一点に集中する「胆力」を持ち続ければ、打率2割そこそこでもホームランは10本打てると思うし、四球が増えてくれば、自然と打率もそれなりに上がってくる筈だ。
☆ハイネマン☆
現時点でのバッティングの評価は前回のコラムで書いた内容と同じ。
やはりストレート系に遅れるので、変化球の対応が難しくなっている。
もう少し早めに始動して、ステイバックの形を作らないと、バッティングに「間」が生まれない。
一方で、スイングはインサイドアウトを強く意識しているので、前述の部分を修正出来れば、結果を残せる素養はあると思う。
ここまではバッティングアプローチも悪くない。
又、基本的には獲得当時のコラムで書いた通り、今回はノーヒットだったが、対左投手は比較的得意にしていると思う。
【総評】
ぶちゃけ、前述の8回裏の攻撃など、相手ベンチの「攻撃センスの無さ」に助けられたり、相手打者のミスショットに助けられたりと、前日の中日相手だったら勝てたかどうか疑わしい試合だったが、今は内容なんてどうでも良い。
筆者を含めて多くの巨人ファンは土曜日の時点で「瀕死状態」、ドラクエで例えるなら、HPがゼロに近い状態だったと思うが、阪神、ヤクルトの敗戦も重なって一夜にしてHPが大幅回復したと思う。
まあ、それでも苦しい立場であることに変わりなく、打線の状態もなかなか上がってこない現状では、大言壮語出来る状況ではない。
奇跡的にクリーンヒットした「猫パンチ」w!、失礼!、小林の劇弾と菅野の快投で勝ちを拾った事で、次戦以降のチームにどんな好影響をもたらし、そして、これから流れが大きく変わってくれることを期待してやまない。
以上 敬称略
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