読売ジャイアンツvs東北楽天ゴールデンイーグルス 練習試合レポート 2022.2.24
【ジャイアンツオーダー/攻撃内容/野手短評】
1番(右)松原聖弥
➀カウント1-1から内角低めのストレートに合わせただけの遊ゴロ、一死。
➂初球のストレートを捉えて右安、無死一塁。
➄カウント1-2から外角低めのカーブを当てただけの遊ゴロ、チェンジ。
<短評>
第二打席のヒットは彼の得意ゾーン。
第三打席は何とか喰らいついて三振しなかったことは評価したい。
⇒⇒(中)秋広優人
➇カウント0-1から真ん中高めのストレートに手を出して一飛、一死。
<短評>
ボール球に手を出すケースが増えてきた。
打席数が減ってきているので焦りがあるのかも。。。
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2番(指)坂本勇人
➀初球のストレートにやや差し込まれて遊ゴロ、二死。
➂初球の真ん中低めのストレートを引っかけて遊ゴロ(併殺崩れ)、一死一塁。
<短評>
まだまだ調整途上で、彼のバッティングについては論ずる時期ではない。
⇒⇒代打(指)中島宏之
➅カウント1-2から内角スライダーに詰まって一邪飛、一死。
➇カウント1-2から外角スライダーを見三振、二死。
<短評>
まだまだ実戦での打席が少なく、タイミング的に差し込まれている。
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3番(中)丸佳浩
➀フルカウントから真ん中低めのストレートに差し込まれて左飛、チェンジ。
➂初球の真ん中低めのフォークを引っかけて一ゴロ(併殺崩れ)、二死一塁。
<短評>
彼も坂本と同様に今は論ずる時期ではない。
⇒⇒代走(中⇒右)岡田悠希
➅カウント1-2から内角ストレートにやや差し込まれて中飛、二死。
➇カウント1-1から真ん中スライダーを捉えるが中飛、チェンジ。
<短評>
第一印象はバッティングに非凡なセンスがあること。
タイミングの合わせ方、左ひじの使い方などに魅力を感じる。
守備と走塁に関してはもう少しプレーを見てから評価したい。
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4番(三)岡本和真
➁初球のストレートにやや差し込まれて右飛、一死。
➂カウント1-2から内角スライダーを見三振、チェンジ。
<短評>
第一打席はやや差し込まれてはいたが、右中間方向を意識したまずまずの内容。
⇒⇒(三)増田陸
➅カウント2-2から内角ストレートを見三振、チェンジ
➈カウント0-2からワンバウンドのチェンジアップを空三振、一死。
<短評>
この二打席の内容を振り返って彼が何を学ぶか?何を感じるか?どのように活かしていくか?
5番(左)ウィーラー
➁カウント1-1から外角ストレートを捉えてセンター前ヒット、一死一塁。
➃カウント0-2から真ん中低めのストレートを見三振、一死。
<短評>
第一打席は各打者が苦戦していた則本のストレートを初めて捉えた。
⇒⇒(左)八百板卓丸
➆フルカウントから真ん中ストレートを捉えて中安、無死一塁。
<短評>
苦し紛れに投じた甘いストレートを一発で仕留めた。
⇒⇒代打 石川慎吾
➈フルカウントからワンバウンドのチェンジアップを見切って四球、一死一塁。
<短評>
前の増田陸との違いを明確に示した四球だった。
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6番(一)中田翔
➁カウント2-2から真ん中ストレートを捉えて左安、一死一二塁。
➃初球の真ん中低めのスライダーを引っかけて三ゴロ、二死。
<短評>
第一打席は追い込まれた後に難しいボールをファールで粘り、最後は甘くなったストレートをキッチリと捉えた。
⇒⇒(一)北村拓己
➆カウント1-1から真ん中ストレートを打ち損じて右飛、一死一塁。
➈初球の真ん中ストレートを打ち損じて中飛、二死一塁。
<短評>
相変わらず右打ちの際に右肩が早く落ちてしまうのでストレート系に差し込まれてポップフライになりやすい。
