読売ジャイアンツvs横浜DeNAベイスターズ オープン戦レポート 2022.2.27
【ジャイアンツオーダー/攻撃経過/野手短評】
1番(左⇒中)松原聖弥
➀カウント0-1から内角カーブを引っかけて一ゴロ、一死。
➂カウント1-2から内角ストレートに詰まりながらも左安、二死一塁。
➄フルカウントから内角低めのチェンジアップを引っかけるが一失、一死一塁。
➇カウント2-0から内角ストレートを捉えて二襲安、無死一塁。
<短評>
二安打という結果は評価したいが、まだまだ内容的には不満が残るし、結果オーライ感も否めない。
今のところ去年よりも成長したとは感じていない。
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2番(二)吉川尚輝
➀カウント1-1から内角ストレートに詰まって左飛、二死。
➂カウント2-2から真ん中低めのカーブを引っかけて一ゴロ、チェンジ。
➄カウント1-0から真ん中チェンジアップを捉えるが二ゴロ、一死二塁。
➇カウント1-2からワンバウンドのフォークを空三振、一死一塁。
<短評>
守備では好守を連発していたが、バッティングでは結果を残せなかった。
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3番(中)丸佳浩
➀フルカウントからスライダーが大きく外れて四球、二死一塁。
➃フルカウントから真ん中ストレートを捉えて中安、無死一塁。
➄初球の真ん中カットボールを捉えるが一ゴロ、チェンジ。
<短評>
ボールの見送り方、ボールの捉え方、どちらを見ても順調な仕上がりを感じる。
⇒⇒(左)石川慎吾
➇初球の真ん中スライダーに合わせるが中飛、二死一塁。
<短評>
初球の逆球のスライダー系に思わず手が出てしまった。
初めから逆方向を意識しているので、甘いボールを自分で難易度を上げてスイングしている。
北村なども同じだが、何故巨人の中堅右打者はどんな場面でも初球から無理に逆方向を意識するのか理解出来ない。
カウントやケースに分けてバッティングアプローチを変えていかないと同じことを繰り返すだけ。
彼らに対しては相手の攻め方も非常に楽になっている。
4番(三)岡本和真
➀カウント0-2から内角スライダーを見三振、チェンジ。
➃カウント2-1から内角ツーシームを捉えて三襲安、無死一二塁。
➅カウント1-1から外角ストレートを引っかけて三ゴロ、一死。
<短評>
第一打席は久しぶりに見たインスラに面食らっていた。
かなり厳しい内角攻めをされていたので、やや煽り気味のスイングにはなっているが特に問題ない。
⇒⇒(一)北村拓己
➇初球の内角ツーシームを差し込まれて中飛。
<短評>
石川の打席と同じ内容で、球種こそ違うが右方向を意識して難しいボール(右方向に打つにはという意味)に手を出してしまってポップフライ。
今の時期の失敗は合う程度許容出来るが、同じ失敗を続ける事は許されない。
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5番(指)ウィーラー
➁カウント1-2から真ん中カーブを捉えて遊失、無死一塁。
➃カウント1-0から真ん中ツーシームを捉えて左安、無死満塁。
➅カウント2-1から真ん中低めストレートを捉えるが二ゴロ、二死。
<短評>
緩急を使われても体が前に出されずに、しっかりと自分の間合いでスイング出来ている。
特にストレート系への対応は巨人の中ではトップクラスだろう。
⇒⇒代打 中島宏之
➈カウント0-1から内角ストレートに詰まって投ゴロ、一死。
<短評>
まだまだストレート系に差し込まれている。
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6番(一)中田翔
➁カウント1-2から内角ツーシームに差し込まれて二ゴロ、4-6-3の併殺打、二死。
➃フルカウントから真ん中ストレートを捉えて中犠飛(得点1)、一死一三塁。
➅カウント0-1から内角ストレートを捉えて左線二、二死二塁。
<短評>
