中日ドラゴンズvs読売ジャイアンツ オープン戦二連戦まとめレポート 「投手編」 2022.3.15~16
先に公開された「打者編」はコチラをクリック
【スコア】
巨人 000 000 002 2
中日 400 110 00X 6
<中日P>小笠原(1~7)谷元(8)田島(9)
<巨人P>山口(1~2)鍬原(3)高木(4)堀岡(5)戸田(6)畠(7)デラロサ(8)
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巨人 000 103 000 4
中日 000 000 000 0
<中日P>松葉(1~5)藤嶋(6)ロドリゲス(7)岩嵜(8)R.マルティネス(9)
<巨人P>堀田(1~5)メルセデス(6~7)ビエイラ(8)大勢(9)
【ジャイアンツ投手雑感】
☆山口俊 2回、被安打4(被本塁打1)与四球1奪三振1失点4
ストレート系の平均球速は140キロ超
変化球はスライダー、フォーク、カーブ
<雑感>
加齢とともに残念ながらストレートの球威が落ちている。
勿論、これから暖かくなっていけば、もう少し腕が振れるようになって球威も上がってくる可可能性はあるが、以前のように140キロ台後半のストレートをコンスタントに投げることは厳しいと見ている。
そのストレートの球威が落ちているからこそ、以前よりも力まないとストレートが走らないので、球威を上げようとすればするほどおのずと制球がおろそかになる。
この試合でもいきなり初球のストレートを捉えられて力んでしまった。
続く大島にもストレートを捉えられ、益々ストレートを投げる時に球威を上げようと力んでしまった。
個人的には彼は自分の投球スタイルを変える必要があると思う。
これからは右打者にはツーシーム系を使ってゴロアウトを増やし、左打者にはカットボールで同様にゴロアウトを奪っていく必要がある。
元々、メンタル的に「強い」タイプとは思えない投手だが、プロのローテーション投手として生き残っていく為には打者の懐を攻めねば厳しい。
幸い、彼は見た目以上に「器用な投手」なので、ツーシームやカットボールの精度を上げていくことは、そこまで高いハードルとは思えない。
ここからは彼がいかに自分の「現状の力」を受け入れ「腹を括って強い気持ちで投球出来るか?」にかかっている。
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☆鍬原拓也 1回、被安打1与四球1奪三振1失点0
ストレート系の平均球速は150キロ弱
変化球はカットボール、カーブ、シンカー
<雑感>
ややシュート回転するケースは見られたが、相変わらずストレートの質は素晴らしい。
特に右打者の外角ストレートはライン出しが出来ている。
今季はスライダー系も良いので、この二つの球種だけで右打者相手なら優位に立てる。
一方で対左打者という観点ではやはりフォーク系の精度を上げていきたい。
☆高木京介 1回、被安打2奪三振1失点1
ストレート系の平均球速は140キロ強
変化球はチェンジアップ、スローカーブ
<雑感>
ストレート系は前回登板よりも「オッ」と感じるボールを投げていたが、まだまだ質にバラツキを感じる。
変化球に関しては前回と同じでキレを感じない。
この試合ではスローカーブを多投していたが、打者目線ではそんなに嫌らしいボールになっていない。
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☆堀岡隼人 1回、被安打1与四球2失点1
ストレート系の平均球速は150キロ弱
変化球はスライダー、カットボール
<雑感>
低めにビシッと決まるストレートには角度と威力を感じるが、抜けたボールが多いので打者目線ではそこまで嫌なボールになっていない。
しかも、カウント球で使っているスライダー系が殆どボールになるので、狙い球をストレートに絞られやすい。
又、仮に追い込んでも一軍レベルではフォーク系が空振りを奪える質までには至っていないので、そこから粘られて四球を与えてしまうケースが少なくない。
報道ではブルペンでの投球は首脳陣に絶賛されているようだが、現状では典型的な「ブルペンだけの投手」になってしまっている。
☆戸田懐生 1回、被安打0奪三振1失点0
ストレート系の平均球速は140キロ台後半
変化球はカットボール、フォーク、チェンジアップ
<雑感>
同じタイプの堀田が良くなかっただけに、彼の投球は尚更良く見えた。
総じて低めにボールが集まっていたので安定感があり、前回とは違ってキッチリとストライクゾーンで勝負出来ていた点は高評価。
現状では先発が早く崩れた際のロングリリーフ要員として有力視されるだろう。
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☆畠世周 1回、被安打1奪三振1失点0