考え方を変えていかないと同じ結果を繰り返すだけ。
第二打席はセンター方向に打球が飛んだが、やはりどうしても右肩が早く落ちるので打球が弱い。
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7番(捕)大城卓三
➁カウント2-2から外角低めのフォークを合わせただけの二ゴロ(二塁封殺)二死一三塁。
➃フルカウントから内角ストレートに詰まって遊飛。
<短評>
やや好守で精彩を欠くプレーが多かった。
今の時期は配球云々を全く問題視するつもりはないが、相手に積極的な走塁を許してしまう隙をバッテリーから感じたのは残念。
⇒⇒(捕)岸田行倫
➆カウント0-1から真ん中カットボールを捉えるが右飛、二死一塁。
➈バッテリーエラーで二進、カウント1-1から真ん中カーブを合わせただけの右飛、試合終了。
<短評>
意図は見えるが、同じような討ち取られ方をしてしまった。
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8番(二)廣岡大志
➁カウント0-2から内角低めのフォークを引っかけて左線適二(得点1)二死二三塁。
➄カウント2-2から外角カーブを見三振、一死。
<短評>
第一打席は追い込まれた後にやや浮いたフォークを上手く拾ってタイムリーで、ぶっちゃけコースヒットではあるが、何とか喰らいついたバッティングだった。
一方でセカンドの守備は相変わらず安定感に乏しい。
派手なプレーも多いが、イージーミスも多い現状では信用度は上がらない。
⇒⇒代打(二)吉川尚輝
➆カウント1-1から真ん中ストレートを捉えて右安、二死一二塁。
<短評>
甘いボールとはいえ、代打で登場して一発で仕留める集中力は評価したい。
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9番(遊)中山礼都
➁カウント2-2から外角フォークに上手く合わせるが三ゴロ(サード好プレー)チェンジ。
➄カウント2-2から外角カーブを見三振、二死。
➆初球の外角ストレートに手を出して三ゴロ。
<短評>
第一打席はチャンスの場面で則本に実戦並みの投球をされたが、それによく対応していた。
最後も上手く合わせてヒット性の打球を飛ばしたが、相手の好守に阻まれる。
第二打席は早川のストレートとカーブに手も足も出ず。
第三打席はやや焦りを感じたバッティングだった。
【ジャイアンツ登板投手/雑感】
☆堀田賢慎
ストレート系の平均球速は140キロ台後半、最速で151キロ
変化球はカットボール、チェンジアップ、カーブ
<雑感>
初回は、先頭の西川は右安⇒二盗、小深田は死球⇒島内を空三振⇒和田も空三振⇒小郷は右適安(失点1)⇒安田を空三振。
先頭の西川に初球のストレートをいきなり叩かれて投球リズムをやや崩してしまい、小深田にも死球を与えていきなりピンチを招いてしまう。
そして二死後に小郷には勝負球のチェンジアップが高めに浮いたところをバットの先で拾われて先取点を奪われた。
前回同様、立ち上がりのカウント球のストレートを狙い打たれてピンチを招いてしまったが、走者を得点圏に置いた後のギアチェンジしたストレートは誰にもフェアゾーンに飛ばせなかった。
又、変化球もスライダー系に関しては空振りを奪うシーンもあって上々の精度だったが、チェンジアップについては高めに浮くケースが目立ち、こちらは課題を残した。
二回は、黒川を遊ゴロ⇒村林を捕邪飛⇒武藤を遊飛。
この回はほぼパーフェクトな内容で、ストレートを左右と問わず各打者の懐をキッチリと投げ切って詰まらせていた。
又、スライダー系で簡単にカウントを稼ぐことも出来ていたので投球に安定感があった。
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☆髙橋優貴
ストレート系の平均球速は140キロ前後
変化球はスライダー、スクリュー
<雑感>
三回は、先頭の西川は四球⇒小深田を捕邪飛⇒島内を空三振、エンドランで二盗⇒和田は右適安(失点1)⇒二盗阻止。
先頭の足のある西川に簡単に四球を与えてしまった事が全てだった。