第一打席と第二打席の途中までは、彼の悪癖(力んで上体が突っ込む癖)が出かかっていたが、ファールで粘っているうちに修正出来たようで、第三打席にはキッチリと修正されていた。
⇒⇒代走(三)増田陸
➈カウント0-1から真ん中ストレートに詰まって中飛、二死。
<短評>
相変わらず少ないチャンスだが必死さは伝わっている。
7番(捕)大城卓三
➁カウント1-2から内角低めのスライダーを空三振、チェンジ。
➃カウント0-2から内角カットボールを空三振、二死一三塁。
<短評>
第二打席の内容は彼の評価を大きく落とした。
中田の犠牲フライ(あわや満塁弾の大飛球)で先取点を奪った後に、それまでスライダー系が全く決まっていなかったロメロに対して、初球のボール球のスライダーに手を出して空振りしてしまった。
これでロメロは冷静さを取り戻したが、逆に大城は焦ってしまって最後までスライダー系のボール球を振らされてしまった。
やはり、もう少し打席に入る前に狙い球をしっかり整理して欲しい。
満塁の場面ならストレート系に絞って1.2.3のタイミングでスイングして、その結果スライダー系を振ってしまう事は仕方がないが、あの場面は一三塁なので、初球からストレートで押してくることは考えにくいので、彼が最初に考えなくてはいけないのは、スライダー系のボール球には手を出さない事(初球から仕掛けるのではなく、ゆっくり構える必要があった)
彼も捕手なので、この程度のバッテリー心理は読めると思うのだが。。。。
⇒⇒代打(捕)岸田行倫
➅二塁走者の増田陸が岸田の空振りで飛び出してアウト、チェンジ
➆カウント1-1からスライダーが抜けて死球、無死一塁。
➈カウント0-2からカーブに詰まって右飛、試合終了。
<短評>
キャンプ前半のバッティングよりも内容は少し良くなってはいるが、まだまだこの程度では大した結果は残せない。
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8番(右)岡田悠希
➂カウント1-2から真ん中低めのフォークを空三振、一死。
➃カウント0-1から内角カットボールに詰まって二ゴロ、チェンジ。
➆カウント2-1から真ん中ツーシームを引っかけて投ゴロ、4-6-3の併殺打、二死。
<短評>
インサイドアウトのスイングを過剰に意識するので、左ひじをロックしてバットのヘッドが寝るのが早い。
これだとどうしても差し込まれて打球が弱くなる。
内角のボールをファールにすることを怖がらないで、打つポイントを前目に置きつつもう少し自然体でスイングする意識を持った方が良い結果は生まれやすい。
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9番(遊)中山礼都
➂カウント1-2から真ん中カーブを空三振、一死。
➄カウント2-2から外角低めチェンジアップに泳いで中飛、一死。
➆カウント1-2から外角低めのストレートを見三振、チェンジ。
<短評>
第一、第二打席はキャンプ前半のバッティングと比べると、今は反動を使ってスイングしているのでストレート系に差し込まれるケースが多い。
そうなると変化球への対応も悪くなってしまう。
第三打席はテイクバックを浅めにして工夫は見られたが、逆に全くタイミングが合っていなかった。
一方で守備では球際の強さを見せていた。
【ジャイアンツ登板投手/雑感】
☆赤星優志
ストレート系の平均球速は140キロ台中盤、最速で150キロ
変化球はツーシーム、カーブ、カットボール、フォーク
<雑感>
初回、先頭の桑原は右安⇒森を空三振⇒一塁牽制死、神里は四球⇒二盗失敗。
いきなり先頭打者にヒットを打たれるが、そこで動揺することなく落ち着いたマウンド捌きを見せる。
確かに相手の拙攻に助けられた感は否めないが、上手く緩急を使って打者を抑えたという評価も出来る。
二回、先頭の牧を空三振⇒宮﨑を右飛⇒大田を空三振。
宮﨑に対しては高めのボールを叩かれたが、全体的に低めに集めているので大怪我には繋がらない。
又、140キロ台中盤以上のストレートで押し込めているので、カーブやスライダーが非常に効いている。
