オリックスバファローズvs読売ジャイアンツ オープン戦レポート 2022.3.11
【ジャイアンツオーダー/攻撃経過/野手短評】
1番(中)丸佳浩
➀カウント1-2から真ん中低めのカーブを空三振、一死。
➁初球の真ん中低めのフォークを引っかけて二ゴロ、チェンジ。
➃カウント1-1から真ん中フォークを捉えるが二ゴロ、チェンジ。
➅初球の外角ストレートを捉えるが大きな左飛、チェンジ。
<短評>
ノーヒットで終わるが、バッティングの内容はまずまず。
状態に関しては特に問題ない。
⇒⇒(右⇒左⇒一)若林晃弘
➇カウント1-2から外角フォークを上手く捉えて中安、二死一塁。
<短評>
平野のフォークを上手く拾ってヒットゾーンに運んだが、この内容を見ても左林は技術的にも一定以上のレベルにある。
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2番(二)吉川尚輝
➀カウント2-2から内角ワンバウンドのカーブを空三振、二死。
➂カウント1-1から真ん中高めのカットボールにやや詰まって左飛、一死。
➄カウント0-2から真ん中低めのフォークを空三振、一死。
➆カウント1-2から外角フォークを上手く捉えて中安、無死一塁。
<短評>
三打席目までは山本に力負けしていたが、最後の打席では比嘉の緩急を使った投球に惑わされなかった。
彼もバッティングの状態は上向きにある。
⇒⇒(三)北村拓己
➇カウント1-0から真ん中ストレートを捉えるが右飛、チェンジ。
<短評>
相変わらず同じような内容の凡打を繰り返している。
技術的な欠点については過去のコラムで何度もしているので割愛するが、そろそろバッティングアプローチを見直さないと首脳陣に見切られてしまうだろう。
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3番(遊)坂本勇人
➀フルカウントから内角ストレートを見切って四球、二死一塁。
➂カウント1-1から真ん中カーブをバットの先で捉えて遊安、一死一塁。
➄カウント2-2から外角ストレートを空三振、二死。
<短評>
徐々に状態が上がっている。
まだタイミング的に差し込まれ気味ではあるが、ボールの見逃し方は良くなっている。
全く心配していない。
⇒⇒(遊⇒二)増田陸
➆カウント1-2から外角低めのスライダーを空三振、一死一塁。
➈初球の真ん中ストレートにやや差し込まれて右飛、一死。
<短評>
晴れて支配下に復帰して本人もやる気に満ちていたと思うが結果を残せなかった。
ユーティリティー枠の増田大輝、若林晃弘がライバルになるが、この二人にはない魅力(右打者としての打力)をもっと磨いてアピールして欲しい。
4番(三)岡本和真
➀カウント0-2から外角カットボールを捉えて中安、二死一二塁。
➂初球の外角ストレートを捉えるが大きな右飛、二死一塁。
➄初球の外角スライダーを引っかけて三ゴロ、チェンジ。
➆カウント1-2から内角低めのフォークを上手く捉えるが左飛、二死一塁。
<短評>
間違いなく山本には相性が良い。
ビタっとタイミングが合っているし、ファールや凡打の内容も紙一重。
引く続きバッティングの状態も良い。
⇒⇒(左)石川慎吾
➈カウント1-2から真ん中高めのストレートを空三振、二死。
<短評>
もう年齢的にも厳しい局面を迎えているので「左殺し」に特化してその部分を極めて欲しい。
首脳陣も彼を戦力として期待しているなら。オープン戦から起用するタイミングを考えて貰いたい。
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5番(指)ウィーラー
➀カウント2-2から外角カーブを引っかけて三安、二死満塁。
➂カウント1-0から内角ストレートを上手く捉えて右安、二死一二塁。
➅カウント2-2から内角ストレートを見三振、一死。
<短評>
彼も山本のボールに対して反応出来ていたし、ここまで順調に調整されている。
⇒⇒代打(指)秋広優人
➆カウント2-1から真ん中低めのストレートを捉えて投襲安(一三塁)二死一三塁。
➈カウント1-2から低めのフォークを空三振、試合終了。
<短評>
久しぶりにヒットを放ったが、次の打席では軽く捻られてしまった。
まあ、まだまだ課題は山積みだが、一時よりも間違いなく良くなっているので、もう少し打席機会を与えて欲しいが。。。。
オープン戦も佳境を迎えるので厳しいか。。。。
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6番(一)中田翔
➀カウント0-2から外角ストレートを空三振、チェンジ。
➂カウント0-2から真ん中低めのフォークを空三振、チェンジ。
➅カウント1-0から真ん中ストレートをバットの先で投ゴロ、二死。
➆カウント3-1から外角低めのストレートを見切って四球、二死満塁。
<短評>
今日は山本に対してタイミングが合っていなかった。
去年の状態が悪い時のような、自分からボールを迎えに行く(上体がやや突っ込み気味)ケースが多かった。
やや危険信号かも?