相変わらずボール先行で制球面の課題は解消されていない。
四回は、先頭の小郷は中安⇒⇒安田を二ゴロ、4-6-3の併殺⇒黒川は右安⇒村林を一邪飛。
この回も内容はイマイチ。
相手の拙攻に助けられて無失点で切り抜けたが、ヒット2本はいずれも芯で捉えられた打球だった。
五回は、田中和を空三振⇒辰己は右安⇒小深田を左飛⇒島内は左線二⇒
先頭の田中和には伝家の宝刀のスクリューで三振を奪うが、左打者の辰己、小深田、島内には苦しい投球になっていた。
最後は何とか右打者の和田を討ち取って無失点で終えるが、この回もピリッとしない内容だった。
全体的な印象としては、特に左打者の外角を狙ったストレートがシュート回転して甘くなるケースが多かった。
腕の振りも鈍く、やや手探り状態の投球が多かった。
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☆戸郷翔征
ストレート系の平均球速は150キロ弱
変化球はカーブ、スライダー、フォーク、カットボール
<雑感>
六回は、先頭の小郷は四球⇒二盗、安田は左線適二(失点1)⇒黒川は右安⇒村林を見三振⇒田中和は右適安(失点1)⇒辰己は四球⇒小深田を一邪飛⇒渡邉は左適安(失点2)⇒和田は投襲安(股間に打球が直撃して降板)
ストレート系は球威がなく、しかもショート回転で甘くなり、スライダー系は抜けて真ん中に集まり、フォークは高めに浮くという何一つ良いところが見られなかった。
追い込んだ後の勝負球があれだけ甘くなると話にならない、
前回も内容が良くなかったが、そこからの良化は見られなかった。
☆谷岡竜平
ストレート系の平均球速は140キロ台中盤
変化球はフォーク
<雑感>
六回二死満塁で登板、小郷を空三振。
戸郷の負傷降板で急遽マウンドに立つ。
フォークとストレートでカウントを稼いで、最後はボール球のフォークを狙う通りに振らせた。
落ち着いたマウンド捌きが光った。
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☆鍬原拓也
ストレート系の平均球速は150キロ弱
変化球はカットボール
<雑感>
七回は、先頭の炭谷を空三振⇒黒川は二失(強い打球を廣岡捕球出来ず)⇒村林を一ゴロ、3-6-3の併殺。
前回登板時よりもやや制球が甘くなっていたが、間違いなく以前よりもストレートやカットボールの質は上がっている。
大学時代の決め球だったシンカーに安易に頼らなくなっているのもプラス評価。
この内容なら支配下入りは勿論、貴重な右のパワーリリーフとして一軍でも戦力となるだろう。
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☆山崎伊織
ストレート系の平均球速は140キロ台中盤、最速148キロ。
変化球はツーシーム、スライダー、カーブ、シュート
<雑感>
八回は、先頭の田中和を空三振⇒辰己を見三振⇒マーキを左飛。
今キャンプの実戦登板の中では最も内容が良かった。
ストレート系はフォーシームとツーシームを投げ分け、それをコーナーにビシッと決まっていたし、変化球もスライダー系のキレが抜群で打者が面喰っていた。
一球だけ投じていたカーブも精度が高く、間違いなく実戦の中で使えるボールだった。
一軍で実績のある田中和や辰己から連続三振を奪った事で、本人も手応えを掴んだと思う。
九回は、先頭の渡邉を遊ゴロ⇒和田を中飛⇒小郷を二ゴロ。
特に小郷を初球で簡単に二ゴロに討ち取った投球は高く評価できる。
相手はストレート系を待っていたと思うが「キター」と思った瞬間にシンカー気味に落ちて狙い通りにゴロを打たせた。
この内容を今後も続けていけるなら、間違いなく先発ローテの一員として計算出来ると思う。
【先発オーダー】
1番(指)西川
2番(遊)小深田
3番(左)島内
4番(一)和田
5番(右)小郷
6番(捕)安田
7番(三)黒川
8番(二)村林
9番(中)武藤
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【スコア】
楽天 101 004 000 6