三回、知野を二ゴロ⇒山本は左安⇒大和も左安⇒桑原を遊ゴロ、6-4-3併殺。
ボール先行になっても変化球で簡単にストライクを稼げるので安定感がある。
カウント球のストレート系を狙い打たれるケースもあるが、ボールを低めに集めているので長打にはならず、ゴロアウトが多い。
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☆デラロサ
ストレート系の平均球速は140キロ台後半
変化球はスライダー、チェンジアップ、ツーシーム
<雑感>
四回、先頭の森を三ゴロ⇒神里を見三振⇒牧を左安⇒宮﨑は中安(一三塁)⇒大田を空三振。
二死からストレート系がやや甘くなって連打を許したが、大田をスライダーの出し入れで三振を奪う。
今季実戦初登板だったが、まずまず順調な仕上がり。
☆高梨雄平
ストレート系の平均球速は140キロ前後、最速144キロ。
変化球はスライダー、シンカー、ツーシーム
<雑感>
先頭の知野を右飛⇒山本は空三振⇒大和は死球⇒桑原を捕邪飛。
ストレートの走り、スライダー系のキレ、どちらも上々だった。
課題のシンカーの精度が上がってくれば、右打者をもっと楽に抑える事が出来るだろう。
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☆直江大輔
ストレート系の平均球速は140キロ超、最速146キロ。
変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボール
<雑感>
六回、先頭の森は左安⇒神里は右越二⇒牧を投ゴロ⇒柴田は四球⇒細川は中犠飛(失点1)⇒知野を三ゴロ。
カウント球が高めに浮いたり、大きく外れてボール球になるケースが多い。
特にカーブ系が決まらず、スライダー系が抜けて真ん中に集まる傾向が強く、打者目線では狙い球が絞りやすくなっている。
これはバッテリーの問題でもあるが、もう少しストレート系を打者に意識させる配球をしていかないと先発としては厳しい。
七回、先頭の嶺井を遊ゴロ(中山好プレー)⇒大和は四球⇒梶原を中飛⇒二盗、倉本を投ゴロ。
捕手が岸田に変わってストレートの割合が多くなったが、相変わらず制球に苦しんでいた。
結果オーライの内容なので、無失点でこの回は終えたが評価は低い。
☆大江竜聖
ストレート系の平均球速は140キロ前後
変化球はスライダー、チェンジアップ
<雑感>
八回、先頭の楠本を四球⇒牧を空三振⇒一塁牽制アウト、柴田は中安、ここで交代。
ストレートで押していたが逆球が少なくなかった。
左打者の先頭打者をカウント0-2から四球で出塁を許したのはいただけない。
勿論、制球を乱した大江に非があるが「全球ストレートで攻める必要があったのか?」など、バッテリーとして配球面で反省する必要がある。
一方で、牧から三振を奪ったチェンジアップは良かった。
右打者対策としてキャンプから磨いていたボールなので、本人も手応えを掴んだと思う。
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☆鍬原拓也
ストレート系はなし。
変化球はカットボール
<雑感>
八回二死一塁、細川を右飛。
全球カットボールで、外角低めに完璧に出し入れ出来ていた。
この制球力なら十分戦力として計算出来る。
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☆畠世周
ストレート系の平均球速は150キロ弱
変化球はカットボール、フォーク、カーブ
<雑感>
九回、先頭の知野を空三振⇒嶺井を投ゴロ⇒戸柱を二ゴロ(吉川好プレー)
ストレートの球威は上々、落ちるボールのキレもまずまず、制球面もバラツキなく合格点。
個人的には先発向きの投手だと思うが、この起用の仕方だと今季もリリーフを予定しているようだ。
【横浜DeNAベイスターズ先発オーダー】
1番(中)桑原
2番(遊)森
3番(左)神里
4番(二)牧
5番(三)宮﨑
6番(右)大田
7番(一)知野
8番(捕)山本