ストレート系の平均球速は140キロ台後半
変化球はスライダー、カットボール、フォーク
<雑感>
ストレートがあまり走ってなかったが、彼もかなりキャリアを積んできたので慌てる感じはなかった。
ぶっちゃけ相手のミスショット、打ち損じに助けられた印象は強いが、しっかりとボールを散らして狙い球を絞らせていなかった。
☆デラロサ 1回、被安打0与四球1失点0
ストレート系の平均球速は150キロ前後
変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ
<雑感>
全体的にボールが抜け気味で、投球の質はあまり良いとは感じなかったが、最後のブライトに対してはストレート、スライダー、チェンジアップを狙ったコースにキッチリと決まっていた。
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☆堀田賢慎 5回、被安打3与四球0奪三振4失点0
ストレート系の平均球速は140キロ台中盤
変化球はカーブ、カットボール、チェンジアップ
<雑感>
真相は分らないが、個人的には堀田~大城のバッテリーはテーマを持って試合に臨んでいた印象。
平時のストレートは明らかにセーブしていたし、いつも以上にコースを丹念についていた。
変化球もしっかりと低めに集めることを意識し、空振りを狙いに行くような配球パターンで使っていなかった。
恐らく、桑田コーチから「先発として力と球数をセーブしながら抑えていく」ことを課題として与えられたと見ている。
いつもはやや力任せでストレートを投じていたが、今回のストレートは球威重視ではなく、キッチリと打者の内と外に投げ分けていた(特に右打者の内角高めに投げ切れる点が秀逸)
それでも5回はボールが抜け始めて、やや疲れを感じる投球になりピンチを迎えてしまうが、最後の打者にはギアを一段上げて三振を奪った。
キャンプ前半の投球と比べると、明らかに変化球の精度が上がっているので、制球に窮するケースが殆ど無くなっている。
低めに集められなかったチェンジアップもこの試合ではキッチリと低めに制球され、カーブも登板毎に質が上がっている。
そして決め球でも使えるカットボールは相変わらず切れ味鋭い変化なので、先発投手として確実にステップアップしている。
メンタルの強さは春先から感じていたが、この試合ではクレバーさも感じさせてくれた。
桑田コーチの指導法とも相性が良さそうなので、これからどれだけ伸びていくのか?
非常に楽しみである。
☆メルセデス 2回、被安打3奪三振3失点0
ストレート系の平均球速は140キロ強
変化球はスライダー、ツーシーム、カーブ
<雑感>
1イニング目はほぼパーフェクトな内容で、低めに球威のあるストレートと切れ味鋭い変化球が決まっていた、
2イニング目はややボールにバラツキが見られたが、勝負処では低めにキッチリと集めて危なげない内容。
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☆ビエイラ 1回、被安打2与四球1奪三振3失点0
ストレート系の平均球速は150台中盤
変化球はスライダー、フォーク
<雑感>
一死からの連打は仕方がないが、筆者が問題視するのは福留への四球で、あそこで攻めきれずに粘り切れずに四球を与えてしまうとストッパーとしては厳しい。
この場面は追い込んでから連続でスライダーを投じたが、個人的にはもっと力押しすべき状況だったと思う。
まあ、それでも日を追う毎にストレートの球威が上がり、スライダーの制球も少しづつ良くなっているのでそこまで悲観すべき内容とは思わない。
しかし、もっと簡単に抑えてくれないと評価は上がってこない。
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☆大勢 1回、被安打0失点0
ストレート系の平均球速は150キロ台中盤
変化球はフォーク、スライダー
<雑感>
課題の一つだったフォークの精度も上々で、次回でも同じ投球が出来るかどうかはまだ分からないが、とりあえずは「空振りを奪えるレベル」であることは実証できたので、これは本人も手応えを掴んだと思う。
今回はスライダーの精度がイマイチではあったが、この二つの変化球を操れるようになれば、
間違いなく守護神としての活躍が見込める。
ストレートの球威もビエイラには負けていないので、制球力、変化球の精度など、全てのファクターでビエイラを一歩リードしている。
左右の違いはあるが、中川皓太の出遅れを彼がカバーしてくれる可能性は十分にある。
以上 敬称略
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