巨人 010 000 000 1
<P>堀田(1~2回)髙橋(3~5回)戸郷(6回2/3)谷岡(6回3/3)鍬原(7回)山崎(8~9回)
<P>則本(1~3回2/3)小峯(3回3/3)早川(4~6回)ブセニッツ(7回)酒居(8回)松井(9回)
【総評】
<野手>
1回、則本のストレートに各打者が差し込まれて三者凡退。
2回、一死からウィーラーのヒットを皮切りに、各打者のしぶといバッティングで同点に追いつく。
特に中田翔の粘りは素晴らしく、これが廣岡の同点打の呼び水となった。
3回、先頭の松原がクリーンヒットを放つが、そこからチャンスを拡げられなかった。
4回、早川のストレートに対してウィーラーと大城は完全に差し込まれていた。
5回、早川のストレートとカーブのコンビネーションに全く対応出来なかった。
6回、この回も早川のストレートに対して完全に押し込まれてしまっていた。
7回、ブセニッツは甘いボールが多く、チャンスは作ったがあと一本が生まれなかった。
8回、酒居のコースをキッチリと突いた投球の前に三者凡退
9回、石川が四球で出塁するが、松井の投球の前に沈黙したまま。
レギュラー格のベテラン勢を除いた野手で合格点を与えられる選手は残念ながらゼロ。
内容的に見どころがあった若手選手はかろうじてルーキーの岡田だけ。
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<投手>
合格点を与えられるのは堀田、鍬原、山崎。
堀田は先頭打者に対する入り方と、チェンジアップの精度に大きな課題は残るが、最大の特徴であるストレートだけではなく、スライダー系でもカウントを稼げることが実証出来たことは今後に向けて明るい材料。
一方で、まだまだ落ちるボール(チェンジアップ系)が高めに浮くので、少ない球数で打者を抑える形は作れてはいない。
よって、先発ローテ入りの目途が立ったとはまだまだ言えないが、ここは焦らずジックリとレベルアップして欲しい。
個人的には彼をセットアッパーや抑えで使う事だけは絶対にやめて欲しい。
トミージョン明けの高卒三年目の投手なので、ここは我慢して未来を見据えて欲しい。
一方で鍬原はチームにとって喉から手が出るほど欲しかった右のパワーリリーフとして計算出来る投球だった。
以前はストレート、スライダー系どちらも抜けて甘いコースの集まる傾向が強かったが、かなりその割合は減っている。
そして山崎はホント素晴らしい投球だった。
僅か2イニングではあるが、これなら十分に先発としてやっていけるという内容で、全力ではなく軽く投げてストレートは140キロ台中盤をコンスタントに記録し、全ての球種が高いレベルで菅野と同じ匂いを感じる投手だった。
彼もトミージョン明けなので、まだまだ道のりは険しいが、このまま順調に階段を上って昇っていけば、更なる球威アップが見込める夏場にはローテの軸となる予感がする。
一方で不合格と言わざるを得ないのは髙橋と戸郷。
髙橋はまだまだ腕の振りが鈍く、制球を気にし過ぎてボールを置きに行っているように感じる。
制球力アップを目指して今キャンプは取り組んでいるが、今はそれが裏目に出てボールのキレ、球威、制球全てにおいてマイナスに作用してしまっている。
そして戸郷も良くなかった。
髙橋と同様に先頭打者に対して簡単に四球を与えて明らかに動揺してしまった。
ストレートの質も問題だが、それ以上に深刻なのは変化球で腕が振れていない事。
打者目線で見ると明らかに腕の振りが緩く、置きに行くような投球になっていた。
両投手ともに今季も先発の柱としてやってもらわねば困る立場だが、残念ながら勝ち星を計算出来る内容とは到底思えなかった。
勿論、前回登板後のコラムで書いたようにこの時期に内容云々を言うのは適切ではないが、あまりのも悪すぎる。
特に練習試合の先頭打者に対して簡単に四球を与えてしまう現状は非常に拙い。
メンタル、技術、両方に大きな問題を感じる。
ここから両投手を桑田コーチがどのように導いていくのか?
注目したい。
以上 敬称略
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