9番(遊)大和
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【スコア】
DeNA 000 001 000 1
巨 人 000 100 000 1
<巨人P>赤星(1~3)デラロサ(4)高梨(5)直江(6~7)大江(7回2/3)鍬原(7回3/3)畠(9)
<横浜P>大貫(1~3)ロメロ(4~5)エスコバー(6)入江(7)伊勢(8)田中(9)
【野手総評】
初回、緩急を上手く使った大貫の投球に対して各打者が苦戦していた。
二回、先頭のウィーラーが相手のエラーで出塁するが、中田翔がツーシームに差し込まれて併殺打。
三回、二死から松原がしぶとくヒットを放つが、
巨人打線は相変わらずカーブとストレートのコンビネーションに対応出来ていない。
四回、二番手ロメロは変化球の制球に苦しみ、ストレート系狙いの巨人打線が三連打でチャンスを作るが、得点になったのは中田翔の犠牲フライのみ。
大城はボール球を振ってロメロを助けてしまった。
五回、相手のミス絡みで二死二塁のチャンスを作るが、丸の捉えた打球はファーストの守備範囲に飛んでしまった。
六回、三番手のエスコバーに対して各打者はそれなりに対応していた。
二死から中田が二塁打を放ってチャンスを作るが増田陸の走塁ミスで無得点。
七回、四番手の入江も制球を乱していたが、岡田の併殺打でチャンスを潰してしまう。
甘いボールだっただけに入江を楽にさせてしまった。
八回、五番手の伊勢に対して先頭の松原がヒットを放つが、中堅の吉川・石川・北村が凡打に終わってしまう。
九回、六番手田中のキレのあるストレートとカーブの前にあえなく三者凡退、試合終了。
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<低評価>
大城卓三、北村拓己、石川慎吾の三人。
理由については前段で指摘したので省略するが、彼らは中山や岡田とは違って、既に幾多の経験を積んでいる中堅選手なので、もっと高いレベルのバッティングを求められる立場。
もう少し打席に立つ前に、自分がこの場面でするべきバッティングアプローチを整理して欲しい。
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<高評価>
松原は二安打を放ったので高評価したいところだが、まだまだ結果オーライ感は否めない。
守備では特に内野陣は頑張っていたが、打撃面では相変わらず停滞気味。
やはり高評価は昨日と同じで主力組(丸、岡本、ウィーラー、中田)になってしまうが、残念ながら彼らとそれ以外の選手とでは大きな力量差を感じる。
【投手総評】
<低評価>
直江に関しては今回はかなり制球を乱していたが、何とか傷口を最小限に留めたので、次回の登板が彼にとっては重要になる。
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<高評価>
※赤星優志
課題として取り組んでいる緩いカーブの精度アップはまずまず。
カウント球だけではなく、勝負球としても使って空振りを奪えたことは本人も自信になるだろう。
今日のように単調にならずに緩急を使いながら、低めに丁寧にストレート系とカット系を集めていけばイニングイーターとしてある程度計算出来る。
これに加えて落ちるボールに磨きがかかれば二桁勝利も視野に入ってくる。
※鍬原拓也
わずか打者一人だったが、カットボールの出し入れが完璧だった。
前回の登板後の論評でも書いたが、去年までと比べると右打者外角へのボールの出し入れが抜群に良い。
今日は全てカットボール(スライダー系)だったが、前回はストレート系も抜群だった。
今季はこの試合のような継投の形(左の大江・高梨とセットで1~2イニングを任せる)が増えるかもしれない。
そのように首脳陣も考え始めているからこその継投だったと思う。
間違いなく再支配下入りに王手をかけたと言っても良いだろう。
以上 敬称略
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