⇒⇒代走(遊) 中山礼都
打席機会無し
<短評>
守備でミスが二つあった。
一つ目はイレギュラー気味のショートゴロを弾いてしまい、二つ目は相手が二盗を仕掛けてきた場面で小林の悪送球(タイミング的には完全にセーフ)を体で止める事が出来ずに三進を許してしまった。
7番(捕)大城卓三
➁カウント1-0から内角ストレートに詰まって二飛、一死。
➃カウント1-1から内角カーブに詰まって遊飛、一死。
➅カウント2-1から外角高めのストレートを捉えて左中本(得点1)二死。
<短評>
第二打席までは山本の投球に完敗だったが、引き続きバッティングは上昇傾向にある。
インサイドアウトの意識を徹底しているので、やや内角ストレート系には差し込まれやすいが、甘いコースに来れば高い確率で仕留められる状態にある。
⇒⇒(捕)小林誠司
➆カウント2-1から真ん中低めのストレートを打ち損じて三ゴロ、チェンジ。
<短評>
チャンスの場面で初打席を迎えたが結果は残せなかった。
キャッチャーとしては大城とはまた一味違う配球が魅力的ではある。
今季も大城を軸にして小林が補佐することになりそうだ。
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8番(左⇒右)立岡宗一郎
➁初球の外角ストレートを中安、一死一塁。
➃初球のカーブを引っかけて二ゴロ、二死。
➅カウント2-2から外角低めフォークをバットの先で二安、二死一塁。
➇カウント1-2から低めのフォークを引っかけて投ゴロ、一死。
<短評>
非常にコンパクトなスイングで山本からヒットを放った。
バットに当てることに関しては年々進化しているので、数年前のような「あっさりと三振するケース」は減っている。
やはり、どうしてもそのイメージが強く、しかも年齢的に厳しくなっているので彼の評価はなかなか上がらないが、個人的には左の代打と代走としては戦力になる人材だと思っている。
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9番(右⇒中)松原聖弥
➁カウント1-0から外角高めのストレートを捉えて大きな左飛、二死一塁。
➃カウント1-2から内角高めのストレートにやや詰まりながらも二安、二死一塁。
➅立岡が二盗成功、カウント3-1からストレートが低めに外れて四球、二死一二塁。
➇カウント2-2から外角低めのフォークに食らいつくが遊ゴロ、二死。
<短評>
久しぶりに良い内容の打席が多かった。
筆者が彼に求めているバッティングアプローチという点では満点に近い内容だった。
追い込まれるまではある程度狙い球を絞って強くスイングして、追い込まれたらしぶとくどんな形でも出塁しようとする。
特に最後の打席の二ゴロはアウトにはなったが、これまでにはあまり見られなかった「凡打」だった。
【ジャイアンツ登板投手/雑感】
☆菅野智之
ストレート系の平均球速は150キロ弱、最速で152キロ
変化球はスライダー、カーブ、ツーシーム、カットボール。
<雑感>
初回、先頭の福田は二襲安⇒宗は右安⇒吉田を中飛⇒杉本は中適安(失点1)⇒太田は左適安(失点2、本塁送球エラーで二三塁)⇒安達は右犠飛(失点1)⇒伏見を捕飛。
ストレートは指のかかりは悪く、やや抜け気味の球質。
全体的にボールがベルト付近に集まり、オリックスの上位打線にフルスイングされるケースが多かった。
しかし、安達と伏見に対してのストレートは、しっかり指にかかって制球ミスもなかった。
二回、先頭の宜保を二ゴロ⇒元を遊飛⇒福田を見三振。
元に対してはやや制球を乱していたが、左の宜保と福田に対しては上々の投球内容。
三回、先頭の宗を中飛⇒吉田を中飛⇒杉本は四球⇒太田を遊ゴロ。
二死から杉本に四球を与えるなど、やや勝負球が決まらず苦労していたが、逆球は殆ど無かった。
四回、先頭の安達を見三振⇒伏見は右二(松原がダイビングして弾いている間に二進)⇒宜保は中安、一三塁⇒元を捕邪飛⇒福田は四球⇒宗は右二適(失点3、三塁を狙ってアウト)
総じてスライダーの精度がイマイチで、相手打者の見切られるケースが多かった。
又、オリックス打線の良さも感じたが、やや物足りなさを感じる投球ではあったことも事実。
しかし、フォークを殆ど投げなかったことを見ても分かるように、まだまだ全てを屈指して全力で打者を抑え込むような投球は間違いなく行っていなかった。
明らかに課題を持ちながら投球していた。
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☆高梨雄平
ストレート系の平均球速は140キロ強
変化球はスライダー、カットボール、チェンジアップ、ツーシーム
<雑感>
五回、吉田を遊ゴロ⇒杉本を中飛⇒太田を見三振。
課題の右打者に対してはまずまずの投球が出来ていた。
☆畠世周
ストレート系の平均球速は150キロ弱
変化球はチェンジアップ(フォーク?カットボール?)
<雑感>
六回、先頭の安達を遊ゴロ⇒西野を左飛⇒宜保を二ゴロ。
ストレートを内と外に散らし、抜いた変化球も効果的に機能していた。
走者を背負っていない時の彼の投球は安定感がある。
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☆高木京介
ストレート系の平均球速は140キロ強
変化球はスローカーブ、チェンジアップ
<雑感>
先頭の元を左飛⇒福田を中飛⇒宗は遊失(中山の捕球ミス)⇒二盗阻止(小林が満点送球)
久しぶりの登板となったが、やや球威不足は否めず、変化球の腕の振りも「ヌルさ」を感じた。
結果は無失点で抑えたが内容的にはまだまだキツイ。
☆大勢
ストレート系の平均球速は150キロ強、最速で155キロ
変化球はスライダー、フォーク(チェンジアップ?)
<雑感>
八回、吉田を四球⇒二盗、送球ミスの間に三進、後藤を空三振⇒大を遊ゴロ(本塁憤死)⇒中川を遊ゴロ。
評価したい点は左打者対策として必須だったフォーク系で三振を奪えたこと。
この登板では低めのフォークで空振りを二度奪い、特に無死三塁の場面で後藤から三振を奪ったフォークは完璧だった。
又、対右打者の肝となる内角へのストレートも投げ切れていたので、この部分でも大収穫。
一方でクイックは大きな課題となる。
一塁に走者を置いた状態で、あれだけ足を上げてしまうと、プロでは簡単に二盗されてしまう。
まあ、これについては桑田・山口両コーチの指導の下で修正して欲しい。
ポジティブな要素が2つ、ネガティブな要素が1つ、色々楽しませてくれる投手で、まだまだ伸びしろを感じる。
【オリックスバファローズ先発オーダー】
1番(左)福田
2番(三)宗
3番(指)吉田
4番(右)杉本
5番(一)太田
6番(二)安達
7番(捕)伏見
8番(遊)宜保
9番(中)元
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【スコア】
巨人 000 001 000 1
オリ 200 300 00X 5
<オリP>菅野(1~4)高梨(5)畠(6)高木(7)大勢(8)
<巨人P>山本(1~5)能見(6)比嘉(7)平野(8)K-鈴木(9)
【野手総評】
初回、二死から非常に粘り強く攻撃して満塁のチャンスを作ったが、最後は中田が三振に倒れて無得点。
尚、初回だけで山本に33球投げさせた。
二回、一死から立岡がヒットで出塁するが、続く松原の捉えた打球はレフトフェンス前で失速。
三回、二死一二塁のチャンスを作るが、ここも中田が三振に倒れる。
四回、二死から松原がしぶとくヒットを放つが、丸の捉えた打球はセカンド正面へのゴロ。
五回、上位打線の攻撃だったが簡単に三者凡退で終える。
六回、二番手の能見に対して、二死から大城が一発を放ち、尚も一二塁のチャンスを作るが、丸の捉えた打球はもうひと伸びなかった。
七回、三番手の比嘉にから二死から連打、三番手の村西に対して満塁のチャンスを作るが、小林が倒れて無得点。
八回、四番手平野は決して良いとは思わなかったが、二死から若林のヒット一本で攻撃が終わる。
九回、五番手K-鈴木の剛速球と落ちるボールの前に沈黙、試合終了。
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<低評価>
中山礼都
途中出場での守備でのミス連発はキツイ
中田翔
前段でも書いたが、ややバッティングの状態が下降線に入っている。
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<高評価>
立岡宗一郎、大城卓三、松原聖弥
打線については得点には繋がらなかったが、最終的に打線全体で11安打を放ったので、一時の低調な状態からは脱している。
特に上記三名は良かった。
立岡の頑張りが松原の尻に火をつけたかどうかは分らないが、前段で書いたようにバッティングアプローチが良くなっているだけではなく、状態そのものも上昇傾向にあると思う。
【投手総評】
<低評価>
特になし
6失点の菅野も中身を精査すれば問題ないし、以前のような「無双レベル」を求めるのは酷だが、今年はそれなりに勝ち星を重ねるだけの状態は見込めると思う。
——————————
<高評価>
畠世周、高梨雄平の投球も良かったが、やはり大勢の投球内容は高く評価したい。
勿論、前段で指摘したようにクイックの課題は露呈したが、フォーク系の落差が想像以上に鋭かったこと、首位打者の吉田が完全なボールになるスライダーに手を出したこと、そして右打者の内角要求にもキッチリとストレートを投げ切ったこと。
非常に楽しみな投手であることを再認識した登板だった。
以上 敬称略
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